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無理やりじゃないよ和姦だよ1

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 聞こえるのは、どこか淫靡な湿気を帯びた吐息だ。耳に熱い息が掛かるたびに、不思議な感覚になる。背面が温かい。後ろから手が伸びてきて、俺のシャツの上から胸の突起を優しく刺激しているのが目を瞑っていても分かった。
「ン……?あ、あぁ?!」
「あ、起きました?睡眠姦は性癖じゃないから起きてくれて良かったです」
 耳元から聞こえた声は確かに玲央さんの声だ。でも、でもこの状況は一体?!」
「え?ええ?!な、なんで!?」
「あ、覚えて無い系ですか?良かったー録音しといて。……はい、これ聞いて下さい」
「ろ、録音?!」
 スマートフォンを手早く操作して、聞こえてきたのは確かに俺と玲央さんの声だ。ただし、俺はかなり呂律が回っていないけれど。
『えー?じゃあ、渚さん童貞で処女なんですか?』
『そうだよー、未経験なのにR18書いちゃってます!全部想像です!』
『じゃあ、自分が相手しましょうか?……もっとリアルな小説書けるかも知れませんよ?鬼頭先生みたいなリアルなエロい話書きたいんでしょ?』
『えー?そりゃ願ったり叶ったりですけど……イケメンに初めてを捧げるなんてそんなの、妄想でしかありえないでしょー』
『それ、オッケーって事ですか?』
『あはは、玲央さんみたいなイケメンに言われてオッケー以外ないじゃないですかあ』
 停止ボタンが押され、スマートフォンを遠くに投げた。
「ね?これは和姦でしょ?」
「ちょ、え?!あれ、俺の声でしたよね?!き、記憶が……?!」
「ねえ、渚さん」
「は、はい」
「後ろに熱いの当たってるの分かってますよね?」
「ひ、あ、は、はい……!」
 ベッドに座る玲央さんに後ろから抱きしめられているような体勢の今、確かに彼の中心が熱を帯びているのが伝わってくる。
 これは、これは……!
「そして、渚さんのも……」
 伸びて来た手が、俺の股間に触れる。ぴくりと反応したそれは、酒に酔っていた筈なのに熱くなってきていた。
「こ、これはその……!生理的な反応といいますか!っていうか玲央さんゲイなんですか?!」
「んー……まあ正直男とか女とかどっちでも良いですね。好みなら」
「こ、好みって……えっと、じゃあ俺はその……」
「ぶっちゃけすげー好みなんで、こうなれてちょーラッキーっす」
 玲央さんが俺を持ち上げてくるりと反回転させてきた。軽いとはいえ男なのに、ちょっと情けなく思いながら、目の前に現れたイケメンに言葉を無くしてしまう。
 サングラスをとった玲央さんは、濡れたような黒い瞳をしていた。通った鼻筋に、形の良い唇は見れば見る程カッコイイ。俺がゲイだからじゃない。男女ともに玲央さんはカッコイイと思うはずだ。
 そんなカッコいい顔が近づいてきて、俺はぎゅっと目を閉じた。
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