8 / 36
ソフトクリームを作ろう
第一話 作りたい!
しおりを挟む
これはまだ湊音が李仁のお店で働いていた時のこと。
金曜日の営業も終わりスタッフ総出で机の配置を替えていく。
業者も入り普段使わない器具も運び込まれる。
ジュリが一つの装置を置くと湊音が目を輝かせる。
「わー、これって!」
「子供たちが自分で出来るソフトクリームマシーンよ」
「子供達もこれ大喜びだよ、ねぇ李仁!」
子供のように目を輝かせる湊音のところに李仁がやってきた。
「そうね。しかも新しい機械だから扱いやすいと思うけど」
普段毎月2回子ども食堂になるこの店だが明日明後日は併設する市役所のお祭りともあって連動して子ども食堂祭りをするのだ。
するとそこに……。
「おいっすー!」
とやってきたのは冬月シバだ。他県の警察学校で仕事をしているのだが手伝いのために駆けつけてくれたのだ。
Tシャツにチノパン、もう気合十分。
その姿を見て湊音は少しドキッとする。
「おう、湊音」
「うん」
「明日は剣道部の子達もくるんか?」
「もちろん、もちろん。練習休みだけどシバが来るって言ったらやったー! って」
少し前まではシバも剣道の指導をしていたが久しぶりの教え子との再会をすごく楽しみにしているようだ。どちらかといえば湊音がシバと会うのが楽しみのようだが。
「へー、ジュリがメールで言ってたソフトクリームマシーンってこれなん?」
シバも興味津々のようだ。
「そうそう。厨房のソフトクリーム機は結構方がいるからね」
「僕もこないだ厨房のでソフトクリーム作ったらいつまでも止まらなくて……李仁に助けてもらったよ」
その姿を想像したシバは笑った。
「お前が困ってそうな顔、すぐ思い浮かぶ」
「笑うなんてひどいよー」
「へへへ」
とシバと湊音のいちゃついてるところにジュリが割り入る。
「シバも笑ってる場合じゃないわよ。あんたも忙しい時には大人用のソフトクリーム出してもらうし、この子供用ソフトクリームのサポートしてもらうからね」
「へいへいー、じゃあまずその難関のソフトクリームの機械とやらやってみようかなー。聞いてたら甘いの食べたくなった!」
ジュリがシバの頭にチョップした。
「バカ! まずは配置換えの準備しなさい! 料理とかのレクチャーはそれが終わってから!」
「はーい」
湊音は笑うとシバが笑うなよってまた戯れる。
「いちゃつくな! さっさと体動かせ!!!」
ジュリの雷が落ち、彼の指導のもとサクサクと店内の配置換えは終わった。
金曜日の営業も終わりスタッフ総出で机の配置を替えていく。
業者も入り普段使わない器具も運び込まれる。
ジュリが一つの装置を置くと湊音が目を輝かせる。
「わー、これって!」
「子供たちが自分で出来るソフトクリームマシーンよ」
「子供達もこれ大喜びだよ、ねぇ李仁!」
子供のように目を輝かせる湊音のところに李仁がやってきた。
「そうね。しかも新しい機械だから扱いやすいと思うけど」
普段毎月2回子ども食堂になるこの店だが明日明後日は併設する市役所のお祭りともあって連動して子ども食堂祭りをするのだ。
するとそこに……。
「おいっすー!」
とやってきたのは冬月シバだ。他県の警察学校で仕事をしているのだが手伝いのために駆けつけてくれたのだ。
Tシャツにチノパン、もう気合十分。
その姿を見て湊音は少しドキッとする。
「おう、湊音」
「うん」
「明日は剣道部の子達もくるんか?」
「もちろん、もちろん。練習休みだけどシバが来るって言ったらやったー! って」
少し前まではシバも剣道の指導をしていたが久しぶりの教え子との再会をすごく楽しみにしているようだ。どちらかといえば湊音がシバと会うのが楽しみのようだが。
「へー、ジュリがメールで言ってたソフトクリームマシーンってこれなん?」
シバも興味津々のようだ。
「そうそう。厨房のソフトクリーム機は結構方がいるからね」
「僕もこないだ厨房のでソフトクリーム作ったらいつまでも止まらなくて……李仁に助けてもらったよ」
その姿を想像したシバは笑った。
「お前が困ってそうな顔、すぐ思い浮かぶ」
「笑うなんてひどいよー」
「へへへ」
とシバと湊音のいちゃついてるところにジュリが割り入る。
「シバも笑ってる場合じゃないわよ。あんたも忙しい時には大人用のソフトクリーム出してもらうし、この子供用ソフトクリームのサポートしてもらうからね」
「へいへいー、じゃあまずその難関のソフトクリームの機械とやらやってみようかなー。聞いてたら甘いの食べたくなった!」
ジュリがシバの頭にチョップした。
「バカ! まずは配置換えの準備しなさい! 料理とかのレクチャーはそれが終わってから!」
「はーい」
湊音は笑うとシバが笑うなよってまた戯れる。
「いちゃつくな! さっさと体動かせ!!!」
ジュリの雷が落ち、彼の指導のもとサクサクと店内の配置換えは終わった。
1
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
【完結】星影の瞳に映る
只深
BL
高校三年生の夏。
僕たちは出会って一年を迎えた。
夏の大会に向けて腕を上げたいと言う、キラキライケメンヤンチャ系の『星 光(ほし ひかる)』と熟練した技を持ち、精神的にに早熟しながらもふわふわフラフラした性格で陰キャの『影 更夜(かげ こうや)』。
青春の時を過ごしながら、お互いの恋に気づき卒業前に思いを遂げるが、卒業とともに距離が離れて…。
高校生の人としておぼつかない時期の恋愛から大人になって、なおも激しく燃え上がる恋心の行方は…。
一日で書き上げたストーリーです。
何も考えず本能のままの青くさい物語をお楽しみください!
この小説は小説家になろう、アルファポリスに掲載しています。
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である
【完結】遍く、歪んだ花たちに。
古都まとい
BL
職場の部下 和泉周(いずみしゅう)は、はっきり言って根暗でオタクっぽい。目にかかる長い前髪に、覇気のない視線を隠す黒縁眼鏡。仕事ぶりは可もなく不可もなく。そう、凡人の中の凡人である。
和泉の直属の上司である村谷(むらや)はある日、ひょんなことから繁華街のホストクラブへと連れて行かれてしまう。そこで出会ったNo.1ホスト天音(あまね)には、どこか和泉の面影があって――。
「先輩、僕のこと何も知っちゃいないくせに」
No.1ホスト部下×堅物上司の現代BL。
寮生活のイジメ【社会人版】
ポコたん
BL
田舎から出てきた真面目な社会人が先輩社員に性的イジメされそのあと仕返しをする創作BL小説
【この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。】
全四話
毎週日曜日の正午に一話ずつ公開
お客様と商品
あかまロケ
BL
馬鹿で、不細工で、性格最悪…なオレが、衣食住提供と引き換えに体を売る相手は高校時代一度も面識の無かったエリートモテモテイケメン御曹司で。オレは商品で、相手はお客様。そう思って毎日せっせとお客様に尽くす涙ぐましい努力のオレの物語。(*ムーンライトノベルズ・pixivにも投稿してます。)
フローブルー
とぎクロム
BL
——好きだなんて、一生、言えないままだと思ってたから…。
高二の夏。ある出来事をきっかけに、フェロモン発達障害と診断された雨笠 紺(あまがさ こん)は、自分には一生、パートナーも、子供も望めないのだと絶望するも、その後も前向きであろうと、日々を重ね、無事大学を出て、就職を果たす。ところが、そんな新社会人になった紺の前に、高校の同級生、日浦 竜慈(ひうら りゅうじ)が現れ、紺に自分の息子、青磁(せいじ)を預け(押し付け)ていく。——これは、始まり。ひとりと、ひとりの人間が、ゆっくりと、激しく、家族になっていくための…。
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる