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1章
12話 壮大な構想 理想郷を超える街を夢見て
しおりを挟む冬の間にリーンに味噌や醤油、酢、納豆の作り方を教えて研究を進めてもらった。
(納豆がもし完成したら絶対にお米は欲しくなるから本格的に稲を探さないとなぁ~。この世界にもお米ってあるんだろうか)
話には聞いていたが、冬が本格的になると雪国かと思えるほどの豪雪に見舞われた。
なので冬ごもりの間はやることも限られ暇なので娯楽のためにいくつかの遊具を作った。
木材で皆で遊べるゲームを作ったら大変好評だった。
オセロに将棋、囲碁、チェス、麻雀、バックギャモンを作ったがなぜか一番好評だったのは麻雀だった。
毎夜白熱したバトルが繰り広げられている。
トランプやUNOなども欲しかったが、紙がない。この世界では紙は高級品だそうで、人の街でも良質な紙は売っていないらしい。
(ということは、紙を作って売ればこの村の資金源としていいかもしれないな。いつか紙の試作を検討してみよう)
ゲームはどれも絶賛されたが、中でもオセロとチェスはシンブルでわかりやすく、子供でも遊べそうなので売り出せば確実に流行る商品になると言われた。これも今後どこかと交易でもすることになればいい商品になりそうだ。
夕食の席でリーンがラナに質問を投げかけた。
「今さらですがラナさん達って最近まで普通のラミアでしたよね?確か数十年前にあったころは…?」
「ええ、以前お会いしたころはまだ普通のラミア種でしたね。我々は先日イザ様と契約して名を与えていただき進化することが出来ました」
「ええっ!?イザさんってレベル1でしたよね?亜人の中でも強力なラミアが一気に進化する程の力を持っているようには思えないんですけど!?」
リーンは驚いて机に両手をつき立ち上がった。
「リーン食事中に行儀が悪いぞ」
「ああ、ごめんごめん」
イザに指摘されてリーンは座りなおした。
「リーンさんの言う通り。確かにイザ様はステータスだけをみるとレベルの割には少しだけ強い人間って感じですね。ですが我々ラミア族よりも遥かにすごい魔法を沢山扱えますよ。それも今までの常識が音を立てて崩れ去るほどの…」
「た、例えば…?」
リーンは息をのんだ。
「3属性を同時に扱ったり、空間魔法のゲートを扱えたり…あとは魔法を合成して様々な用途で扱えたりとか…」
「はぁ!?転移魔法なんてめったに扱えるものはいないはずでしょ!?それに3属性を同時に!?人間種で適正3種以上あるだけでも希少なのに同時なんて聞いたことない!魔法の合成って何!?ありえない!」
リーンは再び立ち上がって今度は頭を両手でぐちゃぐちゃにしながら驚いている。
「はは、当然そういう反応になりますよね…。同時発動や複合魔法なんて私もいままで見たことも聞いたこともありませんでしたよ」
「魔力1って絶対嘘ですね」
「私もそう思います…。」
二人は顔を見合わせて笑ったが、顔は若干引きつっていた。
ちなみにリーンは水と土の2種の魔法の適性があるらしい。
「……。」
ラナの話を聞いてからリーンが時折俺の方をじーっと見てくる視線を感じる。常識はずれな話をきいたんで信じられないと言ったところだろう。
翌日畑仕事をしているとリーンが話しかけてきた。
「え?俺と契約をしたい?」
「はいっ!私にも能力を分けてください!」
リーンはにニコニコしてそう返事をした。
イザは腕組みをしながら少し迷っていた。
「うーん、俺は別に構わないけどお前はそれでいいのか?エルフは排他的で人間とは敵対していると聞いたが…。人間種と契約したなんて同族に知れたらそれこそ大変なことになるんじゃ?」
リーンは片手で胸を叩いで任せろと言わんばかりの態度と、期待に満ちた顔をしている。
「大丈夫です!!私はどんな種族でも差別をしませんっ!むしろエルフにも嫌われているので何の問題もありません!」
(なんか自慢げに言ってるけど、同種にも嫌われてるって…なんかかわいそうな子だなぁ…)
イザは少しリーンに哀れみを感じた。
「わかった。契約するのは構わないよ。だけどリーンは既に名前があるしどうやって契約するんだ?」
「…さぁ?」
リーンは素っ頓狂な顔をしつつ掌を返し、さっぱりわからないといった風に首を傾げながら答えた。
(…ほんっとに適当で残念エルフだな…w )
仕方がないのであとで食事の際にラナに聞いてみることにした。
「エルフ族は基本的に他種族と契約なんてしないでしょうし、あまり詳しくないのは当然かと思いますよ」
「それで、既に名前があっても契約は可能なのか?」
「ええ、かなりの魔力が必要だと思いますが名の上書も可能です。他にも一応…契りを結ぶ…という方法もありますね」
「名前の上書も出来るのか、ちなみに契りってのは?」
「契りを結ぶに一般的なのは血の契約ですね」
「なんか響きが怖いんですけど!?」
リーンは血の契約という響きを聞いてちょっと嫌な顔をした。
「血の契約とは、互いの契約条件を魔法の文字で書き記した契約書を作成して、互いの血に魔力を込めて契約書に記し契約を済ませるのが一般的かと思います。これは同列の立場の契約によく用いられる手段ですね。個人の契約としてはあまり使われないと思います。他種族間で長同士が何かの条約を締結する場合などに用いられることが多いです」
「なるほど、でも紙もないし契約の魔法なんて俺は知らないぞ?ラナは知ってるか?」
「いえ、さすがにそこまでは…」
「さっき一般的っていってたよな?他にもあるってことか?」
「ええ…あるにはあるのですが…」
ラナは言いよどんでいる。
「…。異性であれば互いを信頼したうえで魔力の交換のために…を重ねるとか…。」
ラナは少し照れながら話していたので最後の方が聞き取れなかった。
「ん…何を重ねるって?」
「要は…だ、男女の行為をすませてしまえば!!」
ラナは顔を真っ赤にして大きな声で言い切った。
「よし、契りは無しだ。名前の上書をためしてみよう」
イザは机の上で両肘をつき、顔の前で両手を組んで決め顔で名の上書をする方向で即決した。
「なっ!?イザさん即答ですか!?もう少し照れたり迷ったりとかないんですか!?あたしには魅力無しということですかぁあ!?ひどいっ!」
(そういうわけじゃないけど、流石に急にそんなこと言われてもなぁ……それに童貞の俺にそれはハードルが高すぎる!!)
「では始めようか、俺の魔力を注いでリーンの名前を上書きしたらいいんだな?」
イザはリーンの頭に手を当てて魔力を込め始めた。
「これからお前の名前はリーン・アカハだ」
リーンがその名前を受け入れ。体が淡く光始めた。
「契約成功ですね、リーンさんおめでとうございますっ」
「ありがとうラナっ!あなたのおかげよっ!うふふ」
「イザさんありがとうございます。あの…それで与えてくださったアカハという名は?」
「ん?それは俺の苗字だ。家名…って言った方が伝わるのかな?」
「!?」
それを聞いて二人は驚いた顔をしている。
「あれっ?呼び名を変えてもらうのは今後困るだろうし、特に思いつかなかったから俺の苗字をそのままつけ足させてもらったんだけど、なんかまずかった?」
「そ、それはつまりっ!あたしはイザさんの妻ということですねっ!きゃー!」
テンションが上がってるリーンをよそ眼にイザは即否定した。
「ないな」
「だから即答はひどくないですか!?」
騒ぐリーンの後ろにいたラナからすごい殺気を感じた気がした。
「…ラナ…?大丈夫…?」
「なんでもありませんよ?」
ラナの顔は笑っていたが目が笑っていない。
(これは絶対なんでもなくないやつ!!)
「ま、まぁ家族ってところかな。リーンはなんだか手のかかる妹って感じするし」
「妹って!私はこれでもイザさんより遥かに年上ですよ!せめて姉でもいいのではっ!?」
二人のやり取りを聞いて
再びラナが凄まじい圧でこちらを睨んでいるように感じる。
「えっと、ラナさん…?さっきから何やらすごい圧を感じますけど…」
凄いオーラを放っていたラナが早口で語り始めた。
「…ここに暮らすものはイザ様の家族も同然ってことですよね?つまりこの村も者は皆イザ様の家名を名乗ってしかるべきかと思います。でしたら私も…私もイザ様と同じ名前をいただきたいです!家族ですから!!」
「おやぁ?ラナさん嫉妬ですかぁ?」
にやにやしながらリーンがラナを煽った。
(バカエルフ!煽るんじゃない!)
「何のことでしょうか?私はただここに一緒に暮らすものとしてイザ様と同じ家名を名乗りたいと思っただけですが?」
ラナは笑っているようで笑っていない怖い顔をしている。
「わかった!俺と同じ家名が欲しい奴全員に再度名付けするから!なっ!?」
「ガハハ!モテる男はつらいねぇ」
傍から状況を見て楽しんでいたエルドがニヤニヤしながら煽ってくるのでブドウ園を作るのをやめようかなぁ~とほのめかしたら慌てて取り繕っていた。
こうしてラナにもアカハの名を付けることになった。
あとでこの話を聞いたミアと銀牙にもせがまれたので二人にもアカハの名を付ける羽目になった。
契約を済ませたらリーンに光属性と聖属性の適正が追加されたらしい。
翌日、リーンはエルフからハイエルフに進化したようだ。
ドワーフと同じく見た目は全く変わらないが雰囲気は以前と違いなにやら神聖な雰囲気を醸し出している。魔力の量もかなり増えたらしい。
(リーンは進化したことにより更に高貴な雰囲気を纏って、見た目は清純で高貴なエルフそのものなのに…口を開くと残念エルフなのが本当に惜しい)
相変わらず聖属性の魔法というのわよくわからなかった。
進化したことで村の中で唯一、俺以外で水と土と光の適正を唯一持った村人となったので、リーンにも植物の成長を促進させる複合魔法を試してもらったが、なかなか魔法の合成はうまくいかなかった。
やはり属性に適正があるというだけでは合成魔法は使えないようだった。
マティアの話では、イザの祖父も魔法の合成を使っていたと聞いていたので、この世界では誰でも魔法の合成を行えるものと考えていたが、どうやらそうではないらしい。
人間種だけが使える技能なのかもしれない。
皆の進化をここまで見てきて一つイザの中に疑問が生まれた。
「なぁラナ?この世界では進化って当たり前みたいだけど、人間種も進化とかするのか?」
「天使族は遥か昔に神族と契約した人間が進化したものと言い伝えられていますし、獣人族達は自分たちは人間種から進化したと謳っていますが、どちらも眉唾物で信憑性があるかは定かではありませんね。それ以外で人間が進化したという話は聞いたことがありません」
「俺らも聞いたことねぇなぁ。数百年に一度。人間種の中から強力な魔力を持った、勇者と呼ばれる者が生まれることがあるという話は聞いたことあるが、その勇者が人間種の進化って話は聞かねぇし。人間から進化した存在という話は知らねぇな」
「私も人間が進化するという話はきいたことないかも。私達エルフでも進化できるんだし人間もできるんじゃないですか?あっ、でも人間が進化する種族ならイザさんなんて既に進化済みのはずなんじゃ」
『たしかに』
全員声を揃えて言った。
「俺っていったい何と思われているの?」
「化物みたいな魔力を持ってるから魔人とかー?」
「おらぁ旦那なら勇者っていわれても納得だな」
「破格な魔力に、常識を覆す魔法の使用…伝説に聞く神とかでしょうか?」
「俺は普通の人間だ!」
契約によって主従の関係になる場合下の者は主と行動を共にするために、その種族により近い姿に進化することが多いようだ。だから俺の容姿に引っ張られて銀牙は獣人の人狼族のように、ラナとミアはドラゴノイドやリザードマンに近しい姿のように進化したらしい。
「進化について知れば知るほど、人間だけ進化の話を聞かないってのは不思議だな」
「人間種は他の種族に従うものが少ないからというのも一因にあると思います。気位が高く他種族に従わないという点ではエルフや神族、悪魔族もしかりですが」
全員それを聞くとご飯にがっつくリーンを見た。
「ん?皆さんどうしましたか?」
「あはは…リーンさんは例外でしたね」
「?」
飯に夢中で話を聞いていなかったリーンは不思議な顔をしていた。
「獣人種や亜人種、妖精族や竜種、果ては銀狼さん達のような知性ある魔物などは、知恵や力を認めた相手と主従の関係になって力を得ることにあまり抵抗がありませんので多様に進化を遂げています。同種でも様々な形態の者がおりますね」
「そういうもんなのか」
ほぼほぼ皆の食事も済んだので、イザはもう少し詳しく種族について気になっていることを聞いてみた。
「なぁ。前に10の種族に分かれて戦争があったって話を聞いていて気になってたんだけどさ」
「はい?」
「魔物や魔獣ってその10種族の中ではどこに分類されるんだ?」
「分類されていませんよ?」
「え?でも銀牙達みたいなのもいるだろ?」
「…確かに銀牙さん達ほど知性があるものばかりならば、知性ある種族として認められるかもしれませんが…魔物の中でも知性あるものはごく一部なんです。イザさんも知っているように魔物や魔獣でも、キラーラビットやコカトリス、タイラントボアなどはコミュニケーションが取れるほどの知性を有していませんよね」
「たしかに」
「進化以前の銀狼さん達のように多少なりとも人語を介したり理解できる魔物や魔法を駆使する程度の者はいます。ですがそれもかなり稀な存在です。人並みの知能を持った魔物なんて歴史上でも数えるくらいしか記録されていないはずですよ。有名なところでは伝説の魔物フェンリル、不死鳥フェニックス、聖獣ユニコーンあたりですね」
(うわぁむこうでもよく聞く伝説上の名前ばかりだー。ん?ってことは普通にコミュニケーションが取れる銀牙は…伝説の魔物と同等…?)
イザの中で伝説の存在の価値観が崩れる音がした。
「ん?フェンリル?俺の親父と同じ名前ですね」
軽く発した銀牙の言葉で一同は静まり返る。
『…え?』
一同は銀牙の一言に驚きを隠せなかった。
「俺の親父もフェンリルって名前だったんですよ~。懐かしいな~。もう800年くらい前に毒キノコを食って死んじゃいましたけどね。はは」
(伝説の魔物が毒キノコで死んだって…ないない!きっとたまたま同じ名前なだけだ)
小声でイザはラナに確認した。
「おい!ラナ!フェンリルの容姿って伝承ではどんな見た目で伝えられてるんだ!?」
「そうですね…。白銀の毛皮を纏った額に聖なる十字の模様を携えた巨大な狼っていう話だったと思いますが…」
………。
全員、のんきにスープを飲んでいる銀牙の毛並みを確認する。
銀狼族というだけあって銀色に輝く毛を纏っている。
「なぁ、銀牙?その親父さんって額に十字の模様とかあったりしたか…?」
(さすがにないよな?無かったと言ってくれ!)
「そですね。名づけをしてくれた者と戦ったときに怪我したとかで、こう、眉間に十字傷はありましたよ」
銀牙は手に持ったスプーンで額を指さしつつ説明した。
伝説の魔物の子孫ここにいたー!と全員驚いたが。それと同時に伝説の魔物の死因が毒キノコと聞いて、伝説がかすんでいくのを感じたのは言うまでもない。
「?」
銀牙は皆が何に驚いているのかよくわかっていないので首を傾げた。
ラナは苦笑いしながら説明を続けた。
「は、話を戻しますね…。先ほど説明した通り…通説では知性に乏しいものが多いため、過去の大戦では魔物や魔獣の多くは様々な種族に隷属されていたと聞いています」
「ようは従魔とか奴隷ってことか」
「悲しいですが…そういうことですね」
(知性や力がないものは強い者にいいように使われるってことか)
「なんか知れば知るほどこの世界では種族格差とか種族差別を実感するなぁ…」
「おれらぁ今の環境が当たり前だと思ってしまうが、旦那は優しいよなぁ」
「うんうん。みんな種族に誇りを持っていたり、自分の種族以外は見下していたりするものもおおいし、特に人間族なんて排他的でこうやって分け隔てなく他種族と暮らす人間なんておとぎ話の賢者くらいしか私はしらないかも」
「種族の垣根が厚いのは本当に悲しいことですよね…。ですが…今リーンさんの言った賢者の話で、3000年前の大戦より更に昔、その時代には大きな争いもなく全ての種族が共に暮らす理想郷があり、それを造ったのは人間の賢者だったという話もありますよ」
「その全ての種族っていうのには魔物や魔獣も入っているのか?」
「流石にそこまではわかりませんが…」
「…」
「どうされました?」
「よし、決めた」
「?」
「俺はこの村を、その理想郷のように…いや、魔物も含めたすべての種族が平和に暮らせる場所にしようと思う」
「イザ様らしいとても素敵な考えだと思います」
ラナは両手を顔の前で合わせて微笑んだ。
「俺らも協力するぜ!いろんな種族が作る酒も飲んでみたいしな!」
エルド達に同調して、銀牙や銀狼達も頷いている。
「私も!私も!みんなでおいしいご飯たべたいしねっ」
「みんな…ありがとう!」
(納豆がもし完成したら絶対にお米は欲しくなるから本格的に稲を探さないとなぁ~。この世界にもお米ってあるんだろうか)
話には聞いていたが、冬が本格的になると雪国かと思えるほどの豪雪に見舞われた。
なので冬ごもりの間はやることも限られ暇なので娯楽のためにいくつかの遊具を作った。
木材で皆で遊べるゲームを作ったら大変好評だった。
オセロに将棋、囲碁、チェス、麻雀、バックギャモンを作ったがなぜか一番好評だったのは麻雀だった。
毎夜白熱したバトルが繰り広げられている。
トランプやUNOなども欲しかったが、紙がない。この世界では紙は高級品だそうで、人の街でも良質な紙は売っていないらしい。
(ということは、紙を作って売ればこの村の資金源としていいかもしれないな。いつか紙の試作を検討してみよう)
ゲームはどれも絶賛されたが、中でもオセロとチェスはシンブルでわかりやすく、子供でも遊べそうなので売り出せば確実に流行る商品になると言われた。これも今後どこかと交易でもすることになればいい商品になりそうだ。
夕食の席でリーンがラナに質問を投げかけた。
「今さらですがラナさん達って最近まで普通のラミアでしたよね?確か数十年前にあったころは…?」
「ええ、以前お会いしたころはまだ普通のラミア種でしたね。我々は先日イザ様と契約して名を与えていただき進化することが出来ました」
「ええっ!?イザさんってレベル1でしたよね?亜人の中でも強力なラミアが一気に進化する程の力を持っているようには思えないんですけど!?」
リーンは驚いて机に両手をつき立ち上がった。
「リーン食事中に行儀が悪いぞ」
「ああ、ごめんごめん」
イザに指摘されてリーンは座りなおした。
「リーンさんの言う通り。確かにイザ様はステータスだけをみるとレベルの割には少しだけ強い人間って感じですね。ですが我々ラミア族よりも遥かにすごい魔法を沢山扱えますよ。それも今までの常識が音を立てて崩れ去るほどの…」
「た、例えば…?」
リーンは息をのんだ。
「3属性を同時に扱ったり、空間魔法のゲートを扱えたり…あとは魔法を合成して様々な用途で扱えたりとか…」
「はぁ!?転移魔法なんてめったに扱えるものはいないはずでしょ!?それに3属性を同時に!?人間種で適正3種以上あるだけでも希少なのに同時なんて聞いたことない!魔法の合成って何!?ありえない!」
リーンは再び立ち上がって今度は頭を両手でぐちゃぐちゃにしながら驚いている。
「はは、当然そういう反応になりますよね…。同時発動や複合魔法なんて私もいままで見たことも聞いたこともありませんでしたよ」
「魔力1って絶対嘘ですね」
「私もそう思います…。」
二人は顔を見合わせて笑ったが、顔は若干引きつっていた。
ちなみにリーンは水と土の2種の魔法の適性があるらしい。
「……。」
ラナの話を聞いてからリーンが時折俺の方をじーっと見てくる視線を感じる。常識はずれな話をきいたんで信じられないと言ったところだろう。
翌日畑仕事をしているとリーンが話しかけてきた。
「え?俺と契約をしたい?」
「はいっ!私にも能力を分けてください!」
リーンはにニコニコしてそう返事をした。
イザは腕組みをしながら少し迷っていた。
「うーん、俺は別に構わないけどお前はそれでいいのか?エルフは排他的で人間とは敵対していると聞いたが…。人間種と契約したなんて同族に知れたらそれこそ大変なことになるんじゃ?」
リーンは片手で胸を叩いで任せろと言わんばかりの態度と、期待に満ちた顔をしている。
「大丈夫です!!私はどんな種族でも差別をしませんっ!むしろエルフにも嫌われているので何の問題もありません!」
(なんか自慢げに言ってるけど、同種にも嫌われてるって…なんかかわいそうな子だなぁ…)
イザは少しリーンに哀れみを感じた。
「わかった。契約するのは構わないよ。だけどリーンは既に名前があるしどうやって契約するんだ?」
「…さぁ?」
リーンは素っ頓狂な顔をしつつ掌を返し、さっぱりわからないといった風に首を傾げながら答えた。
(…ほんっとに適当で残念エルフだな…w )
仕方がないのであとで食事の際にラナに聞いてみることにした。
「エルフ族は基本的に他種族と契約なんてしないでしょうし、あまり詳しくないのは当然かと思いますよ」
「それで、既に名前があっても契約は可能なのか?」
「ええ、かなりの魔力が必要だと思いますが名の上書も可能です。他にも一応…契りを結ぶ…という方法もありますね」
「名前の上書も出来るのか、ちなみに契りってのは?」
「契りを結ぶに一般的なのは血の契約ですね」
「なんか響きが怖いんですけど!?」
リーンは血の契約という響きを聞いてちょっと嫌な顔をした。
「血の契約とは、互いの契約条件を魔法の文字で書き記した契約書を作成して、互いの血に魔力を込めて契約書に記し契約を済ませるのが一般的かと思います。これは同列の立場の契約によく用いられる手段ですね。個人の契約としてはあまり使われないと思います。他種族間で長同士が何かの条約を締結する場合などに用いられることが多いです」
「なるほど、でも紙もないし契約の魔法なんて俺は知らないぞ?ラナは知ってるか?」
「いえ、さすがにそこまでは…」
「さっき一般的っていってたよな?他にもあるってことか?」
「ええ…あるにはあるのですが…」
ラナは言いよどんでいる。
「…。異性であれば互いを信頼したうえで魔力の交換のために…を重ねるとか…。」
ラナは少し照れながら話していたので最後の方が聞き取れなかった。
「ん…何を重ねるって?」
「要は…だ、男女の行為をすませてしまえば!!」
ラナは顔を真っ赤にして大きな声で言い切った。
「よし、契りは無しだ。名前の上書をためしてみよう」
イザは机の上で両肘をつき、顔の前で両手を組んで決め顔で名の上書をする方向で即決した。
「なっ!?イザさん即答ですか!?もう少し照れたり迷ったりとかないんですか!?あたしには魅力無しということですかぁあ!?ひどいっ!」
(そういうわけじゃないけど、流石に急にそんなこと言われてもなぁ……それに童貞の俺にそれはハードルが高すぎる!!)
「では始めようか、俺の魔力を注いでリーンの名前を上書きしたらいいんだな?」
イザはリーンの頭に手を当てて魔力を込め始めた。
「これからお前の名前はリーン・アカハだ」
リーンがその名前を受け入れ。体が淡く光始めた。
「契約成功ですね、リーンさんおめでとうございますっ」
「ありがとうラナっ!あなたのおかげよっ!うふふ」
「イザさんありがとうございます。あの…それで与えてくださったアカハという名は?」
「ん?それは俺の苗字だ。家名…って言った方が伝わるのかな?」
「!?」
それを聞いて二人は驚いた顔をしている。
「あれっ?呼び名を変えてもらうのは今後困るだろうし、特に思いつかなかったから俺の苗字をそのままつけ足させてもらったんだけど、なんかまずかった?」
「そ、それはつまりっ!あたしはイザさんの妻ということですねっ!きゃー!」
テンションが上がってるリーンをよそ眼にイザは即否定した。
「ないな」
「だから即答はひどくないですか!?」
騒ぐリーンの後ろにいたラナからすごい殺気を感じた気がした。
「…ラナ…?大丈夫…?」
「なんでもありませんよ?」
ラナの顔は笑っていたが目が笑っていない。
(これは絶対なんでもなくないやつ!!)
「ま、まぁ家族ってところかな。リーンはなんだか手のかかる妹って感じするし」
「妹って!私はこれでもイザさんより遥かに年上ですよ!せめて姉でもいいのではっ!?」
二人のやり取りを聞いて
再びラナが凄まじい圧でこちらを睨んでいるように感じる。
「えっと、ラナさん…?さっきから何やらすごい圧を感じますけど…」
凄いオーラを放っていたラナが早口で語り始めた。
「…ここに暮らすものはイザ様の家族も同然ってことですよね?つまりこの村も者は皆イザ様の家名を名乗ってしかるべきかと思います。でしたら私も…私もイザ様と同じ名前をいただきたいです!家族ですから!!」
「おやぁ?ラナさん嫉妬ですかぁ?」
にやにやしながらリーンがラナを煽った。
(バカエルフ!煽るんじゃない!)
「何のことでしょうか?私はただここに一緒に暮らすものとしてイザ様と同じ家名を名乗りたいと思っただけですが?」
ラナは笑っているようで笑っていない怖い顔をしている。
「わかった!俺と同じ家名が欲しい奴全員に再度名付けするから!なっ!?」
「ガハハ!モテる男はつらいねぇ」
傍から状況を見て楽しんでいたエルドがニヤニヤしながら煽ってくるのでブドウ園を作るのをやめようかなぁ~とほのめかしたら慌てて取り繕っていた。
こうしてラナにもアカハの名を付けることになった。
あとでこの話を聞いたミアと銀牙にもせがまれたので二人にもアカハの名を付ける羽目になった。
契約を済ませたらリーンに光属性と聖属性の適正が追加されたらしい。
翌日、リーンはエルフからハイエルフに進化したようだ。
ドワーフと同じく見た目は全く変わらないが雰囲気は以前と違いなにやら神聖な雰囲気を醸し出している。魔力の量もかなり増えたらしい。
(リーンは進化したことにより更に高貴な雰囲気を纏って、見た目は清純で高貴なエルフそのものなのに…口を開くと残念エルフなのが本当に惜しい)
相変わらず聖属性の魔法というのわよくわからなかった。
進化したことで村の中で唯一、俺以外で水と土と光の適正を唯一持った村人となったので、リーンにも植物の成長を促進させる複合魔法を試してもらったが、なかなか魔法の合成はうまくいかなかった。
やはり属性に適正があるというだけでは合成魔法は使えないようだった。
マティアの話では、イザの祖父も魔法の合成を使っていたと聞いていたので、この世界では誰でも魔法の合成を行えるものと考えていたが、どうやらそうではないらしい。
人間種だけが使える技能なのかもしれない。
皆の進化をここまで見てきて一つイザの中に疑問が生まれた。
「なぁラナ?この世界では進化って当たり前みたいだけど、人間種も進化とかするのか?」
「天使族は遥か昔に神族と契約した人間が進化したものと言い伝えられていますし、獣人族達は自分たちは人間種から進化したと謳っていますが、どちらも眉唾物で信憑性があるかは定かではありませんね。それ以外で人間が進化したという話は聞いたことがありません」
「俺らも聞いたことねぇなぁ。数百年に一度。人間種の中から強力な魔力を持った、勇者と呼ばれる者が生まれることがあるという話は聞いたことあるが、その勇者が人間種の進化って話は聞かねぇし。人間から進化した存在という話は知らねぇな」
「私も人間が進化するという話はきいたことないかも。私達エルフでも進化できるんだし人間もできるんじゃないですか?あっ、でも人間が進化する種族ならイザさんなんて既に進化済みのはずなんじゃ」
『たしかに』
全員声を揃えて言った。
「俺っていったい何と思われているの?」
「化物みたいな魔力を持ってるから魔人とかー?」
「おらぁ旦那なら勇者っていわれても納得だな」
「破格な魔力に、常識を覆す魔法の使用…伝説に聞く神とかでしょうか?」
「俺は普通の人間だ!」
契約によって主従の関係になる場合下の者は主と行動を共にするために、その種族により近い姿に進化することが多いようだ。だから俺の容姿に引っ張られて銀牙は獣人の人狼族のように、ラナとミアはドラゴノイドやリザードマンに近しい姿のように進化したらしい。
「進化について知れば知るほど、人間だけ進化の話を聞かないってのは不思議だな」
「人間種は他の種族に従うものが少ないからというのも一因にあると思います。気位が高く他種族に従わないという点ではエルフや神族、悪魔族もしかりですが」
全員それを聞くとご飯にがっつくリーンを見た。
「ん?皆さんどうしましたか?」
「あはは…リーンさんは例外でしたね」
「?」
飯に夢中で話を聞いていなかったリーンは不思議な顔をしていた。
「獣人種や亜人種、妖精族や竜種、果ては銀狼さん達のような知性ある魔物などは、知恵や力を認めた相手と主従の関係になって力を得ることにあまり抵抗がありませんので多様に進化を遂げています。同種でも様々な形態の者がおりますね」
「そういうもんなのか」
ほぼほぼ皆の食事も済んだので、イザはもう少し詳しく種族について気になっていることを聞いてみた。
「なぁ。前に10の種族に分かれて戦争があったって話を聞いていて気になってたんだけどさ」
「はい?」
「魔物や魔獣ってその10種族の中ではどこに分類されるんだ?」
「分類されていませんよ?」
「え?でも銀牙達みたいなのもいるだろ?」
「…確かに銀牙さん達ほど知性があるものばかりならば、知性ある種族として認められるかもしれませんが…魔物の中でも知性あるものはごく一部なんです。イザさんも知っているように魔物や魔獣でも、キラーラビットやコカトリス、タイラントボアなどはコミュニケーションが取れるほどの知性を有していませんよね」
「たしかに」
「進化以前の銀狼さん達のように多少なりとも人語を介したり理解できる魔物や魔法を駆使する程度の者はいます。ですがそれもかなり稀な存在です。人並みの知能を持った魔物なんて歴史上でも数えるくらいしか記録されていないはずですよ。有名なところでは伝説の魔物フェンリル、不死鳥フェニックス、聖獣ユニコーンあたりですね」
(うわぁむこうでもよく聞く伝説上の名前ばかりだー。ん?ってことは普通にコミュニケーションが取れる銀牙は…伝説の魔物と同等…?)
イザの中で伝説の存在の価値観が崩れる音がした。
「ん?フェンリル?俺の親父と同じ名前ですね」
軽く発した銀牙の言葉で一同は静まり返る。
『…え?』
一同は銀牙の一言に驚きを隠せなかった。
「俺の親父もフェンリルって名前だったんですよ~。懐かしいな~。もう800年くらい前に毒キノコを食って死んじゃいましたけどね。はは」
(伝説の魔物が毒キノコで死んだって…ないない!きっとたまたま同じ名前なだけだ)
小声でイザはラナに確認した。
「おい!ラナ!フェンリルの容姿って伝承ではどんな見た目で伝えられてるんだ!?」
「そうですね…。白銀の毛皮を纏った額に聖なる十字の模様を携えた巨大な狼っていう話だったと思いますが…」
………。
全員、のんきにスープを飲んでいる銀牙の毛並みを確認する。
銀狼族というだけあって銀色に輝く毛を纏っている。
「なぁ、銀牙?その親父さんって額に十字の模様とかあったりしたか…?」
(さすがにないよな?無かったと言ってくれ!)
「そですね。名づけをしてくれた者と戦ったときに怪我したとかで、こう、眉間に十字傷はありましたよ」
銀牙は手に持ったスプーンで額を指さしつつ説明した。
伝説の魔物の子孫ここにいたー!と全員驚いたが。それと同時に伝説の魔物の死因が毒キノコと聞いて、伝説がかすんでいくのを感じたのは言うまでもない。
「?」
銀牙は皆が何に驚いているのかよくわかっていないので首を傾げた。
ラナは苦笑いしながら説明を続けた。
「は、話を戻しますね…。先ほど説明した通り…通説では知性に乏しいものが多いため、過去の大戦では魔物や魔獣の多くは様々な種族に隷属されていたと聞いています」
「ようは従魔とか奴隷ってことか」
「悲しいですが…そういうことですね」
(知性や力がないものは強い者にいいように使われるってことか)
「なんか知れば知るほどこの世界では種族格差とか種族差別を実感するなぁ…」
「おれらぁ今の環境が当たり前だと思ってしまうが、旦那は優しいよなぁ」
「うんうん。みんな種族に誇りを持っていたり、自分の種族以外は見下していたりするものもおおいし、特に人間族なんて排他的でこうやって分け隔てなく他種族と暮らす人間なんておとぎ話の賢者くらいしか私はしらないかも」
「種族の垣根が厚いのは本当に悲しいことですよね…。ですが…今リーンさんの言った賢者の話で、3000年前の大戦より更に昔、その時代には大きな争いもなく全ての種族が共に暮らす理想郷があり、それを造ったのは人間の賢者だったという話もありますよ」
「その全ての種族っていうのには魔物や魔獣も入っているのか?」
「流石にそこまではわかりませんが…」
「…」
「どうされました?」
「よし、決めた」
「?」
「俺はこの村を、その理想郷のように…いや、魔物も含めたすべての種族が平和に暮らせる場所にしようと思う」
「イザ様らしいとても素敵な考えだと思います」
ラナは両手を顔の前で合わせて微笑んだ。
「俺らも協力するぜ!いろんな種族が作る酒も飲んでみたいしな!」
エルド達に同調して、銀牙や銀狼達も頷いている。
「私も!私も!みんなでおいしいご飯たべたいしねっ」
「みんな…ありがとう!」
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