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鬼頭先生まで……?!

ダブルベッドはふわふわ

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 ぽふん、とダブルベッドに腰を下ろした俺の前に紀藤さんが立っている。
「あの……」
「あの二人?気になる?」
 ベッドから二人の顔は良く見えた。同時に、二人の視線もしっかりと感じる。
「さっき何か入れたんですか?」
「うん、そうだよ」
 悪びれの無い様子に、仄かな恐怖を感じ始めた。
「何を入れたんですか?」
「ちょっと眠くなって熱くなるものだよ。大丈夫、体に害は無い。私自身が何度も試しているから安心して」
「……それで、今から何を……」
 にっこりと笑った紀藤さんは、俺の顎をくいっと持ち上げ、左手を後頭部に添えた。指輪の硬さがこつりと当たる。
 「さっきの続き」
 そう言って、さっき穂高くんが口づけた箇所へと、唇を落としていく。急展開に頭がついていかない。
「――ち、ちょっと……あ、あのっ」
 異議を唱えようとした唇を、強引に塞がれ、中へと侵入される。触手の様に動く紀藤さんの舌が、俺の口内を犯してく。
「――ンっ……ふっ……ぁっ……」
「ふふ、お目目がとろんってしてきたね。可愛いよ、楢本くん」
「そ、そんな事は……っ――ひゃんっ」
 首筋に唇を当てられ、そこから声が聞こえる。
「Leoくんと楢本くんだと、自信満々イケメン×肯定感低め陰キャ美人。間宮くんとだとイケメン陽キャ×文学系陰キャ美人かなって思ってたけど……実際は、モテモテイケメンの初恋、陽の皮を被った甘えんぼの執着心って感じなんだね」
「え……っあっ……くっ……」
 首筋を攻められ、途中から耳朶を噛まれる。舌が耳の穴の周りをくるくると刺激して、湿った音で頭の中がいっぱいになっていく。
 ジーと、金属が擦れる音がして、視線をそっちに向ける。俺のズボンの前が開けられ、ゆるく立ち上がった陰茎がはみ出していた。
「ちょっ……、な、何言って、何してるんですか……?!」
 両手を抑えられ、下着の上から陰茎を食まれた。
「どれも好きなんだけど、急に気が変わっちゃって――策略上手な年上×推しに弱い可愛い子ってのも良いと思わない?」
「そ、そこでしゃべらないでください……!」
「でも気持ち良いんだよね。自分の事が好きなイケメン二人に見られながら、私に気持ちよくさせられてるのが良いんだよね」
「ち、ちが……っ」
 言葉とは裏腹に、下着越しの刺激にどんどん硬くなっていくのは恥ずかしくて、ここから逃げたくなる。でも、両手をぐっと押し付けられていて、立つ事もままならない。
 紀藤さんの細身の体のどこにこんな力があるのかわからない。
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