57 / 72
四年目
第五十六話 トクさん…俺は頑固だ
しおりを挟む
俺は29歳になり、20代最後の一年を迎えた。それと同時か偶然なのだが、本部の人が2人、俺の部屋……ていうか俺の職場にやってきた。
「徳山くん、私たちと契約を結んで4年目だが……もう君も29歳だから今後のこと考えて……」
普通は本部に俺が行くものだが、あっちから行くと言われて……服装に悩んだが、とりあえず普段のスウェットでなくてビジネスカジュアルの服を揃えた。普段スーツ着ないし、用意してなかったから慌てて用意した。
部屋も清流ガールズ、ハナちゃんのグッズだらけだったけど部屋の一室に隠した。
在宅勤務は本当に楽だぞ。満員電車に乗らなくてもいい、車移動がないから事故リスクも減る、服も楽な格好、部屋も好きなものに囲まれての作業、音楽も流せる、電話でなくてチャットでの交流、納入ノルマさえ達成すれば時間や休みは組み立てられる、本当に楽であった。
なんか嫌な予感しかなかった。わざわざ家に本部のスタッフがくるだなんて……。リストラか? クビか? それは困る。こんないい待遇の会社、給料……クビになったらハナを推す資金源どころか、このタワマンの家賃も払えない、生活もできない!!! うあああああっ!
「徳山くん、まだなにも話していないよ」
はっ、しまった! また妄想が……。嫌な妄想だな。俺はふぅーっと息をつき、本部の人をじっと見る。
「あ、あまり見られても……」
「す、すいません。で、その、わたしはどうなってしまうのでしょうか」
本部の人の横にいた青年が笑う。初めて見る顔だ。
顔立ちは役者のようだ。爽やかな好青年、というところか。俺よりも若い、か?
……ああ、どうなってしまうんだ?! ドキドキ、手汗握る。
「徳山くん、本部で働いて欲しい」
「へっ?」
「本部で働いて欲しい。出勤する手間が掛かるが出勤時間も休みもいつものように希望通りにすることができる」
……本部?! グループをまとめる?! まとめるのは美玲ちゃんの親衛隊の総長やってたからそれを生かせるのか?ん?
「役職につくんだよ、徳山さん。君はみんなの指導役になるんです。役職にもなればさらに給料アップします。在宅にいながらのあなたの統率力、納品速度、納品の質には他の人にない能力を感じます。是非! 本部で働きましょう!」
ダメだぞ、こんなうまい話には裏がある。今のままでも充分だ。給料アップ、役職と餌をちらつかせて……。
「失礼な話、恋人はいますか?」
「……!!」
「失礼なことを聞きました……」
「い、いいいいますっ。彼女のために……色々とお金が必要ですし、彼女との時間も大事です。今の在宅の環境が一番都合が私の中ではいいのです。彼女のおかげで仕事も捗っています。今の私がいるのも彼女のおかげです!」
アイドルのハナのことなんだがな。
俺の中ではハナは俺の恋人だ。活力だ、人生の活力。こないだも月一に減ったが、ライブで握手してきたんだ。
「その彼女とは結婚しないのですか?」
それを聞きますかっ! け、けけけけけっ結婚……はできない……彼女はあくまでもアイドルだ。
「まだ、そこまでは考えては……いないです」
「まぁ、今はいろんな家族の形がありますから。結婚をせず事実婚のカップル、同性婚のカップルなど……徳山さんはそういうことも意識されてるんですかね」
「うーん、まぁそんなかんじですねっ」
と、ドヤ顔で答えた。そういう感じで答えるのが良いか?
「我が社では事実婚でも同性婚も応援している。世間一般の男女の婚姻と同じ条件として扶養手当や家族手当、育休手当もある」
はぁ、そんな制度あったんだ。俺には無縁だったから見てなかった。
「あ、それは今年からはじめた制度です……。やはり徳山さんはどうしてもどうしても在宅での仕事をご希望ですか?」
「はい……まだここのローンもありますし」
と言うと、好青年は本部の人に耳打ちをする。
「そうですか。残念です。実のところ、まだ結婚していない転居のしやすい若手の人に声をかけていましたが……実に残念です。支店を東京など、関東地区にも広げる予定もありまして」
……この会社は岐阜から発展して名古屋、静岡、三重、と東海地区に広げていってる。なんだか清流ガールズみたいだな。
でも俺はここからは出ないぞ。
「またお気持ちが変わったら連絡ください。これが僕の名刺です」
なんかさっきから本部の人よりも好青年が主体として話してたけど?
ん?
『社長 各務勘助』
……しゃちょう、かかむ、じんすけ。
「まだ社長の挨拶はこれからですし、次の広報誌でお知らせする予定でした。まだ徳山さんより若いですがよろしくお願いします」
「しゃしゃしゃ……社長うううーーーーぅ、はやくいってくださああいいいい! お茶、新しいお茶にしますから、お菓子もよかったら羊羹用意してましたし、ええ!」
なぜ言わない、社長が来ることを!!! 社長と知らず俺の頑固たる意思表示をしてしまったではないかっ! 俺は慌てて台所に行こうとすると段差につまずき、バランスを取ったが間に合わず、収納庫の扉に手をかけてしまった。
ああああ、その中には……ハナのグッズコレクションがああああああああーーー!
ドサドサーーーーっ!
「あらぁ、大丈夫ですか? お怪我は? ……この子、ハナちゃん」
俺は精一杯体で隠したが無駄であった。本部の人は口をアングリと開けている。あ、奥にあった美玲ちゃんグッズも……社長はそれを手に取る。
「美玲ちゃんも好きなんですか?」
「いや、当初は美玲ちゃんのファンでして。そこから清流ガールズファンになりまして、でも途中から現れたハナにどんどんはまっていきまして……」
社長はフーンと美玲ちゃんのグッズを見る。
「美玲ちゃんになくてハナちゃんにあったものは?」
そ、それを聞くか? うーん、うーん……。
「変なこと聞きました……僕はハナちゃん、すごく素敵な子だと思っています。でも美玲ちゃんにはまだまだかないません」
はぁ。社長は美玲ちゃん推しだな。
◆◆◆
「社長、だめでしたなぁ」
「そうですね……残念でした。すごくできる方ですけど……彼は清流ガールズのおかげで仕事効率が長けていたのですね。今はいいけど彼女たちの活動がなくなったら仕事効率も下がる、まぁそういうのを見込むと……でも何かに一直線、押し通す力は期待大ではね」
ピロロロロ
「はい……ごめんね、今仕事中。また電話かけるね、うん、愛してるよ」
「……相変わらずラブラブですね。羨ましい。社長も結婚間近では?」
「うーん、あと数年、彼女は仕事を続けたいと言うんだ。だから待っててくれと」
「そうなのですね。社長夫人になれるのに……ねぇ、カークン社長」
「カ、カークンって言わないでください!」
「冗談ですよ……はい、冗談……」
「徳山くん、私たちと契約を結んで4年目だが……もう君も29歳だから今後のこと考えて……」
普通は本部に俺が行くものだが、あっちから行くと言われて……服装に悩んだが、とりあえず普段のスウェットでなくてビジネスカジュアルの服を揃えた。普段スーツ着ないし、用意してなかったから慌てて用意した。
部屋も清流ガールズ、ハナちゃんのグッズだらけだったけど部屋の一室に隠した。
在宅勤務は本当に楽だぞ。満員電車に乗らなくてもいい、車移動がないから事故リスクも減る、服も楽な格好、部屋も好きなものに囲まれての作業、音楽も流せる、電話でなくてチャットでの交流、納入ノルマさえ達成すれば時間や休みは組み立てられる、本当に楽であった。
なんか嫌な予感しかなかった。わざわざ家に本部のスタッフがくるだなんて……。リストラか? クビか? それは困る。こんないい待遇の会社、給料……クビになったらハナを推す資金源どころか、このタワマンの家賃も払えない、生活もできない!!! うあああああっ!
「徳山くん、まだなにも話していないよ」
はっ、しまった! また妄想が……。嫌な妄想だな。俺はふぅーっと息をつき、本部の人をじっと見る。
「あ、あまり見られても……」
「す、すいません。で、その、わたしはどうなってしまうのでしょうか」
本部の人の横にいた青年が笑う。初めて見る顔だ。
顔立ちは役者のようだ。爽やかな好青年、というところか。俺よりも若い、か?
……ああ、どうなってしまうんだ?! ドキドキ、手汗握る。
「徳山くん、本部で働いて欲しい」
「へっ?」
「本部で働いて欲しい。出勤する手間が掛かるが出勤時間も休みもいつものように希望通りにすることができる」
……本部?! グループをまとめる?! まとめるのは美玲ちゃんの親衛隊の総長やってたからそれを生かせるのか?ん?
「役職につくんだよ、徳山さん。君はみんなの指導役になるんです。役職にもなればさらに給料アップします。在宅にいながらのあなたの統率力、納品速度、納品の質には他の人にない能力を感じます。是非! 本部で働きましょう!」
ダメだぞ、こんなうまい話には裏がある。今のままでも充分だ。給料アップ、役職と餌をちらつかせて……。
「失礼な話、恋人はいますか?」
「……!!」
「失礼なことを聞きました……」
「い、いいいいますっ。彼女のために……色々とお金が必要ですし、彼女との時間も大事です。今の在宅の環境が一番都合が私の中ではいいのです。彼女のおかげで仕事も捗っています。今の私がいるのも彼女のおかげです!」
アイドルのハナのことなんだがな。
俺の中ではハナは俺の恋人だ。活力だ、人生の活力。こないだも月一に減ったが、ライブで握手してきたんだ。
「その彼女とは結婚しないのですか?」
それを聞きますかっ! け、けけけけけっ結婚……はできない……彼女はあくまでもアイドルだ。
「まだ、そこまでは考えては……いないです」
「まぁ、今はいろんな家族の形がありますから。結婚をせず事実婚のカップル、同性婚のカップルなど……徳山さんはそういうことも意識されてるんですかね」
「うーん、まぁそんなかんじですねっ」
と、ドヤ顔で答えた。そういう感じで答えるのが良いか?
「我が社では事実婚でも同性婚も応援している。世間一般の男女の婚姻と同じ条件として扶養手当や家族手当、育休手当もある」
はぁ、そんな制度あったんだ。俺には無縁だったから見てなかった。
「あ、それは今年からはじめた制度です……。やはり徳山さんはどうしてもどうしても在宅での仕事をご希望ですか?」
「はい……まだここのローンもありますし」
と言うと、好青年は本部の人に耳打ちをする。
「そうですか。残念です。実のところ、まだ結婚していない転居のしやすい若手の人に声をかけていましたが……実に残念です。支店を東京など、関東地区にも広げる予定もありまして」
……この会社は岐阜から発展して名古屋、静岡、三重、と東海地区に広げていってる。なんだか清流ガールズみたいだな。
でも俺はここからは出ないぞ。
「またお気持ちが変わったら連絡ください。これが僕の名刺です」
なんかさっきから本部の人よりも好青年が主体として話してたけど?
ん?
『社長 各務勘助』
……しゃちょう、かかむ、じんすけ。
「まだ社長の挨拶はこれからですし、次の広報誌でお知らせする予定でした。まだ徳山さんより若いですがよろしくお願いします」
「しゃしゃしゃ……社長うううーーーーぅ、はやくいってくださああいいいい! お茶、新しいお茶にしますから、お菓子もよかったら羊羹用意してましたし、ええ!」
なぜ言わない、社長が来ることを!!! 社長と知らず俺の頑固たる意思表示をしてしまったではないかっ! 俺は慌てて台所に行こうとすると段差につまずき、バランスを取ったが間に合わず、収納庫の扉に手をかけてしまった。
ああああ、その中には……ハナのグッズコレクションがああああああああーーー!
ドサドサーーーーっ!
「あらぁ、大丈夫ですか? お怪我は? ……この子、ハナちゃん」
俺は精一杯体で隠したが無駄であった。本部の人は口をアングリと開けている。あ、奥にあった美玲ちゃんグッズも……社長はそれを手に取る。
「美玲ちゃんも好きなんですか?」
「いや、当初は美玲ちゃんのファンでして。そこから清流ガールズファンになりまして、でも途中から現れたハナにどんどんはまっていきまして……」
社長はフーンと美玲ちゃんのグッズを見る。
「美玲ちゃんになくてハナちゃんにあったものは?」
そ、それを聞くか? うーん、うーん……。
「変なこと聞きました……僕はハナちゃん、すごく素敵な子だと思っています。でも美玲ちゃんにはまだまだかないません」
はぁ。社長は美玲ちゃん推しだな。
◆◆◆
「社長、だめでしたなぁ」
「そうですね……残念でした。すごくできる方ですけど……彼は清流ガールズのおかげで仕事効率が長けていたのですね。今はいいけど彼女たちの活動がなくなったら仕事効率も下がる、まぁそういうのを見込むと……でも何かに一直線、押し通す力は期待大ではね」
ピロロロロ
「はい……ごめんね、今仕事中。また電話かけるね、うん、愛してるよ」
「……相変わらずラブラブですね。羨ましい。社長も結婚間近では?」
「うーん、あと数年、彼女は仕事を続けたいと言うんだ。だから待っててくれと」
「そうなのですね。社長夫人になれるのに……ねぇ、カークン社長」
「カ、カークンって言わないでください!」
「冗談ですよ……はい、冗談……」
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

会社の上司の妻との禁断の関係に溺れた男の物語
六角
恋愛
日本の大都市で働くサラリーマンが、偶然出会った上司の妻に一目惚れしてしまう。彼女に強く引き寄せられるように、彼女との禁断の関係に溺れていく。しかし、会社に知られてしまい、別れを余儀なくされる。彼女との別れに苦しみ、彼女を忘れることができずにいる。彼女との関係は、運命的なものであり、彼女との愛は一生忘れることができない。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる