8 / 14
第7話 ここは何処かしら?
しおりを挟む
女子トイレに入り、茂の連れの婦人である女性は困っていた。
彼女の名は頼子と言う。
あるグループホームの入居者である頼子は困り果てていた。
ここは何処かしら?
ええとさっき私は将さんと一緒にいたと思ったのだけど、ええとここはトイレだから私はトイレに行く所だったのよね。
そう考えながら頼子はトイレ内をよろけながらうろうろと歩いていた。
ゆっくり個室の方に歩き出した時、躓いた頼子を少年のような顔の女性が支えた。
「おい、ばあさん大丈夫かい?」
女性の年齢は二十代半ば、清潔そうなショートカットで細身の体つき。服装は少しくたびれたTシャツと柔らかい古びた綿のズボンという装いだった。
「あらっ朝ちゃん、どうしてここに?」
ショートカットの女性は困ったような顔をしたが高齢の婦人である頼子の下半身からの鼻につく匂いで今の状況がやばいことを察し急いでトイレの中に誘導した。
「ばあちゃん、トイレ行くよ、パットはココに置いとくからな、困ったことがあったら声をかけてね」
ショートカットの女性は頼子が手に持っていた大きめの尿取りパットをトイレの個室内の予備のトイレットペーパー置き場に置き、そのトイレ中に頼子を促した。
「ありがとう、朝ちゃんはいつも優しいね」
彼女の名は頼子と言う。
あるグループホームの入居者である頼子は困り果てていた。
ここは何処かしら?
ええとさっき私は将さんと一緒にいたと思ったのだけど、ええとここはトイレだから私はトイレに行く所だったのよね。
そう考えながら頼子はトイレ内をよろけながらうろうろと歩いていた。
ゆっくり個室の方に歩き出した時、躓いた頼子を少年のような顔の女性が支えた。
「おい、ばあさん大丈夫かい?」
女性の年齢は二十代半ば、清潔そうなショートカットで細身の体つき。服装は少しくたびれたTシャツと柔らかい古びた綿のズボンという装いだった。
「あらっ朝ちゃん、どうしてここに?」
ショートカットの女性は困ったような顔をしたが高齢の婦人である頼子の下半身からの鼻につく匂いで今の状況がやばいことを察し急いでトイレの中に誘導した。
「ばあちゃん、トイレ行くよ、パットはココに置いとくからな、困ったことがあったら声をかけてね」
ショートカットの女性は頼子が手に持っていた大きめの尿取りパットをトイレの個室内の予備のトイレットペーパー置き場に置き、そのトイレ中に頼子を促した。
「ありがとう、朝ちゃんはいつも優しいね」
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説

わかばの恋 〜First of May〜
佐倉 蘭
青春
抱えられない気持ちに耐えられなくなったとき、 あたしはいつもこの橋にやってくる。
そして、この橋の欄干に身体を預けて、 川の向こうに広がる山の稜線を目指し 刻々と沈んでいく夕陽を、ひとり眺める。
王子様ってほんとにいるんだ、って思っていたあの頃を、ひとり思い出しながら……
※ 「政略結婚はせつない恋の予感⁉︎」のネタバレを含みます。
女子小学五年生に告白された高校一年生の俺
think
恋愛
主人公とヒロイン、二人の視点から書いています。
幼稚園から大学まである私立一貫校に通う高校一年の犬飼優人。
司優里という小学五年生の女の子に出会う。
彼女は体調不良だった。
同じ学園の学生と分かったので背負い学園の保健室まで連れていく。
そうしたことで彼女に好かれてしまい
告白をうけてしまう。
友達からということで二人の両親にも認めてもらう。
最初は妹の様に想っていた。
しかし彼女のまっすぐな好意をうけ段々と気持ちが変わっていく自分に気づいていく。
心の落とし物
緋色刹那
ライト文芸
・完結済み(2024/10/12)。また書きたくなったら、番外編として投稿するかも
・第4回、第5回ライト文芸大賞にて奨励賞をいただきました!!✌︎('ω'✌︎ )✌︎('ω'✌︎ )
〈本作の楽しみ方〉
本作は読む喫茶店です。順に読んでもいいし、興味を持ったタイトルや季節から読んでもオッケーです。
知らない人、知らない設定が出てきて不安になるかもしれませんが、喫茶店の常連さんのようなものなので、雰囲気を楽しんでください(一応説明↓)。
〈あらすじ〉
〈心の落とし物〉はありませんか?
どこかに失くした物、ずっと探している人、過去の後悔、忘れていた夢。
あなたは忘れているつもりでも、心があなたの代わりに探し続けているかもしれません……。
喫茶店LAMP(ランプ)の店長、添野由良(そえのゆら)は、人の未練が具現化した幻〈心の落とし物(こころのおとしもの)〉と、それを探す生き霊〈探し人(さがしびと)〉に気づきやすい体質。
ある夏の日、由良は店の前を何度も通る男性に目を止め、声をかける。男性は数年前に移転した古本屋を探していて……。
懐かしくも切ない、過去の未練に魅せられる。
〈主人公と作中用語〉
・添野由良(そえのゆら)
洋燈町にある喫茶店LAMP(ランプ)の店長。〈心の落とし物〉や〈探し人〉に気づきやすい体質。
・〈心の落とし物(こころのおとしもの)〉
人の未練が具現化した幻。あるいは、未練そのもの。
・〈探し人(さがしびと)〉
〈心の落とし物〉を探す生き霊で、落とし主。当人に代わって、〈心の落とし物〉を探している。
・〈未練溜まり(みれんだまり)〉
忘れられた〈心の落とし物〉が行き着く場所。
・〈分け御霊(わけみたま)〉
生者の後悔や未練が物に宿り、具現化した者。込められた念が強ければ強いほど、人のように自由意志を持つ。いわゆる付喪神に近い。
君と白玉フラッペを
吉岡ミホ
青春
聖と雅は幼馴染。 幼稚園からずっと同じ学園にいたが、中学3年で初めて同じクラスになった。 2人とも3人きょうだいの長子で、学校でも頼られる存在。2人で学級委員をしていた。
夏休み直前のホームルーム。9月の文化祭の出し物について話し合いをする。男子と女子が揉める中、聖がある提案をし雅が後押しをする。 「みんなで白玉フラッペを作ろう」

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる