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4話 まさかの私
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どうするべきか私は思考をめぐらせた。このドレス、あまりにも背中が開いている。嫌いなデザインではない。淡い水色が白色の全体を包むかのような繊細な美しさを持っている。
地味なワンピースを脱ぎ捨て、そのドレスに腕を通す。まるで、どこかのプリンセスのようで着慣れてない私は恥ずかしくなる。
クローゼットの中にある全身を見れる大きな鏡に自分を映すと、ロングの上品なドレスが私を包んでいる。
本当にこんな事させてどうするつもりなんやら…リアムに不信感もあるものの、彼のお気に入りであろう、あのネックレスを着ける。鏡を見ながらどうにか細かい金属をどうにかつけて服装は完璧になった。靴を除けば。
着替えがひと通り終わったのでクローゼットから出るとそのドレスの重さに今になってやっと気づいた。上手く歩けずにいるといつの間にか現れたリアムに支えられる。
「とてもお似合いですよ」
リアムはさっきの赤い頬を何処かにしまったのか、いつも通りの優しい落ち着きのある声に戻っていた。私はこの声の彼の方が好きだ。
「これ、着て、これから私はどうすればいいんですか?まさか、舞踏会とかですか?」
リアムは目を大きく開いて、驚いた顔をした。
「感が良いですね。ですが少しは外されたみたいで安心しましたが」
どういうことか全く分からず私が首を傾げると、リアムは私の下手に出るようにしてとんでもないことを頼み込んできた。
「今夜の舞踏会、実は私が婚約者を誰にするのか言い渡すパーティーの日なんです。サエさんはさっき私の机を漁っていたようでしたので、私にたくさんの国王が婚約を取り付けて欲しいと言われていることは知っているでしょう?」
私はギクッとして背筋を伸ばした。どこまで彼にバレるのだろうか?初めて会った時も彼は私の心を読んでいた気がする。
「私の国の国王であり、父は私のことを嫌っていますし、いつもはめんどくさいので父に何をされても反抗はしていないのですし、どうせ彼が築いた友好関係を持った大国に私が婚約すると思っているのでしょうね」
リアムは震えた声で言った。そして私を見つめ直して、大きく息を吸い直してゆっくりと、丁寧にいつも以上に落ち着いた声で私の両手を握って思いもしていなかったことを告げた。
「そこでサエさんにお願いがあるんです。
私の婚約者になって貰えませんか?」
相変わらずリアムの手は冷たい。
地味なワンピースを脱ぎ捨て、そのドレスに腕を通す。まるで、どこかのプリンセスのようで着慣れてない私は恥ずかしくなる。
クローゼットの中にある全身を見れる大きな鏡に自分を映すと、ロングの上品なドレスが私を包んでいる。
本当にこんな事させてどうするつもりなんやら…リアムに不信感もあるものの、彼のお気に入りであろう、あのネックレスを着ける。鏡を見ながらどうにか細かい金属をどうにかつけて服装は完璧になった。靴を除けば。
着替えがひと通り終わったのでクローゼットから出るとそのドレスの重さに今になってやっと気づいた。上手く歩けずにいるといつの間にか現れたリアムに支えられる。
「とてもお似合いですよ」
リアムはさっきの赤い頬を何処かにしまったのか、いつも通りの優しい落ち着きのある声に戻っていた。私はこの声の彼の方が好きだ。
「これ、着て、これから私はどうすればいいんですか?まさか、舞踏会とかですか?」
リアムは目を大きく開いて、驚いた顔をした。
「感が良いですね。ですが少しは外されたみたいで安心しましたが」
どういうことか全く分からず私が首を傾げると、リアムは私の下手に出るようにしてとんでもないことを頼み込んできた。
「今夜の舞踏会、実は私が婚約者を誰にするのか言い渡すパーティーの日なんです。サエさんはさっき私の机を漁っていたようでしたので、私にたくさんの国王が婚約を取り付けて欲しいと言われていることは知っているでしょう?」
私はギクッとして背筋を伸ばした。どこまで彼にバレるのだろうか?初めて会った時も彼は私の心を読んでいた気がする。
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リアムは震えた声で言った。そして私を見つめ直して、大きく息を吸い直してゆっくりと、丁寧にいつも以上に落ち着いた声で私の両手を握って思いもしていなかったことを告げた。
「そこでサエさんにお願いがあるんです。
私の婚約者になって貰えませんか?」
相変わらずリアムの手は冷たい。
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