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呼ぶ
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スマホの明かりがアスミに照らされる。
「大丈夫かね」
方言で同じ地域の人だ、とわかるほどアスミは意識がはっきりしている。
「あなたこそ……」
声が出た、とアスミはびっくりする。
「大丈夫や。うわ、顔に怪我しとるやないか。病院行こか……それか救急車呼ぶか」
と声の持ち主はスマホで電話をかける際に顔に照明がかかり、若い男性というのはわかった。
「もしもし、救急お願いしたいんですけど、ええ。あ、でも僕もこの辺わからなくて。カーナビに案内してもらってきたのにも関わらず迷ってしまいまして、偶然倒れてる子が……ええ、あ……1時間かかる? どしてですか、やっぱり逼迫しとりますか? 顔と手とか怪我しとるんです。ええ、はい。〇〇病院、ええ。わかります。カーナビで、はい」
彼は電話を切った。会話で聞こえてきた病院の名前は聞いたことがある、アスミは思った。だがここからどういくのかわからない。
「救急車あいとらんと。治療だけはできるところ教えてもらったから僕の車に乗って」
「はい」
とアスミは立ち上がった。
「大丈夫かね」
方言で同じ地域の人だ、とわかるほどアスミは意識がはっきりしている。
「あなたこそ……」
声が出た、とアスミはびっくりする。
「大丈夫や。うわ、顔に怪我しとるやないか。病院行こか……それか救急車呼ぶか」
と声の持ち主はスマホで電話をかける際に顔に照明がかかり、若い男性というのはわかった。
「もしもし、救急お願いしたいんですけど、ええ。あ、でも僕もこの辺わからなくて。カーナビに案内してもらってきたのにも関わらず迷ってしまいまして、偶然倒れてる子が……ええ、あ……1時間かかる? どしてですか、やっぱり逼迫しとりますか? 顔と手とか怪我しとるんです。ええ、はい。〇〇病院、ええ。わかります。カーナビで、はい」
彼は電話を切った。会話で聞こえてきた病院の名前は聞いたことがある、アスミは思った。だがここからどういくのかわからない。
「救急車あいとらんと。治療だけはできるところ教えてもらったから僕の車に乗って」
「はい」
とアスミは立ち上がった。
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