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6章 リドー

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「また問題児ですか...」

ロゼッタとパーティーを組んだ翌朝。
フォレストタウンの受け付け嬢から告げられたのはまた面倒な依頼だった。

「はい。 なんでも"誰も"パーティを組もうとしないとか」

「誰も?」

おかしな話である。
冒険者はソロで活動する人も中には居るが、話を聞いた限りソロで活動したいわけではなさそうだ。

ならば冒険者がパーティーを組むのは必然であるし、組めない理由は何か本人に問題がありそうだ。

「あとロゼッタさんの報酬が出ています。 お確かめ下さい」

ロゼッタはギルドの練習場で昨日フォレストタウンのギルドマスターに覚醒を披露していた。

そのせいか、いや"それのおかげで"もう俺は用済みなのだろう。

「ロゼッタには何処の町に行ったかは伏せておいて下さいね」

「もちろんです。 個人情報なので」

俺はまた町を出る事になった。

滞在時間は一番短かったな。

俺は宿屋に荷物を取りに帰り、その足でフォレストタウンを出たのであった。

-----

「次の町はキャリオストか。」

そう口にしながら馬車に揺られる事半日。
俺は携帯食料を片手に貪っていた。

キャリオストは治安がそこまで良くない町だ。
魔物の討伐より、盗賊の討伐や移動中の護衛が依頼として盛んである。

もちろん魔物の討伐依頼が一切ないわけではないが。

「もしかしたら本当に危ない見た目の問題児かもなぁ...」

俺は頭を抱えながら馬車に揺られていた。

正直町の治安を考えたらガレスが可愛いと思えるくらいやんちゃな人間かも知れない。

もうすぐ到着する。
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