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【霧首島編】
第四十三話 因縁の終わり
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神裂の日が終わり、この島にいた全ての魂が浄化されたようだった。けれど、残念な事に神崎裕貴さんの実母である神崎和歌子さんは、僕が禍津神と対峙していた頃、心臓発作で亡くなってしまったようだった。
そして、裕貴さんの姉である口寄せ巫女だった菜々さんは、やはり首を括って自殺していたのである。
そして、民宿たけしげのオーナーと、ご家族も忽然と民宿から姿を消し、行方不明になっている。
車が無くなっていたので、もしかすると家族で、どこか安全な場所に避難しようと思ったのかもしれない。
だけど僕は、あの神裂の日に彼らの霊を視てしまったので、残念ながら武重さん一家は全員亡くなっていると思う。
どうやら他の分家の人々も、武重さん一家のように失踪したり、自宅で亡くなっているのが見つかった。
けれど、天気予報通りに勢力の強い台風がこちらに上陸していたので、それ以上探し回ったり安全を確認することもできず、僕たちはただ、神崎家の屋敷に身を寄せて嵐が過ぎ去るのを待つしかなかった。
明日には、波も収まり、晴天になるそうだからようやく船を出せそうだ。
「安藤さん、もう大丈夫だよ。君の周りに纏わり付いていた黒い影もないし、赤ちゃんのオーラも強くなってきてるから」
「良かった……。本当言うと……綾人が亡くなって、堕ろそうか迷ってた時期もありました。でも今回のことで宿った命は守りたくて。やっぱり綾人の形見のような子だし、きちんとお父さんに妊娠のことを話して、産みたいと思います」
安藤さんは目に涙を浮かべ、梨子に肩を抱かれていた。かなり怖い思いをさせたし、精神的なストレスで、お腹の赤ちゃんを心配したけど、今の所は大丈夫そうだ。
裕貴さんは、かなりやつれたような様子で、僕たちを辰子島まで、船で送り届けると約束してくれた。
「裕貴さん、大丈夫ですか」
「ご迷惑をお掛けしました、雨宮さん。救助隊と警察が明日、霧首島に到着するようです。大きな台風でしたから、分家の方は古い屋敷も多くて被害に合っていますし、行方不明者に関しては、災害ということで伝えました。本土の警察も、あまりこちらには来たがりませんから、深入りはしないでしょう。貴方がたは単なる観光客ということで、予め軽く説明をしていますので」
裕貴さんの実母はともかく、お姉さんの方は事情聴取されそうだ。二人のご遺体はとりあえず地下に安置してあるけれど、霊の気配はしない。華夜姫と共に上に上がったのかな。
不意に、無言のまま荷物の整理をしていた明くんが、僕たちの会話に入ってきた。
「神崎さん、この島はどうするんっすか? 雨宮のお陰で、ここは普通の島になったみたいだけど」
「神社の管理はさせて頂くつもりなんですが、母も姉も亡くなりましたし、この家を存続する意味はもうないです。正直、分家の後継ぎも居ない状態の家が多くて、残っているのは僕より上か、年寄ばかりなんです。一族が滅ぶのも時間の問題だと思っていました。残った分家と話し合いをして、島を出るほうが良いかと思っています」
それはそうだろうな。たとえこの島が浄化されても嫌な思い出は刻まれている。不意に葉月さんが、裕貴さんを見ると言った。
「あの……裕貴さん。呪いが解けてこの島を出られるようになったのだし、辰子島に来ませんか。私のお腹の子は、貴方の親戚でもあります」
安藤さんの言葉に、裕貴さんははっとして目を見開いた。この島でさんざん神崎家絡みで嫌な思いをした筈なのに、何故とも思ったが、子供を育てるのはそう簡単な事じゃないだろう。
それに、裕貴さんにとっても甥、姪どちらかはまだ分からないが、家族ができるんだ。
「ありがとう、葉月さん。僕が綾人と貴方の子に関わっても良いのですか」
「はい。この子を見守る人は多いほうがいいと思うから」
安藤さんと、裕貴さんの会話を僕らは見守っていた。と言っても、全員じゃない。間宮さんは別室で寝込んでいる。
やっぱり祟神に憑依されると、かなり体にダメージがくるんだろうな。間宮さんにあの時のことを聞いても、覚えていないと言っていた。霧首海神神社で儀式を見て、興味本位で神社の中に安置されていた御神体を覗いてから、その先の記憶がごっそり抜け落ちていると言っていた。
僕は、明くんにもあの時の事を訊ねたが、後で話すと言ってはぐらかされてしまった。まぁ、助かったから一安心だけど、さすがに寺生まれの明くんでも、今回のことは精神的に応えるよな。
僕だってそうだ。
今回の事件は精神的にも、体力的にもどっと疲れてしまって、早く家に戻りたい。
『健、どこに行くんだい』
「ちょっと、間宮さんの様子を見てくるよ。明日船で一緒に帰れそうなら良いけど、無理そうなら体力が回復してから本土に帰るか、病院に搬送してもらうか、本人に聞かなくちゃ」
『そうかい』
僕がばぁちゃんを通すようにして皆にそう告げると、明くんとばぁちゃん以外は頷いた。
やっぱりばぁちゃんは、間宮さんにそっけないというか冷たいよな。ばぁちゃんは、僕に何か言いたいことがあるのかも知れないけど、多くは語らない。
昔から、命の危機がある場合を覗いては、僕が何かしら自分で悟ってから、ばぁちゃんに問い掛けて、初めて答えをくれるような人だ。
まずは、自分で考えろとか異変を感じろってタイプなんだよな。
それとは別に、明くんの様子も変だなと思いながら、僕は部屋を後にする。
それにしても、これだけ広い本家だと、余った部屋は幾らでもあるし、食料も離島と言うことで、日頃から貯蔵されていて本当に助かったな。
間宮先生が寝ている部屋に近付くと、誰かと電話で話しているのか、ボソボソと声が聞こえる。
「…………いやぁ、僕としたことが、今回は少ししくじってしまったなぁ。ご先祖様が草葉の陰で泣いているよ。いや、僕は大丈夫だ。祟神は初めてだったから仕方ないか。うん、ああ。明後日に迎えに来てくれ。あれとは別に良い素材を入手できそうだ。じゃあ」
――――え?
なんだ、今の会話。素材ってなんなんだ。
それよりも、何をしくじったって言うんだろう。僕は黒い影が足元から這い上がってくるような嫌な予感がした。このまま何も聞かなかった事にして、立ち去るべきか悩んだが、皆にああ言った手前声を掛けた。
「間宮さん、今大丈夫ですか?」
「ああ、大丈夫だよ、雨宮くん。どうぞ入って」
間宮さんの声は、普段と変わらず明るい感じだったので僕は部屋に入った。布団で寝ているかと思ったが、窓際に持たれかかって腕を組むと、僕を見つめてにっこりと微笑んでいる。
「今の会話、聞えちゃったかな?」
「えっ! あ、いや……よくは聞こえなかったので、すみません」
僕は、とっさに嘘臭い言い訳をしてしまい、間宮先生に笑われた。結果的に盗み聞きするような形になってしまったので、気まずい。
「あの……明日、一緒に帰れそうか様子を見に来たんです」
「僕は、もう少し休んでから明後日に帰ることにしたよ。この島の資料も欲しいしね。それに知人が船を持っていて、その日ならちょうど迎えに来れそうなんだ」
「そうなんですね。じゃあ皆にそう伝えます」
知人に頼むような口調じゃなかったけどな。船を持っている相手が、間宮さんの後輩なのかもしれないけど、なんだか妙に引っ掛かる。
会話からしても、記憶を失っていたとは到底思えない感じだ。とはいえ、結果的に盗み聞きしたようになってしまった手前、僕はそれ以上突っ込めず、部屋を後にすることにした。
「――――雨宮くん。今回はありがとう。君に貸しが出来たよ。さすがだなぁ。やっぱり君は、紅目一族の中で一番強く彼の力を継いでいるんじゃないかな?」
「え……? 間宮さん、どうして紅目一族のことを知っているんですか」
「はは、どうしてかな。僕が民俗学者だからかもしれないね。それじゃあ、またぜひ会おうよ。雨宮くん」
間宮さんの優しげな微笑みを見ると、ざわざわと胸騒ぎがしたが、僕は頭を下げると部屋から逃げるように飛び出した。
そして、裕貴さんの姉である口寄せ巫女だった菜々さんは、やはり首を括って自殺していたのである。
そして、民宿たけしげのオーナーと、ご家族も忽然と民宿から姿を消し、行方不明になっている。
車が無くなっていたので、もしかすると家族で、どこか安全な場所に避難しようと思ったのかもしれない。
だけど僕は、あの神裂の日に彼らの霊を視てしまったので、残念ながら武重さん一家は全員亡くなっていると思う。
どうやら他の分家の人々も、武重さん一家のように失踪したり、自宅で亡くなっているのが見つかった。
けれど、天気予報通りに勢力の強い台風がこちらに上陸していたので、それ以上探し回ったり安全を確認することもできず、僕たちはただ、神崎家の屋敷に身を寄せて嵐が過ぎ去るのを待つしかなかった。
明日には、波も収まり、晴天になるそうだからようやく船を出せそうだ。
「安藤さん、もう大丈夫だよ。君の周りに纏わり付いていた黒い影もないし、赤ちゃんのオーラも強くなってきてるから」
「良かった……。本当言うと……綾人が亡くなって、堕ろそうか迷ってた時期もありました。でも今回のことで宿った命は守りたくて。やっぱり綾人の形見のような子だし、きちんとお父さんに妊娠のことを話して、産みたいと思います」
安藤さんは目に涙を浮かべ、梨子に肩を抱かれていた。かなり怖い思いをさせたし、精神的なストレスで、お腹の赤ちゃんを心配したけど、今の所は大丈夫そうだ。
裕貴さんは、かなりやつれたような様子で、僕たちを辰子島まで、船で送り届けると約束してくれた。
「裕貴さん、大丈夫ですか」
「ご迷惑をお掛けしました、雨宮さん。救助隊と警察が明日、霧首島に到着するようです。大きな台風でしたから、分家の方は古い屋敷も多くて被害に合っていますし、行方不明者に関しては、災害ということで伝えました。本土の警察も、あまりこちらには来たがりませんから、深入りはしないでしょう。貴方がたは単なる観光客ということで、予め軽く説明をしていますので」
裕貴さんの実母はともかく、お姉さんの方は事情聴取されそうだ。二人のご遺体はとりあえず地下に安置してあるけれど、霊の気配はしない。華夜姫と共に上に上がったのかな。
不意に、無言のまま荷物の整理をしていた明くんが、僕たちの会話に入ってきた。
「神崎さん、この島はどうするんっすか? 雨宮のお陰で、ここは普通の島になったみたいだけど」
「神社の管理はさせて頂くつもりなんですが、母も姉も亡くなりましたし、この家を存続する意味はもうないです。正直、分家の後継ぎも居ない状態の家が多くて、残っているのは僕より上か、年寄ばかりなんです。一族が滅ぶのも時間の問題だと思っていました。残った分家と話し合いをして、島を出るほうが良いかと思っています」
それはそうだろうな。たとえこの島が浄化されても嫌な思い出は刻まれている。不意に葉月さんが、裕貴さんを見ると言った。
「あの……裕貴さん。呪いが解けてこの島を出られるようになったのだし、辰子島に来ませんか。私のお腹の子は、貴方の親戚でもあります」
安藤さんの言葉に、裕貴さんははっとして目を見開いた。この島でさんざん神崎家絡みで嫌な思いをした筈なのに、何故とも思ったが、子供を育てるのはそう簡単な事じゃないだろう。
それに、裕貴さんにとっても甥、姪どちらかはまだ分からないが、家族ができるんだ。
「ありがとう、葉月さん。僕が綾人と貴方の子に関わっても良いのですか」
「はい。この子を見守る人は多いほうがいいと思うから」
安藤さんと、裕貴さんの会話を僕らは見守っていた。と言っても、全員じゃない。間宮さんは別室で寝込んでいる。
やっぱり祟神に憑依されると、かなり体にダメージがくるんだろうな。間宮さんにあの時のことを聞いても、覚えていないと言っていた。霧首海神神社で儀式を見て、興味本位で神社の中に安置されていた御神体を覗いてから、その先の記憶がごっそり抜け落ちていると言っていた。
僕は、明くんにもあの時の事を訊ねたが、後で話すと言ってはぐらかされてしまった。まぁ、助かったから一安心だけど、さすがに寺生まれの明くんでも、今回のことは精神的に応えるよな。
僕だってそうだ。
今回の事件は精神的にも、体力的にもどっと疲れてしまって、早く家に戻りたい。
『健、どこに行くんだい』
「ちょっと、間宮さんの様子を見てくるよ。明日船で一緒に帰れそうなら良いけど、無理そうなら体力が回復してから本土に帰るか、病院に搬送してもらうか、本人に聞かなくちゃ」
『そうかい』
僕がばぁちゃんを通すようにして皆にそう告げると、明くんとばぁちゃん以外は頷いた。
やっぱりばぁちゃんは、間宮さんにそっけないというか冷たいよな。ばぁちゃんは、僕に何か言いたいことがあるのかも知れないけど、多くは語らない。
昔から、命の危機がある場合を覗いては、僕が何かしら自分で悟ってから、ばぁちゃんに問い掛けて、初めて答えをくれるような人だ。
まずは、自分で考えろとか異変を感じろってタイプなんだよな。
それとは別に、明くんの様子も変だなと思いながら、僕は部屋を後にする。
それにしても、これだけ広い本家だと、余った部屋は幾らでもあるし、食料も離島と言うことで、日頃から貯蔵されていて本当に助かったな。
間宮先生が寝ている部屋に近付くと、誰かと電話で話しているのか、ボソボソと声が聞こえる。
「…………いやぁ、僕としたことが、今回は少ししくじってしまったなぁ。ご先祖様が草葉の陰で泣いているよ。いや、僕は大丈夫だ。祟神は初めてだったから仕方ないか。うん、ああ。明後日に迎えに来てくれ。あれとは別に良い素材を入手できそうだ。じゃあ」
――――え?
なんだ、今の会話。素材ってなんなんだ。
それよりも、何をしくじったって言うんだろう。僕は黒い影が足元から這い上がってくるような嫌な予感がした。このまま何も聞かなかった事にして、立ち去るべきか悩んだが、皆にああ言った手前声を掛けた。
「間宮さん、今大丈夫ですか?」
「ああ、大丈夫だよ、雨宮くん。どうぞ入って」
間宮さんの声は、普段と変わらず明るい感じだったので僕は部屋に入った。布団で寝ているかと思ったが、窓際に持たれかかって腕を組むと、僕を見つめてにっこりと微笑んでいる。
「今の会話、聞えちゃったかな?」
「えっ! あ、いや……よくは聞こえなかったので、すみません」
僕は、とっさに嘘臭い言い訳をしてしまい、間宮先生に笑われた。結果的に盗み聞きするような形になってしまったので、気まずい。
「あの……明日、一緒に帰れそうか様子を見に来たんです」
「僕は、もう少し休んでから明後日に帰ることにしたよ。この島の資料も欲しいしね。それに知人が船を持っていて、その日ならちょうど迎えに来れそうなんだ」
「そうなんですね。じゃあ皆にそう伝えます」
知人に頼むような口調じゃなかったけどな。船を持っている相手が、間宮さんの後輩なのかもしれないけど、なんだか妙に引っ掛かる。
会話からしても、記憶を失っていたとは到底思えない感じだ。とはいえ、結果的に盗み聞きしたようになってしまった手前、僕はそれ以上突っ込めず、部屋を後にすることにした。
「――――雨宮くん。今回はありがとう。君に貸しが出来たよ。さすがだなぁ。やっぱり君は、紅目一族の中で一番強く彼の力を継いでいるんじゃないかな?」
「え……? 間宮さん、どうして紅目一族のことを知っているんですか」
「はは、どうしてかな。僕が民俗学者だからかもしれないね。それじゃあ、またぜひ会おうよ。雨宮くん」
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