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第二幕

スティックをよこせ。

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 空から降ってきたスキー板を私はすらすらと、他四人は苦戦しながらなんとか足につけた。そうしてる間にも後ろから先程の二体のサメは追ってくる。その早いこと早いこと…。このまま止まってたら確実にもうすぐで追いつかれて食われる。
「三、二、一!ほら行くよ!!」
まだ立ち上がれてない先輩達を突き飛ばして斜面を滑り降りる。お尻で滑ってる人もいるが、私はまぁ中学の修学旅行がスキーだったから特に怖がりもせず平然と滑る。そしてやっと斜面が終わると思って平坦な場所に出れば…。
「凍ってるぅぅぅうああああ!!!!」
なんと地面が凍ってて私はその上を滑りながら平坦な場所をさらに超えたところにある、斜面に突撃した。しかし四人を待たなきゃ行けないので何とかして方向を変えたい。くっそ、スティックもくれたら良かったものを。段差があったら綺麗に飛べるであろうスピードで私は思い切った体重移動で方向転換をはかる。まぁ初心者に上手くいくはずがないというのは火を見るより明らか、私は通常なら不可能な角度で開脚して転けた。スキー板の安全装置が作動していたが取れたのは言うまでもない。そして、皆が上から落ちてきたところ…あれ?ネズ先輩めっちゃ上手いじゃん!もしやの経験者!?
「ネズ先輩したことあるんですかぁー!?」
離れた場所にいるネズ先輩に大声で聞いてみれば即座に返される。
「んなわけねーだろーー。」
初かよ!!この技術でー!!
「ネズ先輩!壁作れる!?」
本題を思い出して私は大急ぎで問いかける。
「材質はなんでもいいならな!!」
「急いでおりてきてー!」
そう言えば返事をしたあとにほんとに大急ぎで降りてきて、雪をバシャーってして止まった。そして計画を伝えると、ネズ先輩は手から炎を出して炎の壁を伝えたU字型に作る。待ってそれはあかん。
「それやめえええええ」
「「「ぎゃあああああああ」」」
三人の叫び声は静かな白い景色の遠くまで響き渡った。
「嘘だよ、わりぃわりぃ。」
そういってネズ先輩は笑いながら炎の壁を取り払った。その後、足元の氷を操り壁をつくりだした。三人は蛙が潰されたような声を出して壁に衝突して止まる。
「ネズぅ~~!」
そう言いながらカルト先輩はネズ先輩につ髪かかろうとするも板のせいで上手くいかずに何度も転ける。そんな所にやってきた例のサメ達。
「渋っといなぁ…しつこい男に彼女は出来ないよ?」
オスかメスかわかんないけど。ネズ先輩は迷わずに腰についてる相棒のナイフを取り出して転んでる組以外の私たち二人は戦闘態勢に入った。
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