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王子様との関係
本気の告白
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夕方に差し掛かり、周りがじわじわとオレンジ色に染まりだした頃。
「ね、最後に観覧車乗らない?」
不意に言われた提案に、一瞬反応が遅れきょとんとしてしまう。
でもすぐ笑顔を作り、大きく頷いて返した。
「うん、乗ろうっ。」
「それではいってらっしゃ~い!」
キャストさんの元気な言葉と共に閉じられる、重そうなゴンドラの扉。
観覧車を待っている人はそこまでいなくて、想ってたよりもすぐ乗ることができた。
秦斗君と向かい合わせになるように座り、興味からきょろきょろと辺りを見回す。
このゴンドラ、おしゃれだなぁ……。
私たちが乗ったゴンドラは落ち着いた配色のもので、ちょっぴりほっとする。
ライトアップも綺麗だし、今日来てよかった。
「秦斗君、今日は誘ってくれてありがとうっ。すっごく楽しかった!」
「こちらこそ。俺も結衣さんと来れてよかったし、よければまた一緒に行かない?」
「もちろんっ!」
軽い微笑みを返してくれる秦斗君の対応は、まさに王子そのもの。こうやってさらっと嬉しくなれることを言える人って、本当に尊敬する。
前々から尊敬してたけど、秦斗君はやること成すこと全部がスマートすぎて、憧れても憧れ足りない。
私もこんな素敵な人になれたらなぁ……。
そのタイミングで頭に浮かんできたのは、メガネのこと。実はジェットコースターを降りた時からずっと考えていて、未だにもやもや悩んでいる。
メガネをかけている理由。正直に言おうか、このまま隠しておくか。
隠していたら絶対、秦斗君に後ろめたさを感じる。きっと秦斗君は隠しごとをしない人だ、私も隠しごとはなしにしたい。
……本当は、少し不安だけど。
「秦斗君……私がメガネをかけ始めた理由、聞いてくれる?」
「……うん、もちろんだよ。」
秦斗君も戸惑いの表情を見せた、不安なのは私だけじゃない。
そう気付けて、少しだけ緊張がほぐれる。
だからかな、自分が思ってたよりもすっと話し始めることができた。
「私、幼い頃から誰かと関わるってことが苦手で……でも、メガネをかけてる時は安心できるからつけてたんだ。それでなんとか生活はできてるし、私にとってメガネは守ってくれる存在なんだよね。」
「それじゃあ俺が仮交際を申し込んだ時も、本当はずっと……怖かったの?」
秦斗君が心配そうに目を伏せる。
だけど私は裏腹に、はっきりと否定した。
「ううん、怖くなかった。驚きはしたし戸惑ったけど……秦斗君はあの時私を助けてくれたから。」
阿辺君たちから守ってくれたから、怖いとは思わなかった。
むしろ、何回でもありがとうと伝えたいくらいだ。
「本当に……嬉しくて、感謝してるんだ。大げさかもしれないけど、秦斗君がずっと私の心の支えになってたから。」
うざったいって思われるくらい感謝を口にしたい。
自分の口からありがとう……って。
「……話してくれてありがとう。俺、結衣さんにそれくらい信頼されてるって思ってもいい?」
「うん! 秦斗君は私にとって、とっても大事な人だから!」
「大事な人、か……。」
小さく零された言葉が、私の耳に届く。
その途端、秦斗君は何の前触れもなく私の左手をとった。
「俺もさ、結衣さんに伝えたいことがあるんだ。今、言ってもいい?」
「う、うんっ。いいよ……!」
改まって言われると妙に緊張が走る。
顔だってほんの少し強張り、静佳に息を呑んだ。
……――瞬間のことだった。
「結衣さんのこと、ずっと好きだった。」
「…………、え?」
ま、待って……っ。どういうこと、どういう意味……!?
「と、友達としてってことだよね……?」
「いや、違うよ。友達としてじゃない、俺は前からちゃんと結衣さんに恋してる。今だってどうしようもないくらい好きだよ。」
真剣な瞳で見据えられて、完全に体が硬直する。
っ、そんな、そんなことって……。
「それって、いつから……?」
「結構前から。始業式から一か月くらい経った頃の時、結衣さんが俺を助けてくれたんだ。……覚えてる?」
「……資料持っていくのを、手伝ったこと?」
「うん、それ。」
秦斗君に言われて少し考えてみると、意外なことにすぐ思い出せた。
確かあの時は、見ていてあまりにも大変そうだったから思わず口走っちゃったんだっけ……。
けど、相当時間が経っている。今はすっかり秋で、半年くらい経ってるのに。
あの時から想ってくれてたなんて……なかなか考えられない。
すっかり戸惑って、何も言えなくなってしまった私。言葉が喉に引っかかって、なかなか出てきてくれない。
……でも何でだろう。
“断る”って選択肢は、浮かんでこなかった。
むしろ自分でその言葉を避けているみたいに、頭の中から払拭しようとしている。
そううろたえていると、秦斗君がはっきりとした口調で、凛とした瞳で言った。
「結衣さんにとってはどうでもいいことかもしれないけど、あの時……すごく嬉しかった。」
「嬉しかった……?」
「そう。結衣さんは誰にでも優しく接してるけど、俺はそうじゃない。というよりも、結衣さんの何気ない優しさに救われたんだ。……だから好きになったんだよ。」
……秦斗君が、私を。
まさか告白されるなんて思ってなかった。そもそも秦斗君は、その場の流れで仮交際をしてくれたんじゃなかったの……?
情報はすぐ行き渡ってしまうから、このまま付き合ってることにしようって……。
「それじゃあ、阿辺君から助けてくれたのは……」
「あれは本当に偶然。たまたま近くを通ったら男の子たちの声が聞こえて……それがもめごとぽかったから、最初は興味本位で近付いたんだ。……でも、咄嗟に体が動いてた。」
そこまでで一旦言葉を切り、私の手を握る力を強めた秦斗君。
そして……今まで見た中で、一番真剣な表情を私に見せた。
「事情はよく分かってなかったけど、結衣さんを守らなきゃって思った。だって俺は、結衣さんに惚れてるんだから。」
「……っ。」
秦斗君が私の隣に移動してきたとほぼ同時。
ぎゅ……っと、優しい力で抱きしめられた。
そのせいで、心臓が力強く掴まれた感覚に陥る。
そんな中秦斗君は、とびっきり優しい力で私の頭を撫でた。
「今までは仮の恋人として近くにいたけど……これからは、好きな人として近くにいたい。こうやって抱きしめられるだけでも、俺にとっては幸せだから。」
「……でも、私まだ……」
『信じられないよ。』
そう言おうと口を開いた時、ふわりと頬に触れられた。
「分かってる。結衣さんが信じられないっていうのは、分かってるから。だから、今すぐに信じてほしい……とは言わない。」
少しだけ影を落とし、哀しそうに笑った秦斗君。ははっと、乾いた笑みが貼りついてるよう。
……秦斗君には、全部お見通しなんだ。
「ごめん、ね……。」
振り絞ったような声は、自分が思っていたよりも小さかった。
それでも伝わっていたようで、秦斗君は意地悪そうな笑みを浮かべる。
「謝らないで。……でも、これからは覚悟しといてね。」
「えっ?」
覚悟とは……?
何のことを指しているか分からず、ついきょとんとしてしまう。
すると秦斗君はそれすらも分かっていたように、ちょっぴり妖しい微笑みに変わって。
「……これから、結衣さんに好きになってもらえるように全力でアタックするから。」
「っ……は、はい。」
ビクッと、肩と心臓が同時に跳ねる。
未だ握られてる手からは秦斗君の体温が伝わってきて、変に熱がこもっていく。
だけど、温かくて落ち着く。
私はこれまで、ずっとこうしてドキドキする理由を知らなかったけど……秦斗君にオキドキさせられてるからだって、やっと分かった。
……何でこんなドキドキしてるのかは、はっきりとはまだ分かっていないけど。
ゴンドラの外はもうすっかり夜の色が入ってきていて、よりライトアップが明るく見えつつあった。
「ね、最後に観覧車乗らない?」
不意に言われた提案に、一瞬反応が遅れきょとんとしてしまう。
でもすぐ笑顔を作り、大きく頷いて返した。
「うん、乗ろうっ。」
「それではいってらっしゃ~い!」
キャストさんの元気な言葉と共に閉じられる、重そうなゴンドラの扉。
観覧車を待っている人はそこまでいなくて、想ってたよりもすぐ乗ることができた。
秦斗君と向かい合わせになるように座り、興味からきょろきょろと辺りを見回す。
このゴンドラ、おしゃれだなぁ……。
私たちが乗ったゴンドラは落ち着いた配色のもので、ちょっぴりほっとする。
ライトアップも綺麗だし、今日来てよかった。
「秦斗君、今日は誘ってくれてありがとうっ。すっごく楽しかった!」
「こちらこそ。俺も結衣さんと来れてよかったし、よければまた一緒に行かない?」
「もちろんっ!」
軽い微笑みを返してくれる秦斗君の対応は、まさに王子そのもの。こうやってさらっと嬉しくなれることを言える人って、本当に尊敬する。
前々から尊敬してたけど、秦斗君はやること成すこと全部がスマートすぎて、憧れても憧れ足りない。
私もこんな素敵な人になれたらなぁ……。
そのタイミングで頭に浮かんできたのは、メガネのこと。実はジェットコースターを降りた時からずっと考えていて、未だにもやもや悩んでいる。
メガネをかけている理由。正直に言おうか、このまま隠しておくか。
隠していたら絶対、秦斗君に後ろめたさを感じる。きっと秦斗君は隠しごとをしない人だ、私も隠しごとはなしにしたい。
……本当は、少し不安だけど。
「秦斗君……私がメガネをかけ始めた理由、聞いてくれる?」
「……うん、もちろんだよ。」
秦斗君も戸惑いの表情を見せた、不安なのは私だけじゃない。
そう気付けて、少しだけ緊張がほぐれる。
だからかな、自分が思ってたよりもすっと話し始めることができた。
「私、幼い頃から誰かと関わるってことが苦手で……でも、メガネをかけてる時は安心できるからつけてたんだ。それでなんとか生活はできてるし、私にとってメガネは守ってくれる存在なんだよね。」
「それじゃあ俺が仮交際を申し込んだ時も、本当はずっと……怖かったの?」
秦斗君が心配そうに目を伏せる。
だけど私は裏腹に、はっきりと否定した。
「ううん、怖くなかった。驚きはしたし戸惑ったけど……秦斗君はあの時私を助けてくれたから。」
阿辺君たちから守ってくれたから、怖いとは思わなかった。
むしろ、何回でもありがとうと伝えたいくらいだ。
「本当に……嬉しくて、感謝してるんだ。大げさかもしれないけど、秦斗君がずっと私の心の支えになってたから。」
うざったいって思われるくらい感謝を口にしたい。
自分の口からありがとう……って。
「……話してくれてありがとう。俺、結衣さんにそれくらい信頼されてるって思ってもいい?」
「うん! 秦斗君は私にとって、とっても大事な人だから!」
「大事な人、か……。」
小さく零された言葉が、私の耳に届く。
その途端、秦斗君は何の前触れもなく私の左手をとった。
「俺もさ、結衣さんに伝えたいことがあるんだ。今、言ってもいい?」
「う、うんっ。いいよ……!」
改まって言われると妙に緊張が走る。
顔だってほんの少し強張り、静佳に息を呑んだ。
……――瞬間のことだった。
「結衣さんのこと、ずっと好きだった。」
「…………、え?」
ま、待って……っ。どういうこと、どういう意味……!?
「と、友達としてってことだよね……?」
「いや、違うよ。友達としてじゃない、俺は前からちゃんと結衣さんに恋してる。今だってどうしようもないくらい好きだよ。」
真剣な瞳で見据えられて、完全に体が硬直する。
っ、そんな、そんなことって……。
「それって、いつから……?」
「結構前から。始業式から一か月くらい経った頃の時、結衣さんが俺を助けてくれたんだ。……覚えてる?」
「……資料持っていくのを、手伝ったこと?」
「うん、それ。」
秦斗君に言われて少し考えてみると、意外なことにすぐ思い出せた。
確かあの時は、見ていてあまりにも大変そうだったから思わず口走っちゃったんだっけ……。
けど、相当時間が経っている。今はすっかり秋で、半年くらい経ってるのに。
あの時から想ってくれてたなんて……なかなか考えられない。
すっかり戸惑って、何も言えなくなってしまった私。言葉が喉に引っかかって、なかなか出てきてくれない。
……でも何でだろう。
“断る”って選択肢は、浮かんでこなかった。
むしろ自分でその言葉を避けているみたいに、頭の中から払拭しようとしている。
そううろたえていると、秦斗君がはっきりとした口調で、凛とした瞳で言った。
「結衣さんにとってはどうでもいいことかもしれないけど、あの時……すごく嬉しかった。」
「嬉しかった……?」
「そう。結衣さんは誰にでも優しく接してるけど、俺はそうじゃない。というよりも、結衣さんの何気ない優しさに救われたんだ。……だから好きになったんだよ。」
……秦斗君が、私を。
まさか告白されるなんて思ってなかった。そもそも秦斗君は、その場の流れで仮交際をしてくれたんじゃなかったの……?
情報はすぐ行き渡ってしまうから、このまま付き合ってることにしようって……。
「それじゃあ、阿辺君から助けてくれたのは……」
「あれは本当に偶然。たまたま近くを通ったら男の子たちの声が聞こえて……それがもめごとぽかったから、最初は興味本位で近付いたんだ。……でも、咄嗟に体が動いてた。」
そこまでで一旦言葉を切り、私の手を握る力を強めた秦斗君。
そして……今まで見た中で、一番真剣な表情を私に見せた。
「事情はよく分かってなかったけど、結衣さんを守らなきゃって思った。だって俺は、結衣さんに惚れてるんだから。」
「……っ。」
秦斗君が私の隣に移動してきたとほぼ同時。
ぎゅ……っと、優しい力で抱きしめられた。
そのせいで、心臓が力強く掴まれた感覚に陥る。
そんな中秦斗君は、とびっきり優しい力で私の頭を撫でた。
「今までは仮の恋人として近くにいたけど……これからは、好きな人として近くにいたい。こうやって抱きしめられるだけでも、俺にとっては幸せだから。」
「……でも、私まだ……」
『信じられないよ。』
そう言おうと口を開いた時、ふわりと頬に触れられた。
「分かってる。結衣さんが信じられないっていうのは、分かってるから。だから、今すぐに信じてほしい……とは言わない。」
少しだけ影を落とし、哀しそうに笑った秦斗君。ははっと、乾いた笑みが貼りついてるよう。
……秦斗君には、全部お見通しなんだ。
「ごめん、ね……。」
振り絞ったような声は、自分が思っていたよりも小さかった。
それでも伝わっていたようで、秦斗君は意地悪そうな笑みを浮かべる。
「謝らないで。……でも、これからは覚悟しといてね。」
「えっ?」
覚悟とは……?
何のことを指しているか分からず、ついきょとんとしてしまう。
すると秦斗君はそれすらも分かっていたように、ちょっぴり妖しい微笑みに変わって。
「……これから、結衣さんに好きになってもらえるように全力でアタックするから。」
「っ……は、はい。」
ビクッと、肩と心臓が同時に跳ねる。
未だ握られてる手からは秦斗君の体温が伝わってきて、変に熱がこもっていく。
だけど、温かくて落ち着く。
私はこれまで、ずっとこうしてドキドキする理由を知らなかったけど……秦斗君にオキドキさせられてるからだって、やっと分かった。
……何でこんなドキドキしてるのかは、はっきりとはまだ分かっていないけど。
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