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石像
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■
道かと言われれば道の様な気もする、そんな獣道をサイラス達は進んでいった。
先頭はビエッタに替わってゴロリだ。
見通しが悪いこの場所で奇襲を受けた場合、ビエッタの様な軽装の者は場合によっては即死する。
この密林階層の魔物は"揺れ影"を初め、獣型の魔物が多い。
そして獣型の魔物が真正面から堂々と襲ってくるという事は珍しいのだ。
勿論何事も例外はあるが。
例えば、自身を絶対的捕食者だと考えているような大型の肉食魔獣などは正面から襲ってくる事もあるにはある。
どうあれ、重鎧を着こんだゴロリなら問題はないだろう。
山岳部族という異色の出歴を持つ彼は、その体格通りに膂力を持ち味とする前衛戦士だ。
また、力任せに得物を振り回すだけではなく、彼ならではの業もある。
・
・
・
ゴロリが不意に立ち止まった。
ビエッタとマロは素早く周囲に目を配る。
サイラスはバエルとマロを護るような立ち位置で、周辺の気配を探っていた。
ゴロリはビエッタ程ではないが、感覚には優れている。
優れた狩人が無意識の内に使う業の中に、自身の意識を周辺環境と同調させることにより、異物をいち早く察知するという技術があるが、ゴロリも同種の業を使う。
ゴロリは素早く、鋭く、アッパーカットを放った。
顎を打ち抜くというよりは、更に上方を狙ったかのような拳が鈍い音を立てて何かに当たる。
獣の叫び声。
一行の前に二足歩行の蜥蜴の様な魔物が現れた。
赤紫色の鱗の不気味な蜥蜴人間だ。
ゴロリの拳で頭部を打たれて、たたらを踏んでよろめいている。
これは "溶け身" と呼ばれる魔物だ。
不可視のままに飛び掛かり、それを察知したゴロリに打ち落とされた。
不気味な外見ではあるが、この魔物の身体能力は然程でも無い。
膂力は精々子供の首を引き抜く程度が関の山で、鋭い爪もなければ牙もない。
勿論最低限のものは備えており、急所を抉られれば死ぬこともあるだろう。
しかし迷宮においては、最低でもプレートアーマーを切裂いたりかみ砕いたり出来なければ鋭い爪だとか牙だとかは表現されない。
更には機敏な動きもできなければ魔術を扱う事もできない。
面と向かって戦うならば紛れもなく雑魚である。
ただし、舌は要注意だ。
この魔物は舌を自身の全長の三倍近くまで伸長させ、人間の胴体程度なら軽く貫いて来る。
それと何より注意すべき点は、透明化の能力である。
これは魔術によるものではなく、この魔物固有の能力だ。
音、匂い、気配。
見破る方法はいくらでもあるが、そこは魔物側も馬鹿ではないので色々と工夫をしてくる。
ゴロリは見事に見破ったが、この階層にきたばかりの探索者などはそれができずに上方からの奇襲を許し、組み付かれて頭頂を舌で貫かれて脳みそをすすられるというのはこの階層では珍しい事ではない。
よろめく"溶け身"に素早く肉薄したゴロリは、手斧を振り下ろして不可視の魔物を屠りさる。
一連の所作は全ては流れる水の如しといった様で、サイラスもゴロリの手際を内心で称賛した。
■
ゴロリという男には多くの美徳があるが、その最たるものはその謙虚さだろう。
男は背中で語るというのをこれ以上ない程に体現しているのが彼という人物であった。
無口で淡々と役割を果たす…それが過酷なものであっても、文句ひとつ言わない男、ゴロリ。
探索者として押しが弱いというよりは押しそのものが無いというのは様々な不利益を被る可能性があるのだが、そんな彼をビエッタやマロは強く信頼している。
女、そして子供というだけで搾取しようという者達はどこにでもいるが、ゴロリという存在がそういった者達を遠ざけているからだ。
そしてゴロリ自身も決してビエッタやマロを虐げ、搾取しようとはしない。
探索者ギルドの仲介という何のドラマ性もない出会いが切っ掛けで組んだ彼等だが、相性はこれ以上ないほど良いといってもいいだろう。
・
・
・
「あれは…」
ビエッタが怪訝な声をあげた。
一行が彼女の視線を追うと、そこには古びた寺院のようなものが建っている。
サイラスは表情を歪める。
不快感の針が彼の神経回路を刺激していた。
"アレ" は良くないものだと彼の直観が密やかに囁く。
「なんだかなぁ」
ビエッタの憂鬱そうなボヤきが聞こえてくる。
サイラスも同感だった。
どうにもあそこに足を踏み入れるのは気が乗らない。
サイラスがバエルの様子を窺うと、バエルもまたサイラスを見つめている。
──寺院じゃなくて俺の反応を窺っているっていう感じだな
バエルの瞳にはサイラスがうかがい知れない感情が揺蕩っており、彼にはそれが何かを判別する術を持たなかった。
しかしサイラスが何となく思い浮かべた事は正しい。
バエルには一つの懸念があった。
寺院に対する懸念ではなく、その中にあるかもしれないモノがサイラスに及ぼす影響についての懸念が。
■
「ねー、マロ?」
ビエッタがマロに声をかけると、マロは軽く首を振る。
"神託" はおりてこないようだ。
つまり危険ではないという事で、ビエッタもゴロリもマロのこの危機感知能力を信頼していた。
それならばと一同の考えは探索する方向へ収束していく。
バエルを除いて。
一同は話し合い、寺院を探索することに決める。
バエルは気がすすまないようだったが、サイラスは探索に賛成した。
マロの神託がないとはいっても、万が一にも危険な場所である可能性はある。
しかし迷宮に危険ではない場所などは存在しないのだ。
危なそうだからといって探索を避けていては実りは得られない。
「バエル、どうしてもっていうならここで待っていても構わないんだぜ」
サイラスが言うと、バエルは首を振った。
諦念の残滓が首元から零れる。
「いや、私も行く。気がすすまないのは事実だが、確たる理由があるわけでもない」
寺院の探索を避ける理由。
そこに正当性があるならば、サイラスも探索を避ける気があったが、バエルは頑なに理由を言わなかった。
言うほどでもないと考えていたのか、あるいは…
──俺たちには、いや、俺には言えない理由、か?
「話は終わり?じゃあ行こう。私が先頭を切るよ。罠があるかもしれないからね」
サイラスの洞察は、ビエッタの出発の合図で中断される。
一同は無言の内に顔を見合わせ、やがて頷いた。
■
緻密に編み込まれた緑の蔓が寺院の壁一面を覆い尽くしていた。
入り口と思しき扉は石製で、その表面には無数の刻印が刻まれている。
ゴロリが石扉に手を掛け、力を込めて扉を開く。
風が突如として冷たくなった気がした。
肌を撫でる冷風の手の感触に、ゴロリの心の何処か繊細な部分がびくりと震える。
"これは恐怖心だろうか?" とゴロリは思うが、すぐにそれを否定した。
──忌避感だ
穢れたモノ、忌々しいモノに対した時に抱く忌避感がゴロリの脊柱を這い上がってくる。
ゴロリは鋭い視線で周囲を見渡した。
内部は暗いが、ほのかに外の光が差し込んでいる。
床と壁は時間と共に摩耗しており、その表面には無数のひび割れが走っていた。
ぴちゃりという音。
天井を見ると、結露か水漏れか…天井から水滴が落ち、床にあたって小さな音を立てている。
「こ、こ、こわい、かもです」
マロが舌足らずな口調で言う。
怯えに揺れる視線が寺院の最奥へと向けられていた。
最奥には一体の像が鎮座している。
だが奇妙な事があった。
「あれは……何の像だ?」
サイラスは思わず疑問を口にした。
答えはない。
なぜなら、その場にいる全員がその像が何の像か知覚できなかったからだ。
石像であることは何故かわかる。
だが、それが何の石像なのか。
男性なのか女性なのか、服装は何なんなのか。
そういったことを認識できない。
薄暗くてよく見えないわけではない。
なぜなら最奥の空間は外からの光をよくよく採りいれており、像以外のものはよく見えていたからである。
真っ黒い影がぽつんと。
一同の眼前に佇んでいた。
道かと言われれば道の様な気もする、そんな獣道をサイラス達は進んでいった。
先頭はビエッタに替わってゴロリだ。
見通しが悪いこの場所で奇襲を受けた場合、ビエッタの様な軽装の者は場合によっては即死する。
この密林階層の魔物は"揺れ影"を初め、獣型の魔物が多い。
そして獣型の魔物が真正面から堂々と襲ってくるという事は珍しいのだ。
勿論何事も例外はあるが。
例えば、自身を絶対的捕食者だと考えているような大型の肉食魔獣などは正面から襲ってくる事もあるにはある。
どうあれ、重鎧を着こんだゴロリなら問題はないだろう。
山岳部族という異色の出歴を持つ彼は、その体格通りに膂力を持ち味とする前衛戦士だ。
また、力任せに得物を振り回すだけではなく、彼ならではの業もある。
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ゴロリが不意に立ち止まった。
ビエッタとマロは素早く周囲に目を配る。
サイラスはバエルとマロを護るような立ち位置で、周辺の気配を探っていた。
ゴロリはビエッタ程ではないが、感覚には優れている。
優れた狩人が無意識の内に使う業の中に、自身の意識を周辺環境と同調させることにより、異物をいち早く察知するという技術があるが、ゴロリも同種の業を使う。
ゴロリは素早く、鋭く、アッパーカットを放った。
顎を打ち抜くというよりは、更に上方を狙ったかのような拳が鈍い音を立てて何かに当たる。
獣の叫び声。
一行の前に二足歩行の蜥蜴の様な魔物が現れた。
赤紫色の鱗の不気味な蜥蜴人間だ。
ゴロリの拳で頭部を打たれて、たたらを踏んでよろめいている。
これは "溶け身" と呼ばれる魔物だ。
不可視のままに飛び掛かり、それを察知したゴロリに打ち落とされた。
不気味な外見ではあるが、この魔物の身体能力は然程でも無い。
膂力は精々子供の首を引き抜く程度が関の山で、鋭い爪もなければ牙もない。
勿論最低限のものは備えており、急所を抉られれば死ぬこともあるだろう。
しかし迷宮においては、最低でもプレートアーマーを切裂いたりかみ砕いたり出来なければ鋭い爪だとか牙だとかは表現されない。
更には機敏な動きもできなければ魔術を扱う事もできない。
面と向かって戦うならば紛れもなく雑魚である。
ただし、舌は要注意だ。
この魔物は舌を自身の全長の三倍近くまで伸長させ、人間の胴体程度なら軽く貫いて来る。
それと何より注意すべき点は、透明化の能力である。
これは魔術によるものではなく、この魔物固有の能力だ。
音、匂い、気配。
見破る方法はいくらでもあるが、そこは魔物側も馬鹿ではないので色々と工夫をしてくる。
ゴロリは見事に見破ったが、この階層にきたばかりの探索者などはそれができずに上方からの奇襲を許し、組み付かれて頭頂を舌で貫かれて脳みそをすすられるというのはこの階層では珍しい事ではない。
よろめく"溶け身"に素早く肉薄したゴロリは、手斧を振り下ろして不可視の魔物を屠りさる。
一連の所作は全ては流れる水の如しといった様で、サイラスもゴロリの手際を内心で称賛した。
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ゴロリという男には多くの美徳があるが、その最たるものはその謙虚さだろう。
男は背中で語るというのをこれ以上ない程に体現しているのが彼という人物であった。
無口で淡々と役割を果たす…それが過酷なものであっても、文句ひとつ言わない男、ゴロリ。
探索者として押しが弱いというよりは押しそのものが無いというのは様々な不利益を被る可能性があるのだが、そんな彼をビエッタやマロは強く信頼している。
女、そして子供というだけで搾取しようという者達はどこにでもいるが、ゴロリという存在がそういった者達を遠ざけているからだ。
そしてゴロリ自身も決してビエッタやマロを虐げ、搾取しようとはしない。
探索者ギルドの仲介という何のドラマ性もない出会いが切っ掛けで組んだ彼等だが、相性はこれ以上ないほど良いといってもいいだろう。
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「あれは…」
ビエッタが怪訝な声をあげた。
一行が彼女の視線を追うと、そこには古びた寺院のようなものが建っている。
サイラスは表情を歪める。
不快感の針が彼の神経回路を刺激していた。
"アレ" は良くないものだと彼の直観が密やかに囁く。
「なんだかなぁ」
ビエッタの憂鬱そうなボヤきが聞こえてくる。
サイラスも同感だった。
どうにもあそこに足を踏み入れるのは気が乗らない。
サイラスがバエルの様子を窺うと、バエルもまたサイラスを見つめている。
──寺院じゃなくて俺の反応を窺っているっていう感じだな
バエルの瞳にはサイラスがうかがい知れない感情が揺蕩っており、彼にはそれが何かを判別する術を持たなかった。
しかしサイラスが何となく思い浮かべた事は正しい。
バエルには一つの懸念があった。
寺院に対する懸念ではなく、その中にあるかもしれないモノがサイラスに及ぼす影響についての懸念が。
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「ねー、マロ?」
ビエッタがマロに声をかけると、マロは軽く首を振る。
"神託" はおりてこないようだ。
つまり危険ではないという事で、ビエッタもゴロリもマロのこの危機感知能力を信頼していた。
それならばと一同の考えは探索する方向へ収束していく。
バエルを除いて。
一同は話し合い、寺院を探索することに決める。
バエルは気がすすまないようだったが、サイラスは探索に賛成した。
マロの神託がないとはいっても、万が一にも危険な場所である可能性はある。
しかし迷宮に危険ではない場所などは存在しないのだ。
危なそうだからといって探索を避けていては実りは得られない。
「バエル、どうしてもっていうならここで待っていても構わないんだぜ」
サイラスが言うと、バエルは首を振った。
諦念の残滓が首元から零れる。
「いや、私も行く。気がすすまないのは事実だが、確たる理由があるわけでもない」
寺院の探索を避ける理由。
そこに正当性があるならば、サイラスも探索を避ける気があったが、バエルは頑なに理由を言わなかった。
言うほどでもないと考えていたのか、あるいは…
──俺たちには、いや、俺には言えない理由、か?
「話は終わり?じゃあ行こう。私が先頭を切るよ。罠があるかもしれないからね」
サイラスの洞察は、ビエッタの出発の合図で中断される。
一同は無言の内に顔を見合わせ、やがて頷いた。
■
緻密に編み込まれた緑の蔓が寺院の壁一面を覆い尽くしていた。
入り口と思しき扉は石製で、その表面には無数の刻印が刻まれている。
ゴロリが石扉に手を掛け、力を込めて扉を開く。
風が突如として冷たくなった気がした。
肌を撫でる冷風の手の感触に、ゴロリの心の何処か繊細な部分がびくりと震える。
"これは恐怖心だろうか?" とゴロリは思うが、すぐにそれを否定した。
──忌避感だ
穢れたモノ、忌々しいモノに対した時に抱く忌避感がゴロリの脊柱を這い上がってくる。
ゴロリは鋭い視線で周囲を見渡した。
内部は暗いが、ほのかに外の光が差し込んでいる。
床と壁は時間と共に摩耗しており、その表面には無数のひび割れが走っていた。
ぴちゃりという音。
天井を見ると、結露か水漏れか…天井から水滴が落ち、床にあたって小さな音を立てている。
「こ、こ、こわい、かもです」
マロが舌足らずな口調で言う。
怯えに揺れる視線が寺院の最奥へと向けられていた。
最奥には一体の像が鎮座している。
だが奇妙な事があった。
「あれは……何の像だ?」
サイラスは思わず疑問を口にした。
答えはない。
なぜなら、その場にいる全員がその像が何の像か知覚できなかったからだ。
石像であることは何故かわかる。
だが、それが何の石像なのか。
男性なのか女性なのか、服装は何なんなのか。
そういったことを認識できない。
薄暗くてよく見えないわけではない。
なぜなら最奥の空間は外からの光をよくよく採りいれており、像以外のものはよく見えていたからである。
真っ黒い影がぽつんと。
一同の眼前に佇んでいた。
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改稿を入れて読みやすくなっております。
是非♪
==================
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気長なお付き合いを願います。
よろしくお願いします。
※念の為R15にしています。
※誤字脱字が存在する可能性か高いです。
苦笑いで許して下さい。
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