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120 飼い犬とポメラニアン
しおりを挟むはー、やっと明日で退院だ。
飯はまずいし、退屈だしな、早く家に帰りたい。
「やっほー、浜中ぁ、元気ー?」
ノックもせずにずかずか美緒が病室に入ってきた。
今日も見舞いは加藤が来るって言ってたけど用事があって交代したのか?
「元気だよ。明日退院だってさ」
「へー、そーなんだー」
椅子があるのにわざわざベッドにどすんと腰かけてミニスカートから延びる太腿を見せびらかしている。
うまそう、女となんて全然やってないなー。
「美緒ー、俺ずっと入院してて すげー辛いんだけど慰めてくれよ」
「ナグサメルってなにすればいいの?」
「………チッ、察しが悪いな」
ミニスカートの中に手を突っ込んで下着の中を弄ってやる。
「きゃあん💗ああん💗」
「お前のここで慰めて欲しいんだよ」
「やだあ、もぉ💗馬鹿ぁ💗Hしたいってはっきり言えばいいじゃん💗良いよー💗あたしも浜中とするつもりできたんだ💗病院ってシチュ燃えるじゃん💗」
「……お前 初めてじゃないよな?」
病院のベッドを汚されたら困る。
「えー、当たり前じゃーん💗 なあに誰とやったか知りたいの?」
「いや、そうじゃな…」
「あのねー、最近やったのは下條でしょー、あと榎戸と、桐淵と、岩橘とー」
「岩橘?! あの先生の岩橘か?!」
「うん💗深夜の職員室でやったの💗スリルあって超燃えたぁ💗」
うへあー、このバカ女。一気に萎えたわ。
「ねえ💗やろ💗」
裸になって準備万端の美緒が迫ってくる。
こっちは すっかり萎えちまったぞ。
自分から誘った手前どう断ろうかと考えていると、タイミングよく病室のドアがノックされた。
ラッキー。
「はい、どうぞ」
「えっ? 浜中?! ちょっ、ヤダ!!」
ドアを開けたのは加藤だった。
美緒の奴、見舞いを加藤と変わったんじゃなくて勝手に押しかけてきたのか。
交代しなければ そりゃ、加藤はこの時間に来るよな。
やっぱ馬鹿だコイツ。
「💢何してんだ美緒。服を着ろよ💢」
「そっちこそ出ていってよ💢これから浜中とHすんだから💢」
低く唸るような声でしゃべる加藤と ポメラニアンの様にキャンキャン吠える美緒、これって勝負はみえてるよな。
加藤が顔がすげー怖い顔して俺に詰め寄る。
「浜中……どうするんだ💢」
「どうしようかなー、今の気分は萎えてる感じ?」
「なぇ?」
美緒の素っ頓狂な声に思わず笑いそうになるが我慢。
「加藤来たしなー、帰っていいぜ 美緒」
「ばかああああっ ばかっ ばかっ ばかああああっ!!」
バサバサと大急ぎで着替えると叫びながら美緒は帰って行った。
はあー、と でっかい溜息をついて寝転がった。
「あ、あいつパンツ忘れてやんの」
「……浜中、美緒と寝る気だったのか?」
「ん、まーな」
「なんでだよ。俺がいるだろう?! 浮気する気かよ!!」
「は?浮気?付き合ってもいないだろ?」
「嘘、俺達付き合ってないのか?! 毎日愛し合っているじゃないか!」
あー、面倒くせーなー。
「違うだろ、お前が一方的に突っ込んでるだけだろ? あのなあ俺だって男だぞ。突っ込みたい時があるくらい わかるだろ」
「う、それは…わかるけど 嫌だ。お前が好きなんだ。俺お前と付き合いたい。俺だけを見てくれよ。俺 意外とHしないでくれ」
「んーーーーー どうしようかなー」
「お前のためなら俺なんでもするから」
「なんでも…か…本当だな」
小さく頷く加藤に不覚にも可愛いと思ってしまった。
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