スクールカースト上位の俺は異世界の中心で男にまわされる

yao

文字の大きさ
上 下
113 / 135

107 変な味

しおりを挟む
 
 
「ぐるるっきゅるるるるーー」


でかい音と空腹で俺は目が覚めた。


「ぐるるっきゅるるるるーー」


あーーー、腹が減った。凄くよく寝た気がする。もしかして食事抜きで寝ていたのか?

周りを見回すと、いつもの部屋、いつものベッドの上、いつもと違うのはベッドの横にある椅子にエイプが座って寝ていることだ。

なんでコイツここで寝てんだ?
このところ、いつも朝まで俺に乗っかっていたのに、まあ、身体が休めていいけど…

ん? ちょっと待て記憶がなんか変だぞ。
昨日 俺はどうしたんだ?
どうやってベッドに入ったんだっけ?

確か…そうだ! 凱旋パレードが終わって魔法学園に帰ってきたら腹がなんか変になったんだ。

自分の腹を確認するとギンギンギラギラ趣味の悪い七色のLEDで腹の模様が光ってる状態になっていてウザい。
眩しいわ、落ち着かねえわ、腹立つわ、この腹なんだよ。
これを仕掛けたのは絶対にコイツしかいない。

俺は深く息を吸うと思いっきり大声で怒鳴った。


「おい、エイプ起きろっ!!!」


ベッドの横の椅子に腰かけて船を漕いでいたエイプはびっくりして飛び起きた。


「はっ、神子様、お目覚めになられましたか?」

「お前ふざけんな。居眠りこいてんじゃねえよ。それにこの腹なんだよっ!!」

「申し訳ありません。三日間寝ずにずっと神子様のそばに控えていたので、ついうたた寝をしてしまいました」

「寝ずにってお前今寝てたじゃねえか」

ん?三日? 俺、三日も寝てたのか?だからこんなに腹が減っているのか。


「話はあとだ。腹が減った、今すぐ飯持ってこい」

「はい、すぐにお食事をお持ちします」


ギラギラの模様のことで文句を言いたかったが、それよりも腹が減って減って。
まずは飯を食わないと文句を言う前に倒れちまう。とにかく飯が先だ。

俺がいつ目が覚めてもいいように用意していたらしく、すぐに料理が出てきた。

世界各国の料理のフルコースみたいなのがずらりと並べられ、明らかに今までとは違う質と量で用意されている。


「これは多すぎるだろ」

「どうぞ神子様、好きなものを好きなだけお食べ下さい。食べられないものは次からは出しませんので」

「ふーん…あ!」


これ前に食べたやつで桜餅っぽくって好きなんだよな。

手に取ると桜餅を口に入れるとあまりのまずさにすぐに吐き出した。


「うえっ!!」

「神子様っ!!大丈夫ですかっ?!」

「なんだこれ、まずい。いつも違う。薬臭いというか、何とも言えない変な味」


とても食べられたものじゃない。

満面の笑みでエイプが皿を下げさせて別の料理を差し出した。


「お身体の変化のため味覚が少しお変わりになったのでしょう。大丈夫です。また食べられるようになりますから、まずは食べられるものを探しましょう」


お身体の変化?…俺、体調悪くて3日も寝てたのか。それなら仕方ないな。


次から次へと料理を出され、結局食べられたのは半分くらいだった。
大好きだった揚げ物とか脂ぎったものは一口で気持ち悪くなり、逆にサラダやフルーツを多く食べた。


「神子様、これから毎日誠心誠意お世話をさせていただきます」

「改まってなんだよ。お前はいつも俺の傍で世話しているじゃないか」

「ふふふ💚そうですね💚これからもずっと一生お世話させていただきます💚私の神子様💚」

「なんだよ、私の神子様って気持ち悪いな。そうだ、この腹の光ってんの なんだよ。どうにかしろよ」

「時が来れば収まりますので もうしばらくお待ちください」


時が来れば収まるのか、まあいいか。


そしてこの日を境にエイプが俺を抱くことはなくなった。

風呂の世話をするときに腹やアソコをヤリたそうに撫でまわすが それだけだ。

正直言ってアイツの抱き方がねちっこくて、うんざりしてたからこれは本当に嬉しかった。

そういえば、数日経つと男が欲しくて疼いていた尻もムラムラする気持ちも不思議なくらい落ち着いている。


ゆったりと、だらけた生活を過ごし始めて5日が経った。
 
 
 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

壁乳

リリーブルー
BL
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 (作者の挿絵付きです。)

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

年越しチン玉蕎麦!!

ミクリ21
BL
チン玉……もちろん、ナニのことです。

嵌められたオッサン冒険者、Sランクモンスター(幼体)に懐かれたので、その力で復讐しようと思います

ゆさま
ファンタジー
美少女パーティーにオヤジ狩りの標的にされ、生死の境をさまよっていたら、Sランクモンスターに懐かれてしまった、ベテランオッサン冒険者のお話。 懐いたモンスターが成長し、美女に擬態できるようになって迫ってきます。どうするオッサン!?

処理中です...