novelmber2022(仮)

麻木香豆

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黄金

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アスミはダイの横顔を見る。左耳には黄金のピアス。
武臣もピアスしていたが安っぽいものだった。

「なんで荷物無いんや。まだ20前やろ。君みたいな若い子をあんなところでこんな怪我させて」

ダイも知ってる場所だからかホッとして少し声の抑揚も上がってきた。
アスミはダイの問いかけに答えるか悩んだ。言ったところでどうなるのか、見ず知らずの人に。

「病院でなんて答えるん」
「……」
「答えたく無いんか」
「彼氏」
「……」
答えた瞬間ガタガタ道が続き車は減速した。

「ごめん、ここ舗装されて無かったわ。大丈夫か」
「そんなに心配しなくていいよ」
「心配するやろ……」
一旦車は止まった。少し奥にはアスミも知ってる店の看板が光っていた。コンビニの灯りも見える。

「喧嘩か」
「……というのかな」
「あと少しや、病院でも聞かれるで。気持ち整理しておいたほうがええ。あと少し抜ければ川沿いの橋の上やしまっすぐだから、景色でも見て」
アスミは思った。なんでこの人はこんなに優しいのだろう、と。

また車はゆっくり加速した。
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