憧れの神絵師に迫られて、しかもイケメンだったら拒めるはずがないよね!?ね!?

花田トギ

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渚と玲央2

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「気持ち悪くないんですか?」
「何がですか?」
 あれからオタク向けショップを梯子し、買いたくても替えなかったBL作品のグッズをゲットしたり、同人誌をゲットしたりと玲央さんより楽しんだ俺は、玲央さんおすすめの執事喫茶に来ていた。
 喫茶だが、お酒も置いてある。飲むには良い時間だからとオシャレな名前のついたカクテルを注文し、軽く飲んでいた。
「男なのにBL、しかもエロいやつ書いてるなんて」
「ええー?それ言います?自分なんてBLだろうが男女だろうが描きたいって思ったら描いちゃってるんですけど……キモイですか?」
「滅相も無いです!玲央さんの絵は凄いです!男性の筋肉の筋まで書き込まれていて繊維すらエロいし、女の子の体もまろやかで可愛くてエッチだし!」
「いやぁありがとうございます。自分も渚さんの書く小説、エロくて抜けるから好きなんですよね」
「そ、そんな――!神にそんな事言われたら俺……」
 顔が熱くなるのはアルコールが入ったからだけではない。今日は本当に夢のような日だ。神絵師とオフで会うってだけでもビッグイベントなのに、その神絵師がイケメンで、友達みたいに一日を過ごせるなんて。
「夢、みたいです」
「あはは、何言ってるんですか!自分も、ずっと狙ってた渚さんとこうやって飲めて、最高の気分ですよ」
 乾杯のポーズ越しにウインクを投げられる。イケメンのウインクはこんなにもトキメクのだと初めて知った。
「……俺も、ホントに最高で……なんだかふわふわしてて……あれ?すきっ腹に飲んだからお酒回っちゃったんですかね?」
「――顔赤くなってますよ、ちょっと水でも飲みに行きましょうか」
「は、はい……?」
 元々お酒に強くはないとは言え、カクテル一杯でこんなに酔ってしまうなんて。一応年上なのに面目ない思いでいっぱいだ。
 玲央さんに肩を抱いてもらい、二人でタクシーに乗った所で、俺の記憶は一旦終わっている。
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