1 / 14
第1話 オラオラ系侯爵とやれやれ系騎士
しおりを挟む
「クレア=シーフィア。貴様とのパートナー契約を解消する!」
ヘルメス錬金騎士学園の玄関ホールで、一等貴族レイノルズ家長男のヴィンセントが声高に宣言する。
「……はい?」
なんとか笑顔を維持しつつ、首を傾げるクレア。
「またお前のせいで昇級試験が不合格だったからな。これで3度目だ、もう我慢ならん」
「いや、それは私の錬成物に問題があったのではなく、ヴィンセント様の剣の腕がまだ銀級レベルではなかっただけでは?」
「うるさい、黙れ! お前の作る武器はいつも無骨で美しくない。俺様に相応しくないんだよ。お前の作る武器は!」
「そ、そんなことを言われても、ヴィンセント様がいつもくず鉄しかくださらないから仕方ないじゃないですか! 美しい装飾をしてほしいならもっとマシな素材をください!」
「言い訳は聞かん! 錬金術の腕が立つと聞いて六等貴族のお前と組んでいたが限界だ! ブスで、錬金術も拙く、品もない貴様とはもうやってられん! 今日から俺様は二等貴族のエヴァリーと組むことにした。お前は用済みだ」
ヴィンセントは“パートナー解消契約書”を掲げる。
この契約書に騎士と錬金術師がそれぞれサインすることで、パートナーは解消となる。すでにヴィンセントのサインは入っていた。
野次馬たちがクスクスと笑いだす。
これまで一等貴族のパートナーとして持て囃されてきたクレアが落ちる様を笑っているのだ。クレアはこれまで自分が一等貴族のパートナーであることを誇ったり、自慢したことはなく、周囲が勝手におだてていただけである。なのにこの、『ざまぁみろ』という空気……。
クレアは怒りを抑え、無言で契約書にサインした。
「これで貴様とはお別れだ。せめて六等貴族らしく、どこぞの馬の骨と組むことだな。はーっはっは!!」
高らかに笑い、ヴィンセントは背を向けて階段の方へ向かう。
ヴィンセントの笑い声に呼応するように野次馬たちも笑い声の音量を上げていく。
一方クレアはそんな笑い声など意に介さず、助走をとっていた。
――ドロップキックをかます助走である。
「こっちの方こそ……アンタなんて……!」
ダダダダダ! と50m6秒台の速度でクレアは走る。
「は?」
足音に気付き、ヴィンセントが振り向いた時にはもう遅い。
クレアはすでに靴底をこちらに向けて、飛び込んできている。
「――お断りだこらぁ!!」
「ぼはぁ!!?」
ヴィンセントの顔面にクレアの右足が突き刺さる。
こうしてクレアは一週間の謹慎処分をくらった。この一件は“ボンボン玉砕キック事件”としてヘルメス錬金騎士学園中で噂となった……。
---
ヘルメス錬金騎士学園は騎士と錬金術師を教育する学園である。
この学園には珍しい校風があった。それは『騎士と錬金術師は二人一組で行動すべし』というものだ。入学した時点で騎士と錬金術師でタッグを組み、課外授業や試験に臨んでいく。ゆえにこの学園に通うすべての生徒にはパートナーが居るのだ。
クレアは兄が高名な錬金術師であり、その妹である彼女も入学前より期待の新入生として注目されていた。噂を聞いたヴィンセントがクレアにパートナー契約を申し込み、クレアはそれを受けた。ヴィンセントは真っ赤な短髪で一見爽やかで、ガタイも良く、最初だけは穏やかな態度だったので断る理由がなかった。そう、申し込んだのはヴィンセントの方なのだ。
なのにまさかあちらから解消を申し出るとは。クレアはヴィンセントの厚顔無恥さに呆れを通り越して尊敬の念を抱いた。
謹慎明け。
クレアは中央塔の契約室に呼び出された。
契約室はパートナー契約に関する手続きを行う部屋だ。
「クレア=シーフィア。今日呼び出された理由はわかるね?」
契約書士の老教師が諫めるような目つきをする。
「……えーっと、パートナーが居ないまま2週間が過ぎると退学だからです」
「そうだ」
クレアはすでに1週間パートナーが居ない状態で過ごしている。あと1週間で退学処分だ。
「我が学園の生徒は必ず騎士と錬金術師でタッグを組み、行動しなければならない。ゆえに君は今すぐ、新たなパートナーと組まねばならない」
「わかってます。でも私と同じではぐれ者騎士がいらっしゃるでしょうか?」
「この学園の生徒の数は常に偶数! 余り者は出ないようになっている。君の元パートナーであるヴィンセント、彼が組んだエヴァリーには元々組んでいた騎士が居る」
「あ、そっか」
「今日は彼も呼んでいる。入りなさい」
契約書士は扉に向けて言う。
「失礼します」
そう言って部屋に入ってきたのは褐色肌の男。
真っ白な髪をひとまとめにしており、獅子のような目つきをしている。
「彼はロアン=クロックス。君の新たなパートナーだ」
「はじめまして。クレア=シーフィアです。よろしくお願いします」
丁寧な動作で頭を下げるクレア。
一方、ロアンは礼を返さず、ため息で返す。
「やれやれ。こんなガキ臭い女が新たなパートナーとはな」
「む」
クレアは胸が小さく童顔で、16歳でありながら見た目の年齢は13~14歳ほどに見られる。
動きやすいから、という理由だけで短く整えられた緑髪も子供っぽく見られる要因だろう。
「はじめましてクレアお嬢様。ロアンと申します」
ロアンは気取った感じで自己紹介する。
「……なんか、むかつく」
ちなみに2人は同学年だが顔合わせは初めてである。
ここヘルメス錬金騎士学園では騎士と錬金術師でクラスが分かれており、課外授業や昇級試験はペアで臨むが通常の授業や筆記試験はクラスごとでやる。パートナー以外の騎士・錬金術師と顔を合わせる機会がほとんどないのだ。
それにまだ入学してから半年しか経っていない。クレアはまだ同じ錬金術専科の人間すら半分も把握していないだろう。
「双方、異論がなければこの契約書にサインを」
異論を唱えれば2人で退学の道しかない。
両者とも迷わずサインする。
「結構。では次の課外授業より2人で臨むように。以上、解散」
部屋の外に出た2人はそのまま中庭に足を運んだ。
「これを見ろ」
ロアンが自身の剣をクレアに手渡す。
クレアは剣を鞘から抜き、その光沢に目を奪われた。
「……良い出来ね」
「俺が錬金術で作った」
「え!? 騎士のあなたが……!? 凄いじゃん! 騎士で錬金術も使えるなんて!」
クレアは心からの称賛を送る。
「俺は自分で自分の装備を作れる」
ロアンはクレアから剣を取り上げる。
その時、クレアはロアンの手のひらを見た。
(凄いタコ……)
恐らく幾千と剣を振ったのだろう。ロアンの手のひらにはいくつも潰れたタコがあった。
「つまりだ、お前が錬金術で俺をサポートする必要はない。余計なことをせず、俺の影に隠れていろ」
「え?」
「悪くない話だろう? お前はただ錬金術を行使しているフリをするだけで単位を貰えるんだ」
「なにそれ、余計なお世話よ。私たちはパートナーでしょ? 装備は私に任せて」
「……俺はもう錬金術師には頼らない」
ロアンはそれ以上なにも言わず、その場を去っていった。
「どいつもこいつも~~!!」
―――――――
面白かったらお気に入り登録&ハートの付与お願いします!
ヘルメス錬金騎士学園の玄関ホールで、一等貴族レイノルズ家長男のヴィンセントが声高に宣言する。
「……はい?」
なんとか笑顔を維持しつつ、首を傾げるクレア。
「またお前のせいで昇級試験が不合格だったからな。これで3度目だ、もう我慢ならん」
「いや、それは私の錬成物に問題があったのではなく、ヴィンセント様の剣の腕がまだ銀級レベルではなかっただけでは?」
「うるさい、黙れ! お前の作る武器はいつも無骨で美しくない。俺様に相応しくないんだよ。お前の作る武器は!」
「そ、そんなことを言われても、ヴィンセント様がいつもくず鉄しかくださらないから仕方ないじゃないですか! 美しい装飾をしてほしいならもっとマシな素材をください!」
「言い訳は聞かん! 錬金術の腕が立つと聞いて六等貴族のお前と組んでいたが限界だ! ブスで、錬金術も拙く、品もない貴様とはもうやってられん! 今日から俺様は二等貴族のエヴァリーと組むことにした。お前は用済みだ」
ヴィンセントは“パートナー解消契約書”を掲げる。
この契約書に騎士と錬金術師がそれぞれサインすることで、パートナーは解消となる。すでにヴィンセントのサインは入っていた。
野次馬たちがクスクスと笑いだす。
これまで一等貴族のパートナーとして持て囃されてきたクレアが落ちる様を笑っているのだ。クレアはこれまで自分が一等貴族のパートナーであることを誇ったり、自慢したことはなく、周囲が勝手におだてていただけである。なのにこの、『ざまぁみろ』という空気……。
クレアは怒りを抑え、無言で契約書にサインした。
「これで貴様とはお別れだ。せめて六等貴族らしく、どこぞの馬の骨と組むことだな。はーっはっは!!」
高らかに笑い、ヴィンセントは背を向けて階段の方へ向かう。
ヴィンセントの笑い声に呼応するように野次馬たちも笑い声の音量を上げていく。
一方クレアはそんな笑い声など意に介さず、助走をとっていた。
――ドロップキックをかます助走である。
「こっちの方こそ……アンタなんて……!」
ダダダダダ! と50m6秒台の速度でクレアは走る。
「は?」
足音に気付き、ヴィンセントが振り向いた時にはもう遅い。
クレアはすでに靴底をこちらに向けて、飛び込んできている。
「――お断りだこらぁ!!」
「ぼはぁ!!?」
ヴィンセントの顔面にクレアの右足が突き刺さる。
こうしてクレアは一週間の謹慎処分をくらった。この一件は“ボンボン玉砕キック事件”としてヘルメス錬金騎士学園中で噂となった……。
---
ヘルメス錬金騎士学園は騎士と錬金術師を教育する学園である。
この学園には珍しい校風があった。それは『騎士と錬金術師は二人一組で行動すべし』というものだ。入学した時点で騎士と錬金術師でタッグを組み、課外授業や試験に臨んでいく。ゆえにこの学園に通うすべての生徒にはパートナーが居るのだ。
クレアは兄が高名な錬金術師であり、その妹である彼女も入学前より期待の新入生として注目されていた。噂を聞いたヴィンセントがクレアにパートナー契約を申し込み、クレアはそれを受けた。ヴィンセントは真っ赤な短髪で一見爽やかで、ガタイも良く、最初だけは穏やかな態度だったので断る理由がなかった。そう、申し込んだのはヴィンセントの方なのだ。
なのにまさかあちらから解消を申し出るとは。クレアはヴィンセントの厚顔無恥さに呆れを通り越して尊敬の念を抱いた。
謹慎明け。
クレアは中央塔の契約室に呼び出された。
契約室はパートナー契約に関する手続きを行う部屋だ。
「クレア=シーフィア。今日呼び出された理由はわかるね?」
契約書士の老教師が諫めるような目つきをする。
「……えーっと、パートナーが居ないまま2週間が過ぎると退学だからです」
「そうだ」
クレアはすでに1週間パートナーが居ない状態で過ごしている。あと1週間で退学処分だ。
「我が学園の生徒は必ず騎士と錬金術師でタッグを組み、行動しなければならない。ゆえに君は今すぐ、新たなパートナーと組まねばならない」
「わかってます。でも私と同じではぐれ者騎士がいらっしゃるでしょうか?」
「この学園の生徒の数は常に偶数! 余り者は出ないようになっている。君の元パートナーであるヴィンセント、彼が組んだエヴァリーには元々組んでいた騎士が居る」
「あ、そっか」
「今日は彼も呼んでいる。入りなさい」
契約書士は扉に向けて言う。
「失礼します」
そう言って部屋に入ってきたのは褐色肌の男。
真っ白な髪をひとまとめにしており、獅子のような目つきをしている。
「彼はロアン=クロックス。君の新たなパートナーだ」
「はじめまして。クレア=シーフィアです。よろしくお願いします」
丁寧な動作で頭を下げるクレア。
一方、ロアンは礼を返さず、ため息で返す。
「やれやれ。こんなガキ臭い女が新たなパートナーとはな」
「む」
クレアは胸が小さく童顔で、16歳でありながら見た目の年齢は13~14歳ほどに見られる。
動きやすいから、という理由だけで短く整えられた緑髪も子供っぽく見られる要因だろう。
「はじめましてクレアお嬢様。ロアンと申します」
ロアンは気取った感じで自己紹介する。
「……なんか、むかつく」
ちなみに2人は同学年だが顔合わせは初めてである。
ここヘルメス錬金騎士学園では騎士と錬金術師でクラスが分かれており、課外授業や昇級試験はペアで臨むが通常の授業や筆記試験はクラスごとでやる。パートナー以外の騎士・錬金術師と顔を合わせる機会がほとんどないのだ。
それにまだ入学してから半年しか経っていない。クレアはまだ同じ錬金術専科の人間すら半分も把握していないだろう。
「双方、異論がなければこの契約書にサインを」
異論を唱えれば2人で退学の道しかない。
両者とも迷わずサインする。
「結構。では次の課外授業より2人で臨むように。以上、解散」
部屋の外に出た2人はそのまま中庭に足を運んだ。
「これを見ろ」
ロアンが自身の剣をクレアに手渡す。
クレアは剣を鞘から抜き、その光沢に目を奪われた。
「……良い出来ね」
「俺が錬金術で作った」
「え!? 騎士のあなたが……!? 凄いじゃん! 騎士で錬金術も使えるなんて!」
クレアは心からの称賛を送る。
「俺は自分で自分の装備を作れる」
ロアンはクレアから剣を取り上げる。
その時、クレアはロアンの手のひらを見た。
(凄いタコ……)
恐らく幾千と剣を振ったのだろう。ロアンの手のひらにはいくつも潰れたタコがあった。
「つまりだ、お前が錬金術で俺をサポートする必要はない。余計なことをせず、俺の影に隠れていろ」
「え?」
「悪くない話だろう? お前はただ錬金術を行使しているフリをするだけで単位を貰えるんだ」
「なにそれ、余計なお世話よ。私たちはパートナーでしょ? 装備は私に任せて」
「……俺はもう錬金術師には頼らない」
ロアンはそれ以上なにも言わず、その場を去っていった。
「どいつもこいつも~~!!」
―――――――
面白かったらお気に入り登録&ハートの付与お願いします!
1
お気に入りに追加
24
あなたにおすすめの小説

【完結済】姿を偽った黒髪令嬢は、女嫌いな公爵様のお世話係をしているうちに溺愛されていたみたいです
鳴宮野々花@書籍2冊発売中
恋愛
王国の片田舎にある小さな町から、八歳の時に母方の縁戚であるエヴェリー伯爵家に引き取られたミシェル。彼女は伯爵一家に疎まれ、美しい髪を黒く染めて使用人として生活するよう強いられた。以来エヴェリー一家に虐げられて育つ。
十年後。ミシェルは同い年でエヴェリー伯爵家の一人娘であるパドマの婚約者に嵌められ、伯爵家を身一つで追い出されることに。ボロボロの格好で人気のない場所を彷徨っていたミシェルは、空腹のあまりふらつき倒れそうになる。
そこへ馬で通りがかった男性と、危うくぶつかりそうになり──────
※いつもの独自の世界のゆる設定なお話です。何もかもファンタジーです。よろしくお願いします。
※この作品はカクヨム、小説家になろう、ベリーズカフェにも投稿しています。
【完結】元お飾り聖女はなぜか腹黒宰相様に溺愛されています!?
雨宮羽那
恋愛
元社畜聖女×笑顔の腹黒宰相のラブストーリー。
◇◇◇◇
名も無きお飾り聖女だった私は、過労で倒れたその日、思い出した。
自分が前世、疲れきった新卒社会人・花菱桔梗(はなびし ききょう)という日本人女性だったことに。
運良く婚約者の王子から婚約破棄を告げられたので、前世の教訓を活かし私は逃げることに決めました!
なのに、宰相閣下から求婚されて!? 何故か甘やかされているんですけど、何か裏があったりしますか!?
◇◇◇◇
お気に入り登録、エールありがとうございます♡
※ざまぁはゆっくりじわじわと進行します。
※「小説家になろう」「エブリスタ」様にも掲載しております(アルファポリス先行)。
※この作品はフィクションです。特定の政治思想を肯定または否定するものではありません(_ _*))
命を狙われたお飾り妃の最後の願い
幌あきら
恋愛
【異世界恋愛・ざまぁ系・ハピエン】
重要な式典の真っ最中、いきなりシャンデリアが落ちた――。狙われたのは王妃イベリナ。
イベリナ妃の命を狙ったのは、国王の愛人ジャスミンだった。
短め連載・完結まで予約済みです。設定ゆるいです。
『ベビ待ち』の女性の心情がでてきます。『逆マタハラ』などの表現もあります。苦手な方はお控えください、すみません。

こんにちは、女嫌いの旦那様!……あれ?
夕立悠理
恋愛
リミカ・ブラウンは前世の記憶があること以外は、いたって普通の伯爵令嬢だ。そんな彼女はある日、超がつくほど女嫌いで有名なチェスター・ロペス公爵と結婚することになる。
しかし、女嫌いのはずのチェスターはリミカのことを溺愛し──!?
※小説家になろう様にも掲載しています
※主人公が肉食系かも?

すり替えられた公爵令嬢
鈴蘭
恋愛
帝国から嫁いで来た正妻キャサリンと離縁したあと、キャサリンとの間に出来た娘を捨てて、元婚約者アマンダとの間に出来た娘を嫡子として第一王子の婚約者に差し出したオルターナ公爵。
しかし王家は帝国との繋がりを求め、キャサリンの血を引く娘を欲していた。
妹が入れ替わった事に気付いた兄のルーカスは、事実を親友でもある第一王子のアルフレッドに告げるが、幼い二人にはどうする事も出来ず時間だけが流れて行く。
本来なら庶子として育つ筈だったマルゲリーターは公爵と後妻に溺愛されており、自身の中に高貴な血が流れていると信じて疑いもしていない、我儘で自分勝手な公女として育っていた。
完璧だと思われていた娘の入れ替えは、捨てた娘が学園に入学して来た事で、綻びを見せて行く。
視点がコロコロかわるので、ナレーション形式にしてみました。
お話が長いので、主要な登場人物を紹介します。
ロイズ王国
エレイン・フルール男爵令嬢 15歳
ルーカス・オルターナ公爵令息 17歳
アルフレッド・ロイズ第一王子 17歳
マルゲリーター・オルターナ公爵令嬢 15歳
マルゲリーターの母 アマンダ
パトリシア・アンバタサー エレインのクラスメイト
アルフレッドの側近
カシュー・イーシヤ 18歳
ダニエル・ウイロー 16歳
マシュー・イーシヤ 15歳
帝国
エレインとルーカスの母 キャサリン帝国の侯爵令嬢(皇帝の姪)
キャサリンの再婚相手 アンドレイ(キャサリンの従兄妹)
隣国ルタオー王国
バーバラ王女
嫌われ聖女さんはとうとう怒る〜今更大切にするなんて言われても、もう知らない〜
𝓝𝓞𝓐
ファンタジー
13歳の時に聖女として認定されてから、身を粉にして人々のために頑張り続けたセレスティアさん。どんな人が相手だろうと、死にかけながらも癒し続けた。
だが、その結果は悲惨の一言に尽きた。
「もっと早く癒せよ! このグズが!」
「お前がもっと早く治療しないせいで、後遺症が残った! 死んで詫びろ!」
「お前が呪いを防いでいれば! 私はこんなに醜くならなかったのに! お前も呪われろ!」
また、日々大人も気絶するほどの魔力回復ポーションを飲み続けながら、国中に魔物を弱らせる結界を張っていたのだが……、
「もっと出力を上げんか! 貴様のせいで我が国の騎士が傷付いたではないか! とっとと癒せ! このウスノロが!」
「チッ。あの能無しのせいで……」
頑張っても頑張っても誰にも感謝されず、それどころか罵られるばかり。
もう我慢ならない!
聖女さんは、とうとう怒った。

婚約破棄はまだですか?─豊穣をもたらす伝説の公爵令嬢に転生したけど、王太子がなかなか婚約破棄してこない
nanahi
恋愛
火事のあと、私は王太子の婚約者:シンシア・ウォーレンに転生した。王国に豊穣をもたらすという伝説の黒髪黒眼の公爵令嬢だ。王太子は婚約者の私がいながら、男爵令嬢ケリーを愛していた。「王太子から婚約破棄されるパターンね」…私はつらい前世から解放された喜びから、破棄を進んで受け入れようと自由に振る舞っていた。ところが王太子はなかなか破棄を告げてこなくて…?

先輩に退部を命じられた僕を励ましてくれたアイドル級美少女の後輩マネージャーを成り行きで家に上げたら、なぜかその後も入り浸るようになった件
桜 偉村
恋愛
別にいいんじゃないんですか? 上手くならなくても——。
後輩マネージャーのその一言が、彼の人生を変えた。
全国常連の高校サッカー部の三軍に所属していた如月 巧(きさらぎ たくみ)は、自分の能力に限界を感じていた。
練習試合でも敗因となってしまった巧は、三軍キャプテンの武岡(たけおか)に退部を命じられて絶望する。
武岡にとって、巧はチームのお荷物であると同時に、アイドル級美少女マネージャーの白雪 香奈(しらゆき かな)と親しくしている目障りな存在だった。
だから、自信をなくしている巧を追い込んで退部させ、香奈と距離を置かせようとしたのだ。
そうすれば、香奈は自分のモノになると思っていたから。
武岡の思惑通り、巧はサッカー部を辞めようとしていた。
しかし、そこに香奈が現れる。
成り行きで香奈を家に上げた巧だが、なぜか彼女はその後も彼の家を訪れるようになって——。
「これは警告だよ」
「勘違いしないんでしょ?」
「僕がサッカーを続けられたのは、君のおかげだから」
「仲が良いだけの先輩に、あんなことまですると思ってたんですか?」
甘酸っぱくて、爽やかで、焦れったくて、クスッと笑えて……
オレンジジュース(のような青春)が好きな人必見の現代ラブコメ、ここに開幕!
※これより下では今後のストーリーの大まかな流れについて記載しています。
「話のなんとなくの流れや雰囲気を抑えておきたい」「ざまぁ展開がいつになるのか知りたい!」という方のみご一読ください。
【今後の大まかな流れ】
第1話、第2話でざまぁの伏線が作られます。
第1話はざまぁへの伏線というよりはラブコメ要素が強いので、「早くざまぁ展開見たい!」という方はサラッと読んでいただいて構いません!
本格的なざまぁが行われるのは第15話前後を予定しています。どうかお楽しみに!
また、特に第4話からは基本的にラブコメ展開が続きます。シリアス展開はないので、ほっこりしつつ甘さも補充できます!
※最初のざまぁが行われた後も基本はラブコメしつつ、ちょくちょくざまぁ要素も入れていこうかなと思っています。
少しでも「面白いな」「続きが気になる」と思った方は、ざっと内容を把握しつつ第20話、いえ第2話くらいまでお読みいただけると嬉しいです!
※基本は一途ですが、メインヒロイン以外との絡みも多少あります。
※本作品は小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる