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過去編

第二話

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 キャンピングカーの中に2人は入る。一護の身長には少し低い天井だがそれなりに広い。
「このソファーのところもクッションの位置を変えればベッドにもなるみたい。でも二階の方がいいかもね」
「うん……」
 一護は梯子を下ろして2人は二階部分に。これまた天井は低いが秘密基地のような狭さがこれまた良いのである。
 そこには寝袋も用意してある。二つの寝袋だが繋げれば2人一緒に入れるタイプ。もちろんそうしてある。

 そして2人はキスをした。
「こういうところでセックスするのもいいよね。狭いところ……」
「う、うん」
 寧人はふと、古田と営業車内でエッチしまくっていたことを思い出すとかなり複雑だが、こちらはちゃんと寝る場所、しかもふっくらとした寝袋である。
 コーヒーで汚れた寧人のシャツを一護が脱がせて、寧人も一護のシャツを脱がせた。2人とも日焼けをし、筋肉質になった肌を見せ合う。中は電気ランプのみの灯り。その色合いはとてもほのかで色合いが雰囲気に合っている。
 肌にそのランプの光が当たり、さらにいやらしさもアップする。

「一護っ」
「寧人ぉ」
 裸になるとまずこれである。この2人は。だがねっとりキスをしあったところで一護は体を離した。

「さぁ、ここからは2人だけの秘密」
「カメラは回してないからなんでも答えろよ」
「もぉっ……寧人、どこ触りながら言うの?」
「って、触り返すなよ……」
 2人はお互いのを触り合いながら時になすりつけ合い、先端を触れ合わせたり……。

「やだっ、話せない……」
「じゃあ聞くね、一護……ゲイだって自覚したのはいつから?」
「んっ……、十六の頃……」
「かなり早いな。相手は同級生か?」
「ううん、お手伝いさ……んっ……寧人、もっと触ってぇ」
 寧人はもう片方の手で一護の乳首を触ると可愛く喘いだ。

「同性愛者で独身のお手伝いさんでね。結婚できないまま30すぎてから僕の家に来たの。  僕が赤ちゃんの頃から。おむつも変えてくれてたの」
「じゃあコレの扱いかたは僕よりも上手いわけか」
「うん、そうね……皮も彼がめくってくれたの」
 寧人は一護のアレの先端を触る。

「彼はその時46くらいだったかな。僕から誘ったけど、まったくあいてにされなかったけど18歳の誕生日の夜に……結ばれた」
「その辺はしっかりしてんだな……で、どうなったんだ?」
 一護は少し伏せ目にする。寂しげである。
「きいちゃまずかったか?」
「ううん、2年ぐらい彼にいろいろと教えてもらって良くしてもらった。でも彼は僕が20になったら去っていった……毎晩のように愛してくれたからその反動でメンズマッサージ店で働いて性欲を満たしてた……」
 寧人は一護のおでこにキスをして体を引き寄せた。

「彼に教えてもらったテクニックのおかげで人気になって……ナンバーワンになれたけど心も体も満たされなかったし、彼氏もなかなか長続きしなかった」
 2人の距離はさらに高まる。胸と胸をくっつけて乳首と乳首を擦り合う。

「そんな時に僕に出会ったのか……」
「うんっ、ダメっ……我慢できないっ!」
「我慢しろって。まだ話の途中……」
「ああっ、もう過去を全部あなたで埋め尽くしたいっ。消して、僕の過去を!」
 一護は寧人の口を塞ぐかのようにキスをして会話をかき消した。

 いったん会話を止めて2人は愛撫しあい、お互いのお腹にかけあった。
「イッた時の顔、見ながら出すのやめて。恥ずかしい……」
「可愛いもん。たくさんでちゃったね」
「コンドームある?」
「あるよ。今朝コンビニで買った」
「もうこの旅で何回買った?」
「うーん、覚えてないけど何回かつけなかったな」
 と言いながら寧人は一護の股を開いた。

「寧人っ……そう、あの時……その大きなアレをあなたが風呂上がりに偶然居合わせた時に見て、もう決めてた。ほしいって」
「そんなこと考えていたのか……変態かっ」
「でもぜーんぜん挿れてくれなかった」
「今ならいつでも……」
 と言いながらローションを一護の入り口に垂らし、寧人は自分のアレにも付けてるうちにまた大きくなっていく。

 一護は誘惑する。寧人は指のコンドームをつけて入り口をゆっくりほぐしていく。その度一護は高い声で喘ぐ。
「ほしい、ほしい……」
「昼間とは違うな。カメラの前で見せるイケメン社長じゃなくて……淫乱なかわいい子猫ちゃんになって」
「あなたこそ。へっぽこな男がそんな大きなものを勃たせて完全に暴挙なオス犬……あああっ!」
寧人は勝手に一護の中に入った。

「お前のせいで僕のアレは快楽を覚えてしまった……どうしてくれるっ!」
「だったらもう僕の以外はダメだよっ」
「わかってる……」
「寧人のアレはぼくのものっ……」
「一護っ、可愛い!!」
「ああああああんっ!!!」
一護は手で口を塞いでその中で大きく叫ぶ。
「もっと喘げっ!」
「外に聞こえちゃう……」
「外の動物の交尾ってことにすればいいだろ」
「んんんんーっ!!!」
「一護ぉっ!!!」
「んあああああああんっ」
 寧人の激しい突きに一護は我慢できずに手を外して叫び、果てた。

「ばかぁ……」
 2人は見つめ合い、抱き合いキスをして深く深く混じり合った。



 翌朝。寧人は隣に寝ていた一護がいないと気づく。やはり彼は寧人より早く起きて支度をする。
朝ご飯の準備からシーツの洗濯。上半身裸の寧人の起床に気づいてニコニコっと笑っている。
「おはよ、寧人」
「おはよう」
「今日は山越えるからスタミナつけるよ!」
「山越える前に昨晩越えた感じ……」
現実を思い出した寧人はぐたっと椅子に座り込む。
一護の特製ニンニク入りカレー。キャンプといえばカレー。朝から濃厚である。

「でも一護、今日行く予定の店……インドカレー屋じゃなかったのか?」
「あっ……」
ポカンとした一護。2人は見つめあって笑った。

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