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第二章
第十一話
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次の日の朝。掃除機の音、スケキヨはそれを気にせずゴロゴロ。良いな、伸び伸びしてて。俺は仏壇の中。
カーテンも開けられて日差しも入ってくる。天気もいいな。こんな天気のいい日はスケキヨに乗り移って散歩するのもいいよな。でも今日は家に美守が来る。俺がみえる唯一の人間。
でもあのちびっこに何ができるんだろうか。
ピンポーン
お、きたきた。玄関先で三葉と美帆子の声がする。しかし昨日の長話ほど短く、すぐに帰っていったようだ。
「はいはい美守くん、中に入って」
「はーい」
美守は来たぞ、こっちに。すぐさま俺の仏壇のある部屋に来た。スケキヨを見たかと思ったらこっちを見てきた。
「なんだ、そっちにいるんだ」
なんだってなんだよ。俺に向かって手招きしてるが後ろから
「ほんと猫ちゃん好きなのね。お菓子用意するから待っててね」
と三葉が声をかける。うん! と美守は返事をするが俺に手招きする。いや今スケキヨに乗り移ったら前みたいにくすぐりの刑で笑い死にしそうだ。てもう死んでいるか。
「つまんないや。僕あまり知らないおばさんと夕方までいるのしんどい」
おばさんって、三葉が? そうか子供にとってはそう見えるのか。いじけた顔をする美守。そんな顔をするなよ。しょうがない、スケキヨに乗り移るか。俺は渋々乗り移った。
の矢先にくすぐりの刑! ほらみろ、ほほほほほらぁヒャヒャヒャ! やめろ、美守その天使の様な悪魔の笑顔!
「こらこら、スケキヨが嫌がってるわよ。手を洗ってお菓子食べましょうね」
「はーい、お姉さん……あ、さっきのおばさんっていうのは黙っててね」
と耳元でささやき手を洗いに行く美守。子供は時に残酷だ。俺のことはおっさんだろ。おっさんがくすぐられてわめいているのを見るのが面白くってたまらないんだろ?
「はい、スケキヨ。朝は餌を残してたから猫ゼリーはお預けよ」
ヒョイっと三葉に持ち上げられて餌まで持ってかれる。スケキヨは朝ごはん食べてかなったのかよ。猫ゼリー食べたいよ。こんなくっさいキャットフードなんて食いたくない……。とりあえず水だけは飲んでおこう。さっきのくすぐりの刑で喉が擦り切れそうだ。
美守が戻ってきてニコニコして座る。目線は俺で、横に来る様また手招きする。だから横に来てやった。
「一回会っただけでここまで仲良くなるなんてすごいね」
「うん、仲良しー」
嬉しそうに三葉が出したドーナツを頬張る。ずるいな、お前。三葉も座ってドーナツを食べる。だが2人の間の会話が止まった。
そうだよなぁ三葉は高校の養護教員、4歳児との会話なんて慣れないよなぁ。俺も正直4歳児の扱い方はわからない。
確か夕方までとか言ってたぞ、預かるの。もつのか、その時間まで。美帆子から借りた美守が好きなDVDを付けるが、ドーナツを食べ終えた彼はとても退屈そうだった。
外に公園でもいったらどうだ? ふと外を見るとあんなに晴れていたのに急に曇り空。そしてあっという間に大雨。
「あぁー雨降っちゃったね。どうしよう」
三葉も困っている。そうだよなぁ、何すればいいのかわからないよな。もし俺らに子供がいたら…てそれでも子供と一緒にいるって難しいだろうな。互いに高校生相手に仕事していたが高校生だって難しかったんだぞ。
三葉は美守に向かって微笑む。困った顔を隠そうとしているのがバレバレだ。……よし、乗り移るか。三葉に。
カーテンも開けられて日差しも入ってくる。天気もいいな。こんな天気のいい日はスケキヨに乗り移って散歩するのもいいよな。でも今日は家に美守が来る。俺がみえる唯一の人間。
でもあのちびっこに何ができるんだろうか。
ピンポーン
お、きたきた。玄関先で三葉と美帆子の声がする。しかし昨日の長話ほど短く、すぐに帰っていったようだ。
「はいはい美守くん、中に入って」
「はーい」
美守は来たぞ、こっちに。すぐさま俺の仏壇のある部屋に来た。スケキヨを見たかと思ったらこっちを見てきた。
「なんだ、そっちにいるんだ」
なんだってなんだよ。俺に向かって手招きしてるが後ろから
「ほんと猫ちゃん好きなのね。お菓子用意するから待っててね」
と三葉が声をかける。うん! と美守は返事をするが俺に手招きする。いや今スケキヨに乗り移ったら前みたいにくすぐりの刑で笑い死にしそうだ。てもう死んでいるか。
「つまんないや。僕あまり知らないおばさんと夕方までいるのしんどい」
おばさんって、三葉が? そうか子供にとってはそう見えるのか。いじけた顔をする美守。そんな顔をするなよ。しょうがない、スケキヨに乗り移るか。俺は渋々乗り移った。
の矢先にくすぐりの刑! ほらみろ、ほほほほほらぁヒャヒャヒャ! やめろ、美守その天使の様な悪魔の笑顔!
「こらこら、スケキヨが嫌がってるわよ。手を洗ってお菓子食べましょうね」
「はーい、お姉さん……あ、さっきのおばさんっていうのは黙っててね」
と耳元でささやき手を洗いに行く美守。子供は時に残酷だ。俺のことはおっさんだろ。おっさんがくすぐられてわめいているのを見るのが面白くってたまらないんだろ?
「はい、スケキヨ。朝は餌を残してたから猫ゼリーはお預けよ」
ヒョイっと三葉に持ち上げられて餌まで持ってかれる。スケキヨは朝ごはん食べてかなったのかよ。猫ゼリー食べたいよ。こんなくっさいキャットフードなんて食いたくない……。とりあえず水だけは飲んでおこう。さっきのくすぐりの刑で喉が擦り切れそうだ。
美守が戻ってきてニコニコして座る。目線は俺で、横に来る様また手招きする。だから横に来てやった。
「一回会っただけでここまで仲良くなるなんてすごいね」
「うん、仲良しー」
嬉しそうに三葉が出したドーナツを頬張る。ずるいな、お前。三葉も座ってドーナツを食べる。だが2人の間の会話が止まった。
そうだよなぁ三葉は高校の養護教員、4歳児との会話なんて慣れないよなぁ。俺も正直4歳児の扱い方はわからない。
確か夕方までとか言ってたぞ、預かるの。もつのか、その時間まで。美帆子から借りた美守が好きなDVDを付けるが、ドーナツを食べ終えた彼はとても退屈そうだった。
外に公園でもいったらどうだ? ふと外を見るとあんなに晴れていたのに急に曇り空。そしてあっという間に大雨。
「あぁー雨降っちゃったね。どうしよう」
三葉も困っている。そうだよなぁ、何すればいいのかわからないよな。もし俺らに子供がいたら…てそれでも子供と一緒にいるって難しいだろうな。互いに高校生相手に仕事していたが高校生だって難しかったんだぞ。
三葉は美守に向かって微笑む。困った顔を隠そうとしているのがバレバレだ。……よし、乗り移るか。三葉に。
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