【R18】花街の朧狐は契約の巫女を溺愛する〜お狐様のお仕置き〜

蒼琉璃

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拾壱 魅久楽温泉へ③

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 私は、朧さんに抗議するように見上げると、朧さんは悪びれもなく、ニッと笑みを浮かべる。大きな手を私のあそこを覆うように這わせると、硬くなったクリを押し潰した。指の腹でそこを執拗に擦られると、私は気持ちよくて呼吸が乱れてくる。
 だめ、だめ、きもちいい。このままじゃ、イクの我慢できなくなる!
 私、クリ……本当に弱いの。もうだめ、声が……洩れちゃうよ。いくらお客さんが遠くに居るっていっても、こんなことしてたら聞かれちゃうかも。
 朧さんの前戯、悔しいけど本当に上手で、嫌なのに、この指を退けられない。脳の奥がだんだんと朧さんに溶かされていくみたいで、溺れちゃう。

「はっ、はぁっ、お、朧さん、はぁ、はぁっ、本当に悪ふざけしなっ……あっん……っふっ、ね、ねぇ、もう、クリ……は弄らないで、んっ……はぅ、朧さっ……もう、やぁん、お部屋……行こ? クリで、イッちゃう、から……!」
『ふふ。つむぎちゃんて、普段は花芽クリ小さぁて可愛いけど、興奮してきたらちょっと大きなって突き出してくるからええわぁ。かなんなぁ……そんな泣きそうな顔で言われたら、いけずしとうなるで? 俺のこと煽ってるんか?』

 男の人が、オナニーするみたいにクリを根元から上へ優しく擦られて、必死に自分の口を抑えながら、快感に耐えていたけれど、私はポロポロと涙を流しながらイッて、一瞬呼吸が止まる。どうしよう、本当に気持ち良すぎて、お湯の中で潮吹きしちゃった……。うう、恥ずかしい、汚くてごめんなさい。耳元でクスクス笑った朧さんが、私の耳朶を甘噛する。

『なぁ、つむぎちゃん、イッてしもうたやろ。いやらしいなぁ。あんた、潮吹きしたんちゃう?』
「ち、ちが……んっ」

 ふと、朧さんの耳がピクリと動いた。お湯が動く振動と音がして、私は恐る恐る肩越しに後ろを振返った。そこには可愛い人外の女の子二人に、あの入墨をした錦の姿が見えて、ぎょっとする。

『チッ。なんや錦。浅霧と宜しゅうやってるかと思うたわ……。なんぞ俺に用でもあるんか? あんた、揚屋じゃのうて、こないな所で太夫口説いてたら、ただマン好きのケチしぶちんやと思われるで。あ、すんまへん。それは元からやねぇ』
『ちげーよ。非番の遊女とヤるよりおもしれぇことがあるからな。つむぎをからかう方がおもしれぇだろ。まるで夫婦みてぇにイチャイチャしやがって、妬けるねぇ。こりゃ、寝取りがいがあるわ』

 朧さんは錦に構わず、また私のクリを撫で始めて、信じられない気持ちで一杯になる。しかもさっきより、愛撫の動きを早くするものだから、私は目を見開いて俯いた。朧さん、絶対わざと激しくしてるっ、意地悪っ……!

『新人の湯女たちが、お前と話をしたいと俺に頼み込んできてよ。ま、俺は伊達男いいおとこだから、可愛い女の頼みはつい断れなくてね』
「~~~~ッッ! ひやぁっ」
『つむぎちゃん、危ないでぇ。こけやすいところもあるさかいな。ちゃんと俺に体預けとかな、怪我するわ』

 朧さんがクリを抓った瞬間、私は思わず声を上げてしまい真っ赤になった。朧さんはしらじらしく私を支えて、耳元で囁く。
 湯女たちは、錦の両腕に抱かれながら、朧さんを見ている。錦は私をチラッと見たけれど、とてもじゃないけど、視線なんて合わせられないし、恥ずかしくて目を逸らした。だってタオルしてるとはいえ、全裸だし、エッチな悪戯をされているし、最悪すぎる。
 朧さんは悪態をつきながら、恥丘からあそこの入口まで弄ると、二本の指をゆっくりと挿入する。
 う、嘘……信じられない、目の前にこんなに人がいるのに、まだエッチなことするの?
 錦が、私の顔を覗き込むようにしたので、思わず、視線を合わせちゃった。や、やだ……ばれてないよね?

『ふぅん……えらい顔が赤いな、つむぎ。のぼせてんじゃねーの? 目ぇ潤んでるし、お前流行りの病でもなったんじゃなぇだろうな』
「だ、大丈夫……大丈夫だからっ」
『まぁ、いいか。そういや面白い話を聞いてなぁ。伊吹屋の吉野、太夫になるらしいぞ。忘八ぼうはちの話じゃ、藤屋の浅霧と張らせるつもりらしい。お前が目に掛けてたコレだろ。顔出してやれよ、その間、俺がつむぎを、遊びに連れて行ってやっから』
『へぇ。吉野は浅霧のこと、気に入らへん言うてたさかいなぁ。そら堪忍や、つむぎちゃんに、東の田舎狐の匂いがついてもうたら困るねん。昼間から暇な神使は、よろしぃなぁ。寝言は寝てからいいや』

 錦が小指を立てた。吉野って誰、いつもならそう言って、朧さんに聞くところだけど、私の膣内なかに朧さんの指が入ってきてる。温泉のお湯は、ありがたいことに濁ってるから覗きこんでも、下は見えない、けど。
 朧さんの指は私の膣内なかに侵入し、ゆっくりと優しく指を動かした。朧さんは、もう私の反応を見なくても、どこが一番感じるか分かってる……。
 だから、優しく入口をかき混ぜるようにして動かすと、バレないように指を上下に動かす。
 やだ、嫌なの……に、朧さんの指、気持ちいい……やだぁ。本当に意地悪、なのになんでこんなに感じちゃうの?

「っ………はっ………っ……んっ」
『せやけど、伊吹屋には浮雲太夫がおりはるやろ。客に落籍らくせきされたら俺の耳に入るさかいなぁ。いくら神使でも、身請け金は高つくで』
『浮雲は急に原因不明の病に掛かっちまって、顔面が痘痕あばただらけ、神力も弱くなって、もう現世には出らねぇって話だ。って、すげぇ息が切れてるのは気のせいかなぁ、つむぎちゃん♡』
「はっ……はぁっ、気のせい、だから、あっち、行ってくださっ………っん………はぁっ」
「蛇の女は怖いさかいなぁ。欲しいもんはどんな手ぇ使っても、奪い取る。特に吉野はそういう女やで。一途やけど嫉妬深くて、死ぬまで男を追い回すさかい、かなん。人様のお下がりが大好きな、笠間のお狐はんは気ぃつけや」

 錦はニヤニヤと笑って私を見ている。朧さんは涼しい顔で私の膣内なかの気持ちいい場所を、一定のリズムで刺激する。泣きそうになりながら、抗議すると、錦を喜ばせているようでなんだか腹立つ……。

『なぁなぁ錦さん、うちらのこと紹介してぇな。うちらここで働きだして朧さんに逢ったのは初めてやねん……。ほんまに惚れ惚れするくらい、ええ男やわぁ』
『噂には聞いてたけど本当に素敵ね。私たちのことも、ご贔屓にして欲しいわ。垢すりならどの湯女より上手だし、お背中も流しますよ♡』
『どないしよかなぁ。別嬪べっぴんさん二人が背中流してくれはるんやて、つむぎちゃん』

 猫耳と牛耳の可愛らしい湯女たちが、錦に身を寄せながら、柔らかそうなおっぱいを浮かせて、恥ずかしそうに朧さんを見ている。私は、彼女たちに負けないように朧さんの胸に縋るようにして見上げ、渾身の願いを込めて言った。

「はっ、はぁっ。お、朧さんっ……はぁ、も、もう温泉出たい……お部屋に帰りたい……ね、ねぇ、朧さん。はぁっ……早く、二人きりになりたいの。お願い」
『えらい顔が赤いねぇ、つむぎちゃん。目ぇも潤んでのぼせてしもたん? ふふ、今日はえらい素直に、可愛いこと言うてくれはるなぁ。ほな、俺が部屋で介抱したらなあかんなぁ。あんたら、錦がたっぷり相手してくれるさかい、堪忍してや』

 朧さんが優しく囁いてくれると、見せつけるように私を抱きしめた。ようやく朧さんが指を抜いてくれてホッとしたけど、奥が凄くじんじん疼いて、物足りない。
 それにこの可愛い湯女たちから、朧さんを遠ざけたくて、ほんの少し甘えるようにおねだりした。早くこの場から離れたい。
 彼女たちは不満そうに『えーー』と声を上げる。でも、朧さんが立ち上がると、湯女たちが湯けむりの中でドギマギしているのが伝わった。やっぱりあの色気にドキドキするのは私だけじゃないんだな……嬉しい。
 も、もちろん前は隠してるけど……その、立派な主張はしてるし。
 私もタオルで前を隠しながら立ち上がると、錦の視線に気づいて真っ赤になる。

『へぇ、のぼせた、ねぇ? まぁ、いいや今夜はこいつらで我慢する。つむぎ、またな。近い内にお前に会いに行く。って、お前、胸でけぇな。エッロ』
「きっっもいっ。見ないでよ、変態狐!」

お湯をパシャリとかけると、私はそっぽを向いた。錦はケラケラ笑ってるだけで、全然私の怒りなんて伝わってない。今田って両手に花なのに、なんで、私にちょっかいかけるの?
 私だって、好きで巨乳に生まれたわけじゃないんだってば。

『せやけどほんまに自分、こりへんアホ狐やなぁ。塩でもまいたろか。俺はしつこい男が輪を掛けて嫌いやねん。いちびるのも大概たいがいにしぃや。狐汁にでもなりたいん?』

 私は、満面の笑みを浮かべたまま毒を吐く、朧さんに怯えつつ、腰を抱かれながら、ようやく温泉から出た。
 常連さんが泊まる高級な客室の渡り廊下を歩くと、だんだんと騒がしさがなくなり、ようやくどっと肩の力が抜けてしまった。
 あそこの中は、なんとなく濡れている感触があるし……はぁ。
 
「結局全然ゆっくりできなかったなぁ」
『つむぎちゃん。あの部屋にも、露天風呂はあんねん。やっぱりあんた、気付いてへんかってんなぁ』
「えっ……嘘っ! そ、それなら混浴に行かなくても良かったのにっ。あんなエッチな意地悪してっ……朧さん性格わるいよっ」
『せやけど、楽しかったやろ? ほんまはあのアホの前で、つむきちゃんにち●こ挿れて、犯したかったんやけどなぁ。これでも我慢したんやで。偉いわぁ俺』

 そんなことされたら、もう絶対に口を聞いてやらないんだから。
 中庭の方にあったのかな。私の腰を抱く朧さんが部屋の襖を開けると、私は頬をふくらませて、朧さんを軽く睨んだ。

「あ、あんな人の多い所でエッチなことしないで。恥ずかしいし、すごく嫌なの。私を契約の巫女にするなら、もっと大事にして下さい……特別なんでしょっ」
『んーー。つむぎちゃんの泣き顔、大好きやさかい、どないしよ。でもなんか今のええわ。契約の巫女の意味も知らんくせに……ぐっときたわ』

 朧さんは襖を開けると、自分の唇に指を当てて妖艶に笑いをこらえるように言うと、今度は私の顎を掴んでニッコリと笑う。
 お昼間なのに、お部屋は薄暗い。朧さんが、後ろ手で襖を閉めたから。昼間の薄暗い部屋の中で金色の瞳が光る。な、なんか凄く……朧さんに火が付いたみたい。

『ほな、つむぎちゃん二人きりになったさかい、たっぷり続きしよか』
「ひゃっ……朧さんっ。こ、こんなお昼間から?
仲居さんが来るかもしれないのに」
『せや、いっぱい汗かいてまた風呂に入ろうや。気持ちええで。あっこでお預けくろて、我慢してたさかい、覚悟しいや』

 朧さんは、私より背がスイカ二つ分くらい大きい。だから、軽々と抱き上げられると奥の部屋へと向かった。聞きたいことは山ほどあるのにドキドキして優越感に浸ってる。
 エッチなことばかりしたいわけじゃない、でも、朧さんがあの可愛い湯女たちよりも、私を選んだから………嬉しかったの。
 
「うん」

 私はぎゅっと朧さんの首元に抱きついた。
 
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