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漆 契約と躾②
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朧さんの屋敷に戻ってくると、ご高齢の狐目のお女中さんが出迎えてくれた。この方は、お梅狐さんと言うらしくて、年齢のわりにはしっかりとした方で、なんとなく若い時は、武家の腰元だったような、そんな凛とした雰囲気があった。
魅久楽の路地にあるこのお屋敷は、二階建ての日本家屋で、京町家の造りに似ている。入り口は狭いけれど、中はうなぎの寝床のように細長く、広くなっているみたい。内装は、昨日莉緒ちゃんたちと、一緒に観光した、京都の重要文化財である『角屋』に似ていて、ぎゅっと小さくしたような部屋だった。
三人のことを思い出すと、私は複雑な気持ちになってしまうけど、朧さんの言葉が本当なのか、確かめようもない。だから、きっと祟りで酷い目にあっても、その後に祠の神様に謝罪して、命だけは無事であることを願いたい。
莉緒ちゃんが、私の元彼の加藤くんと浮気して、山崎くんと二股してたのは許せないけど、そんなことがなければ、彼女はいい友人だったから……。たぶん。
『つむぎちゃん、えらい神妙な顔つきしとるけど、現世のことは、はよ忘れ。ところであんたは、酒はいける口なん?』
二階の階段を上ると、そこには手毬、桜、白狐が描かれた金の掛け軸があって、畳のいい香りがする。襖を閉めれば密室で、行灯の明かりが、朧さんの姿をぼんやりと浮かび上がらせた。出窓格子から、ほんの少し外の明かりを感じるけれど、このお部屋は静かで、朧さんの体から放たれる色香に、私は動揺を悟られないようにして、視線をそらした。
「い、いちおう……。でも、物凄く強いわけじゃないけど」
『ええ酒があるんや。おいで。そない警戒して猫みたいに毛を逆立てんでもええ。俺かて鬼やないさかい、いきなりつむぎちゃんにチ●コ突っ込んだりせぇへんよ』
狐目が薄っすら開いて手招きされる。この人ならやりかねないけど、とりあえず私は手招きされて少し距離を置くようにして隣に座る。すると、ニヤニヤと嘲笑うように朧さんが盃を掴んだ。あの顔を見て、警戒するなっていうほうがおかしい。
『なぁ……、つむぎちゃん。俺からそない離れたら、あんたに酌もできへんやん。もうちょっと近くにきぃや』
「う、うん。あっ……ちょ!」
朧さんの隣に座ると、腕を腰に巻かれて引き寄せられた。名前はわからないけど、朧さんの首筋から薫物が香ってきて、ドキドキする。私を抱き寄せ、腕を回したまま盃を私に渡すと、お銚子からお酒を注ぐ。
『これは、俺が贔屓にしてる店の伏見酒や。つむぎちゃん、ちょっと飲んでみぃ。飲みやすいから、あんたにもグイッといけるんとちゃう?』
「うん……。あ、おいしい! 日本酒はあんまり飲めないけど、これならいけそう」
口当たりが良くて、とってもおいしい。これなら、どんどん飲めちゃいそう。でも、これアルコール度数高いのかな。一杯飲んだだけでも、体がぽかぽかしちゃう。朧さんは、わたしの手から盃をやんわり奪うと、お銚子から注いで自分もグイッと飲んだ。
『つむぎちゃん。遠慮せんと、もう一杯飲み』
「私、もういいかな……。おいしいけど、すぐに酔っちゃいそ……きゃっ!」
盃に、なみなみと伏見酒を注がれて近付けられた瞬間、私の指が当たってお酒が胸の間に流れ込んでいく。私は思わず悲鳴をあげたけれど、なんだか今の……、わざと盃を傾けたような気がするけど、さすがに気のせいよね?
私の腰を抱いていた大きな手が、胸元まで辿ると、指で隙間を開ける。
『あーあ、もったいない。奥の方まで酒が流れてしもうたなぁ。結構、それ高い酒なんやで、つむぎちゃん。さぁて、どないしよか』
「きゃっ、ま、待って、自分で拭くからいい! いいってばっ」
『あんた、なんか勘違いしてはるみたいやなぁ。つむぎちゃん、あんたは俺に買われたんやで。勝手に逃げ出して、ご主人様の注いだ酒も飲まんとこぼして、ただで済むと思ってるんか?』
「えっ……?」
耳元で冷たく囁かれて、私は思わず硬直した。軽薄な朧さんは、いつでもおもしろそうに笑っていたから、怒っていないと思っていたのに……。ううん、違う。朧さんは、最初から怖いお狐様だったじゃない。
指で、そのまま着物を下に下ろされると朧さんに、濡れた乳房を下からゆっくり捕まれる。反射的に、ビクンと体が震えて恐る恐る朧さんを見ると、ニィと口角が三日月のように釣り上がった。お酒で濡れた乳輪を、朧さんは意地悪に指で撫でながら、優しくキスする。
「んんっ……んっ、はぁっ……はっ、ま、待って朧さん。今日はもう、たくさんえっちしたのに。ま、まだするの?」
『つむぎちゃん。あんた、丸一日ぐっすり寝てたんやで。つれへんなぁ……。俺に会いとうて、鈴の音を頼りに祠まで来たんやろ。たっぷり俺好みの性巫女になるよう、仕込んだるわ。あんた、ぶっ倒れてお口でチ●コ綺麗にお掃除するのも、できへんかったんやで』
間近で、朧さんに艶っぽく囁かれると心音で耳がどくどくして、顔が熱くなる。金の瞳が薄っすら開かれると、そのまま、飲み込まれてしまいそうで怖い。怖いけど、抗えない……。
「ふっ………んっ、んぅ……んっ……はっ……ぁ」
朧さんの濡れた赤い舌が、私の唇の隙間をなぞると、思わず口が開いて赤い舌がぬるっと絡まる。朧さんの舌からお酒の味がして、私の舌の表面を一周する。舌の愛撫に、痲れるような快感に襲われ、頭が一瞬真っ白になった。口の中を犯されているような感じ。舌の粘膜が擦れ合うのが、たまらなく気持ちいいと感じちゃう。悔しいけど朧さんは、なんでこんなにキスが上手いの。
朧さんの胸板を押し返そうとして、手首を掴まれると、そのまま畳に押し倒される。唇が離れて、朧さんの舌からねっとりとした銀糸の橋が掛かって離れた。
私は呼吸を乱し、涙を溜めてじっと朧さんを軽く睨んだ。凄く、気持ちいいけど……、こんな女癖の悪そうな、最低のチャラ男に絆されたくない。
「はぁっ……はぁっ」
『なんや、つむぎちゃん。不満そうやねぇ。俺の接吻で気持ちよくなるんが、そんなに悔しいん? ええわぁ……。そういう女を、とろとろのぐしゃくしゃにするの。遊女でもない女の処女奪って、仕込んで、快楽堕ちさせるの、考えただけでも興奮するわ』
「変態クズ狐っ!」
朧さんの胸板をトンッと叩いても、全然びくともしない。また、私の胸を押し潰すように抱きしめると、ぬるっと赤い舌が入ってくる。
魅久楽の路地にあるこのお屋敷は、二階建ての日本家屋で、京町家の造りに似ている。入り口は狭いけれど、中はうなぎの寝床のように細長く、広くなっているみたい。内装は、昨日莉緒ちゃんたちと、一緒に観光した、京都の重要文化財である『角屋』に似ていて、ぎゅっと小さくしたような部屋だった。
三人のことを思い出すと、私は複雑な気持ちになってしまうけど、朧さんの言葉が本当なのか、確かめようもない。だから、きっと祟りで酷い目にあっても、その後に祠の神様に謝罪して、命だけは無事であることを願いたい。
莉緒ちゃんが、私の元彼の加藤くんと浮気して、山崎くんと二股してたのは許せないけど、そんなことがなければ、彼女はいい友人だったから……。たぶん。
『つむぎちゃん、えらい神妙な顔つきしとるけど、現世のことは、はよ忘れ。ところであんたは、酒はいける口なん?』
二階の階段を上ると、そこには手毬、桜、白狐が描かれた金の掛け軸があって、畳のいい香りがする。襖を閉めれば密室で、行灯の明かりが、朧さんの姿をぼんやりと浮かび上がらせた。出窓格子から、ほんの少し外の明かりを感じるけれど、このお部屋は静かで、朧さんの体から放たれる色香に、私は動揺を悟られないようにして、視線をそらした。
「い、いちおう……。でも、物凄く強いわけじゃないけど」
『ええ酒があるんや。おいで。そない警戒して猫みたいに毛を逆立てんでもええ。俺かて鬼やないさかい、いきなりつむぎちゃんにチ●コ突っ込んだりせぇへんよ』
狐目が薄っすら開いて手招きされる。この人ならやりかねないけど、とりあえず私は手招きされて少し距離を置くようにして隣に座る。すると、ニヤニヤと嘲笑うように朧さんが盃を掴んだ。あの顔を見て、警戒するなっていうほうがおかしい。
『なぁ……、つむぎちゃん。俺からそない離れたら、あんたに酌もできへんやん。もうちょっと近くにきぃや』
「う、うん。あっ……ちょ!」
朧さんの隣に座ると、腕を腰に巻かれて引き寄せられた。名前はわからないけど、朧さんの首筋から薫物が香ってきて、ドキドキする。私を抱き寄せ、腕を回したまま盃を私に渡すと、お銚子からお酒を注ぐ。
『これは、俺が贔屓にしてる店の伏見酒や。つむぎちゃん、ちょっと飲んでみぃ。飲みやすいから、あんたにもグイッといけるんとちゃう?』
「うん……。あ、おいしい! 日本酒はあんまり飲めないけど、これならいけそう」
口当たりが良くて、とってもおいしい。これなら、どんどん飲めちゃいそう。でも、これアルコール度数高いのかな。一杯飲んだだけでも、体がぽかぽかしちゃう。朧さんは、わたしの手から盃をやんわり奪うと、お銚子から注いで自分もグイッと飲んだ。
『つむぎちゃん。遠慮せんと、もう一杯飲み』
「私、もういいかな……。おいしいけど、すぐに酔っちゃいそ……きゃっ!」
盃に、なみなみと伏見酒を注がれて近付けられた瞬間、私の指が当たってお酒が胸の間に流れ込んでいく。私は思わず悲鳴をあげたけれど、なんだか今の……、わざと盃を傾けたような気がするけど、さすがに気のせいよね?
私の腰を抱いていた大きな手が、胸元まで辿ると、指で隙間を開ける。
『あーあ、もったいない。奥の方まで酒が流れてしもうたなぁ。結構、それ高い酒なんやで、つむぎちゃん。さぁて、どないしよか』
「きゃっ、ま、待って、自分で拭くからいい! いいってばっ」
『あんた、なんか勘違いしてはるみたいやなぁ。つむぎちゃん、あんたは俺に買われたんやで。勝手に逃げ出して、ご主人様の注いだ酒も飲まんとこぼして、ただで済むと思ってるんか?』
「えっ……?」
耳元で冷たく囁かれて、私は思わず硬直した。軽薄な朧さんは、いつでもおもしろそうに笑っていたから、怒っていないと思っていたのに……。ううん、違う。朧さんは、最初から怖いお狐様だったじゃない。
指で、そのまま着物を下に下ろされると朧さんに、濡れた乳房を下からゆっくり捕まれる。反射的に、ビクンと体が震えて恐る恐る朧さんを見ると、ニィと口角が三日月のように釣り上がった。お酒で濡れた乳輪を、朧さんは意地悪に指で撫でながら、優しくキスする。
「んんっ……んっ、はぁっ……はっ、ま、待って朧さん。今日はもう、たくさんえっちしたのに。ま、まだするの?」
『つむぎちゃん。あんた、丸一日ぐっすり寝てたんやで。つれへんなぁ……。俺に会いとうて、鈴の音を頼りに祠まで来たんやろ。たっぷり俺好みの性巫女になるよう、仕込んだるわ。あんた、ぶっ倒れてお口でチ●コ綺麗にお掃除するのも、できへんかったんやで』
間近で、朧さんに艶っぽく囁かれると心音で耳がどくどくして、顔が熱くなる。金の瞳が薄っすら開かれると、そのまま、飲み込まれてしまいそうで怖い。怖いけど、抗えない……。
「ふっ………んっ、んぅ……んっ……はっ……ぁ」
朧さんの濡れた赤い舌が、私の唇の隙間をなぞると、思わず口が開いて赤い舌がぬるっと絡まる。朧さんの舌からお酒の味がして、私の舌の表面を一周する。舌の愛撫に、痲れるような快感に襲われ、頭が一瞬真っ白になった。口の中を犯されているような感じ。舌の粘膜が擦れ合うのが、たまらなく気持ちいいと感じちゃう。悔しいけど朧さんは、なんでこんなにキスが上手いの。
朧さんの胸板を押し返そうとして、手首を掴まれると、そのまま畳に押し倒される。唇が離れて、朧さんの舌からねっとりとした銀糸の橋が掛かって離れた。
私は呼吸を乱し、涙を溜めてじっと朧さんを軽く睨んだ。凄く、気持ちいいけど……、こんな女癖の悪そうな、最低のチャラ男に絆されたくない。
「はぁっ……はぁっ」
『なんや、つむぎちゃん。不満そうやねぇ。俺の接吻で気持ちよくなるんが、そんなに悔しいん? ええわぁ……。そういう女を、とろとろのぐしゃくしゃにするの。遊女でもない女の処女奪って、仕込んで、快楽堕ちさせるの、考えただけでも興奮するわ』
「変態クズ狐っ!」
朧さんの胸板をトンッと叩いても、全然びくともしない。また、私の胸を押し潰すように抱きしめると、ぬるっと赤い舌が入ってくる。
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