2人で歩めば(李仁と湊音2024)

麻木香豆

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xxx!

仲直り

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「もういい!」
 湊音は晩御飯の片付けの後、李仁とのたわいもない会話の中で少し言葉のずれがありそれが嫌で機嫌を損ねた。

 無造作に布巾を置き、自室に入っていく。
 李仁はすぐに後を追う。
「ミナくん、ごめんね」
 外から言ってももちろん返事はない。機嫌が悪くなるとすぐ拗ねるのはもう長年一緒にいるからわかっている李仁。でもそのスイッチが急に入るから困ったものである。

 鍵はかからないようになっているのでそのまま入ると湊音はソファーに横になっている。

「ミナくん、ごめんなさい……」
 と言っても湊音はむすっとしている。

「ゆるして」
「嫌だ」
 困ったものである。

「……じゃあもうわたしあっち行くね」
 李仁が立ち去ろうとすると

「行くなよ」
 湊音は体を起こす。

「じゃあゆるしてよ。許さないならここにいても意味ないし」
「……」
 行くなと言いつつも何も話さない湊音。
 李仁は横に座った。

「……ゆるして、ね」
 手を握る李仁。
 湊音はそれでも拒む。

「なんでそこまで頑固なの……」
 李仁はため息をつくと湊音がそんな彼を押し倒した。

「なに、どうしたの?」
「……んっ、その……」
 目線をまだ合わせようとしない湊音。

「僕もその、なんというか」
「うん」
「確かに頑固だよな、僕」
「そうよ、頑固」
「……」
「頑固ミナくん」
「……」
 頑なに謝ろうとはしない湊音だが……。

「仲直りのチューしよ」
 と李仁が言うと湊音からキスをしてきた。
「もぉ、素直じゃない」
 無言でキスばかり。

「じゃあさ、仲直りハグする?」
 さらに李仁がそういうと湊音はぎゅーっと抱きつく。

 そして体を押し付ける湊音。
「……じゃあ、仲直りの……」
「しよ」


 ただ食器洗い後の皿の置き方での喧嘩だったのだが……。


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