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陶酔
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その男に抱えられアスミは車の中に。助手席側だ、と思いながらもあのまま誰にも見つけられず轢かれるか野垂れ死ぬか何もないまま虚しい朝を迎えるかどれかだった。
車内の明かりがつく。横の運転席に座る男がはっきり見えた。
武臣どころか前に付き合っていた男性よりもかっこいい。二人はそう一緒に歩いてて誇らしい、とかそういうのはなかった。
こんなイケメンと一緒だったら……とアスミは思った。
「わぁ、頭打ってるかもね。赤くなってる。どうしてあそこにいたの。あ、それよしかもう発車するか」
シートベルトをかけてくれた。たったそれだけでも優しさがアスミの心に染みる。
車内の明かりがつく。横の運転席に座る男がはっきり見えた。
武臣どころか前に付き合っていた男性よりもかっこいい。二人はそう一緒に歩いてて誇らしい、とかそういうのはなかった。
こんなイケメンと一緒だったら……とアスミは思った。
「わぁ、頭打ってるかもね。赤くなってる。どうしてあそこにいたの。あ、それよしかもう発車するか」
シートベルトをかけてくれた。たったそれだけでも優しさがアスミの心に染みる。
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