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第三章 大団円
【本当のハネムーンまで024時間〜迷子の妖精姫〜】
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こほん。
「船体として区切る壁があるのはわかったんですけど……、どうやって密閉されたところを行き来してるんですか」
この船は大きい。
ビルで言えば何階建てもあるような高さだ。
例えばAの壁で区切られたところからBの壁で区切られたところに行くのに、いちいち最上層までいって最下層まで行くとしたら大変だよね。
「そこで、水密戸という開口部が生まれました」
水密と水圧に耐える為、隔壁は厚さ数十センチから数メートルに及ぶらしいけれど、戸も壁と同じだけの分厚さを備えているのだという。
ひええ。
「……人力で開け閉め出来るんですか」
船員さん達、みんな怪力なんだろうか。
「勿論。一般の方でも操作は可能です。また、水密戸は船を保護するという観点から、ブリッジから全ての扉を閉める制御ができるようになっています」
「あ」
「そうです」
殿下は操舵室と水密扉の閉システムの制御を操舵室から奪ったそうだ。
「透也様はわざと、殿下が扉閉システムを一部操作できるようにしていました」
……我が夫ながら、あざとい。
「円佳様?」
思わず眉間にしわを寄せてしまったら気遣われてしまった。
なんでもないと返事をしたら、さりげなく言われた。
「円佳様は万が一がある方ですから、開け方・閉め方をお教えしておきます」
『あんた絶対トラブルに遭うでしょ』
……なんだろう、確信めいた副音声が聞こえた気がする。
『最悪』のときなんて、来ないことを祈るばかりだ。
「円佳様。角を曲がりますと、第七船倉になります」
緊張しだす。
『私が彼女を迎えに行く(大人の対応をしてやるわ)!』
偉そうに息巻いたものの。
「わ、わたし。ラブロマンスの主人公はやってみたいけれど、サスペンスとバイオレンスのヒロインはしたくない円佳様は万が一がある方ですから」
ついぼやけば、思いがけないことを言われた。
「ご冗談を。円佳様の経歴を映画監督に売れば、間違いなく今年のヒット作を作れるでしょう」
「なんですと?」
「いえ、とくに含みはございません」
「主に誓いまして」
「私達は円佳様の警護を誠意をもってさせて頂いております」
異口同音に言われた。
が、敬意ゼロ。
なんというかな、お兄ちゃんが妹をからかう語調だ。
プロフィールによれば、私より年下君もいるんだけどな。
……常々思うけど、私いじられキャラじゃない?
それにガードさん達の態度が犬達と似ている気がする。
庭に放たれているドーベルマンやシェパード達に、透也君は群れのリーダーとして認められ畏れられている。同じわんこ達が、私だとじゃれだすのだ。
屈強の高学歴イケメンガードさんをわんこ達と同じにしちゃいけないし、透也君は彼らのボスであって、私は単なる彼の妻なんだけど。
庶民だから、かしずかれるよりはツッコまれるほうがいいんだけど。
むーん。
私のむっつり顔をどう解釈されたのか。
「参考までに申し上げておきますと」
「はい」
「円佳様のガードは我が社でもっとも優秀なものが承っております」
「え」
透也君たら。
「わ、私のような一般人に、なんて無駄使いを……!」
ぶ。
空気が震えてる。
見れば、ガードさん達全員の肩が震えてる。
「そのような認識は、円佳様お一人だけです」
「えー……」
承服しかねるなあ。
「私、一般人ですよ? そりゃ、透也君がらみで誘拐はあるかもですが、それ以外は(多分)恨みを買っていませんし」
私のガードなんてむしろ楽ですよね、と振り返れば、全員に目をそらされた。
じりりん。
船内電話が鳴り、びくつく。
ガードさんの一人がしなやかな動作で受話器をとり、一言二言交わす。
なんで電話が鳴るのっ、しかも私達しかいない所を狙って。ホラーか! ……ああ。無線が通じなくなっているんだ。
そう思うと、心細さが足許から登って来る。
透也君がいない。
私から離れたのに、彼がついてきてくれるものだと思っていた。
わかっている。多分、陛下と透也君しか立場上対抗出来る人がいないから残ったのだ。
……けれど心細い。
こんなにガードさんに守っていただいているのに、それでも足許がおぼつかなくなる。
受話器を置いたガードさんが合図すると、別のガードさんが骨伝導マイクとイヤホンを渡してくださる。
「透也様のいらっしゃるところまでは繋がりにくいですが、同じデッキにいる私達にはつながりますので」
使い方を確認しながら装着していく。
ウエストバッグを上から叩いて確かめる。
なかには携帯、予備電源。
そしてエマージェンシーシートと携行食糧と水。消毒薬と絆創膏、三角巾まで入ってる。
……新婚旅行中の豪華客船で、こんな荷物必要? が、これは透也君とガードさんの教育の賜物なのだ。なんせ、すぐにフラフラと放浪を始めちゃうので。てへ。
ガードさんが独り言めいてつぶやく。
「この船は透也様が持っておられる会社がオーナーということはお気づきかと思いますが」
うん。
「対テロ用、および海賊対策をしている船なのですよ」
「は……い……?」
曰く、麻酔銃や電気銃の携帯が認められ、船員一人一人が対海賊対策をしている防犯のプロなのだとか。
「おわぁ……」
なんというか、透也君らしすぎる。
「サイバーテロについては経験値が足りなかった。今回はいい実戦になったことでしょう」
とすると、なにか。
透也君はハネムーンで私とあの兄妹を釣って、まんまと演習に仕立てたと、そういうことだろうか。
だから新婚で舞い上がっている私に水を差したくないアーンド、腹芸の出来ない私に真意を告げなかったのだ。
むうう。
私は頬をふくらませた。
透也君が私を囮に使う気はなかったということは十分すぎるほど理解している。
おそらく、私を怒らせて透也君まで不安にさせた、あの兄妹に相応な仕返しを考えた結果なのだろう。
あと、私と対峙させることで『君達じゃ僕達の間に割り込むのは無理』という宣言も入ってたんだろうな(照れ)
透也君は事あるごとに私にどれだけ惚れてるかをのろけたい人だもの。
私はセレブの人達を圧倒させる特技なんてない、一般人なのに。
『こんなにカッコいい女が俺の妻なんです。ね、他に目がいくわけないでしょう?』
と、言いたくて仕方ないのだ。
……透也君の、私に惚れたフィルターは世界一だと思う。
ほんと、なにが良くて彼はあんなに私にべた惚れなんだろう。
私としては、いつまでもそのフィルターが高性能であることを祈るばかりだ。
不思議がっている私も、透也君が大好きだけどね!
それにしても。
「私って透也君の奥様としてのスキル、まだまだなんですね……」
「円佳様はそのままでよろしいと透也様は考えておられます」
ほんとだろうか。
「我々も貴女のガードをしておりますと、退屈しませんので」
にぃぃぃっこりといい笑顔をされましても。
「……人をトラブルメーカーみたいに言わないでください……」
自覚ないのか、って実声で聞こえたぞ。
なんだろう、殿下と一緒に逃げたくなってきた。
角を曲がったとき、殿下が水密扉を中から閉めようとしていたところだった。考えるまもなく、私は駆け出した。
「円佳様っ」
ガードさんの手が指にかすったなと思ったけれど、振りきった。
何かを蹴って、私は扉と壁の間の僅かな空間に身を滑りこませた。
がこぉぉん。
重々しい音がして、扉はしまり。そして視界は闇に塗りつぶされた。
……あー、
「NINE!!」
悲鳴が聞こえた。殿下だ。
落ち着ついてと言う前に、ドイツ語で『いやあああああ、出してぇぇっ』の大絶叫。
いや、貴女が自ら飛び込んだんでしょうが。
私も閉所恐怖症持ちだし、暗闇も苦手な筈なんだけれど。自分よりパニックしている人を見ると落ち着くというのは真理らしい。
「それにしても……」
殿下を刺激しないように、口の中でつぶやく。
鼻をつままれてもわからない、とはよく言ったものだ。上下感覚も怪しくなる。
私がまだ正常でいられるのは、ゴツゴツとした水密扉に触れているからだ。
「とりあえず、電気は点けたほうがいいよね」
えっと、スイッチはどこだろう。
扉に絶えず触れているようにして、ぺしぺしと叩いていく。
その間も殿下の悲鳴が聞こえる。
しかも、段々遠ざかっていく。が、声はすれども姿は見えない。
追いかけたいけど、こらえる。闇雲に追ったら二人とも迷宮入りだ。
「ちょっと待ってて」
それまでぶつかったり転ばないでよぉ……。
祈りはむなしく。
「ぐっ」
くぐもった音と、ガツンという音。それからどさりという音。
「ちょっと、殿下っ」
慌てて携帯のライトをつけてみても、暗がりに灯りが吸い込まれるだけ。
どうしよう……。
「船体として区切る壁があるのはわかったんですけど……、どうやって密閉されたところを行き来してるんですか」
この船は大きい。
ビルで言えば何階建てもあるような高さだ。
例えばAの壁で区切られたところからBの壁で区切られたところに行くのに、いちいち最上層までいって最下層まで行くとしたら大変だよね。
「そこで、水密戸という開口部が生まれました」
水密と水圧に耐える為、隔壁は厚さ数十センチから数メートルに及ぶらしいけれど、戸も壁と同じだけの分厚さを備えているのだという。
ひええ。
「……人力で開け閉め出来るんですか」
船員さん達、みんな怪力なんだろうか。
「勿論。一般の方でも操作は可能です。また、水密戸は船を保護するという観点から、ブリッジから全ての扉を閉める制御ができるようになっています」
「あ」
「そうです」
殿下は操舵室と水密扉の閉システムの制御を操舵室から奪ったそうだ。
「透也様はわざと、殿下が扉閉システムを一部操作できるようにしていました」
……我が夫ながら、あざとい。
「円佳様?」
思わず眉間にしわを寄せてしまったら気遣われてしまった。
なんでもないと返事をしたら、さりげなく言われた。
「円佳様は万が一がある方ですから、開け方・閉め方をお教えしておきます」
『あんた絶対トラブルに遭うでしょ』
……なんだろう、確信めいた副音声が聞こえた気がする。
『最悪』のときなんて、来ないことを祈るばかりだ。
「円佳様。角を曲がりますと、第七船倉になります」
緊張しだす。
『私が彼女を迎えに行く(大人の対応をしてやるわ)!』
偉そうに息巻いたものの。
「わ、わたし。ラブロマンスの主人公はやってみたいけれど、サスペンスとバイオレンスのヒロインはしたくない円佳様は万が一がある方ですから」
ついぼやけば、思いがけないことを言われた。
「ご冗談を。円佳様の経歴を映画監督に売れば、間違いなく今年のヒット作を作れるでしょう」
「なんですと?」
「いえ、とくに含みはございません」
「主に誓いまして」
「私達は円佳様の警護を誠意をもってさせて頂いております」
異口同音に言われた。
が、敬意ゼロ。
なんというかな、お兄ちゃんが妹をからかう語調だ。
プロフィールによれば、私より年下君もいるんだけどな。
……常々思うけど、私いじられキャラじゃない?
それにガードさん達の態度が犬達と似ている気がする。
庭に放たれているドーベルマンやシェパード達に、透也君は群れのリーダーとして認められ畏れられている。同じわんこ達が、私だとじゃれだすのだ。
屈強の高学歴イケメンガードさんをわんこ達と同じにしちゃいけないし、透也君は彼らのボスであって、私は単なる彼の妻なんだけど。
庶民だから、かしずかれるよりはツッコまれるほうがいいんだけど。
むーん。
私のむっつり顔をどう解釈されたのか。
「参考までに申し上げておきますと」
「はい」
「円佳様のガードは我が社でもっとも優秀なものが承っております」
「え」
透也君たら。
「わ、私のような一般人に、なんて無駄使いを……!」
ぶ。
空気が震えてる。
見れば、ガードさん達全員の肩が震えてる。
「そのような認識は、円佳様お一人だけです」
「えー……」
承服しかねるなあ。
「私、一般人ですよ? そりゃ、透也君がらみで誘拐はあるかもですが、それ以外は(多分)恨みを買っていませんし」
私のガードなんてむしろ楽ですよね、と振り返れば、全員に目をそらされた。
じりりん。
船内電話が鳴り、びくつく。
ガードさんの一人がしなやかな動作で受話器をとり、一言二言交わす。
なんで電話が鳴るのっ、しかも私達しかいない所を狙って。ホラーか! ……ああ。無線が通じなくなっているんだ。
そう思うと、心細さが足許から登って来る。
透也君がいない。
私から離れたのに、彼がついてきてくれるものだと思っていた。
わかっている。多分、陛下と透也君しか立場上対抗出来る人がいないから残ったのだ。
……けれど心細い。
こんなにガードさんに守っていただいているのに、それでも足許がおぼつかなくなる。
受話器を置いたガードさんが合図すると、別のガードさんが骨伝導マイクとイヤホンを渡してくださる。
「透也様のいらっしゃるところまでは繋がりにくいですが、同じデッキにいる私達にはつながりますので」
使い方を確認しながら装着していく。
ウエストバッグを上から叩いて確かめる。
なかには携帯、予備電源。
そしてエマージェンシーシートと携行食糧と水。消毒薬と絆創膏、三角巾まで入ってる。
……新婚旅行中の豪華客船で、こんな荷物必要? が、これは透也君とガードさんの教育の賜物なのだ。なんせ、すぐにフラフラと放浪を始めちゃうので。てへ。
ガードさんが独り言めいてつぶやく。
「この船は透也様が持っておられる会社がオーナーということはお気づきかと思いますが」
うん。
「対テロ用、および海賊対策をしている船なのですよ」
「は……い……?」
曰く、麻酔銃や電気銃の携帯が認められ、船員一人一人が対海賊対策をしている防犯のプロなのだとか。
「おわぁ……」
なんというか、透也君らしすぎる。
「サイバーテロについては経験値が足りなかった。今回はいい実戦になったことでしょう」
とすると、なにか。
透也君はハネムーンで私とあの兄妹を釣って、まんまと演習に仕立てたと、そういうことだろうか。
だから新婚で舞い上がっている私に水を差したくないアーンド、腹芸の出来ない私に真意を告げなかったのだ。
むうう。
私は頬をふくらませた。
透也君が私を囮に使う気はなかったということは十分すぎるほど理解している。
おそらく、私を怒らせて透也君まで不安にさせた、あの兄妹に相応な仕返しを考えた結果なのだろう。
あと、私と対峙させることで『君達じゃ僕達の間に割り込むのは無理』という宣言も入ってたんだろうな(照れ)
透也君は事あるごとに私にどれだけ惚れてるかをのろけたい人だもの。
私はセレブの人達を圧倒させる特技なんてない、一般人なのに。
『こんなにカッコいい女が俺の妻なんです。ね、他に目がいくわけないでしょう?』
と、言いたくて仕方ないのだ。
……透也君の、私に惚れたフィルターは世界一だと思う。
ほんと、なにが良くて彼はあんなに私にべた惚れなんだろう。
私としては、いつまでもそのフィルターが高性能であることを祈るばかりだ。
不思議がっている私も、透也君が大好きだけどね!
それにしても。
「私って透也君の奥様としてのスキル、まだまだなんですね……」
「円佳様はそのままでよろしいと透也様は考えておられます」
ほんとだろうか。
「我々も貴女のガードをしておりますと、退屈しませんので」
にぃぃぃっこりといい笑顔をされましても。
「……人をトラブルメーカーみたいに言わないでください……」
自覚ないのか、って実声で聞こえたぞ。
なんだろう、殿下と一緒に逃げたくなってきた。
角を曲がったとき、殿下が水密扉を中から閉めようとしていたところだった。考えるまもなく、私は駆け出した。
「円佳様っ」
ガードさんの手が指にかすったなと思ったけれど、振りきった。
何かを蹴って、私は扉と壁の間の僅かな空間に身を滑りこませた。
がこぉぉん。
重々しい音がして、扉はしまり。そして視界は闇に塗りつぶされた。
……あー、
「NINE!!」
悲鳴が聞こえた。殿下だ。
落ち着ついてと言う前に、ドイツ語で『いやあああああ、出してぇぇっ』の大絶叫。
いや、貴女が自ら飛び込んだんでしょうが。
私も閉所恐怖症持ちだし、暗闇も苦手な筈なんだけれど。自分よりパニックしている人を見ると落ち着くというのは真理らしい。
「それにしても……」
殿下を刺激しないように、口の中でつぶやく。
鼻をつままれてもわからない、とはよく言ったものだ。上下感覚も怪しくなる。
私がまだ正常でいられるのは、ゴツゴツとした水密扉に触れているからだ。
「とりあえず、電気は点けたほうがいいよね」
えっと、スイッチはどこだろう。
扉に絶えず触れているようにして、ぺしぺしと叩いていく。
その間も殿下の悲鳴が聞こえる。
しかも、段々遠ざかっていく。が、声はすれども姿は見えない。
追いかけたいけど、こらえる。闇雲に追ったら二人とも迷宮入りだ。
「ちょっと待ってて」
それまでぶつかったり転ばないでよぉ……。
祈りはむなしく。
「ぐっ」
くぐもった音と、ガツンという音。それからどさりという音。
「ちょっと、殿下っ」
慌てて携帯のライトをつけてみても、暗がりに灯りが吸い込まれるだけ。
どうしよう……。
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