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友と酒を酌み交わす〜松代サイド〜
3.
しおりを挟む「いくら俺が妹愛に狂ってる男でも、書に関しては節穴じゃない」
さすが、と松代はグラスを掲げた。
和登も自分のグラスを親友のグラスに当ててきた。
「それと、お前が彼女と別れたって聞いたから。あいつがシロに惚れても、おまえに恋人がいるんじゃ不毛だろ」
「……ああ」
松代は首肯した。
恋人と別れていなければ、どんなに仁那に惹かれていても恋心を告白することは出来なかったろう。
相手から切り出されなければ、松代からは永遠に別れを言い出せなかった。
「……クロ。お前、姿子のことを好きだったろう?」
十数年怖くて訊けなかった言葉がするりと口を出た。
「しなこぉ? 誰だっけ」
グラスに唇をあてながら和登が聞き返す。
「時任だよ」
松代は名前を出してもなんとも思わなくなっている自分に驚く。
時任姿子は、松代が和登から奪ってしまった女性だった。
松代と時任が初めて体を重ねた日、彼女は寝言で親友の名前を呼んだ。
翌朝、登校したとき和登が告白されていた場面に出くわした。女子に好きな相手を訊ねられて、時任の名を口にした親友を目撃してしまった。
以来、松代は親友と恋人に罪悪感を抱いてきた。
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