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第十七話 緊縛の愛

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「はぁっ、やぁぁん、あっあっ、一也様ぁ……んんっ、もう、舐めるのっ……はぁっ、ん、や、ですぅっ」

 一也様のうねうねする舌先が、私のアソコを舐め続けると、涙がポロポロと出てくる。気持ちよくて身をよじっても、赤い縄で縛られているから、あんまり動けないの。
 腟内なかに、一也様の舌が入って、アソコの粒に縄を押し付けて擦られると、頭が真っ白になって、何度も意識を失いそうになる。
 こんな格好で、はしたない音がよく響いて、本当に恥ずかしいのに、声が抑えきれないくらいに気持ちがいい。我慢しようとしても勝手に声が漏れてどうしたらいいの?
 一也様がお顔をあげると、濡れた唇をペロリと舐めた。

「どうだ、メアリー。もっと私のことが欲しくなっただろう……ん? お前の女陰もこの赤い縄のように紅く華開いている。私は快楽を感じる場所はきちんと熟知しているからな。……薫が使うような、ふしだらな道具などお前には必要ない」
「――――あっっ! はっ、あんっ、あぁっ、あっ、あふっ、あっ、はぁっ、あっああっ、あ、そこ、だめ、あっあっ、――――ッッ!」

 一也様の指が濡れた『インブ』の中に入ってきて、全身が痺れるような快感を感じたの。声が掠れてなんてはしたないのかしら。
 そういえば、前に薫様が用意した小芥子コケシみたいな玩具は、張り型っていうんだって。女の人を喜ばせるお道具だよ、って教えてくれたんだよ。
 薫様はそういうお道具を、異国のご友人から送ってもらったりしているらしいの。あれもとても気持ちよかったけど、一也様は薫様とは違ってまぐわいをするときは、よく腟内なかを解しておかないと駄目だって、指で愛撫しながら教えてくれたんだよ。
 そうしないと、一也様のモノをよく感じられないからって言っていたの。
 勉強熱心な一也様は、いつも座敷牢にくると私をお膝に乗せて、ずっと熱心に私の腟内なかをお医者様みたいに触診しょくしんしていたの。一つ一つ、私が頭が快感を感じて、頭が真っ白になっちゃうような弱い場所を探して、指を覚えさせていたみたい。
 だから、私、一也様に逆らえないの……。

「ほら、メアリー。ここを押してやるといつも可愛い声で鳴くな。どれくらいの時間でイクのかも、私は全部知っているぞ。私は、お前の表情ひとつひとつを誰よりもよく観察している」
「あっあっ、やぁっん、はーっ、あっあっ、きもちいい、だめぇ、一也さまっ、そこは、あっあっ、はぁっ、んんっ、ひっ、ああっ、んん、んんっ、はぁっ、い、一也さま、お慕いして、おりま――――ッッ!」

 一也様は私の顔をじっとみると、指をくねらせたり、ビリビリくる場所を撫でたり、押したりするの。お小水が漏れそうになって、歯を食いしばるのだけど、縄が粒に当たって痛くて気持ちいい。
 おもらしをするのは、本当に恥ずかしいから、我慢するんだけど頭が真っ白になった瞬間に別の、愛液というあのぬるぬるとした液体が溢れてきて、体が震えた。
 まだ、ひくひくする腟内なかを確かめるように指を入れたまま、一也様は口の端を釣り上げて少し意地悪なお顔をする。

「物欲しそうだな、メアリー。これほど解れたら着床しやすくなるか? 書生の子を宿すより先に私の子を妊め」
「はぁっ……はぁっ……んん、カゾクを作るのですか? やぁんっ、あっあ、もう、指だめ、はう、舐めちゃあ、はぁっ、イクっ!」

 一也様は私の粒をペロペロ舐めながら、返事を待つように腟内なかを動かした。赤ちゃんを生むのは痛いのかな、全然想像できない。
 一也様も薫様も書生さんも『カゾク』が欲しいみたい。そういえば、お屋敷に住んでいたときは、旦那様や奥様、伯母様のお話しを一度もしたことがない。
 どうしてなの? あの梅子伯母さんという人は、みんなになにをしたの? たぶん、幸せな思い出だってあったはずなのに、誰もそんな話はしないの。
 でも、私もパパとママがそうしたように私も『カゾク』は欲しい。だって、私の小さい頃の思い出は、記憶から消えてもう思い出せないから。

「そうだ。異国人のお前と私の子は妃咲家を潰すだろうな。構わん、穢らわしい本家などもう燃えつきた。呪われた血など絶えればいい……。だが、きっとお前との子は……お前が母になれば優しい子になる」

 一也様は吐き捨てるようにそう言うと、ふらふらする私を抱き起こした。赤い縄に縛られたまま立たされ、一体何をされるのかしらって怖くて震えていた。それから、軍服姿の一也様がゆっくりと私の背後に立ったの。
 背後から腰を抱かれると、私の体は少し傾く。それから背後からゆっくりと一也様の魔羅アレを挿入されると、痺れるような快感を感じた。

「はうっ…………! あっ、んっあっあっ……やぁっん、はぁっ、一也様っ、あっ、あっあっ、あんっ、ひっ、奥まで当たっちゃうっ」
「はぁっ……、メアリー。お前の愛液で軍服が汚れてしまうな。はぁっ、ほら、くっ、はぁ、私の魔羅が腟内なかに入っているのがよく分かるだろう」

 一也様に腰を抱かれながら、突上げられるとぱちゅ、ぱちゅと恥ずかしい音が響く。
 グイッと縄を引っ張られると、瘤と粒が擦れて頭の中で火花が飛び散るような感覚がしたの。
 痛くて気持ちよくて、ゾクゾクしちゃう。
 背後から一也様のアレが私の膣内なかでぐりぐりしたり、子宮の入り口をつついたり、先端をギリギリまで引かれて、ぬちゅ、ぬちゅって恥ずかしい音が聞こえる。
 だめ、だめ、立ってられないよ、とっても気持ちいいんだもん。一也様がしっかり支えてくれているけど、いつ膝が崩れ落ちちゃうかわからない。
 一也様の呼吸も荒くて、背後から抱きしめられて、激しく動かされると膣内なかが痙攣してつま先立ちになる。
 一也様も私と同じで、気持ちよくて何度も気をやってるみたいで、腟内なかが熱い……。どろどろのあの白いのが、いっぱい出てるみたいで、くぐもったような音がする。
 腟内なかにアレを出されると、変な感じだけど、自分のものだと言われるような喜びを感じるの。
 妃咲のお屋敷にいたとき、意地悪な女中さんに一度『まぐわい』を見られたことがある。『あんたは魔羅が好きなのね、坊っちゃんのは大きくて気持ちいいでしょう。南蛮女は喘ぎ声も派手ね』って。
 だって、声が出るんだもん。どうしようもないんだもん。

「はっ、はっ、やぁぁんっ、もっ、らめ、あっあっ、あ、ひぁっ、あんんっ、一也さま、あっあっ、もう、んんっ、いっ、お慕いしてます、あっ、ああっ! はぁっ、あっあっ、一也さま、いっぱい、腟内なかに出てるっ」
「はぁっ……くっ、久しぶりだからな、はぁっ……メアリー、お前も私に縛られながら何度も達しているぞ、いやらしい仔猫め。はぁっ、ほら、私を慕っていると鳴いてみろ! 私だけを愛していると言え!」

 私の体を立たせて、抱きとめながら一也様は先端で気持ちいい場所を捏ねくり回したり、壁を擦りつけたり、優しい指先で小さな粒を撫で回してきたの。もうだめ、足がガクガクして、気持ちいいの止まらないよぉっ……。

「あっ、ああんっ、一也様、お慕いしておりますっ、あっあっあっ、一也様を愛してますっ、だめ、腰が抜けちゃう、ぁぁ、はぁっ、んんっ、あっ、――――ッッ!」

 前のめりになって、倒れ込みそうになった私の腕を一也様が掴むとようやくアレを抜いてくれた。お尻に熱い液体がかかって、一也様がアレを抜いた『インブ』がひくひくする。背後で息を切らしていた一也様が腕を縛っていた赤い紐を、するすると解いくれる。
 私の体に残ったのは赤い縄だけでお胸だけが強調されてしまって、恥ずかしい。私は何度も気をやってしまったから、酸素が欲しくて大きく息を吸った。

「はぁっ……はぁっ、一也様?」
「メアリー、こちらを向け」

 こくんと頷いて、後ろを振り返ると一也様は私を抱き上げ、ゆっくりと布団の上に寝かせた。軍服を開けさせた一也様は、焦ったように私の両足を抱えると、まだ萎えない魔羅アレを挿入したの。

「ひっ………んっ! あっ、はぁっ、深ぁいっ、一也様ぁ、あんっ」
「メアリーっ……はぁっ、私から離れるな、はぁっ……メアリー、愛している。私から離れることなど許さないっ、はぁっ……んっ、んん」

 一也様は、いつもみたいな余裕が無いみたいで、私をぎゅっと抱きしめるとむさぼるように激しく動いた。痛いとか、怖いとかはないけれど、私は一也様の背中に縋り付くのが精一杯だった。
 一也様はいつも整えられている自慢の髪が、乱れていることも気にしないで、一心不乱に口づけして舌を絡めてくる。
 まるで溶け合って『インブ』から一つになるみたいな感覚……、淫らな音も今は心地がいい。
 それとは別に変な感じがするの、なんだかとても、胸の奥がぎゅってするような……。  

「んんっ、んぅーっ、はぁっ、離れないです、あっあっ、あんっ、やぁっ、あっ、はぁっ、あっあっ、んん、もう、壊れちゃう、一也さま、あっ、ああっ、はぁっ……っ!」

 一也様は、掠れた声で私の名前を何度も呼ぶと、腰の動きを早めて、同時に硬直した。私と一也様の息が止まって、一緒に達したみたい。
 なんだか、とっても幸せな気持ちになって涙が溢れた。
 ようやく、呼吸ができるようになると、一也様は乱れた髪をかきあげ私から身体を離すと、私の髪に触れて、肌襦袢を着せてくれた。

「――――メアリー、この座敷牢は妃咲の屋敷よりも冷える。隣の部屋に移るぞ」
「は、はぁい。――――あっ」

 私は慌ててお返事をすると、くしゃくしゃになった髪を整えたの。
 今日は激しく『まぐわい』したせいなのか、凄く体がだるくてお腹が痛い。私の着物を持ってくれた、一也様についていこうとしたとき、何かが内股に伝うのを感じた。
 私の驚いた声に気付いて、振り返ると一也様は目を見開いて青ざめた。畳にポタポタと血の跡がついていたから……。

「メアリー大丈夫か。私がいつもより激しく抱いたせいか?」
「う、ううん。違います。あの『ツキノモノ』です」

 私は恥ずかしくなって俯くとそういった。優しい女中さんが『ツキノモノ』は穢れだから、男の人には、隠さなくちゃいけない事だって教えてくれていた。
 その言葉を聞くと、一也様はその意味を理解したように安堵したけれど、なんとなく複雑な表情をしていたの。

✤✤✤

 女中さんに月経帯を持ってきてもらってつけると、私はお布団に入った。これがくると『まぐわい』をしても、赤ちゃんは生まれてこないと教えてもらった。
 お腹が重いのと、さっきの『まぐわい』をしたせいでお昼間なのに、とっても眠たい……。
 私がうとうとしていると、布団がめくられて冷気が入ってくる。

「あっ……」

 一也様が無言でお布団の中に入ってくると後ろから私を抱きしめてくれた。大きな温かい手がお腹に回されると、なんとなく安心する。
 眼鏡を座卓に置いてるのがぼんやりと見える。そういえば、眼鏡を外しているときの一也様のお顔は、あんまり見たことがないかも……。

「一也様」
「なんだ、メアリー」
「お屋敷でいつもお花を生けてくれていたのは、一也様なの?」
「…………」

 一也様はなんの返答もしなかったけど、お腹に置かれた指先がピクリと動いた。
 なんとなくあの綺麗なお花は、一也様が、私に贈ってくれていたものなのかな、そんな気がして私は思わず尋ねてしまったの。
 何も言ってくれないけど、なんとなく心が暖かくなった。一也様が身動きすると、首筋に吐息がかかる。私は背中に、一也様の鼓動と温もりを感じると安心するんだって気が付いたの。
 前はあんなに怖いと思っていたのに、今はどうしてこんなに安心するんだろう。
 
「しばらくここで休め。私も久しぶりに表に出て疲れた………」
「はぁい。おやすみなさい、一也様。あの、私離れたりなんてしません。だって……」

 一也様はとても疲れているみたいで、すぐに静かな寝息を立て、私の声が聞こえなかったみたい。
 私は少しだけ振り向くと一也様のお顔が思ったよりも側にあって、穏やかな寝顔にドキドキする。
 静かな寝息と、一也様の穏やかな寝顔を見ると、私もねむくなってきちゃった……おやすみなさい。
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