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マリアナ沖海戦
第49話 マリアナ沖の虐殺
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第一機動艦隊と太平洋艦隊の中間空域で網を張っていた彗星から、大編隊発見の報が入った時点で、一機艦司令長官の小沢中将は麾下の部隊に対して全力でこれを迎え撃つよう命令した。
この時の一機艦の迎撃態勢だが、前衛の第一遊撃部隊と第二遊撃部隊、それに第三遊撃部隊の九隻の空母は半数の零戦を上空警戒に、残る半数を飛行甲板上で即応待機とする二直態勢を取っていた。
一方、後方に控える第三艦隊から第八艦隊までの六個機動部隊、合わせて一八隻の空母のほうは、そのすべての零戦を即応待機としていた。
第一遊撃部隊と第二遊撃部隊、それに第三遊撃部隊のほうは「信濃」が四個中隊、残る八隻の空母は二個中隊の零戦を直掩機として準備していた。
一方、第三艦隊から第八艦隊までの空母はそれぞれ一個中隊の零戦が用意されている。
それら一機艦に襲撃をかけてきたのは第五艦隊の第一機動群から第三機動群までの三個機動部隊に配備された七隻の「エセックス」級空母、それに五隻の「インデペンデンス」級空母から発進した艦上機群だった。
七隻の「エセックス」級空母からはそれぞれF6Fヘルキャット戦闘機が三六機にSB2Cヘルダイバー急降下爆撃機が一二機、それにTBFアベンジャー雷撃機が同じく一二機。
五隻の「インデペンデンス」級空母からはそれぞれF6Fが一二機にTBFが九機。
これら機体は編隊集合訓練を重ねたことで、機動群ごとに編隊を組むことが可能になるまでにその練度を向上させていた。
艦隊単位はもちろん、母艦単位の編隊すらも組むことができず、飛行隊単位やあるいは中隊単位で進撃せざるを得なかった開戦当初のことを思えば、これは長足の進歩だと言えた。
真っ先に干戈を交えたのは第一遊撃部隊と第二遊撃部隊それに第三遊撃部隊の上空警戒組と第二機動群の攻撃隊だった。
一二〇機の零戦の迎撃に対し、九六機のF6FがSB2CやTBFに襲撃者を近づけさせまいと阻止線を形成する。
そして、「信濃」戦闘機隊を除く九六機の零戦の拘束に成功する。
同じ数の零戦の行く手を阻んだのだから、F6Fの搭乗員はそれなりに義務を果たしたといってよかった。
しかし、それが限界でもあった。
F6Fの防衛網を突破した二四機の零戦に対し、SB2CとTBFはそれぞれ防御機銃を振りかざして必死の防戦に務める。
しかし、その火箭に絡め取られる零戦は皆無だった。
中には被弾する機体もあるにはあったが、しかし二一型や三二型に比べて格段に進歩した防弾装備によって事なきを得ている。
零戦はもっぱらTBFに的を絞って攻撃した。
もちろん、戦力を二分してSB2CとTBFの両方を相手取る選択もあるにはあった。
しかし、相手の数は自分たちの三倍近くある。
戦力を分散しては、それこそ虻蜂取らずになってしまう可能性が大きかった。
哀れなのは四二機のTBFだった。
もし、襲撃者が五四型ではなく、旧式の零戦であれば助かったかもしれない。
初期の一一型や二一型は初速が低く、そのことで貫徹力や命中率に難のある一号機銃や、あるいは非力な七・七ミリ機銃といったロクでもない兵器しか装備していなかったからだ。
しかし、五四型は貫徹力や低伸性に優れた二号機銃を、しかも四丁も装備している。
同じ零戦でも、火力が段違いなのだ。
零戦が一連射するたびに、単発艦上機としては世界最高水準の防御力を誇るTBFがそれこそあっけないほど簡単にマリアナの海に向かって墜ちていく。
それらTBFはあっという間に数を減じ、生き残ったのは早々に進撃をあきらめ、魚雷を投棄して逃げに転じた機体のみだった。
第二機動群に続いて日本の迎撃網に引っかかったのは第三機動群の攻撃隊だった。
一方、迎撃側は第一遊撃部隊と第二遊撃部隊それに第三遊撃部隊の即応待機組だった。
こちらもまた、零戦が一二〇機だったのに対し、護衛のF6Fのほうが九六機と同じだったことで、上空警戒組それに第二機動群とほぼ似たような戦闘経過をたどった。
最後に交戦したのは第三艦隊から第八艦隊までの一八隻の空母から発進した二一六機の零戦と、それに第一機動群の攻撃隊だった。
第二機動群それに第三機動群が「エセックス」級空母が二隻だったのに対し、第一機動群のほうはこれが三隻あった。
その分だけ攻撃隊の規模が大きく、そのことで最後に日本側の阻止線に引っ掛かることになってしまった。
第一任務群の一二〇機のF6Fもまた奮戦し、四個艦隊合わせて一四四機の零戦の足止めに成功する。
しかし、それがF6Fの限界でもあった。
残る二個艦隊七二機の零戦は二手に分かれ、SB2CとTBFに狙いをつける。
哀れなのは三六機のSB2Cとそれに四五機のTBFだった。
自分たちと同じか、あるいはわずかに少ない程度の零戦に襲われてしまっては、それこそ無事で済むはずがなかった。
実際、それらSB2CやTBFは反撃むなしく、ごく短時間で撃滅されてしまった。
一方、零戦の魔手から逃れた第二機動群とそれに第三機動群の合わせて四八機のSB2Cの搭乗員らは、日本艦隊を目前にして水上機の襲撃を受けた。
これらは第四戦隊と第五戦隊、それに第七戦隊の合わせて一二隻の重巡から発進した一〇八機の二式水戦だった。
本来、一二隻の重巡には爆撃能力を持つ瑞雲が搭載されるはずだった。
瑞雲は爆撃以外にも偵察や対潜哨戒、それに観測任務にも使えるから、非常に使い勝手がよかった。
そのうえ、ある程度の空戦能力も付与されているから、それこそ万能機とよんでも差し支えなかった。
しかし、帝国海軍は空母の保全こそを第一と考え、瑞雲を降ろして空戦特化型の二式水戦を搭載することとしたのだ。
その二式水戦は、自分たちの半分以下の数でしかないSB2Cに対して早いもの勝ちとばかりに殺到する。
さらに、SB2Cの搭乗員たちは知らなかったが、この戦いに投入された二式水戦は贅沢にも零戦五四型をベースにしたものであり、その最高時速は水上機としては破格の五〇〇キロ近くに及んでいた。
逆に、SB2Cのほうは自分たちの二倍以上の敵にまとわりつかれたうえに、しかも腹には重量物の爆弾を抱えているからいつもより動きが鈍い。
そのうえ、それら水上機は桁外れの火力を備えているし、運動性能も水上機とは思えないほどに高い。
これ以上の進撃は自殺行為だと考えたSB2Cの搭乗員はさっさと爆弾を捨てて離脱にかかる。
しかし、彼らが生き残る可能性は皆無だった。
最初に第二機動群を撃滅した上空警戒組の零戦が東の空にその姿を現しはじめたからだ。
この時の一機艦の迎撃態勢だが、前衛の第一遊撃部隊と第二遊撃部隊、それに第三遊撃部隊の九隻の空母は半数の零戦を上空警戒に、残る半数を飛行甲板上で即応待機とする二直態勢を取っていた。
一方、後方に控える第三艦隊から第八艦隊までの六個機動部隊、合わせて一八隻の空母のほうは、そのすべての零戦を即応待機としていた。
第一遊撃部隊と第二遊撃部隊、それに第三遊撃部隊のほうは「信濃」が四個中隊、残る八隻の空母は二個中隊の零戦を直掩機として準備していた。
一方、第三艦隊から第八艦隊までの空母はそれぞれ一個中隊の零戦が用意されている。
それら一機艦に襲撃をかけてきたのは第五艦隊の第一機動群から第三機動群までの三個機動部隊に配備された七隻の「エセックス」級空母、それに五隻の「インデペンデンス」級空母から発進した艦上機群だった。
七隻の「エセックス」級空母からはそれぞれF6Fヘルキャット戦闘機が三六機にSB2Cヘルダイバー急降下爆撃機が一二機、それにTBFアベンジャー雷撃機が同じく一二機。
五隻の「インデペンデンス」級空母からはそれぞれF6Fが一二機にTBFが九機。
これら機体は編隊集合訓練を重ねたことで、機動群ごとに編隊を組むことが可能になるまでにその練度を向上させていた。
艦隊単位はもちろん、母艦単位の編隊すらも組むことができず、飛行隊単位やあるいは中隊単位で進撃せざるを得なかった開戦当初のことを思えば、これは長足の進歩だと言えた。
真っ先に干戈を交えたのは第一遊撃部隊と第二遊撃部隊それに第三遊撃部隊の上空警戒組と第二機動群の攻撃隊だった。
一二〇機の零戦の迎撃に対し、九六機のF6FがSB2CやTBFに襲撃者を近づけさせまいと阻止線を形成する。
そして、「信濃」戦闘機隊を除く九六機の零戦の拘束に成功する。
同じ数の零戦の行く手を阻んだのだから、F6Fの搭乗員はそれなりに義務を果たしたといってよかった。
しかし、それが限界でもあった。
F6Fの防衛網を突破した二四機の零戦に対し、SB2CとTBFはそれぞれ防御機銃を振りかざして必死の防戦に務める。
しかし、その火箭に絡め取られる零戦は皆無だった。
中には被弾する機体もあるにはあったが、しかし二一型や三二型に比べて格段に進歩した防弾装備によって事なきを得ている。
零戦はもっぱらTBFに的を絞って攻撃した。
もちろん、戦力を二分してSB2CとTBFの両方を相手取る選択もあるにはあった。
しかし、相手の数は自分たちの三倍近くある。
戦力を分散しては、それこそ虻蜂取らずになってしまう可能性が大きかった。
哀れなのは四二機のTBFだった。
もし、襲撃者が五四型ではなく、旧式の零戦であれば助かったかもしれない。
初期の一一型や二一型は初速が低く、そのことで貫徹力や命中率に難のある一号機銃や、あるいは非力な七・七ミリ機銃といったロクでもない兵器しか装備していなかったからだ。
しかし、五四型は貫徹力や低伸性に優れた二号機銃を、しかも四丁も装備している。
同じ零戦でも、火力が段違いなのだ。
零戦が一連射するたびに、単発艦上機としては世界最高水準の防御力を誇るTBFがそれこそあっけないほど簡単にマリアナの海に向かって墜ちていく。
それらTBFはあっという間に数を減じ、生き残ったのは早々に進撃をあきらめ、魚雷を投棄して逃げに転じた機体のみだった。
第二機動群に続いて日本の迎撃網に引っかかったのは第三機動群の攻撃隊だった。
一方、迎撃側は第一遊撃部隊と第二遊撃部隊それに第三遊撃部隊の即応待機組だった。
こちらもまた、零戦が一二〇機だったのに対し、護衛のF6Fのほうが九六機と同じだったことで、上空警戒組それに第二機動群とほぼ似たような戦闘経過をたどった。
最後に交戦したのは第三艦隊から第八艦隊までの一八隻の空母から発進した二一六機の零戦と、それに第一機動群の攻撃隊だった。
第二機動群それに第三機動群が「エセックス」級空母が二隻だったのに対し、第一機動群のほうはこれが三隻あった。
その分だけ攻撃隊の規模が大きく、そのことで最後に日本側の阻止線に引っ掛かることになってしまった。
第一任務群の一二〇機のF6Fもまた奮戦し、四個艦隊合わせて一四四機の零戦の足止めに成功する。
しかし、それがF6Fの限界でもあった。
残る二個艦隊七二機の零戦は二手に分かれ、SB2CとTBFに狙いをつける。
哀れなのは三六機のSB2Cとそれに四五機のTBFだった。
自分たちと同じか、あるいはわずかに少ない程度の零戦に襲われてしまっては、それこそ無事で済むはずがなかった。
実際、それらSB2CやTBFは反撃むなしく、ごく短時間で撃滅されてしまった。
一方、零戦の魔手から逃れた第二機動群とそれに第三機動群の合わせて四八機のSB2Cの搭乗員らは、日本艦隊を目前にして水上機の襲撃を受けた。
これらは第四戦隊と第五戦隊、それに第七戦隊の合わせて一二隻の重巡から発進した一〇八機の二式水戦だった。
本来、一二隻の重巡には爆撃能力を持つ瑞雲が搭載されるはずだった。
瑞雲は爆撃以外にも偵察や対潜哨戒、それに観測任務にも使えるから、非常に使い勝手がよかった。
そのうえ、ある程度の空戦能力も付与されているから、それこそ万能機とよんでも差し支えなかった。
しかし、帝国海軍は空母の保全こそを第一と考え、瑞雲を降ろして空戦特化型の二式水戦を搭載することとしたのだ。
その二式水戦は、自分たちの半分以下の数でしかないSB2Cに対して早いもの勝ちとばかりに殺到する。
さらに、SB2Cの搭乗員たちは知らなかったが、この戦いに投入された二式水戦は贅沢にも零戦五四型をベースにしたものであり、その最高時速は水上機としては破格の五〇〇キロ近くに及んでいた。
逆に、SB2Cのほうは自分たちの二倍以上の敵にまとわりつかれたうえに、しかも腹には重量物の爆弾を抱えているからいつもより動きが鈍い。
そのうえ、それら水上機は桁外れの火力を備えているし、運動性能も水上機とは思えないほどに高い。
これ以上の進撃は自殺行為だと考えたSB2Cの搭乗員はさっさと爆弾を捨てて離脱にかかる。
しかし、彼らが生き残る可能性は皆無だった。
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