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これは助け舟を出した方がいい、暁は仕方なく、嫌々口を開いた。


「シトラスって人、待ってるんじゃないの」


「は……そうだ、これはうかうかしてられない!レイカ、こうなったら最終手段だ」

「はいですぅ!」


びしっとレイカが敬礼をする。これは一体何の茶番なのかーー暁は軽く頭痛するのを感じた。カナタは面白いことなら、基本大歓迎って主義なため特に止めることもない。



最終手段出すの早いだろ、あるならさっさと出せと言いた気な暁の視線にもアヤメはまったく気づかない。これはもう、天然かーー鈍感。



「おーい、ホワイトショコラが好きなイケメン黒猫いるぞ!今なら 毎晩添い寝、膝枕つきだっ」


…………はい?


暁はすごい形相でアヤメを見る。睨むが、効果はない。


アヤメに続いて、レイカが叫ぶ。


「ショコラちゃーん!今ならイケメン黒猫さんが抱っこしてくれますよーう!すっごく、クールイケメンなんですぅ♪」


それがツボに入ったのか、隣でカナタがげらげら笑う。そして暁に蹴られるーーその始終を空から観察していた、鳥。

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