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花咲き誇る宮
二人の手
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「すごい……硬いし、熱い……」
「そういう事、言うなって」
「何故だ?」
「――興奮するからだよ」
夢中になって硬くなる陰茎を扱いていたトゥフタが顔をあげると、熱に浮かされたような瞳のタシュと目が合った。
「タシュ……」
「それ気持ちいいから、もっとやって」
「あ、ああ分かった」
「もっと早くっ」
「こ、こうか?」
トゥフタの言葉に、タシュは何度も頷く。口から漏れる吐息の量が多くなってきたと思った時、タシュはトゥフタの肩に手を伸ばし、抱き寄せた。
「タシュ?」
トゥフタの戸惑いが伝わってくるが、快感の到達点がもうすぐなのである。蜂蜜石鹸で洗うトゥフタの髪から甘い匂いが鼻について、クラクラする。
「はあ……っ」
「っ?!た、タシュ?」
トゥフタの髪ごと頭を抱くとその首筋に口付けた。
「手、動かしてて」
「わ、分かった……」
リズムよく上下する手の動きに、呼応するようにタシュの息が漏れてくる。
「あー……もう無理、かも」
「無理って言うのは――」
どういう意味だ?と問いかけようとしたトゥフタの口は次の瞬間塞がれていた。いつかのあの日されたように、口内に侵入してくるタシュの舌は、あの時よりも熱く感じられる。縦横無尽に口内を暴れまわる激しい動きに、トゥフタの思考が付いて行かない。
「ンんっ、あ、っタ、タシュっ、ンっ」
口を離そうとするが、頭を抑えられていてそれは叶わない。ならばせめて手を止めようとしたが、タシュの手が重ねられて強制的に扱かされた。
二人の口づけの隙間から漏れる甘い吐息が何度も重なると、陰茎がまた一層硬くなる。
「ンっ、ンんっ?」
「出るっ」
タシュが小さく呟いた後、トゥフタの手には生暖かい液体が掛けられていた。
「はあーっ、ご、ごめんトゥフタ、俺つい口づけてしまって」
「あ……ああ、良いんだ……」
「ほらほら、拭いて拭いて!」
布を持ってきてトゥフタの手を拭くと、自身の陰部も拭き取った。
「手洗った方がいいかな?それとも湯に入りに行くか?」
「あ、ああそうだな。エベツに用意させよう」
「大丈夫か?」
「ああ、大丈夫だ。なんでもない」
そういうと、部屋の前にいる兵に先に湯へと向かっているからエベツを呼ぶよう言付けてトゥフタは部屋を出ていった。
「さすがに男のイくところ見て、気持ち悪かったかな……いやでもトゥフタが見せろって言ったんだし!」
ぶつぶつと文句を言いつつ、しっとりとした部屋の空気から逃れるように窓から顔を出し、新鮮な外の空気を吸った。
眼下に広がる街、その奥を囲う深い森。確かにここの暮らしは楽しいのだけれど、やはりこの国以外への興味が捨てられない。
「交易の話、エベツさんもトゥフタも全然しないもんな……」
交易が行われているという事はどこかに出入口が無いと話がおかしい。タシュは大きなベッドにごろんと寝転ぶと、どうすればこの国から出る事が出来るのかを考え始めた。
目を閉じると、遠くに子供の楽しそうな声が聞こえてくる気がした。久しく聞いていない子供の声に、タシュは心地よい疲労感に包まれたまま昼寝についた。
「そういう事、言うなって」
「何故だ?」
「――興奮するからだよ」
夢中になって硬くなる陰茎を扱いていたトゥフタが顔をあげると、熱に浮かされたような瞳のタシュと目が合った。
「タシュ……」
「それ気持ちいいから、もっとやって」
「あ、ああ分かった」
「もっと早くっ」
「こ、こうか?」
トゥフタの言葉に、タシュは何度も頷く。口から漏れる吐息の量が多くなってきたと思った時、タシュはトゥフタの肩に手を伸ばし、抱き寄せた。
「タシュ?」
トゥフタの戸惑いが伝わってくるが、快感の到達点がもうすぐなのである。蜂蜜石鹸で洗うトゥフタの髪から甘い匂いが鼻について、クラクラする。
「はあ……っ」
「っ?!た、タシュ?」
トゥフタの髪ごと頭を抱くとその首筋に口付けた。
「手、動かしてて」
「わ、分かった……」
リズムよく上下する手の動きに、呼応するようにタシュの息が漏れてくる。
「あー……もう無理、かも」
「無理って言うのは――」
どういう意味だ?と問いかけようとしたトゥフタの口は次の瞬間塞がれていた。いつかのあの日されたように、口内に侵入してくるタシュの舌は、あの時よりも熱く感じられる。縦横無尽に口内を暴れまわる激しい動きに、トゥフタの思考が付いて行かない。
「ンんっ、あ、っタ、タシュっ、ンっ」
口を離そうとするが、頭を抑えられていてそれは叶わない。ならばせめて手を止めようとしたが、タシュの手が重ねられて強制的に扱かされた。
二人の口づけの隙間から漏れる甘い吐息が何度も重なると、陰茎がまた一層硬くなる。
「ンっ、ンんっ?」
「出るっ」
タシュが小さく呟いた後、トゥフタの手には生暖かい液体が掛けられていた。
「はあーっ、ご、ごめんトゥフタ、俺つい口づけてしまって」
「あ……ああ、良いんだ……」
「ほらほら、拭いて拭いて!」
布を持ってきてトゥフタの手を拭くと、自身の陰部も拭き取った。
「手洗った方がいいかな?それとも湯に入りに行くか?」
「あ、ああそうだな。エベツに用意させよう」
「大丈夫か?」
「ああ、大丈夫だ。なんでもない」
そういうと、部屋の前にいる兵に先に湯へと向かっているからエベツを呼ぶよう言付けてトゥフタは部屋を出ていった。
「さすがに男のイくところ見て、気持ち悪かったかな……いやでもトゥフタが見せろって言ったんだし!」
ぶつぶつと文句を言いつつ、しっとりとした部屋の空気から逃れるように窓から顔を出し、新鮮な外の空気を吸った。
眼下に広がる街、その奥を囲う深い森。確かにここの暮らしは楽しいのだけれど、やはりこの国以外への興味が捨てられない。
「交易の話、エベツさんもトゥフタも全然しないもんな……」
交易が行われているという事はどこかに出入口が無いと話がおかしい。タシュは大きなベッドにごろんと寝転ぶと、どうすればこの国から出る事が出来るのかを考え始めた。
目を閉じると、遠くに子供の楽しそうな声が聞こえてくる気がした。久しく聞いていない子供の声に、タシュは心地よい疲労感に包まれたまま昼寝についた。
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