4 / 62
1章
1話 転生 三つの願いと神の加護
しおりを挟む
男はこの何もない世界にただ一人立ちつくしていた。
どこを見ても辺りは見渡す限りの白い砂原。
上を見上げると雲一つとない青空。
風すらも感じない何もない世界。
人はおろか鳥や動物の気配すらも無い完全なる虚無の大地。
「本当に何もない……ここからスタートか」
時は少し前に遡る――
「一晴斗よ。お主は予期せぬ死によりここに招かれた。よって今一度だけ生を受けて人生をやり直すことができるのだが――」
気が付くと男は神と自称する存在の前に居た。
男の名前はニノマエハルト。
神と自称する者の話では、どうやらハルトは前世で死んでしまったらしい。
そして転生するために神の前に招かれていた。
神という存在の長い話を聞き流しながら、ハルトは自分の両手をぼんやりと眺めていた。
確か俺は車に引かれそうになって……
ぼんやりした頭で曖昧だった記憶を手繰り、ここへ来る前のことを思い返していくうちに、徐々に自分の死という現実を実感し始めていた。
そうか……俺は死んでしまったのか……。
ハルトはここへ来る直前の状況をようやく思い出し、自身の死をはっきりと認識した。
それは、いつも通りの変わらぬ日常。仕事帰りに歩道を歩いているときのことだった。
遠くの方から明らかに速度超過をした車が走ってきているのが見えた。
危ないな。
と思ったが特にそれ以上気には留めなかった。都会では偶に見る日常の光景だった。
しかし直後、日常から非日常へ状況は移り変わる。
視線を暴走車から目前の道へ戻す瞬間、視界の端に何か動くものが映った気がした。
確認するために何気なく車道の方に目をやる。
そこには目前まで迫っている危機に気が付きもせず、呑気に道を渡ろうとする一匹の猫が居た。
猫の綺麗な銀色の毛色が昔実家で飼っていた愛猫と重なった。
車道へ目を向けると車はもうすぐそこまで迫っていた。
轢かれる!と思った瞬間――
気が付けばハルトは猫を助けるために体が自然と動き出していた。
猫を抱き上げたときには車がクラクションを鳴らしながら目前まで迫ってきていた。
もう衝突は避けれない。
せめてこの猫だけでも……。そう思いハルトは抱きあげた猫を歩道の方へ放り投げた。
直後、車のライトの光で視界が真っ白になった。
思い出せたのはそこまで。
あの猫を助けたことで車に轢かれ死んでしまったのか。と理解した。
確かに小さな頃から猫好きだったが……まさか見ず知らずの野良猫を助けて死んでしまうことになるなんてな……。
だが俺は後悔はしていない。
猫が無事だったのならそれでいい、と思った。
そう。ハルトは重度の猫好きだった。
そんなことを考えていたら神から大声で注意された。
「――お主聞いておるのか!!」
すみません。
正直全く聞いてませんでした。
と、言うわけにもいかないので軽く頭を下げた。
「まぁよい……では、望む願いを3つ答えよ」
神は右手の指を3本立てながらハルトに願い事を訪ねてきた。
考えに耽っていて話を聞いていなかったが、流れから察するに転生の特典とかだろうと勝手に理解した。
少し考えハルトは口を開く。
願いを言う前に一つ質問をした。
「このままの年齢で転生というのは可能ですか?」
ハルトの意外な問いに対し神は問い返した。
「可能だが、0からやり直さなくてもよいのか?」
「ええ、俺は今までの人生に後悔はないので」
「ふふ、そうか、良い人生を送ってきたのだな。わかった。では残り2つの願いは?」
神はハルトの答えを聞くと笑みを浮かべ、続けて残り2つの願いを確認した。
「常に健康でいられる強い体……というのは可能でしょうか?」
特に深い考えはなかったが、前世ではやたらと病気を受け入れやすい体質だったので、異世界で変な病気にかかりたくはない。と思っての願いだった。
「わかった。健康な強い肉体を授けよう、して3つ目は?」
神は今度はすんなりと受け入れ、最後の願いを確認した。
転生者が良く挙げる願いだったのかもしれない。
……。
ハルトはしばらく考え込み最後の願いを答えた。
「そうですね……。《何もないところ》に行きたいです」
その要望を聞いて神は戸惑っていた。
今まで幾人もの転生者を見届けてきたが、こんな願いをしてきた者は一人もいなかったからだ。
「本当に…《何もないところ》がよいのか…?」
願いを聞いた直後の神の様子に若干の違和感を覚えつつもハルトは続けた。
「はい、周りに《何もないところ》から第二の人生をスタートしてみたいです」
ハルトは何もない田舎や僻地で農耕をし、のんびり暮らす新生活をイメージしつつそう答えた。
第二の人生は自由気ままに自給自足でほのぼのスローライフを満喫するつもりだった。
「わかった……転生者の意思を通すのが絶対のルール。止めはせん。だが……命を無駄にするものではないぞ」
何やら覚悟を決めたような顔をし、そう言うと神は人差し指をハルトに向けた。
神の指先が光ったのち、ハルトの体もその光に包まれた。
「これは特例だぞ?他の神にも内緒だ。これでお主は日に三度だけ望むものを作り出すことが可能な創造神の加護の力を使えるようになった。この力を使って転生後の人生を頑張ってみなさい」
ハルトはなぜ自分が神に心配されて特例の力を与えられたのかよく分からなかった。
……異世界で自給自足って過酷なのかな?
よくわからないが、便利な力を貰えたようなのでラッキー。と思い、それ以上は気に留めなかった。
次に神は杖を掲げてハルトを異世界へ送る準備を始めた。
「それではお主を新たな世界へ送るとしよう」
神が構えた杖の先から光が発せられ、ハルトの体を包んでいく。
「頑張るんじゃぞ」
真剣な表情の中に若干の不安を浮かべつつ神が頑張れと告げた。
「はい。色々とありがとうございます」
ハルトは神の表情と頑張れという言葉に違和感を感じたが礼を言って頭を下げた。
直後、ハルトの体を覆った光が強く輝き始め、新たな世界に転送されようとしていた。
ハルトが新たな世界に飛ばされる直前。神がこう言った。
「すぐに死なれても私も寝覚めが悪いのでな……サービスとして空気と大地だけは存在する世界を用意した。あとは与えた力を使って何とかしてみなさい」
その言葉を聞きハルトは先ほどまで感じていた違和感も相まって確かな不安を感じた。
「あの――」
確認しようとしたが聞き返す間もなく、ハルトは新しい世界に転生を遂げた。
どこを見ても辺りは見渡す限りの白い砂原。
上を見上げると雲一つとない青空。
風すらも感じない何もない世界。
人はおろか鳥や動物の気配すらも無い完全なる虚無の大地。
「本当に何もない……ここからスタートか」
時は少し前に遡る――
「一晴斗よ。お主は予期せぬ死によりここに招かれた。よって今一度だけ生を受けて人生をやり直すことができるのだが――」
気が付くと男は神と自称する存在の前に居た。
男の名前はニノマエハルト。
神と自称する者の話では、どうやらハルトは前世で死んでしまったらしい。
そして転生するために神の前に招かれていた。
神という存在の長い話を聞き流しながら、ハルトは自分の両手をぼんやりと眺めていた。
確か俺は車に引かれそうになって……
ぼんやりした頭で曖昧だった記憶を手繰り、ここへ来る前のことを思い返していくうちに、徐々に自分の死という現実を実感し始めていた。
そうか……俺は死んでしまったのか……。
ハルトはここへ来る直前の状況をようやく思い出し、自身の死をはっきりと認識した。
それは、いつも通りの変わらぬ日常。仕事帰りに歩道を歩いているときのことだった。
遠くの方から明らかに速度超過をした車が走ってきているのが見えた。
危ないな。
と思ったが特にそれ以上気には留めなかった。都会では偶に見る日常の光景だった。
しかし直後、日常から非日常へ状況は移り変わる。
視線を暴走車から目前の道へ戻す瞬間、視界の端に何か動くものが映った気がした。
確認するために何気なく車道の方に目をやる。
そこには目前まで迫っている危機に気が付きもせず、呑気に道を渡ろうとする一匹の猫が居た。
猫の綺麗な銀色の毛色が昔実家で飼っていた愛猫と重なった。
車道へ目を向けると車はもうすぐそこまで迫っていた。
轢かれる!と思った瞬間――
気が付けばハルトは猫を助けるために体が自然と動き出していた。
猫を抱き上げたときには車がクラクションを鳴らしながら目前まで迫ってきていた。
もう衝突は避けれない。
せめてこの猫だけでも……。そう思いハルトは抱きあげた猫を歩道の方へ放り投げた。
直後、車のライトの光で視界が真っ白になった。
思い出せたのはそこまで。
あの猫を助けたことで車に轢かれ死んでしまったのか。と理解した。
確かに小さな頃から猫好きだったが……まさか見ず知らずの野良猫を助けて死んでしまうことになるなんてな……。
だが俺は後悔はしていない。
猫が無事だったのならそれでいい、と思った。
そう。ハルトは重度の猫好きだった。
そんなことを考えていたら神から大声で注意された。
「――お主聞いておるのか!!」
すみません。
正直全く聞いてませんでした。
と、言うわけにもいかないので軽く頭を下げた。
「まぁよい……では、望む願いを3つ答えよ」
神は右手の指を3本立てながらハルトに願い事を訪ねてきた。
考えに耽っていて話を聞いていなかったが、流れから察するに転生の特典とかだろうと勝手に理解した。
少し考えハルトは口を開く。
願いを言う前に一つ質問をした。
「このままの年齢で転生というのは可能ですか?」
ハルトの意外な問いに対し神は問い返した。
「可能だが、0からやり直さなくてもよいのか?」
「ええ、俺は今までの人生に後悔はないので」
「ふふ、そうか、良い人生を送ってきたのだな。わかった。では残り2つの願いは?」
神はハルトの答えを聞くと笑みを浮かべ、続けて残り2つの願いを確認した。
「常に健康でいられる強い体……というのは可能でしょうか?」
特に深い考えはなかったが、前世ではやたらと病気を受け入れやすい体質だったので、異世界で変な病気にかかりたくはない。と思っての願いだった。
「わかった。健康な強い肉体を授けよう、して3つ目は?」
神は今度はすんなりと受け入れ、最後の願いを確認した。
転生者が良く挙げる願いだったのかもしれない。
……。
ハルトはしばらく考え込み最後の願いを答えた。
「そうですね……。《何もないところ》に行きたいです」
その要望を聞いて神は戸惑っていた。
今まで幾人もの転生者を見届けてきたが、こんな願いをしてきた者は一人もいなかったからだ。
「本当に…《何もないところ》がよいのか…?」
願いを聞いた直後の神の様子に若干の違和感を覚えつつもハルトは続けた。
「はい、周りに《何もないところ》から第二の人生をスタートしてみたいです」
ハルトは何もない田舎や僻地で農耕をし、のんびり暮らす新生活をイメージしつつそう答えた。
第二の人生は自由気ままに自給自足でほのぼのスローライフを満喫するつもりだった。
「わかった……転生者の意思を通すのが絶対のルール。止めはせん。だが……命を無駄にするものではないぞ」
何やら覚悟を決めたような顔をし、そう言うと神は人差し指をハルトに向けた。
神の指先が光ったのち、ハルトの体もその光に包まれた。
「これは特例だぞ?他の神にも内緒だ。これでお主は日に三度だけ望むものを作り出すことが可能な創造神の加護の力を使えるようになった。この力を使って転生後の人生を頑張ってみなさい」
ハルトはなぜ自分が神に心配されて特例の力を与えられたのかよく分からなかった。
……異世界で自給自足って過酷なのかな?
よくわからないが、便利な力を貰えたようなのでラッキー。と思い、それ以上は気に留めなかった。
次に神は杖を掲げてハルトを異世界へ送る準備を始めた。
「それではお主を新たな世界へ送るとしよう」
神が構えた杖の先から光が発せられ、ハルトの体を包んでいく。
「頑張るんじゃぞ」
真剣な表情の中に若干の不安を浮かべつつ神が頑張れと告げた。
「はい。色々とありがとうございます」
ハルトは神の表情と頑張れという言葉に違和感を感じたが礼を言って頭を下げた。
直後、ハルトの体を覆った光が強く輝き始め、新たな世界に転送されようとしていた。
ハルトが新たな世界に飛ばされる直前。神がこう言った。
「すぐに死なれても私も寝覚めが悪いのでな……サービスとして空気と大地だけは存在する世界を用意した。あとは与えた力を使って何とかしてみなさい」
その言葉を聞きハルトは先ほどまで感じていた違和感も相まって確かな不安を感じた。
「あの――」
確認しようとしたが聞き返す間もなく、ハルトは新しい世界に転生を遂げた。
10
お気に入りに追加
599
あなたにおすすめの小説
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
悪役貴族の四男に転生した俺は、怠惰で自由な生活がしたいので、自由気ままな冒険者生活(スローライフ)を始めたかった。
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
俺は何もしてないのに兄達のせいで悪役貴族扱いされているんだが……
アーノルドは名門貴族クローリー家の四男に転生した。家の掲げる独立独行の家訓のため、剣技に魔術果ては鍛冶師の技術を身に着けた。
そして15歳となった現在。アーノルドは、魔剣士を育成する教育機関に入学するのだが、親戚や上の兄達のせいで悪役扱いをされ、付いた渾名は【悪役公子】。
実家ではやりたくもない【付与魔術】をやらされ、学園に通っていても心の無い言葉を投げかけられる日々に嫌気がさした俺は、自由を求めて冒険者になる事にした。
剣術ではなく刀を打ち刀を使う彼は、憧れの自由と、美味いメシとスローライフを求めて、時に戦い。時にメシを食らい、時に剣を打つ。
アーノルドの第二の人生が幕を開ける。しかし、同級生で仲の悪いメイザース家の娘ミナに学園での態度が演技だと知られてしまい。アーノルドの理想の生活は、ハチャメチャなものになって行く。
劣等生のハイランカー
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ダンジョンが当たり前に存在する世界で、貧乏学生である【海斗】は一攫千金を夢見て探索者の仮免許がもらえる周王学園への入学を目指す!
無事内定をもらえたのも束の間。案内されたクラスはどいつもこいつも金欲しさで集まった探索者不適合者たち。通称【Fクラス】。
カーストの最下位を指し示すと同時、そこは生徒からサンドバッグ扱いをされる掃き溜めのようなクラスだった。
唯一生き残れる道は【才能】の覚醒のみ。
学園側に【将来性】を示せねば、一方的に搾取される未来が待ち受けていた。
クラスメイトは全員ライバル!
卒業するまで、一瞬たりとも油断できない生活の幕開けである!
そんな中【海斗】の覚醒した【才能】はダンジョンの中でしか発現せず、ダンジョンの外に出れば一般人になり変わる超絶ピーキーな代物だった。
それでも【海斗】は大金を得るためダンジョンに潜り続ける。
難病で眠り続ける、余命いくばくかの妹の命を救うために。
かくして、人知れず大量のTP(トレジャーポイント)を荒稼ぎする【海斗】の前に不審に思った人物が現れる。
「おかしいですね、一学期でこの成績。学年主席の私よりも高ポイント。この人は一体誰でしょうか?」
学年主席であり【氷姫】の二つ名を冠する御堂凛華から注目を浴びる。
「おいおいおい、このポイントを叩き出した【MNO】って一体誰だ? プロでもここまで出せるやつはいねーぞ?」
時を同じくゲームセンターでハイスコアを叩き出した生徒が現れた。
制服から察するに、近隣の周王学園生であることは割ている。
そんな噂は瞬く間に【学園にヤバい奴がいる】と掲示板に載せられ存在しない生徒【ゴースト】の噂が囁かれた。
(各20話編成)
1章:ダンジョン学園【完結】
2章:ダンジョンチルドレン【完結】
3章:大罪の権能【完結】
4章:暴食の力【完結】
5章:暗躍する嫉妬【完結】
6章:奇妙な共闘【完結】
7章:最弱種族の下剋上【完結】
元34才独身営業マンの転生日記 〜もらい物のチートスキルと鍛え抜いた処世術が大いに役立ちそうです〜
ちゃぶ台
ファンタジー
彼女いない歴=年齢=34年の近藤涼介は、プライベートでは超奥手だが、ビジネスの世界では無類の強さを発揮するスーパーセールスマンだった。
社内の人間からも取引先の人間からも一目置かれる彼だったが、不運な事故に巻き込まれあっけなく死亡してしまう。
せめて「男」になって死にたかった……
そんなあまりに不憫な近藤に神様らしき男が手を差し伸べ、近藤は異世界にて人生をやり直すことになった!
もらい物のチートスキルと持ち前のビジネスセンスで仲間を増やし、今度こそ彼女を作って幸せな人生を送ることを目指した一人の男の挑戦の日々を綴ったお話です!
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
貞操逆転世界に無職20歳男で転生したので自由に生きます!
やまいし
ファンタジー
自分が書きたいことを詰めこみました。掲示板あり
目覚めると20歳無職だった主人公。
転生したのは男女の貞操観念が逆転&男女比が1:100の可笑しな世界だった。
”好きなことをしよう”と思ったは良いものの無一文。
これではまともな生活ができない。
――そうだ!えちえち自撮りでお金を稼ごう!
こうして彼の転生生活が幕を開けた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる