1 / 29
1
しおりを挟む
「おおっ!勇者たちよ!よくぞ参られた!!」
その台詞と現代日本じゃ考えられない光景に僕は即座に現状を把握し、そして現実逃避した。つまり、気絶したのである。気が付いたら、ふかふかなベッドの上。膝が沈むほどのふかふか具合に抗えるはずもなく……二度寝した。窓の外はもう真っ暗だ。一度目が覚めた時はまだ明るかったから、かなりの時間寝ていたのかも。
意識を失う直前に見た、王様っぽい人や王女っぽい人や神官っぽい人たちの顔が頭に浮かんだが、無かったことにした。面倒なことを考えるのは無駄だったからだ。どちらにしろ説明のために呼ばれるだろうし、見知らぬ土地で一番偉い人に逆らう方が無謀だ。なるようになる。成り行きに任せよう。
一緒に飛ばされてきた奴らのことも一瞬頭に過ぎったけど、アイツらは頭が軽そうだからこの状況も楽しんでいそうだ。気にしないことにしよう。例え危険な目に遭おうとも、僕のことを虐めの標的にしていた奴らだ。気にする必要もないし、忠告する必要もないだろう。奴らの中心で笑みを浮かべていたアイツの顔が浮かんだけれど、気にしないことにした。丁度いい。これで、アイツとの因縁も強制的に切れるだろう。
それにしても、この服はいったい誰が着せてくれたんだろうか。あれはびしょ濡れだったし、蹴られたり殴られたりしてボロボロだったから少し申し訳ない。シャツまで変えられているから、肌も見たんだろう。気を失っていたとはいえ、不快な思いをしただろう誰かに心の中で謝罪した。
「ん……?」
このままベッドの上で過ごそうかと思っていたが、生理現象とはどうしても起こるものだ。トイレに行くために立ち上がろうとしたとき、足に違和感が走った。そのまましゃがみこむ。包帯の感覚に慣れ過ぎて気が付かなかったが、足首が包帯でがっちりと固められていた。どうやらアイツらに突き飛ばされて段差にぶつけたときに骨折したようだ。他人に手当をされたのはいつぶりだろう。
とりあえず、とベッドに手をついて立ち上がろうとしたとき、部屋の扉をノックされた。咄嗟のことに声が出ず、黙ったままでいるとそのまま扉が開かれた。扉を開けた人と、ベッドの側に倒れ込んだ僕の目が合う。
とても、綺麗な人だった。
濡れ羽色の綺麗な髪と黒曜石のような瞳で、黒い軍服のような意匠の服がとても似合っている。つけている手袋まで黒いのに、重たく見えないのが不思議だ。唯一白いシャツが目立って、清廉な印象を受けるからだろうか。どちらにしろ、少し冷たく見える顔の造形まで完璧な美形だった。
「目を覚まされましたか」
「えっと……」
すたすたと僕に歩み寄ってきた彼は、僕の足を一瞥すると一瞬にして僕を抱きかかえてベッドに横たわらせた。シーツに残された体温が冷めないうちに戻ってきてしまった。しかし僕はトイレに行かなければならない。まだその尊厳だけは守りたい。この人が誰なのかは分からないけど、これも渡りに船。なんかそれなりに高い身分の人って感じのオーラを感じるけど、今は躊躇っている場合じゃない。かなり、限界だ。
「その足では一人で歩くことはできません。しばらくはこちらで安静にしてください」
「えっと、トイレに行きたいんですけど……」
「…………」
いや、そんな面倒くさい気持ちが籠った目で見られても。流石にこの場で漏らせとかは言わないと思うけど、尿瓶とか持ち出されたら足を犠牲にして這ってでもトイレに行く所存。まだ僕には早い……。
すでに片足を犠牲にする決意を固めた僕だったけれど、結局彼は僕を抱えてトイレに連れていってくれた。僕がまた立てなくなるのが不安なのか、ずっとトイレの中にいようとしたけれど、丁重に外で待ってもらった。壁に手をつけば立っていられるし、扉までは行ける。扉を開けた瞬間に抱きかかえられたけど。見かけによらず力持ちですね。
そういえば、ここは西洋のように部屋の中でも靴を履いているらしい。つまり、靴がベッド下になかった僕は、そもそもベッドから降りるとは思われなかったようだ。実質、降りるなと言われているようなもの。でも僕は降りてしまった。限界だったってことで許してもらえないだろうか。けれどそのせいで手はトイレで洗えたけど、足の裏は汚い。その状態でこの高級そうなベッドでごろごろするのは、少し気が引けた。
「あの、濡れタオルとかないですか?」
「何故ですか」
「足を拭きたくて……」
足を見る僕の視線を受けて、彼は察したようで頷いた。けれど、彼がとった行動は濡れタオルを用意することではなく、僕にとっては「想像はしていたけど絶対に初めて見る場面はここじゃない」感満載のものだった。
「これで綺麗になりました。お気になさらずに、横になってください」
「……今のって、魔法?」
「いえ、ただ水のマナを使っただけですが……あぁ」
またしても頷いた彼は、ようやく僕が異世界から来たことを思い出してくれたようだ。
「貴方がいた世界ではマナや魔法が存在しないそうですね」
「はい。だから少し驚きました」
「驚いた……のですか。あまり驚いたようには見られませんでした」
貴方がそれを言うのか。この部屋に入ってから、ほぼ表情が動いていない。僕以上に表情筋が動かない人は初めてだ。僕とは違って、心の中も静かな人なんだろう。けれどそれを初対面で、しかもそれなりの立場にいるだろう人に言うほど僕は無知ではない。
「よく言われます。僕は感情表現に乏しいので……」
「それは……」
言葉を切った彼は、その目を包帯が巻かれた僕の足に向ける。無言ながら雄弁なその視線に僕は目を背けた。真っすぐすぎるその視線に、向き合える度胸はなかった。
「僕のことは、まぁ、いいじゃないですか。それより、説明をしていただいても?僕、気絶して目が覚めてから二度寝したので、あの召喚の時以外でここの人に会うの、貴方が初めてなんです」
彼は、僕がまだ何の説明もされていないことに驚いた様子だった。しかしそれ以上に、こんな状況でも二度寝をした僕に一番呆れているようでもあった。
「二度寝をして夕食を食べ損ねたことは同情できませんね。少々お待ちを。こちらに少しながら用意いたします」
「説明は食事をしながらでも」と言われ、僕は盛大に鳴った腹の音で返事をした。普通に、恥ずかしかった。
その台詞と現代日本じゃ考えられない光景に僕は即座に現状を把握し、そして現実逃避した。つまり、気絶したのである。気が付いたら、ふかふかなベッドの上。膝が沈むほどのふかふか具合に抗えるはずもなく……二度寝した。窓の外はもう真っ暗だ。一度目が覚めた時はまだ明るかったから、かなりの時間寝ていたのかも。
意識を失う直前に見た、王様っぽい人や王女っぽい人や神官っぽい人たちの顔が頭に浮かんだが、無かったことにした。面倒なことを考えるのは無駄だったからだ。どちらにしろ説明のために呼ばれるだろうし、見知らぬ土地で一番偉い人に逆らう方が無謀だ。なるようになる。成り行きに任せよう。
一緒に飛ばされてきた奴らのことも一瞬頭に過ぎったけど、アイツらは頭が軽そうだからこの状況も楽しんでいそうだ。気にしないことにしよう。例え危険な目に遭おうとも、僕のことを虐めの標的にしていた奴らだ。気にする必要もないし、忠告する必要もないだろう。奴らの中心で笑みを浮かべていたアイツの顔が浮かんだけれど、気にしないことにした。丁度いい。これで、アイツとの因縁も強制的に切れるだろう。
それにしても、この服はいったい誰が着せてくれたんだろうか。あれはびしょ濡れだったし、蹴られたり殴られたりしてボロボロだったから少し申し訳ない。シャツまで変えられているから、肌も見たんだろう。気を失っていたとはいえ、不快な思いをしただろう誰かに心の中で謝罪した。
「ん……?」
このままベッドの上で過ごそうかと思っていたが、生理現象とはどうしても起こるものだ。トイレに行くために立ち上がろうとしたとき、足に違和感が走った。そのまましゃがみこむ。包帯の感覚に慣れ過ぎて気が付かなかったが、足首が包帯でがっちりと固められていた。どうやらアイツらに突き飛ばされて段差にぶつけたときに骨折したようだ。他人に手当をされたのはいつぶりだろう。
とりあえず、とベッドに手をついて立ち上がろうとしたとき、部屋の扉をノックされた。咄嗟のことに声が出ず、黙ったままでいるとそのまま扉が開かれた。扉を開けた人と、ベッドの側に倒れ込んだ僕の目が合う。
とても、綺麗な人だった。
濡れ羽色の綺麗な髪と黒曜石のような瞳で、黒い軍服のような意匠の服がとても似合っている。つけている手袋まで黒いのに、重たく見えないのが不思議だ。唯一白いシャツが目立って、清廉な印象を受けるからだろうか。どちらにしろ、少し冷たく見える顔の造形まで完璧な美形だった。
「目を覚まされましたか」
「えっと……」
すたすたと僕に歩み寄ってきた彼は、僕の足を一瞥すると一瞬にして僕を抱きかかえてベッドに横たわらせた。シーツに残された体温が冷めないうちに戻ってきてしまった。しかし僕はトイレに行かなければならない。まだその尊厳だけは守りたい。この人が誰なのかは分からないけど、これも渡りに船。なんかそれなりに高い身分の人って感じのオーラを感じるけど、今は躊躇っている場合じゃない。かなり、限界だ。
「その足では一人で歩くことはできません。しばらくはこちらで安静にしてください」
「えっと、トイレに行きたいんですけど……」
「…………」
いや、そんな面倒くさい気持ちが籠った目で見られても。流石にこの場で漏らせとかは言わないと思うけど、尿瓶とか持ち出されたら足を犠牲にして這ってでもトイレに行く所存。まだ僕には早い……。
すでに片足を犠牲にする決意を固めた僕だったけれど、結局彼は僕を抱えてトイレに連れていってくれた。僕がまた立てなくなるのが不安なのか、ずっとトイレの中にいようとしたけれど、丁重に外で待ってもらった。壁に手をつけば立っていられるし、扉までは行ける。扉を開けた瞬間に抱きかかえられたけど。見かけによらず力持ちですね。
そういえば、ここは西洋のように部屋の中でも靴を履いているらしい。つまり、靴がベッド下になかった僕は、そもそもベッドから降りるとは思われなかったようだ。実質、降りるなと言われているようなもの。でも僕は降りてしまった。限界だったってことで許してもらえないだろうか。けれどそのせいで手はトイレで洗えたけど、足の裏は汚い。その状態でこの高級そうなベッドでごろごろするのは、少し気が引けた。
「あの、濡れタオルとかないですか?」
「何故ですか」
「足を拭きたくて……」
足を見る僕の視線を受けて、彼は察したようで頷いた。けれど、彼がとった行動は濡れタオルを用意することではなく、僕にとっては「想像はしていたけど絶対に初めて見る場面はここじゃない」感満載のものだった。
「これで綺麗になりました。お気になさらずに、横になってください」
「……今のって、魔法?」
「いえ、ただ水のマナを使っただけですが……あぁ」
またしても頷いた彼は、ようやく僕が異世界から来たことを思い出してくれたようだ。
「貴方がいた世界ではマナや魔法が存在しないそうですね」
「はい。だから少し驚きました」
「驚いた……のですか。あまり驚いたようには見られませんでした」
貴方がそれを言うのか。この部屋に入ってから、ほぼ表情が動いていない。僕以上に表情筋が動かない人は初めてだ。僕とは違って、心の中も静かな人なんだろう。けれどそれを初対面で、しかもそれなりの立場にいるだろう人に言うほど僕は無知ではない。
「よく言われます。僕は感情表現に乏しいので……」
「それは……」
言葉を切った彼は、その目を包帯が巻かれた僕の足に向ける。無言ながら雄弁なその視線に僕は目を背けた。真っすぐすぎるその視線に、向き合える度胸はなかった。
「僕のことは、まぁ、いいじゃないですか。それより、説明をしていただいても?僕、気絶して目が覚めてから二度寝したので、あの召喚の時以外でここの人に会うの、貴方が初めてなんです」
彼は、僕がまだ何の説明もされていないことに驚いた様子だった。しかしそれ以上に、こんな状況でも二度寝をした僕に一番呆れているようでもあった。
「二度寝をして夕食を食べ損ねたことは同情できませんね。少々お待ちを。こちらに少しながら用意いたします」
「説明は食事をしながらでも」と言われ、僕は盛大に鳴った腹の音で返事をした。普通に、恥ずかしかった。
94
お気に入りに追加
2,793
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
別れようと彼氏に言ったら泣いて懇願された挙げ句めっちゃ尽くされた
翡翠飾
BL
「い、いやだ、いや……。捨てないでっ、お願いぃ……。な、何でも!何でもするっ!金なら出すしっ、えっと、あ、ぱ、パシリになるから!」
そう言って涙を流しながら足元にすがり付くαである彼氏、霜月慧弥。ノリで告白されノリで了承したこの付き合いに、βである榊原伊織は頃合いかと別れを切り出したが、慧弥は何故か未練があるらしい。
チャライケメンα(尽くし体質)×物静かβ(尽くされ体質)の話。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?
名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。
そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________
※
・非王道気味
・固定カプ予定は無い
・悲しい過去🐜
・話の流れが遅い
・作者が話の進行悩み過ぎてる
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
【完結】最強公爵様に拾われた孤児、俺
福の島
BL
ゴリゴリに前世の記憶がある少年シオンは戸惑う。
目の前にいる男が、この世界最強の公爵様であり、ましてやシオンを養子にしたいとまで言ったのだから。
でも…まぁ…いっか…ご飯美味しいし、風呂は暖かい…
……あれ…?
…やばい…俺めちゃくちゃ公爵様が好きだ…
前置きが長いですがすぐくっつくのでシリアスのシの字もありません。
1万2000字前後です。
攻めのキャラがブレるし若干変態です。
無表情系クール最強公爵様×のんき転生主人公(無自覚美形)
おまけ完結済み
魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました
タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。
クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。
死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。
「ここは天国ではなく魔界です」
天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。
「至上様、私に接吻を」
「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」
何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。
小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。
そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。
先輩×後輩
攻略キャラ×当て馬キャラ
総受けではありません。
嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。
ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。
だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。
え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。
でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!!
……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。
本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。
こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。
転生悪役令息、雌落ち回避で溺愛地獄!?義兄がラスボスです!
めがねあざらし
BL
人気BLゲーム『ノエル』の悪役令息リアムに転生した俺。
ゲームの中では「雌落ちエンド」しか用意されていない絶望的な未来が待っている。
兄の過剰な溺愛をかわしながらフラグを回避しようと奮闘する俺だが、いつしか兄の目に奇妙な影が──。
義兄の溺愛が執着へと変わり、ついには「ラスボス化」!?
このままじゃゲームオーバー確定!?俺は義兄を救い、ハッピーエンドを迎えられるのか……。
※タイトル変更(2024/11/27)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる