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創造者を名乗る幻人
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殺しをしたいけれど、法で裁かれたくはない。かと言って、完全犯罪を成し遂げる術はない。願望を持つ者があとを絶たない。この世界にアプリを仲介する人間が必要だった。そんな時に、需要があれば供給する者がいるわけで――供給者の元に連絡が入る。いつの時代もどんな時もお金で提供するという仲介役がいる。ネット上に仲介役は何人も現れたが、特に評判のサイトがあった。自称呪いのアプリを開発した創造主だという者が書き込みをしているサイトだった。
幻人(げんと)と名乗る人物のアカウントに連絡をすると、お金さえ払えば、会うことなく、アプリを入手できるらしい。特定の誰かにアプリを入れてくれるという親切な創造主だった。
それは、お互いに連絡先を知らなくても、つまり、双方の連絡先が入力されていなくても、いつのまにか相手に匿名で連絡先を入れて、相互に連絡先を共有することができるという事実。いつのまにか、なので、本人が気づくことは稀だ。よほど、連絡先が少ないとかいつもチェックをしていれば気づくことはあるだろう。でも、自分のスマホに入っている連絡先一覧をいつもこまめにチェックする者はほとんどいない。連絡先を知らない人をアプリ経由で呪うということが幻人によって可能となったのだ。呪いのアプリの概念が幻人の出現により、覆されてしまった。創造主だからできるという神技で、いつのまにか連絡先を入れてくれる。さらに、呪いのアプリもインストールしてくれる。創造主でなければできないのではないか、本物の創造主だと巷では噂されていた。
しかし、知らない誰かを呪い殺す者は実際はいない。つまり、どこかで恨みを持った人間が知り合いを殺したいという依頼が多い。たまに殺したい相手の連絡先と自分の連絡先を交換していない、または連絡先が変わってしまい、わからない。という場合に幻人を頼ってくることが多かった。ストーカーの極みの依頼も結構あると幻人は書いていた。
もし、それが本当ならば、幻人の存在は呪いのアプリの法則を覆すという現象を起こした。その人物が何らかの方法で、知らない相手に勝手に連絡先を入れてしまうという方法があるのならば、知っている人の中の誰かという法則が成り立たなくなる。知らない名前があることに気づいても、偽名なので、本名がわからなければ絶対に自分が死ぬことがない。アプリのリスクを冒すことなく殺人ができるというアプリとしての法則や方向性が全く変わってしまう。
幻人は創造主を名乗っているが、法則を変えられるのは開発した創造主だからなのかもしれない。創造主は罪を背負っており、罰を受けるのが正当なことだ。たくさんの人をアプリを通して殺しているという事実が立証されれば――いつか創造主を名乗る者を逮捕できると警察は意気込んでいた。
もしも、そのような遠隔殺人が本当に行えるならば、法律の刃は無駄になる。何の役にも立たない。立証できない事件に対して法律を変えることは容易ではない。しかし、そういった殺人方法が立証できれば、将来的に法律を変えることはできるだろう。当面、別な罪を与え幻人と依頼人を刑罰に処することも可能かもしれない。でも、今は幻人を捕らえるよりも意見をもらう存在として警察側は色々と幻人という者を調べていた。
アプリの噂が広まり、たいていは、自殺志願者か恨みがある者からの連絡が多い。それはなぜなのかというと――楽に実行できるから。己が死ぬのも、相手を殺す瞬間も手を汚さなくて済む。実質返り血を浴びることもなく、犯行現場に行くこともない。自分は何もしなくても勝手に死んでくれる。このアプリは、殺人にはうってつけだった。完全犯罪とはこのことなのかもしれない。たいていの依頼人は、フリーメールの連絡先と偽名のみ教えて、相手のスマホに幻人が偽名の連絡先と呪いのアプリを入れる。
幻人と名乗る人物は実に面白い実話をある小説サイトに載せていた。その話の内容は、実にリアルだった。多分本当のことであろうという人間の裏の顔、依頼人の本心が描かれていた。もちろん、登場人物は全て偽名だし、場所も特定できないようにしてある。しかし、幻人が描く話はとてもスリリングでたちまちサイトの人気小説となっていた。とはいっても、小説サイトは会員登録せず書き込める形式となっており、自由に誰でも書き込める様式となっていた。だからこそ、特定が難しく、さらに情報技術にたけているため、幻人の足取りを掴むことは不可能に近い状態だった。
呪いのアプリが話題となっている最中に開発者を名乗ったというのも相乗効果として、幻人の名を知らしめた。彼はとても緻密でわかりやすい文章を描く。その描写はとても丁寧かつ大胆で、読みやすいということが短期間で読者を増加させた。文章力があるというのはもちろんだが、かなり頭が切れるタイプだということを感じさせるスマートな印象を読者は持っていた。語り口調も親近感がある文章で、感情移入しやすいというものもあったように思う。しかし、彼の思想は非常に危険で極端な思想だった。内容に共感できないという者も多く、彼の持論に批判的な意見を持つ者も多かった。
しかし、カリスマ性故信者も多く、幻人の文章を読み、幻人に依頼をするという連鎖現象も起きていた。でも、幻人は謎に包まれており、彼の情報を得ることは警察の力をもってしても難しかった。登録アドレスはフリーメールであり、毎回変化する。海外経由となっているため所有者の情報を特定することが非常に困難だった。
その話が本当ならば、何かアプリのことがわかるのではないかと警察は幻人について極秘に調査を重ねていたことをカルトは呪いのアプリ捜査本部の部署移動後に知った。カルトは人物像を分析する。
幻人という人物はきっと自己顕示欲が強い人物なのではないだろうか。そうでなければ、依頼人について文章で表現をすることもないだろうし、小説サイトに小説形式で書くことをしないだろう。誰かに読んでほしい、こんな実話があるということを書いているが、現実にあった本当に怖い話はフィクションに比べてずっと重く、読者の心をなぶっていた。
予期せぬ裏切り、嫉妬心、狂気に満ちた沙汰、重く泥沼のような混沌とした実話は読者の心をいたぶり揺すった。揺れ動く人間の心は自分に置き換えて考えると身近なところに狂気が潜み、身近なところに殺意が生まれるという現実を突きつける。
実際に連絡を取り、お金を振り込むという手段を警察側で取る。もちろん、身分を伏せ、いち相談者としてだ。しかし、狂気や恨みが感じられないのか、警察だと察したのか幻人に無視されてしまう。幻人は面白いネタや心を揺さぶる内容ではないとアプリを提供しないと書いていた。つまり、人を救うためというわけではなく、依頼の内容のエモーショナル感が全ての基準らしい。
仕方なく、実際に、連絡を取ってお金を振り込んだ者に接触を計る。すると、呪いのアプリの振込先について、なぜか児童福祉施設宛てとなっていたらしい。もしかしたら、施設長やその関係者なのではないだろうかと警察は極秘に捜査をしたのだが、それらしき者はいなかった。実際に関係者のパソコンにも形跡はなかった。児童養護施設出身者が恩返しをしているのかもしれないと警察内では密かに囁かれていた。そんな時に、関係者説を否定する文章を幻人が出して来た。
小説サイトにて、幻人が児童福祉施設関係者ではないことを文章で否定したのだ。彼は、児童福祉施設に世話になったわけでもなく、関係者やその親族でもないと書かれていた。このタイミングで、否定するのは意外だった。まるで、警察内部を見ているかのようなタイミングの良さだったからだ。彼が記した文章は実に自らの利益を度外視したものだった。カルトは何かひっかかるものを感じていた。なぜこのタイミングに否定する文章を出してきたのだろう。
『ただ、偽善者でありたい。私は寄付をしている自殺他殺仲介者だ。振込先をあえて児童福祉施設にしているが、その土地にゆかりがあるわけでもないし、知り合いがいるわけでもない』
上記のように文章で表現した。偽善者でありたい自殺他殺仲介者と名乗る幻人は更に謎を呼び、ますます読者が増えた。偽善者と呼ばれたいと望むものはあまり聞いたことはない。己を偽善者と名乗る幻人はアプリを開発した張本人なのだろうか? もし、そうならば、なぜ、そんなことをしているのだろう? 法の間を掻い潜って人を殺しているとしたら――絶対に捕らえなければいけない。
偽善者であり自殺他殺仲介者と自称するが、いわば善と悪。全く相違なるもの同士。それを兼ね備えた作家である幻人は名前の如くまぼろしの人だ。
連絡を取ろうにもその小説サイトにはコメントを送る程度の機能しかない。しかし、本気で呪いのアプリを望む者には毎回違うアドレスを使って連絡を取ってくるらしい。
マスコミが連絡先を書き込んでも幻人は誰にも連絡を取ってこなかった。つまり、連絡が取れないのだった。警察はその者のIPアドレスを探る。しかし、全くその者のしっぽをつかむことはできなかった。
警察が調べた結果、ある20代男性のパソコンにつながったのだが、彼は全く幻人のことを知らないと言い、彼のパソコンからはそれらしき形跡がなかった。20代男性はフリーターで、読書は大嫌いと言い、彼のネット上の呟きには幻人のような鋭い面影はなかった。
つまり、ネット上で他人のスマホに個人情報を勝手に入れられる幻人のフェイクなのだろう。こればかりは、捜査をしても全く形跡をつかむことはできなかった。新手の犯罪が生まれてしまう。
インターネット上という見えない広い広い空間で殺人が行われる。これは新たな犯罪時代の幕開けでもあり、それに対応する能力はまだ追い付いていない状態だった。
「殺しの仲介者が本当に依頼された話」
小説サイトに幻人が投稿した話には興味深いものが多々ある。少しばかり紹介しよう。
幻人(げんと)と名乗る人物のアカウントに連絡をすると、お金さえ払えば、会うことなく、アプリを入手できるらしい。特定の誰かにアプリを入れてくれるという親切な創造主だった。
それは、お互いに連絡先を知らなくても、つまり、双方の連絡先が入力されていなくても、いつのまにか相手に匿名で連絡先を入れて、相互に連絡先を共有することができるという事実。いつのまにか、なので、本人が気づくことは稀だ。よほど、連絡先が少ないとかいつもチェックをしていれば気づくことはあるだろう。でも、自分のスマホに入っている連絡先一覧をいつもこまめにチェックする者はほとんどいない。連絡先を知らない人をアプリ経由で呪うということが幻人によって可能となったのだ。呪いのアプリの概念が幻人の出現により、覆されてしまった。創造主だからできるという神技で、いつのまにか連絡先を入れてくれる。さらに、呪いのアプリもインストールしてくれる。創造主でなければできないのではないか、本物の創造主だと巷では噂されていた。
しかし、知らない誰かを呪い殺す者は実際はいない。つまり、どこかで恨みを持った人間が知り合いを殺したいという依頼が多い。たまに殺したい相手の連絡先と自分の連絡先を交換していない、または連絡先が変わってしまい、わからない。という場合に幻人を頼ってくることが多かった。ストーカーの極みの依頼も結構あると幻人は書いていた。
もし、それが本当ならば、幻人の存在は呪いのアプリの法則を覆すという現象を起こした。その人物が何らかの方法で、知らない相手に勝手に連絡先を入れてしまうという方法があるのならば、知っている人の中の誰かという法則が成り立たなくなる。知らない名前があることに気づいても、偽名なので、本名がわからなければ絶対に自分が死ぬことがない。アプリのリスクを冒すことなく殺人ができるというアプリとしての法則や方向性が全く変わってしまう。
幻人は創造主を名乗っているが、法則を変えられるのは開発した創造主だからなのかもしれない。創造主は罪を背負っており、罰を受けるのが正当なことだ。たくさんの人をアプリを通して殺しているという事実が立証されれば――いつか創造主を名乗る者を逮捕できると警察は意気込んでいた。
もしも、そのような遠隔殺人が本当に行えるならば、法律の刃は無駄になる。何の役にも立たない。立証できない事件に対して法律を変えることは容易ではない。しかし、そういった殺人方法が立証できれば、将来的に法律を変えることはできるだろう。当面、別な罪を与え幻人と依頼人を刑罰に処することも可能かもしれない。でも、今は幻人を捕らえるよりも意見をもらう存在として警察側は色々と幻人という者を調べていた。
アプリの噂が広まり、たいていは、自殺志願者か恨みがある者からの連絡が多い。それはなぜなのかというと――楽に実行できるから。己が死ぬのも、相手を殺す瞬間も手を汚さなくて済む。実質返り血を浴びることもなく、犯行現場に行くこともない。自分は何もしなくても勝手に死んでくれる。このアプリは、殺人にはうってつけだった。完全犯罪とはこのことなのかもしれない。たいていの依頼人は、フリーメールの連絡先と偽名のみ教えて、相手のスマホに幻人が偽名の連絡先と呪いのアプリを入れる。
幻人と名乗る人物は実に面白い実話をある小説サイトに載せていた。その話の内容は、実にリアルだった。多分本当のことであろうという人間の裏の顔、依頼人の本心が描かれていた。もちろん、登場人物は全て偽名だし、場所も特定できないようにしてある。しかし、幻人が描く話はとてもスリリングでたちまちサイトの人気小説となっていた。とはいっても、小説サイトは会員登録せず書き込める形式となっており、自由に誰でも書き込める様式となっていた。だからこそ、特定が難しく、さらに情報技術にたけているため、幻人の足取りを掴むことは不可能に近い状態だった。
呪いのアプリが話題となっている最中に開発者を名乗ったというのも相乗効果として、幻人の名を知らしめた。彼はとても緻密でわかりやすい文章を描く。その描写はとても丁寧かつ大胆で、読みやすいということが短期間で読者を増加させた。文章力があるというのはもちろんだが、かなり頭が切れるタイプだということを感じさせるスマートな印象を読者は持っていた。語り口調も親近感がある文章で、感情移入しやすいというものもあったように思う。しかし、彼の思想は非常に危険で極端な思想だった。内容に共感できないという者も多く、彼の持論に批判的な意見を持つ者も多かった。
しかし、カリスマ性故信者も多く、幻人の文章を読み、幻人に依頼をするという連鎖現象も起きていた。でも、幻人は謎に包まれており、彼の情報を得ることは警察の力をもってしても難しかった。登録アドレスはフリーメールであり、毎回変化する。海外経由となっているため所有者の情報を特定することが非常に困難だった。
その話が本当ならば、何かアプリのことがわかるのではないかと警察は幻人について極秘に調査を重ねていたことをカルトは呪いのアプリ捜査本部の部署移動後に知った。カルトは人物像を分析する。
幻人という人物はきっと自己顕示欲が強い人物なのではないだろうか。そうでなければ、依頼人について文章で表現をすることもないだろうし、小説サイトに小説形式で書くことをしないだろう。誰かに読んでほしい、こんな実話があるということを書いているが、現実にあった本当に怖い話はフィクションに比べてずっと重く、読者の心をなぶっていた。
予期せぬ裏切り、嫉妬心、狂気に満ちた沙汰、重く泥沼のような混沌とした実話は読者の心をいたぶり揺すった。揺れ動く人間の心は自分に置き換えて考えると身近なところに狂気が潜み、身近なところに殺意が生まれるという現実を突きつける。
実際に連絡を取り、お金を振り込むという手段を警察側で取る。もちろん、身分を伏せ、いち相談者としてだ。しかし、狂気や恨みが感じられないのか、警察だと察したのか幻人に無視されてしまう。幻人は面白いネタや心を揺さぶる内容ではないとアプリを提供しないと書いていた。つまり、人を救うためというわけではなく、依頼の内容のエモーショナル感が全ての基準らしい。
仕方なく、実際に、連絡を取ってお金を振り込んだ者に接触を計る。すると、呪いのアプリの振込先について、なぜか児童福祉施設宛てとなっていたらしい。もしかしたら、施設長やその関係者なのではないだろうかと警察は極秘に捜査をしたのだが、それらしき者はいなかった。実際に関係者のパソコンにも形跡はなかった。児童養護施設出身者が恩返しをしているのかもしれないと警察内では密かに囁かれていた。そんな時に、関係者説を否定する文章を幻人が出して来た。
小説サイトにて、幻人が児童福祉施設関係者ではないことを文章で否定したのだ。彼は、児童福祉施設に世話になったわけでもなく、関係者やその親族でもないと書かれていた。このタイミングで、否定するのは意外だった。まるで、警察内部を見ているかのようなタイミングの良さだったからだ。彼が記した文章は実に自らの利益を度外視したものだった。カルトは何かひっかかるものを感じていた。なぜこのタイミングに否定する文章を出してきたのだろう。
『ただ、偽善者でありたい。私は寄付をしている自殺他殺仲介者だ。振込先をあえて児童福祉施設にしているが、その土地にゆかりがあるわけでもないし、知り合いがいるわけでもない』
上記のように文章で表現した。偽善者でありたい自殺他殺仲介者と名乗る幻人は更に謎を呼び、ますます読者が増えた。偽善者と呼ばれたいと望むものはあまり聞いたことはない。己を偽善者と名乗る幻人はアプリを開発した張本人なのだろうか? もし、そうならば、なぜ、そんなことをしているのだろう? 法の間を掻い潜って人を殺しているとしたら――絶対に捕らえなければいけない。
偽善者であり自殺他殺仲介者と自称するが、いわば善と悪。全く相違なるもの同士。それを兼ね備えた作家である幻人は名前の如くまぼろしの人だ。
連絡を取ろうにもその小説サイトにはコメントを送る程度の機能しかない。しかし、本気で呪いのアプリを望む者には毎回違うアドレスを使って連絡を取ってくるらしい。
マスコミが連絡先を書き込んでも幻人は誰にも連絡を取ってこなかった。つまり、連絡が取れないのだった。警察はその者のIPアドレスを探る。しかし、全くその者のしっぽをつかむことはできなかった。
警察が調べた結果、ある20代男性のパソコンにつながったのだが、彼は全く幻人のことを知らないと言い、彼のパソコンからはそれらしき形跡がなかった。20代男性はフリーターで、読書は大嫌いと言い、彼のネット上の呟きには幻人のような鋭い面影はなかった。
つまり、ネット上で他人のスマホに個人情報を勝手に入れられる幻人のフェイクなのだろう。こればかりは、捜査をしても全く形跡をつかむことはできなかった。新手の犯罪が生まれてしまう。
インターネット上という見えない広い広い空間で殺人が行われる。これは新たな犯罪時代の幕開けでもあり、それに対応する能力はまだ追い付いていない状態だった。
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