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女の子の死
女の子の死
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とあるホテルで遺体が見つかった。着衣は乱れておらず、首を締められた以外は特に外傷はなかった。
凶器はベッドの下に置いてあったマフラーであろう。見た感じ手編みだろうか?彼女の手作りか?
ご遺体の若い女性の髪の毛はとても綺麗な編み込みがされていた。自分でやったのか。とても器用であり等間隔に綺麗な模様だ。
しかしその薄く開いたこの瞳は最後、何を見たのだろうか。光を失った視界、そっとまぶたを閉じてやった。
その口からは何も発することができない。唇には赤いリップ。俺たちができるのはあなたが残した何か、周りの状況から得るのだ。
絶対に犯人を見つけ、あなたに報告したい。……しかしその耳はもう何も聞くことができない。
名古屋の大学に通っている子か。綺麗なお嬢さんではないか。
ご遺族である両親に聞くと、初めて男性とデートをするからと朝早くから洗面所で編み込みをし、お化粧をして綺麗な服と靴で出かけたそうだ。とても機嫌よく明るい笑顔だったとお母様は泣いている。
こんな姿にされるためにしたんじゃない。犯人め。犯人である、彼女の交際相手である男は目撃証言と指紋などが一致し、特定はできた。
しかし逃亡をしている。地元の警官がとり逃したそうだ。俺は悪くない!と叫んで……
彼女の部屋を見たかったが、年頃の若い女の子の部屋を見るのは気がひける。今は犯人を追い、真相を聞くまでだ。
部屋に飾ってある彼女の写真。一人娘であり、とても大事にされていたのだろう。とても美しく良い笑顔だ。彼女はあの男に会わずに俺と会ってたらなぁ。
「先輩、見過ぎっすよ」
隣にいた茜部に言われて我に返る。
捜査車両に乗り込んだ頃、あの女性を殺した男が近くのとあるキャンプ施設にいると無線が入る。なんとも早い。そこまで遠く逃げられなかったのか。
駆けつけると男はキャンプ場内を走り回って逃げている。自分は悪くないというなら捕まって無実を証明すれば良いのに。
そして馬鹿なことに吊り橋の上で靴が引っかかり、身動きが取れなくなっているところを俺は追い込んだ。
「俺は悪くないっ!!!」
彼が叫ぶとグラグラ揺れる。俺もわざと揺れるように橋を渡る。
ドラマで崖に犯人を追い込むという設定をよく目にするが、それを一度やって見たいと思った先輩は、実際にしたところ犯人が崖から落ちて死んだ。それ以来無理に崖に追い込むことは禁止になった。
俺は少しずつ近づいた。下は流れの速い川だ。高さはそこまでではないが、落ちたら助からないだろう。
「一緒に犯行現場のホテルに入った記録残ってるぞ! 指紋も残ってるぞ! それでも違うと言うのか?」
と俺は橋を揺らす。古すぎてものすごく揺れる。男の足はさらに落ちそうになる。
「すいませええええん、嘘言いましたから、助けてくださぁいいいいいいっ。事実をはなしますからぁあああああ」
面白いほどに自白したが、奴は吊り橋の揺れに恐怖に慄き、大量に尿を漏らした。汚ねぇ。
実のところ俺も少しちびった…。が、数人の刑事たちが慎重に男に近づいて逮捕に至った。
凶器はベッドの下に置いてあったマフラーであろう。見た感じ手編みだろうか?彼女の手作りか?
ご遺体の若い女性の髪の毛はとても綺麗な編み込みがされていた。自分でやったのか。とても器用であり等間隔に綺麗な模様だ。
しかしその薄く開いたこの瞳は最後、何を見たのだろうか。光を失った視界、そっとまぶたを閉じてやった。
その口からは何も発することができない。唇には赤いリップ。俺たちができるのはあなたが残した何か、周りの状況から得るのだ。
絶対に犯人を見つけ、あなたに報告したい。……しかしその耳はもう何も聞くことができない。
名古屋の大学に通っている子か。綺麗なお嬢さんではないか。
ご遺族である両親に聞くと、初めて男性とデートをするからと朝早くから洗面所で編み込みをし、お化粧をして綺麗な服と靴で出かけたそうだ。とても機嫌よく明るい笑顔だったとお母様は泣いている。
こんな姿にされるためにしたんじゃない。犯人め。犯人である、彼女の交際相手である男は目撃証言と指紋などが一致し、特定はできた。
しかし逃亡をしている。地元の警官がとり逃したそうだ。俺は悪くない!と叫んで……
彼女の部屋を見たかったが、年頃の若い女の子の部屋を見るのは気がひける。今は犯人を追い、真相を聞くまでだ。
部屋に飾ってある彼女の写真。一人娘であり、とても大事にされていたのだろう。とても美しく良い笑顔だ。彼女はあの男に会わずに俺と会ってたらなぁ。
「先輩、見過ぎっすよ」
隣にいた茜部に言われて我に返る。
捜査車両に乗り込んだ頃、あの女性を殺した男が近くのとあるキャンプ施設にいると無線が入る。なんとも早い。そこまで遠く逃げられなかったのか。
駆けつけると男はキャンプ場内を走り回って逃げている。自分は悪くないというなら捕まって無実を証明すれば良いのに。
そして馬鹿なことに吊り橋の上で靴が引っかかり、身動きが取れなくなっているところを俺は追い込んだ。
「俺は悪くないっ!!!」
彼が叫ぶとグラグラ揺れる。俺もわざと揺れるように橋を渡る。
ドラマで崖に犯人を追い込むという設定をよく目にするが、それを一度やって見たいと思った先輩は、実際にしたところ犯人が崖から落ちて死んだ。それ以来無理に崖に追い込むことは禁止になった。
俺は少しずつ近づいた。下は流れの速い川だ。高さはそこまでではないが、落ちたら助からないだろう。
「一緒に犯行現場のホテルに入った記録残ってるぞ! 指紋も残ってるぞ! それでも違うと言うのか?」
と俺は橋を揺らす。古すぎてものすごく揺れる。男の足はさらに落ちそうになる。
「すいませええええん、嘘言いましたから、助けてくださぁいいいいいいっ。事実をはなしますからぁあああああ」
面白いほどに自白したが、奴は吊り橋の揺れに恐怖に慄き、大量に尿を漏らした。汚ねぇ。
実のところ俺も少しちびった…。が、数人の刑事たちが慎重に男に近づいて逮捕に至った。
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