20 / 67
インド洋海戦
第20話 夢想の空母
しおりを挟む
第一艦隊は速力を上げて東洋艦隊を追撃したものの、しかしこれを捕捉するには至らなかった。
東洋艦隊は大破した「インドミタブル」と二隻の駆逐艦を惜しげもなく撃沈処分とし、早い段階で西方へと避退に転じたからだ。
艦よりも人材の保全こそを優先する。
その意志がはっきりと見て取れる行動だった。
大魚を逃したとはいえ、それでも戦果は大きかった。
第二航空艦隊それに第三航空艦隊は一度の航空攻撃だけで「インドミタブル」と「フォーミダブル」それに「ハーミーズ」の三隻の空母を撃沈した。
さらに、二隻の駆逐艦を撃破している。
撃破した駆逐艦は、そのいずれもが味方の雷撃によって撃沈処分された。
だから、こちらは実質撃沈したと言ってもよかった。
東洋艦隊への攻撃が終了した時点で、二航艦それに三航艦にはまだ使える九九艦爆や九七艦攻がかなりの程度、残っていた。
特に、「金剛」艦攻隊は索敵任務にあてられていたために、そのほとんどが稼働状態にあった。
さらに「龍驤」も保有する艦攻の四割を索敵に使っていたから、こちらもまた一〇機程の稼働機を残している。
それでも、これらを東洋艦隊の追撃に使わなかったのは、この後に実施されるセイロン島攻撃に必要な戦力だったからだ。
同島に存在するコロンボやトリンコマリーといった英国の要衝は、これを断じて叩かなければならない。
二航艦それに三航艦にはそれぞれ四隻もの空母があったが、しかし九九艦爆と九七艦攻は両艦隊を合わせても一〇〇機余りでしかなかった。
そのうえ、少なくない機体が東洋艦隊への攻撃で失われるかあるいは被弾損傷している。
艦隊決戦によるこれ以上の損耗は、二航艦司令部や三航艦司令部としても、決して容認できるものではなかった。
「いかに数を揃えようとも、小型空母ではやはり限界があるな」
二航艦旗艦「金剛」の艦橋で小沢長官がボソリとつぶやく。
その表情には憤懣の色が滲んでいる。
もし、「金剛」を除く七隻の空母のうちで、仮に一隻でも正規空母があれば東洋艦隊に対して第二次攻撃を実施することが出来たはずなのだ。
そうであれば、戦艦のあと一、二隻はこれを葬ることができただろう。
その小沢長官はマル三計画において企画倒れに終わった新型空母のことを思い起こしている。
その空母は二〇〇〇〇トンを大きく超える艦体を持ち、そのうえ三四ノットを発揮できたという。
また、搭載できる艦上機の数も常用機だけで七二機にも及ぶというから、これは堂々たる正規空母だ。
もし、これが完成していれば、「赤城」や「加賀」をもしのぐ艦になっていたかもしれない。
そして、この新型空母と「蒼龍」それに「飛龍」を組み合わせて高速機動艦隊を編成すれば、それこそ戦場を縦横無尽に駆け回ることができたはずだ。
(だが、現実は改造空母の寄せ集めだ)
小沢長官が胸中で自嘲する。
組織における傍流が、どれほど惨めな扱いを受けるのかという典型のような話だ。
ただ、その状況もマレー沖海戦以降は変わってきている。
なにより決定的だったのは、やはり四隻の米戦艦を一度に葬ったマーシャル沖海戦の実績だ。
しかも、撃沈したうちの半数がビッグセブンの一角を占める「ウエストバージニア」と「メリーランド」だった。
鉄砲屋が最大のライバルだと定めていた最強の仮想敵。
しかし、当時の一航艦はこれら戦艦をものの一撃でやっつけてしまった。
このことで鉄砲屋の権勢はガタ落ちし、一方の飛行機屋は一気にその発言力を高めることとなった。
(だが、状況が飛行機屋にとって有利になったとはいえ、前途は多難だ)
問題なのは艦上機だった。
空母は自身が搭載する艦上機にその戦力の大半を依存している。
その艦上機だが、帝国海軍は九九艦爆それに九七艦攻の後継機体の開発に注力していた。
一三試艦爆それに一四試艦攻と呼ばれるそれ。
ただ、これら機体は従来のものに比べて格段に高速な一方で、長い滑走距離を必要としていた。
特に一三試艦爆はそれが顕著で、支障なく離発艦できるのは「赤城」と「加賀」の二隻のみだという。
「蒼龍」と「飛龍」それに「金剛」も運用ができないわけではないが、しかし飛行甲板の短さからどうしても同時発艦機数が限られてしまうらしい。
(艦上機の発達は著しい。しかし、小型の改造空母ではその流れについていくことは困難だ)
数年前までは、帝国海軍の艦上機はそのすべてが複葉機だった。
しかし、今では全金属単葉のそれに置き換わっている。
今後はさらに速度性能や搭載能力を増やすべく、大排気量高出力エンジンを搭載した機体が主流となるだろう。
そして、それは必然的に大重量化を意味する。
そのことで、それら機体は離着艦時における高い技量を搭乗員に対して要求するものになることは間違いない。
(マーシャル沖海戦以降、一航艦の主力空母を訓練専用に充てたのは、あるいは海軍上層部の卓見だったのかもしれん)
「赤城」と「加賀」それに「蒼龍」と「飛龍」の四隻は、マーシャル沖海戦以降は瀬戸内海に逼塞し、もっぱら搭乗員の訓練に携わってきた。
帝国海軍の最高戦力でありながら、しかし頑なに戦場に向かおうとしない四隻の空母。
事情を知らない連中はそういった空母群を揶揄し、柱島艦隊という蔑称でこれを呼び交わしていた。
だが、長期にわたる訓練によって、艦上機搭乗員の層は確実にその厚みを増している。
そして、その四隻の空母の雌伏の時も、間もなく終わりを迎えると小沢長官は聞いている。
なにやら、帝国海軍は六月あたりに太平洋方面において一大攻勢をかけるらしい。
撃ち漏らした太平洋艦隊、その中でも機動部隊を一網打尽にする計画だという。
当然、その戦いには「赤城」と「加賀」それに「蒼龍」と「飛龍」もまた参陣することになるはずだ。
(決戦は六月か)
そう思いつつ、小沢長官は思考を現実へと戻す。
まだ、インド洋作戦は継続中であり、指揮官である小沢長官には成すべきことが山積していたからだ。
東洋艦隊は大破した「インドミタブル」と二隻の駆逐艦を惜しげもなく撃沈処分とし、早い段階で西方へと避退に転じたからだ。
艦よりも人材の保全こそを優先する。
その意志がはっきりと見て取れる行動だった。
大魚を逃したとはいえ、それでも戦果は大きかった。
第二航空艦隊それに第三航空艦隊は一度の航空攻撃だけで「インドミタブル」と「フォーミダブル」それに「ハーミーズ」の三隻の空母を撃沈した。
さらに、二隻の駆逐艦を撃破している。
撃破した駆逐艦は、そのいずれもが味方の雷撃によって撃沈処分された。
だから、こちらは実質撃沈したと言ってもよかった。
東洋艦隊への攻撃が終了した時点で、二航艦それに三航艦にはまだ使える九九艦爆や九七艦攻がかなりの程度、残っていた。
特に、「金剛」艦攻隊は索敵任務にあてられていたために、そのほとんどが稼働状態にあった。
さらに「龍驤」も保有する艦攻の四割を索敵に使っていたから、こちらもまた一〇機程の稼働機を残している。
それでも、これらを東洋艦隊の追撃に使わなかったのは、この後に実施されるセイロン島攻撃に必要な戦力だったからだ。
同島に存在するコロンボやトリンコマリーといった英国の要衝は、これを断じて叩かなければならない。
二航艦それに三航艦にはそれぞれ四隻もの空母があったが、しかし九九艦爆と九七艦攻は両艦隊を合わせても一〇〇機余りでしかなかった。
そのうえ、少なくない機体が東洋艦隊への攻撃で失われるかあるいは被弾損傷している。
艦隊決戦によるこれ以上の損耗は、二航艦司令部や三航艦司令部としても、決して容認できるものではなかった。
「いかに数を揃えようとも、小型空母ではやはり限界があるな」
二航艦旗艦「金剛」の艦橋で小沢長官がボソリとつぶやく。
その表情には憤懣の色が滲んでいる。
もし、「金剛」を除く七隻の空母のうちで、仮に一隻でも正規空母があれば東洋艦隊に対して第二次攻撃を実施することが出来たはずなのだ。
そうであれば、戦艦のあと一、二隻はこれを葬ることができただろう。
その小沢長官はマル三計画において企画倒れに終わった新型空母のことを思い起こしている。
その空母は二〇〇〇〇トンを大きく超える艦体を持ち、そのうえ三四ノットを発揮できたという。
また、搭載できる艦上機の数も常用機だけで七二機にも及ぶというから、これは堂々たる正規空母だ。
もし、これが完成していれば、「赤城」や「加賀」をもしのぐ艦になっていたかもしれない。
そして、この新型空母と「蒼龍」それに「飛龍」を組み合わせて高速機動艦隊を編成すれば、それこそ戦場を縦横無尽に駆け回ることができたはずだ。
(だが、現実は改造空母の寄せ集めだ)
小沢長官が胸中で自嘲する。
組織における傍流が、どれほど惨めな扱いを受けるのかという典型のような話だ。
ただ、その状況もマレー沖海戦以降は変わってきている。
なにより決定的だったのは、やはり四隻の米戦艦を一度に葬ったマーシャル沖海戦の実績だ。
しかも、撃沈したうちの半数がビッグセブンの一角を占める「ウエストバージニア」と「メリーランド」だった。
鉄砲屋が最大のライバルだと定めていた最強の仮想敵。
しかし、当時の一航艦はこれら戦艦をものの一撃でやっつけてしまった。
このことで鉄砲屋の権勢はガタ落ちし、一方の飛行機屋は一気にその発言力を高めることとなった。
(だが、状況が飛行機屋にとって有利になったとはいえ、前途は多難だ)
問題なのは艦上機だった。
空母は自身が搭載する艦上機にその戦力の大半を依存している。
その艦上機だが、帝国海軍は九九艦爆それに九七艦攻の後継機体の開発に注力していた。
一三試艦爆それに一四試艦攻と呼ばれるそれ。
ただ、これら機体は従来のものに比べて格段に高速な一方で、長い滑走距離を必要としていた。
特に一三試艦爆はそれが顕著で、支障なく離発艦できるのは「赤城」と「加賀」の二隻のみだという。
「蒼龍」と「飛龍」それに「金剛」も運用ができないわけではないが、しかし飛行甲板の短さからどうしても同時発艦機数が限られてしまうらしい。
(艦上機の発達は著しい。しかし、小型の改造空母ではその流れについていくことは困難だ)
数年前までは、帝国海軍の艦上機はそのすべてが複葉機だった。
しかし、今では全金属単葉のそれに置き換わっている。
今後はさらに速度性能や搭載能力を増やすべく、大排気量高出力エンジンを搭載した機体が主流となるだろう。
そして、それは必然的に大重量化を意味する。
そのことで、それら機体は離着艦時における高い技量を搭乗員に対して要求するものになることは間違いない。
(マーシャル沖海戦以降、一航艦の主力空母を訓練専用に充てたのは、あるいは海軍上層部の卓見だったのかもしれん)
「赤城」と「加賀」それに「蒼龍」と「飛龍」の四隻は、マーシャル沖海戦以降は瀬戸内海に逼塞し、もっぱら搭乗員の訓練に携わってきた。
帝国海軍の最高戦力でありながら、しかし頑なに戦場に向かおうとしない四隻の空母。
事情を知らない連中はそういった空母群を揶揄し、柱島艦隊という蔑称でこれを呼び交わしていた。
だが、長期にわたる訓練によって、艦上機搭乗員の層は確実にその厚みを増している。
そして、その四隻の空母の雌伏の時も、間もなく終わりを迎えると小沢長官は聞いている。
なにやら、帝国海軍は六月あたりに太平洋方面において一大攻勢をかけるらしい。
撃ち漏らした太平洋艦隊、その中でも機動部隊を一網打尽にする計画だという。
当然、その戦いには「赤城」と「加賀」それに「蒼龍」と「飛龍」もまた参陣することになるはずだ。
(決戦は六月か)
そう思いつつ、小沢長官は思考を現実へと戻す。
まだ、インド洋作戦は継続中であり、指揮官である小沢長官には成すべきことが山積していたからだ。
151
お気に入りに追加
215
あなたにおすすめの小説
戦神の星・武神の翼 ~ もしも日本に2000馬力エンジンが最初からあったなら
もろこし
歴史・時代
架空戦記ファンが一生に一度は思うこと。
『もし日本に最初から2000馬力エンジンがあったなら……』
よろしい。ならば作りましょう!
史実では中途半端な馬力だった『火星エンジン』を太平洋戦争前に2000馬力エンジンとして登場させます。そのために達成すべき課題を一つ一つ潰していく開発ストーリーをお送りします。
そして火星エンジンと言えば、皆さんもうお分かりですね。はい『一式陸攻』の運命も大きく変わります。
しかも史実より遙かに強力になって、さらに1年早く登場します。それは戦争そのものにも大きな影響を与えていきます。
え?火星エンジンなら『雷電』だろうって?そんなヒコーキ知りませんw
お楽しみください。
江戸時代改装計画
城闕崇華研究所(呼称は「えねこ」でヨロ
歴史・時代
皇紀2603年7月4日、大和甲板にて。皮肉にもアメリカが独立したとされる日にアメリカ史上最も屈辱的である条約は結ばれることになった。
「では大統領、この降伏文書にサインして貰いたい。まさかペリーを派遣した君等が嫌とは言うまいね?」
頭髪を全て刈り取った男が日本代表として流暢なキングズ・イングリッシュで話していた。後に「白人から世界を解放した男」として讃えられる有名人、石原莞爾だ。
ここはトラック、言うまでも無く日本の内南洋であり、停泊しているのは軍艦大和。その後部甲板でルーズベルトは憤死せんがばかりに震えていた。
(何故だ、どうしてこうなった……!!)
自問自答するも答えは出ず、一年以内には火刑に処される彼はその人生最期の一年を巧妙に憤死しないように体調を管理されながら過ごすことになる。
トラック講和条約と称される講和条約の内容は以下の通り。
・アメリカ合衆国は満州国を承認
・アメリカ合衆国は、ウェーキ島、グアム島、アリューシャン島、ハワイ諸島、ライン諸島を大日本帝国へ割譲
・アメリカ合衆国はフィリピンの国際連盟委任独立準備政府設立の承認
・アメリカ合衆国は大日本帝国に戦費賠償金300億ドルの支払い
・アメリカ合衆国の軍備縮小
・アメリカ合衆国の関税自主権の撤廃
・アメリカ合衆国の移民法の撤廃
・アメリカ合衆国首脳部及び戦争煽動者は国際裁判の判決に従うこと
確かに、多少は苛酷な内容であったが、「最も屈辱」とは少々大げさであろう。何せ、彼らの我々の世界に於ける悪行三昧に比べたら、この程度で済んだことに感謝するべきなのだから……。
【新訳】帝国の海~大日本帝国海軍よ、世界に平和をもたらせ!第一部
山本 双六
歴史・時代
たくさんの人が亡くなった太平洋戦争。では、もし日本が勝てば原爆が落とされず、何万人の人が助かったかもしれないそう思い執筆しました。(一部史実と異なることがあるためご了承ください)初投稿ということで俊也さんの『re:太平洋戦争・大東亜の旭日となれ』を参考にさせて頂きました。
これからどうかよろしくお願い致します!
ちなみに、作品の表紙は、AIで生成しております。
蒼海の碧血録
三笠 陣
歴史・時代
一九四二年六月、ミッドウェー海戦において日本海軍は赤城、加賀、蒼龍を失うという大敗を喫した。
そして、その二ヶ月後の八月、アメリカ軍海兵隊が南太平洋ガダルカナル島へと上陸し、日米の新たな死闘の幕が切って落とされた。
熾烈なるガダルカナル攻防戦に、ついに日本海軍はある決断を下す。
戦艦大和。
日本海軍最強の戦艦が今、ガダルカナルへと向けて出撃する。
だが、対するアメリカ海軍もまたガダルカナルの日本軍飛行場を破壊すべく、最新鋭戦艦を出撃させていた。
ここに、ついに日米最強戦艦同士による砲撃戦の火蓋が切られることとなる。
(本作は「小説家になろう」様にて連載中の「蒼海決戦」シリーズを加筆修正したものです。予め、ご承知おき下さい。)
※表紙画像は、筆者が呉市海事歴史科学館(大和ミュージアム)にて撮影したものです。
日本が危機に?第二次日露戦争
杏
歴史・時代
2023年2月24日ロシアのウクライナ侵攻の開始から一年たった。その日ロシアの極東地域で大きな動きがあった。それはロシア海軍太平洋艦隊が黒海艦隊の援助のために主力を引き連れてウラジオストクを離れた。それと同時に日本とアメリカを牽制する為にロシアは3つの種類の新しい極超音速ミサイルの発射実験を行った。そこで事故が起きた。それはこの事故によって発生した戦争の物語である。ただし3発も間違えた方向に飛ぶのは故意だと思われた。実際には事故だったがそもそも飛ばす場所をセッティングした将校は日本に向けて飛ばすようにセッティングをわざとしていた。これは太平洋艦隊の司令官の命令だ。司令官は黒海艦隊を支援するのが不服でこれを企んだのだ。ただ実際に戦争をするとは考えていなかったし過激な思想を持っていた為普通に海の上を進んでいた。
なろう、カクヨムでも連載しています。
明日の海
山本五十六の孫
歴史・時代
4月7日、天一号作戦の下、大和は坊ノ岬沖海戦を行う。多数の爆撃や魚雷が大和を襲う。そして、一発の爆弾が弾薬庫に被弾し、大和は乗組員と共に轟沈する、はずだった。しかし大和は2015年、戦後70年の世へとタイムスリップしてしまう。大和は現代の艦艇、航空機、そして日本国に翻弄される。そしてそんな中、中国が尖閣諸島への攻撃を行い、その動乱に艦長の江熊たちと共に大和も巻き込まれていく。
世界最大の戦艦と呼ばれた戦艦と、艦長江熊をはじめとした乗組員が現代と戦う、逆ジパング的なストーリー←これを言って良かったのか
主な登場人物
艦長 江熊 副長兼砲雷長 尾崎 船務長 須田 航海長 嶋田 機関長 池田
GAME CHANGER 日本帝国1945からの逆襲
俊也
歴史・時代
時は1945年3月、敗色濃厚の日本軍。
今まさに沖縄に侵攻せんとする圧倒的戦力のアメリカ陸海軍を前に、日本の指導者達は若者達による航空機の自爆攻撃…特攻 で事態を打開しようとしていた。
「バカかお前ら、本当に戦争に勝つ気があるのか!?」
その男はただの学徒兵にも関わらず、平然とそう言い放ち特攻出撃を拒否した。
当初は困惑し怒り狂う日本海軍上層部であったが…!?
姉妹作「新訳 零戦戦記」共々宜しくお願い致します。
共に
第8回歴史時代小説参加しました!
我らの輝かしきとき ~拝啓、坂の上から~
城闕崇華研究所(呼称は「えねこ」でヨロ
歴史・時代
講和内容の骨子は、以下の通りである。
一、日本の朝鮮半島に於ける優越権を認める。
二、日露両国の軍隊は、鉄道警備隊を除いて満州から撤退する。
三、ロシアは樺太を永久に日本へ譲渡する。
四、ロシアは東清鉄道の内、旅順-長春間の南満洲支線と、付属地の炭鉱の租借権を日本へ譲渡する。
五、ロシアは関東州(旅順・大連を含む遼東半島南端部)の租借権を日本へ譲渡する。
六、ロシアは沿海州沿岸の漁業権を日本人に与える。
そして、1907年7月30日のことである。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる