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第二幕

事情聴取。

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 そして無事に雪の中から助け出された私はテントの中で男子軍に事情聴取されていた。
「っで、どうしたんだ?準備中にいきなり飛び出すし、帰ってくるなり気の上で黄昏てるし…。」
「黄昏てねぇよ。ドラゴンが上を飛んだんだ、やつと似てたから追いかけたらやつで…小さな村が一つ…無くなった。」
「「「「っ!!!」」」」
そう言えば四人も何かを察したかのように黙り切った。まぁ、そうなるわな…。自分の街もそうなる可能性があるとなると。
「さ、寝よ。明日も長いよ。」
そして私は毛布にくるまって芋虫のようになる。私の位置はちょうど真ん中で右からアルゼ先輩、カルト先輩、私、ケアドル来てネズ先輩だ。両端二人と私は寝相いい組で、それ以外二人が寝相壊滅的組だ。芋虫のような私を見て寝るか、とみんな眠りについた。

 翌日私は謎の圧迫感で目が覚めた。謎ではないんだがな…。そしてなぜだか目は開けてるのに何も見えないし動きにくい…どういうことになってるんだ?
「アルゼせんぱーーい」
もう起きてるであろう彼を大きな声で呼び出す。しかし音沙汰なく…。
「ネズせんぱーーいー!」
と呼ぶとすぐにテントを開く音がした。
「またかー…どこいんだ?お前。」
何言ってんだと思いながら私はもぞもぞと動いてみると、少しして視界がぱっと明るくなった。しばらくは明るさに目か慣れず分からなかったが、しばらくするとよく見えるようになった。ネズ先輩がしゃがんで毛布を捲っている。どうやら私は毛布の中にいたらしい。さらに両隣にピッタリ毛布の上から挟まれたから身動きが取れなくても周囲が暗かったらしい。迷惑な話だぜ。本当に芋虫みたいにもぞもぞと脱出して、仕返しと言わんばかりに両隣の二人を一発蹴ってやった。
 しばらくして二人が起きたら私達はいよいよもう一度出発した。テントの前の雪に突き刺してあったスキー板を見るがそこにはなく、代わりにまたメモが落ちていた。
「えっと…スキー板はあまりにも悲惨すぎたから代わりにそり用意したからそっち使って。だってよ。ありが…てぇ…。」
そしてそのそりを見ると相当見事な作りだがこれはひどい、簡単に言えば大きな一個のそりに振り落とされないように掴む所がいくつかついているといったものだ。しかしこれしかないから文句の言い様がないのでテントなどを小さくたたんで、二番目のスペースに乗せた。そりはスペース一つにつきだいたい二人が乗れるようになってる。それが前の手すりじゃなくカバー的なところも含めて四つある。典型的なサンタさん的なそりになっていた。
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