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序章
異世界転移
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俺の名前は赤羽イザ。
ゼネコン勤務の普通のサラリーマン。
両親は物心つく前に事故で亡くなったと聞かされている。
そして唯一の肉親である祖父も先月亡くなったばかりだ。
祖父は変わった人だったが俺をよくかわいがってくれていた。両親のいない俺の親代わりだった。
祖父の職業は小説家で、その祖父が聞かせてくれる話はいつも不思議と引き込まれるものがあり、聞くのが楽しみだった。
そんな祖父の口癖が『想像力は全てを解決する』だった
「たとえどんな苦難が降りかかったとしても、考えることを止めるな。思考を止めない限り未来は掴みとれる」
ってよく言ってたっけ。
小説家だった祖父だからこその口癖かもしれないが、この言葉を発するときは真に迫っていて妙に心に響くものがあった。
今はそんな祖父の遺品を整理している。
祖父の自室は乱雑に本が山積みにされていて足の踏み場もなかった。
大量の小説や漫画などの中で大判の雑誌がまず目についた。
アダルト雑誌やグラビア雑誌だった。
「ったく、いい年こいてエロ本とかこんなにため込んでたのかよ」
雑誌を一通り処分すると今度は本の山の中からゲームのパッケージが沢山出てきた。
「こっちはゲームか…。相も変わらず剣と魔法のファンタジー物ばっかだな。趣味が偏りすぎなんだよなぁ」
(このゲームは…懐かしいな。俺がまだ学生の頃よく一緒に遊んでくれてたっけ…)
そのまま暫く整理していると本の山の中からぼろぼろの手帳のような物も出てきた。
「これはじいさんの手帳か?ずいぶん昔のもののようだが…?」
手に取って中を確認してみた。
「…全く読めん。何語だ?こんな文字見たことない気がする。」
祖父の字が汚いから読めないというわけではなく、明らかに何かの言語として書かれているのは読めないながら理解できた。
「創作の小説用に自作の文字でも考えてたのか?…古代ルーン文字的な?」
(そう言えば気さくで明るいじいさんだったけど子供っぽい小説家のエロじじいってこと以外なにも知らないな。
じいさん自分のこととか何も話さなかったしなぁ。)
本の山が片付くと部屋が広く感じた。
小さなころにこの部屋で祖父とゲームをして遊んだ記憶がよみがえる。
「…おっと、しんみりしてる場合じゃないな…今日中に片づけないと明日も朝早いんだ」
部屋はほぼ片付いたので押し入れの整理を始めた。
ゲーム機や家電製品の空箱が大量に入っていた。
「こんなかさばるもん全部取っておくなよなぁ…」
ぼやきながら押し入れも整理を進めていくと、押し入れの奥から1つの木箱が現れた。
「ん?この箱は?」
一見ただのぼろい木箱のように見えるがなぜかひきつける物を感じたのでイザは手に取り開けてみた。
すると見たことのない文字と魔方陣がかかれた紙切れと1通の手紙が出てきた。
この紙の文字は先ほど手帳で見た文字と同じ文字のようだ。
よくわからない紙はとりあえず後回しにして、手紙を開けて見ることにした。
イザは中身を見て驚いた。
「これは…俺に当てた手紙…!?」
イザよ。お前がこれを読んでいるということは儂は既にこの世に居ないということだろう。
そこで長年儂が魔力を込めてきた魔力符をお主に託す。
使うか使わないかはお前次第だ。
お前には生まれながらの天賦の才がある。儂にはわかる。
もし使う場合はこう唱えよ。ゲート。と
「死んでまでもファンタジー小説みたいなネタを残していくとか…。たまに魔法っぽい詠唱とかしてたし、厨二な爺さんらしいな。ふふ」
よく見ると箱の底が二重になっていたようで奥にまだ何か入っている。
「っと、まだ何か入ってるな?これは…写真?っぽいけど…ただの紙切れに投影したような?昔の写真ってこんなだっけ?それにこれは若いころのじいさん?と…だれだ?海外の人か?」
そこには若き日の祖父と思われる男と、とても綺麗な白髪の女性が写っていた。
「ばあちゃんじゃないし。若いころの恋人…?裏になんか書いてあるな?ま…り…あ?マリア…?この人の名前か?」
(!?…ってかなんで見たことのないはずの文字が…わかったんだ…?読めたんじゃなくて何故かそう思えたんだ…。これも想像力…か?じいさん。)
「なんてな…w」
「ったく過去の恋人の写真なんて後生大事に残しやがって。ホントにもうしょうがない爺さんだな、まったく」
まぁいいや。
まぁ…じいさんが残した最後の遊びだ…乗ってやるか。
ゲート!…
……。
…。
…くはぁ!恥ずかしい!周りに誰もいないけどさ!
「じいさんよくあの年でこんな恥かしいことしょっちゅうやってたよ…。」
「小さなころは一緒になって魔法の練習してたっけかな…はは…懐かしいな…。ちょっと元気が出たよ。ありがとな爺さん」
イザが感慨にふけっていると手に持っている紙が光始めた。
「えっ!?嘘だろ!?あの爺さんこの紙切れ1つに一体どれだけネタを仕掛けてたんだよ!?くっ…!」
その光はどんどん強くなり、イザは完全に光に飲み込まれてしまった。
ゼネコン勤務の普通のサラリーマン。
両親は物心つく前に事故で亡くなったと聞かされている。
そして唯一の肉親である祖父も先月亡くなったばかりだ。
祖父は変わった人だったが俺をよくかわいがってくれていた。両親のいない俺の親代わりだった。
祖父の職業は小説家で、その祖父が聞かせてくれる話はいつも不思議と引き込まれるものがあり、聞くのが楽しみだった。
そんな祖父の口癖が『想像力は全てを解決する』だった
「たとえどんな苦難が降りかかったとしても、考えることを止めるな。思考を止めない限り未来は掴みとれる」
ってよく言ってたっけ。
小説家だった祖父だからこその口癖かもしれないが、この言葉を発するときは真に迫っていて妙に心に響くものがあった。
今はそんな祖父の遺品を整理している。
祖父の自室は乱雑に本が山積みにされていて足の踏み場もなかった。
大量の小説や漫画などの中で大判の雑誌がまず目についた。
アダルト雑誌やグラビア雑誌だった。
「ったく、いい年こいてエロ本とかこんなにため込んでたのかよ」
雑誌を一通り処分すると今度は本の山の中からゲームのパッケージが沢山出てきた。
「こっちはゲームか…。相も変わらず剣と魔法のファンタジー物ばっかだな。趣味が偏りすぎなんだよなぁ」
(このゲームは…懐かしいな。俺がまだ学生の頃よく一緒に遊んでくれてたっけ…)
そのまま暫く整理していると本の山の中からぼろぼろの手帳のような物も出てきた。
「これはじいさんの手帳か?ずいぶん昔のもののようだが…?」
手に取って中を確認してみた。
「…全く読めん。何語だ?こんな文字見たことない気がする。」
祖父の字が汚いから読めないというわけではなく、明らかに何かの言語として書かれているのは読めないながら理解できた。
「創作の小説用に自作の文字でも考えてたのか?…古代ルーン文字的な?」
(そう言えば気さくで明るいじいさんだったけど子供っぽい小説家のエロじじいってこと以外なにも知らないな。
じいさん自分のこととか何も話さなかったしなぁ。)
本の山が片付くと部屋が広く感じた。
小さなころにこの部屋で祖父とゲームをして遊んだ記憶がよみがえる。
「…おっと、しんみりしてる場合じゃないな…今日中に片づけないと明日も朝早いんだ」
部屋はほぼ片付いたので押し入れの整理を始めた。
ゲーム機や家電製品の空箱が大量に入っていた。
「こんなかさばるもん全部取っておくなよなぁ…」
ぼやきながら押し入れも整理を進めていくと、押し入れの奥から1つの木箱が現れた。
「ん?この箱は?」
一見ただのぼろい木箱のように見えるがなぜかひきつける物を感じたのでイザは手に取り開けてみた。
すると見たことのない文字と魔方陣がかかれた紙切れと1通の手紙が出てきた。
この紙の文字は先ほど手帳で見た文字と同じ文字のようだ。
よくわからない紙はとりあえず後回しにして、手紙を開けて見ることにした。
イザは中身を見て驚いた。
「これは…俺に当てた手紙…!?」
イザよ。お前がこれを読んでいるということは儂は既にこの世に居ないということだろう。
そこで長年儂が魔力を込めてきた魔力符をお主に託す。
使うか使わないかはお前次第だ。
お前には生まれながらの天賦の才がある。儂にはわかる。
もし使う場合はこう唱えよ。ゲート。と
「死んでまでもファンタジー小説みたいなネタを残していくとか…。たまに魔法っぽい詠唱とかしてたし、厨二な爺さんらしいな。ふふ」
よく見ると箱の底が二重になっていたようで奥にまだ何か入っている。
「っと、まだ何か入ってるな?これは…写真?っぽいけど…ただの紙切れに投影したような?昔の写真ってこんなだっけ?それにこれは若いころのじいさん?と…だれだ?海外の人か?」
そこには若き日の祖父と思われる男と、とても綺麗な白髪の女性が写っていた。
「ばあちゃんじゃないし。若いころの恋人…?裏になんか書いてあるな?ま…り…あ?マリア…?この人の名前か?」
(!?…ってかなんで見たことのないはずの文字が…わかったんだ…?読めたんじゃなくて何故かそう思えたんだ…。これも想像力…か?じいさん。)
「なんてな…w」
「ったく過去の恋人の写真なんて後生大事に残しやがって。ホントにもうしょうがない爺さんだな、まったく」
まぁいいや。
まぁ…じいさんが残した最後の遊びだ…乗ってやるか。
ゲート!…
……。
…。
…くはぁ!恥ずかしい!周りに誰もいないけどさ!
「じいさんよくあの年でこんな恥かしいことしょっちゅうやってたよ…。」
「小さなころは一緒になって魔法の練習してたっけかな…はは…懐かしいな…。ちょっと元気が出たよ。ありがとな爺さん」
イザが感慨にふけっていると手に持っている紙が光始めた。
「えっ!?嘘だろ!?あの爺さんこの紙切れ1つに一体どれだけネタを仕掛けてたんだよ!?くっ…!」
その光はどんどん強くなり、イザは完全に光に飲み込まれてしまった。
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