スクールカースト上位の俺は異世界の中心で男にまわされる

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124 恋の駆け引き?

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加藤の奴、この俺が12/23のイブイブにデートしてやるのに、調子に乗ってんじゃねえよ。

一応 つき合ってるから特別にデートしてやるんだぞ。感謝しろってんだ。


「はー、イラつくなー」


そうでなくても これから会うパパは嫌いな奴なんだよな……
個人経営の会社社長で まあまあお金持ちの武内社長。


どこが嫌いって? 全部嫌い。


ぶくぶくと太っていてダラダラとやたら汗をかく眼鏡豚、体臭を隠すためにつける香水はまるで頭からかぶっているように臭い。

武内社長とデートした後は嗅覚がマジでおかしくなるんだよ。

一緒にいるのは2時間が限度の奴だ。

金払いが良いから今まで付き合ってやってるけど、それももう我慢の限界だ。

今日プレゼントを貰ったら切ろう。


武内社長と対照的なのが、有名会社の沢田専務💗俺の中で大本命💗

クリスマスイブはホテルのスィートで、初めてのお泊り💗💗
俺のを捧げる約束してる💗(笑)
顔も好みだし紳士的な身のこなしが良い💗
沢田専務とのデートを思い出すとニヤニヤが止まらない💗 
俺を愛人にしてくれないかなー💗

なんて考えにふけっている間に待ち合わせの時間は過ぎていた。


「寒い寒い30分すぎてる。本当にもー、社長ったら大遅刻なんじゃない?」


相手に聞こえてもいいように文句を言うときは、アリージャぶりっ子をすることにしている。

パパ達に受けがいいし、可愛く怒っていると金払いが良いから。


「んーー遅い。帰っちゃうぞ」


プレゼント貰うまで帰らないけどー。

今日の遅刻のお詫びのプレゼントと、クリスマスプレゼントの二つおねだりしてやる💗


「幸男くん、おまたせ。」


真冬なのに汗をかきかき肉を揺らして走ってきた眼鏡豚、俺を待たすなんて10万年早いわ。


「もー遅いよぉ。凄く待ったんだぞ」

「ごめんごめん、じゃあ幸男君のクリスマスプレゼントを買いに行こう。何が欲しいかな?」

「まって、遅刻のお詫びのプレゼントもちょうだい」

「…!………まいったな、わかったよ。何が良いかな?」

「うーん、財布と時計が良いかな。今の古くなったから」

「じゃあ、このブランドの新作はどうかな?幸男くん好きでしょ?このカタログの中から選んでおいてクリスマスイブの時に渡すよ」


A5サイズの小さなタブレットには俺の好きなブランドのHPが表示されていた。


「わあ、有難う。これと これがいい。嬉しいな💗」


一番高い奴、選んでカートの中に入れて社長に渡すと、眉がヒクついていた。


「でも社長、クリスマスイブは駄目だよ。俺は毎年家族で過ごすって言ったじゃない。忘れちゃった?だから今日会ってるんだよ?」


誰がお前と大事なクリスマスイブを過ごすか バーカ!!


「10分だけでもいいからクリスマスイブに会いたい。」

「えー、無理―」

「……じゃあ、イブは諦めるよ。その代わり、今日は一緒にホテルに泊まって行こうよ」

「はあ???」


おっとやべぇ素が出ちまった。

コイツ何言ってんだ?
店にも入らないで外で話だけして、何にも買ってくれないくせに、ホテルだと?!
俺の身体を欲しがるなんて100億年早いわ。


「えー、俺 高校生だよ。家の門限厳しいからお泊りとか出来ないって言ったでしょ」

「はは………ははは………、そうかー、出来ないか…残念だな。」

「武内社長、ごめんなさい」


俺は両手を合わせてコテン首をかしげる。


「……気にしないでいいよ。俺、ちょっと仕事を思い出したから電話かけてくるね。そのあと食事に行こう。何を食べたいか決めておいて」

「はーい」

こんな道の真ん中で立って待たせるなんて最低だな。
仕事電話なんか店に入ってからすればいいだろう。
本当にコイツ気が利かねえな。
香水食べてるようで臭いからコイツとはいつも食事しないんだけどな。
ムカつくから高級フレンチのフルコースを頼んでやる。


「ごめんごめん、お待たせしちゃったね。何食べたいか決まった?」


汗かき眼鏡豚がふうふう言いながら速足で戻ってきた。


「俺『Mille』って所に行ってみたい。」

「えっ?!『Mille』?いいよ、行こうか。」


汗かき眼鏡豚の横に並んで歩く。

さっき風下にいたら匂いをモロに浴びて臭すぎて気を失いそうだったからな。


「あれ?『Mille』ってこっちだっけ、反対方向じゃない?」

「ごめんね。さっき電話の仕事でちょっとこっちの方に商品の受け渡しがあるんだ。少しだけ付き合ってくれるかな?」

「え、うん、良いけどすぐに終わらせてよ」


あれ?もしかして俺にサプライズプレゼントかな?

でも、ちょっと変だぞ。
こっちって高級店ないじゃん。
むしろ治安が悪いよな。
そんな所で商品の受け渡し?


「そういえば幸男くん、俺があげたプレゼント最近してないよね。」

「ああ、大事にしまってあるんだ。俺の宝物だから」


うそうそ全部売っぱらってなにもないよーん。


「そうなんだ。俺があげたお小遣いはいつも何に使ってるの?」

「わかんない。知らないうちになくなってる。今日もお財布の中からだよ。」


これは本当、気がつくとお金が消えてるんだよね。

そうだ、この後コイツからお小遣い貰おうっと。


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