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ウエブ上での名前は、なぎさ凪2
しおりを挟む就職して東京に出てきた俺が住むのは、小さなアパートの一室。東京は家賃が高いと聞いていたけど、実際来てみると覚悟していたより相当高かった。俺の賃金で選べるのはぼろめのアパートかシェアハウスだ。でも、陰気な俺が人と暮らせる自信なんて無い。
幸いにも職場はホワイトで、ほぼ残業無しで帰ることが出来た。でも、数名いる陽な同期とは馴染めない俺は、人が多い都会で孤独を感じていた。
そんな中、一つの発見をした。
通勤中、エロ漫画を読むと横にバレるが、エロ小説ならバレないと言う事に!
俺はまだまだ若い!滾る性欲、持て余す煩悩を消化するために読み始めたウェブBL小説。その中で一番お気に入りは鬼頭なめたろう先生だ!
鬼頭先生の作品には性に奔放な受けちゃんが多く出てきて、色んなセックスをするんだけどどれもが最高にエロい!好きすぎて、既刊は全部買ったし、コラムみたいなのも読んでいる。
そのコラムの中で「小説って誰でも書けるはずなんです。だからこれを読んでる人も表現したいことが出来たり、妄想を他人に聞いてほしくなったら書いてみてください」と言っていた。
これを天啓と取った俺は、その日のうちに陰気な主人公が陽気な男にナンパされるBL小説を書き上げた。
こうして俺はBL小説を書き始めた。
色々しらべてSNSも登録した。そしてBL小説を書いている人を検索して、作品を読んで気に入った人をフォローし始めた。そして初めにリフォローしてくれたのが魔法少女マホ先生だ。
マホ先生は面倒見がよく、俺に小説投稿サイトへ投稿の仕方を教えてくれた恩人だ。更にマホ先生はコミュ力が高く、色んなタグを付けて普段の投稿をしている。繋がりタグや、作品を読んでくださいのタグ、自分の作品に絵描きさんに絵を描いてもらうタグまでやっていて、どれにもたくさん反応がある、人気のある人だ。
そんなマホ先生がどうして俺にやさしく話しかけてくれるのか分からないけど、悪い気はしていなかった。
小腹が空いて、俺は冷蔵庫を開けた。ちらりと、発泡酒が目に入る。
「書き上げたし、一本くらい良いか」
漬物の入ったタッパーと、発泡酒の蓋を開ける音。小気味よい音を聞きながら、いつの間にか、俺は眠ってしまっていた。
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