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余談

第二話 頼知の邪魔

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 寧人はそろそろ髪の毛を切ろうと思い、古田に空いている時間があるかと尋ねる。

「次の会議終わったら3時間空いていますが」
「髪を切りたい……」
「かしこまりました、予約しておきますね」
 古田は寧人の秘書になってから単発にしてピシッと固めている。
 形から入るタイプらしい。心機一転すっきりさせたというが、寧人にとってはもともとイケメンの顔立ちだった古田のその姿に尚更どきっとする。そのイケメン面でセックスのときは完全にメスになるというギャップがたまらないようだ。

「僕もリンみたいにすっきりしようかなぁ」
「寧人はその天パを生かした髪型が一番だと思いますけどね」
「そうか? 昔からこのフワッフワが嫌でさ」
「欲を言うとツーブロックがそそりますね……」
「え?」
「ソフトモヒカンの時も実は好みでしたから」
 と、寧人は一護に初めて切ってもらったときのソフトモヒカン姿の自分を思い出す。
「あれはやりすぎだったよな……それに若い奴の髪型だろ」
 すると古田がジトッと寧人が見つめる。

「あれにしてくれたら僕嬉しいな……」



◆◆◆


「いらっしゃいませ、寧人ーっ」
「急にごめん、すっきりしたくて」
「ううん、大丈夫っ。さぁ座って座って」
 寧人は個室に通されて椅子に座る。頼知がいつも髪の毛を切って、一護が家で軽くメンテナンスすると言うスタイル。

「お兄ちゃんに頼めばいいのにー、なんてね。寧人と絡めるのこういう時だけだからー」
「一護も頼知の、腕を頼ってるんだよ。それに売り上げにもつながるし。弟想いだね、相変わらず一護は」
 一護の話になると頼知は機嫌が悪くなる。彼は一護に過保護に世話されて嫌になってしまったというパターンであり、仲が悪い。でも一護は献身的に接している。

「今は僕のことだけ考えてて。仕事のこともリンのことも一護のこともぜーんぶ忘れて」
「相変わらずやきもちだねぇ、頼知は」
「そんなことないんだからっ、じゃあシャンプーしますねっ」

 頼知のシャンプーはとても気持ちがいい。一護が前言ってたように女性のお客様は彼のヘッドスパの指遣いでオーガニズムに達するほど……男性である寧人もその気持ちがわかるくらい終わった後は自分のあれが勃起していて恥ずかしくなるのだ。

「あらやだぁ、寧人さんのアレが元気になってるっ」
「気持ちいいもん。どうしたらそんなふうにさせるのかな?」
「ねぇ、いつになったらそれをイカせてあげれるのかしら。パンツの中で発射させるのが僕の目標っ、じゃあ戻りましょう」
 と、頼知はニコニコ。寧人は参ったなぁと思いながらも古田がそばにいないため処理はできないとモヤモヤしながらも戻る。

「今度また出店するんだって?」
「そーなの。今度は託児所も設置してお子さんがいる人のための美容院作るんだー」
「んで、育児に疲れて旦那にもときめかなくなった女性を性的快楽に落としてリピーターを増やす作戦か?」
「ふふふっ、そうねー。プチヘルスみたいな? もちろん変なことはしないけどぉ、ときめきがあれば肌も髪も艶々ってするの。人生が生き生きしてくるの……」
 頼知は機嫌が戻ってきたようだと寧人はほっとした。

「今日は少しここを刈り上げる感じでいいの?」
「うん、また伸びるかもしれないし」
「君の毛の伸びるのが早い人はエロいっていうじゃない……」
「おい、耳元で言うなよ」
「その方がそそられるでしょ」
 頼知は一護よりも小悪魔でキュート。古田よりも甘え上手でおもても裏もない。ストレートな感情表現をする。

「でもハゲてる人は精力強いとか言うけど……」
「あー、確かにね。ハゲてて胸毛生えてたら確率アップ。そういうお客様きたらもうなんかテンションあがっちゃうー」
 とふざけたことを言いながらも頼知は器用にバリカンを使っていく。

 寧人は少しずつ出来上がっていく髪型を見てこういう髪型だと古田は喜ぶのか?とニヤッとした。

「ヤダァ、寧人なににやついてるの」
「べつに、いつも綺麗に仕上げてくれてありがとうね」
「ううん、僕も嬉しいよ。だってね……」
「ん?」
 寧人は頼知の方を見た。

「僕好みの髪型にしてるからっ、ふふふ」
寧人はどきっとした。
「そしてそれを知らず整えるお兄ちゃんを、思うと……ふふふ」
 本当に小悪魔である。

「あ、そうそうー。ドラちゃんが今度独立して訪問型マッサージやることになったからご利用お願いしまーす」
 とビラを渡された。ゴクリと生唾を飲む寧人。ドラゴンとのプレイを思い出すとあれがギュンとする寧人。

「久しぶりにお店にも来てよ……今日みたいに急に僕を指名してもいいんだから……それとも今すぐそれを処理させてあげてもいいんだけど」
 と寧人のアレを指差す頼知。

「いいよ、もう次仕事あるしな。あ、古田が迎えにきた。今日はありがとうな!」
 寧人は頼知からの誘惑をかわした。



 寧人がいなくなった個室で一人泣く頼知。
「いつになったら寧人は僕に振り向いてくれるのぉおおおお」



 そして寧人は……。
「リン、悪いな」
「んんっんんっ」
 車の中で寧人のアレを古田が咥えてる。
「頼知はなんで僕に執着するんだろうなぁあ……ああっ!」
 古田の中に出した。それを彼は飲み込み満足げである。

「リン、今度ドラちゃんが訪問マッサージやるらしいけどどっかに時間開けてくれないか」
「僕じゃ満足できないですか?」
「違うよ、君がマッサージされてるところを見てみたい……」
「寧人のえっちぃ」
 しばらく店には通ってはいなかった。一護に申し訳ないと。だが頼知の誘惑によりまた寧人は危ない道を辿るようだが寧人は自覚がないようであった。

終わり
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