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プロローグ
しおりを挟む初めて見る天井に見下ろされている。
「ンっ……!あぁあ……!ま、ンっ」
「耳舐めの描写多かったからご本人の性癖かなって思ってたんですけど、当たりみたいですね?」
「や、やだやだっ!ぞわぞわするから止めてっん、ンんっ」
耳朶を甘く食まれると、背中を駆けあがっていく何かがあった。変な声が出るのを止めたくて口を開きたいのに、どんどんと溜まっていく快感を言葉としてでも出さないとおかしくなりそうで、閉じられない。
「ふふ、その台詞も良く使ってますよね。ぞわぞわとかゾクゾクとか。体感出来てるみたいで良かったです」
「使ってた!使ってたけど、けど、ちょっと違うんです!」
「違う?」
伸し掛かって来た綺麗な顔の男は、小さく眉を顰める。気分を害してしまったかと慌てて首を振った。
「いやあの気持ち良いんですけど、けど……!」
想像してたより凄いんです!と言いたいけど語彙力が無さ過ぎて恥ずかしくて、とてもじゃないが彼には言えない!
「気持ち良いならいいじゃないですか。あ、じゃああの、ゆっくーり奥まで挿入されちゃうのも体感してみましょうよ」
「そ、そんな……!ああっ!玲央さん手が!手が!服の中に入って……?!」
「触らないと挿入出来ないでしょ?」
不敵に笑う彼が眩しくて、その唇が首筋に落ちてくる感覚に力が抜けてくる。長めの髪が顎に当たって、少し擽ったい。
襲ってくる快楽の波を躱す事も出来ず、染み一つない綺麗な天井に、どうしてこうなったのかと視線だけで疑問を投げかけた。
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