14 / 28
第一章 月と兎
第14話 美少女とラーメンの組み合わせは最強って話
しおりを挟む
学校の最寄り駅から二つ隣の駅へ行き、その駅から徒歩10分、激安スーパーやら書店やらがある大型商店街から脇道一本逸れた先に、俺の大好きなラーメン屋がある。
コクの深い魚介スープがウリのラーメン屋“味鬼”。
そこに俺は女子を一人連れてやってきたわけだが、
「……」
その女子は目の前に運ばれてきた白ラーメン(細麺・メンマ大盛)を前に静止している。
犬が見慣れぬ餌を前に一瞬硬直する様に似ている。まずジッと見て、香りを嗅いで、そして麺を一本割りばしで挟んだ。
麺をすするのが恥ずかしいのか、一本の麺を箸でつまんで上げてつまんで上げてを繰り返して、その小さな口に入れる。
「ホントに初めて食べるんだな。食べ方がなってないぜ」
一生懸命ラーメンの食べ方を模索する少女の姿に、思わず笑みを零してしまう。
俺が笑ったことが気に障ったのか、少女は目を細めた。
「仕方ないじゃないですか。外食する時は高級店ばかりで、ラーメンをメニューに置いているような店には来たことなかったのですから」
そう言う少女――麗歌の頬は羞恥からほんのちょっぴりピンク色になっている。
はてさて、なぜ俺が麗歌と一緒にラーメン屋に居るか、それを説明するには時系列が今日の朝まで遡る。
---
中間テストを乗り越えた5月下旬の土曜日。
目覚ましをセットしていないのに早朝から俺のスマホは鳴り出した。
寝ぼけた頭で番号も確認せずにスマホを取る。
「はい、もしもし……」
『おはようございます、先輩』
朝影麗歌。エグゼドライブ6期生のチーフマネージャーにして俺の後輩。
こいつから連絡が来る時は基本良いことがないのだが、今日はちょっと違った。
「どうした? またなにか揉め事か?」
『いえ、今日は昴先輩にご褒美をあげようと思いまして』
「ご褒美?」
『昴先輩のおかげでお姉ちゃんはトラウマに打ち勝ち、さらには中間テストも赤点二つで済みました』
「……悪いな、数学科目二つは間に合わなかった」
『いえいえ、留年を回避しただけで十分です。というわけで、それらの礼に食事でも奢らせていただければと』
「年下女子に奢らせるのは気が引けるな」
『お金の心配は大丈夫ですよ。私、お金持ちなので』
エグゼドライブは登録者数100万人越えを20人以上抱えている。そのスパチャ額だけで途方もない金額だろう。コイツの父親はその社長だ、間違いなくお金持ち。マネージャーをやってる麗歌自身もそれなりの給料をもらってるに違いない。家も豪勢だったし、コイツの言葉に嘘はない。
遠慮する必要はないか。
決して裕福ではない俺は後輩の財布に甘えることにした。
「わかった。お言葉に甘えるよ。早速、今日の昼めしでも奢ってくれ」
『いいですよ。なにが食べたいですか? ステーキやお寿司、蟹でもキャビアでも何でも奢りますよ』
この懐の広さ、逆に鼻につく。
何とかコイツの余裕を崩したい俺は、コイツが予想だにしない料理を選ぶことにした。
「じゃあラーメンで」
『ラーメン……ですか』
声が淀んだな、しめしめ。
「俺のお気に入りのラーメン屋があるんだ。そこへ行こうぜ」
『……いえ、もっと高価な物を頼んで頂いて結構ですよ?』
「ラーメンが無性に食いたい気分なんだよ。それともなんだ、ラーメン苦手なのか?」
『そういうわけではないのですが』
麗歌が困った顔をしているのは、電話越しでも何となくわかった。
『私、ラーメンは食べたことがないのです』
「なに!? もったいねぇ……世界で一番うまい料理だってのに」
『世界一うまい料理が1000円程度で食べられるのですか?』
「値段でうまさは決まらないよ。値段なんてモンは価値基準に過ぎない。よし、絶対ラーメン屋行くぞ! 駅前に11時半に集合な!」
『はぁ。まぁあなたが食べたいのなら止めませんが』
---
そんなわけでラーメン屋へ来たわけだ。
麗歌は肩出し袖ありの黒の服(オフショルダートップスと言うらしい)に白のミニスカートという、この油の染みたラーメン屋には相応しくない恰好をしている。この異物感が逆に良い味を出しているな。
ラーメンと美少女、この何となくミスマッチな感じ、悪くない。
ラーメンを食べるのに邪魔にならなくするためか、いつもは流してるミディアムの髪を束ねてポニーテールにしている。元の素材がいいからどんな髪形でも似合うな。
「いいか麗歌、ラーメンってのはな、こうやって食うんだよ!」
俺は大量の麺を割りばしで挟み込み、口に咥え、ズルズルズルと吸い込む。
「く~! うっめぇ!」
口の中に広がる白醤油、自家製ラー油に胡麻の風味。魚介類の出汁と鶏ガラでとった深みのある味。
麗歌の頼んだ白ラーメン(白醤油を使ったラーメン)と違い、俺の頼んだ赤ラーメン(白醤油+ラー油や薬味を追加したもの)は辛味も強い。芳醇な旨味の後に届く絶妙な辛味! いつ食べても美味い!
ここでチャーシューを口に投入!
簡単に嚙みちぎれる柔らかい食感、たまらないな。
「うっ」
麗歌は俺の食べ方を見て軽く引いてる様子。
「恥ずかしがることはない、ほれ」
別の席でラーメンを食べている女子高生を指さす。
女子高生は大胆に、豪快に麺をすすっている。
「……」
それを見て、同じ女子高生である麗歌も覚悟を決めた。
割りばしで麺の大群を挟み込み! 持ち上げ! そしてズルズルズル……とラーメンを吸い込んだ。でもやっぱり慣れてないから、思いっきり吸い込んでるのに勢いは弱い。
「……!」
麗歌の瞳に、光が宿った。
表情筋こそ動かしてはいないが、その目は美味いと叫んでいた。そしてまた麺を挟み込み、さっきよりも勢いよく吸い込む。
あーあ、そんな勢いよくいくと、
「んっ!? ごほ! ごほ!」
気管にスープが入ったか。そっと水の入ったコップを麗歌の手元に寄せる俺。
恥ずかしさ&苦しさから麗歌の顔が俺の赤ラーメンに迫るぐらい真っ赤になっている。
麗歌は水を飲んで、口を拭って、クールな顔つきで、
「まぁまぁですね」
まったく、正直じゃないやつだな。
この強がりは微笑ましいからいいけど。
---
ラーメンを食べ終えた後、俺は麗歌を家の前まで送った。
「今日はありがとな、奢ってくれて」
「ラーメンでいいのなら、あと5回は奢ってもいいですよ」
「さすがに遠慮しとく」
そうですか、と麗歌は言う。心なしか、少し残念そうに聞こえた。
「でもやはり、これだけでは報酬に見合わない気が……すみません、ちょっとだけここで待っていてください」
「ん? ああ、別にいいけど」
麗歌は足早に家に入り、5分ぐらいしてまた出てきた。
手には紙袋を持っている。
「これを差し上げます」
紙袋を受け取り、中に手を突っ込む。なにやら布の感触……畳まれたそれを広げてみる。
「こ、これは!?」
思わず住宅街のど真ん中で叫びそうになった。
なぜならそれは、抽選で100人しか手にすることができなかった非売品!
「かるなちゃまの、抱き枕カバーだとぉ!!?」
結局叫んでしまった。
「お静かに」
「で、でもこれって」
「そうです。抽選で100人限定のもので、非売品です。そこ、見てください」
麗歌が指さす場所を見る。
かるなちゃまの絵が入ってない、余白の部分に縫い跡がある。
「それは傷物で、お客様にはお渡しできなかったのです。廃棄されるところだったので私がもらいました。捨てるか迷っていたところなので、昴先輩にあげます」
「麗歌……俺はいま、お前を抱きしめたい気分だ」
「そんなことをすれば即刻回収します。抱きしめるならかるなちゃまにしてください」
「駄目だ! これはクローゼットに厳重に保管する!」
「勝手にどうぞ」
わーい、わーい、と抱き枕カバーを胴上げする。
麗歌は「やれやれ」と呟き、
「私とのデートより、よっぽど楽しそうですね」
「悪いな、すっげぇ欲しかったんだよこれ! 応募したけど案の定当たんなかったし。つーか今日のやつはデート扱いなのか?」
俺としては友達と飯食いに行くぐらいのノリだったのだが。それこそ妹とかアオとかと飯行くのと同じぐらい、ラフなものとして捉えていた。
「少なくとも私はそう思っていましたよ」
「どうせ冗談だろ?」
「……はい、冗談ですよ」
麗歌は背中を向ける。
「では、満足していただけたようなので失礼します」
少々不機嫌そうに見えるのは気のせいか? 気のせいだな。
「おう! またな!」
なにはともあれ最高の報酬だ。頑張った甲斐があったぜ。
―――――――
面白かったらお気に入り登録&ハートの付与お願いします!
コクの深い魚介スープがウリのラーメン屋“味鬼”。
そこに俺は女子を一人連れてやってきたわけだが、
「……」
その女子は目の前に運ばれてきた白ラーメン(細麺・メンマ大盛)を前に静止している。
犬が見慣れぬ餌を前に一瞬硬直する様に似ている。まずジッと見て、香りを嗅いで、そして麺を一本割りばしで挟んだ。
麺をすするのが恥ずかしいのか、一本の麺を箸でつまんで上げてつまんで上げてを繰り返して、その小さな口に入れる。
「ホントに初めて食べるんだな。食べ方がなってないぜ」
一生懸命ラーメンの食べ方を模索する少女の姿に、思わず笑みを零してしまう。
俺が笑ったことが気に障ったのか、少女は目を細めた。
「仕方ないじゃないですか。外食する時は高級店ばかりで、ラーメンをメニューに置いているような店には来たことなかったのですから」
そう言う少女――麗歌の頬は羞恥からほんのちょっぴりピンク色になっている。
はてさて、なぜ俺が麗歌と一緒にラーメン屋に居るか、それを説明するには時系列が今日の朝まで遡る。
---
中間テストを乗り越えた5月下旬の土曜日。
目覚ましをセットしていないのに早朝から俺のスマホは鳴り出した。
寝ぼけた頭で番号も確認せずにスマホを取る。
「はい、もしもし……」
『おはようございます、先輩』
朝影麗歌。エグゼドライブ6期生のチーフマネージャーにして俺の後輩。
こいつから連絡が来る時は基本良いことがないのだが、今日はちょっと違った。
「どうした? またなにか揉め事か?」
『いえ、今日は昴先輩にご褒美をあげようと思いまして』
「ご褒美?」
『昴先輩のおかげでお姉ちゃんはトラウマに打ち勝ち、さらには中間テストも赤点二つで済みました』
「……悪いな、数学科目二つは間に合わなかった」
『いえいえ、留年を回避しただけで十分です。というわけで、それらの礼に食事でも奢らせていただければと』
「年下女子に奢らせるのは気が引けるな」
『お金の心配は大丈夫ですよ。私、お金持ちなので』
エグゼドライブは登録者数100万人越えを20人以上抱えている。そのスパチャ額だけで途方もない金額だろう。コイツの父親はその社長だ、間違いなくお金持ち。マネージャーをやってる麗歌自身もそれなりの給料をもらってるに違いない。家も豪勢だったし、コイツの言葉に嘘はない。
遠慮する必要はないか。
決して裕福ではない俺は後輩の財布に甘えることにした。
「わかった。お言葉に甘えるよ。早速、今日の昼めしでも奢ってくれ」
『いいですよ。なにが食べたいですか? ステーキやお寿司、蟹でもキャビアでも何でも奢りますよ』
この懐の広さ、逆に鼻につく。
何とかコイツの余裕を崩したい俺は、コイツが予想だにしない料理を選ぶことにした。
「じゃあラーメンで」
『ラーメン……ですか』
声が淀んだな、しめしめ。
「俺のお気に入りのラーメン屋があるんだ。そこへ行こうぜ」
『……いえ、もっと高価な物を頼んで頂いて結構ですよ?』
「ラーメンが無性に食いたい気分なんだよ。それともなんだ、ラーメン苦手なのか?」
『そういうわけではないのですが』
麗歌が困った顔をしているのは、電話越しでも何となくわかった。
『私、ラーメンは食べたことがないのです』
「なに!? もったいねぇ……世界で一番うまい料理だってのに」
『世界一うまい料理が1000円程度で食べられるのですか?』
「値段でうまさは決まらないよ。値段なんてモンは価値基準に過ぎない。よし、絶対ラーメン屋行くぞ! 駅前に11時半に集合な!」
『はぁ。まぁあなたが食べたいのなら止めませんが』
---
そんなわけでラーメン屋へ来たわけだ。
麗歌は肩出し袖ありの黒の服(オフショルダートップスと言うらしい)に白のミニスカートという、この油の染みたラーメン屋には相応しくない恰好をしている。この異物感が逆に良い味を出しているな。
ラーメンと美少女、この何となくミスマッチな感じ、悪くない。
ラーメンを食べるのに邪魔にならなくするためか、いつもは流してるミディアムの髪を束ねてポニーテールにしている。元の素材がいいからどんな髪形でも似合うな。
「いいか麗歌、ラーメンってのはな、こうやって食うんだよ!」
俺は大量の麺を割りばしで挟み込み、口に咥え、ズルズルズルと吸い込む。
「く~! うっめぇ!」
口の中に広がる白醤油、自家製ラー油に胡麻の風味。魚介類の出汁と鶏ガラでとった深みのある味。
麗歌の頼んだ白ラーメン(白醤油を使ったラーメン)と違い、俺の頼んだ赤ラーメン(白醤油+ラー油や薬味を追加したもの)は辛味も強い。芳醇な旨味の後に届く絶妙な辛味! いつ食べても美味い!
ここでチャーシューを口に投入!
簡単に嚙みちぎれる柔らかい食感、たまらないな。
「うっ」
麗歌は俺の食べ方を見て軽く引いてる様子。
「恥ずかしがることはない、ほれ」
別の席でラーメンを食べている女子高生を指さす。
女子高生は大胆に、豪快に麺をすすっている。
「……」
それを見て、同じ女子高生である麗歌も覚悟を決めた。
割りばしで麺の大群を挟み込み! 持ち上げ! そしてズルズルズル……とラーメンを吸い込んだ。でもやっぱり慣れてないから、思いっきり吸い込んでるのに勢いは弱い。
「……!」
麗歌の瞳に、光が宿った。
表情筋こそ動かしてはいないが、その目は美味いと叫んでいた。そしてまた麺を挟み込み、さっきよりも勢いよく吸い込む。
あーあ、そんな勢いよくいくと、
「んっ!? ごほ! ごほ!」
気管にスープが入ったか。そっと水の入ったコップを麗歌の手元に寄せる俺。
恥ずかしさ&苦しさから麗歌の顔が俺の赤ラーメンに迫るぐらい真っ赤になっている。
麗歌は水を飲んで、口を拭って、クールな顔つきで、
「まぁまぁですね」
まったく、正直じゃないやつだな。
この強がりは微笑ましいからいいけど。
---
ラーメンを食べ終えた後、俺は麗歌を家の前まで送った。
「今日はありがとな、奢ってくれて」
「ラーメンでいいのなら、あと5回は奢ってもいいですよ」
「さすがに遠慮しとく」
そうですか、と麗歌は言う。心なしか、少し残念そうに聞こえた。
「でもやはり、これだけでは報酬に見合わない気が……すみません、ちょっとだけここで待っていてください」
「ん? ああ、別にいいけど」
麗歌は足早に家に入り、5分ぐらいしてまた出てきた。
手には紙袋を持っている。
「これを差し上げます」
紙袋を受け取り、中に手を突っ込む。なにやら布の感触……畳まれたそれを広げてみる。
「こ、これは!?」
思わず住宅街のど真ん中で叫びそうになった。
なぜならそれは、抽選で100人しか手にすることができなかった非売品!
「かるなちゃまの、抱き枕カバーだとぉ!!?」
結局叫んでしまった。
「お静かに」
「で、でもこれって」
「そうです。抽選で100人限定のもので、非売品です。そこ、見てください」
麗歌が指さす場所を見る。
かるなちゃまの絵が入ってない、余白の部分に縫い跡がある。
「それは傷物で、お客様にはお渡しできなかったのです。廃棄されるところだったので私がもらいました。捨てるか迷っていたところなので、昴先輩にあげます」
「麗歌……俺はいま、お前を抱きしめたい気分だ」
「そんなことをすれば即刻回収します。抱きしめるならかるなちゃまにしてください」
「駄目だ! これはクローゼットに厳重に保管する!」
「勝手にどうぞ」
わーい、わーい、と抱き枕カバーを胴上げする。
麗歌は「やれやれ」と呟き、
「私とのデートより、よっぽど楽しそうですね」
「悪いな、すっげぇ欲しかったんだよこれ! 応募したけど案の定当たんなかったし。つーか今日のやつはデート扱いなのか?」
俺としては友達と飯食いに行くぐらいのノリだったのだが。それこそ妹とかアオとかと飯行くのと同じぐらい、ラフなものとして捉えていた。
「少なくとも私はそう思っていましたよ」
「どうせ冗談だろ?」
「……はい、冗談ですよ」
麗歌は背中を向ける。
「では、満足していただけたようなので失礼します」
少々不機嫌そうに見えるのは気のせいか? 気のせいだな。
「おう! またな!」
なにはともあれ最高の報酬だ。頑張った甲斐があったぜ。
―――――――
面白かったらお気に入り登録&ハートの付与お願いします!
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
僕が美少女になったせいで幼馴染が百合に目覚めた
楠富 つかさ
恋愛
ある朝、目覚めたら女の子になっていた主人公と主人公に恋をしていたが、女の子になって主人公を見て百合に目覚めたヒロインのドタバタした日常。
この作品はハーメルン様でも掲載しています。
この『異世界転移』は実行できません
霜條
ライト文芸
どこにでもいるサラリーマン、各務堂一司《かがみどうかずあき》。
仕事ばかりの日々から離れる瞬間だけは、元の自分を取り戻すようであった。
半年ぶりに会った友人と飲みに行くと、そいつは怪我をしていた。
話しを聞けば、最近流行りの『異世界転移』に興味があるらしい。
ニュースにもなっている行方不明事件の名だが、そんなことに興味を持つなんて――。
酔って言う話ならよかったのに、本気にしているから俺は友人を止めようとした。
それだけだったはずなんだ。
※転移しない人の話です。
※ファンタジー要素ほぼなし。
男女比の狂った世界で愛を振りまく
キョウキョウ
恋愛
男女比が1:10という、男性の数が少ない世界に転生した主人公の七沢直人(ななさわなおと)。
その世界の男性は無気力な人が多くて、異性その恋愛にも消極的。逆に、女性たちは恋愛に飢え続けていた。どうにかして男性と仲良くなりたい。イチャイチャしたい。
直人は他の男性たちと違って、欲求を強く感じていた。女性とイチャイチャしたいし、楽しく過ごしたい。
生まれた瞬間から愛され続けてきた七沢直人は、その愛を周りの女性に返そうと思った。
デートしたり、手料理を振る舞ったり、一緒に趣味を楽しんだりする。その他にも、色々と。
本作品は、男女比の異なる世界の女性たちと積極的に触れ合っていく様子を描く物語です。
※カクヨムにも掲載中の作品です。
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
学園の美人三姉妹に告白して断られたけど、わたしが義妹になったら溺愛してくるようになった
白藍まこと
恋愛
主人公の花野明莉は、学園のアイドル 月森三姉妹を崇拝していた。
クールな長女の月森千夜、おっとり系な二女の月森日和、ポジティブ三女の月森華凛。
明莉は遠くからその姿を見守ることが出来れば満足だった。
しかし、その情熱を恋愛感情と捉えられたクラスメイトによって、明莉は月森三姉妹に告白を強いられてしまう。結果フラれて、クラスの居場所すらも失うことに。
そんな絶望に拍車をかけるように、親の再婚により明莉は月森三姉妹と一つ屋根の下で暮らす事になってしまう。義妹としてスタートした新生活は最悪な展開になると思われたが、徐々に明莉は三姉妹との距離を縮めていく。
三姉妹に溺愛されていく共同生活が始まろうとしていた。
※他サイトでも掲載中です。
vtuberさんただいま炎上中
なべたべたい
青春
vtuber業界で女の子アイドルとしてvtuberを売っている事務所ユメノミライ。そこに唯一居る男性ライバーの主人公九重 ホムラ。そんな彼の配信はコメント欄が荒れに荒れその9割以上が罵詈雑言で埋められている。だが彼もその事を仕方ないと感じ出来るだけ周りに迷惑をかけない様にと気を遣いながら配信をしていた。だがそんなある日とある事をきっかけにホムラは誰かの迷惑になるかもと考える前に、もっと昔の様に配信がしたいと思い。その気持ちを胸に新たに出来た仲間たちとvtuber界隈のトップを目指す物語。
この小説はカクヨムや小説家になろう・ノベルアップ+・ハーメルン・ノベルピアでも掲載されています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる