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81.2 買い物 -リィーサ・ガーバマ- (改)

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3日後の夜、私は言われた場所で大木の陰に隠れて待っていた。

町の方から馬車がゆっくりと近づいてきて大木の下で止まる。

御者が馬車のドアを空けて動く気配がない。


これって…ノーベンが寄越した馬車?! 
そうなのね!!


いつまでもここに馬車が止まっていたら怪しまれてしまうわ。
あのヒモに見つかって連れ戻されたら大変だわ。

見つからないうちに急いで馬車に乗り込んだ。


「ノーベン ありがとう……」


お礼を言うと 中には誰もいない。

御者がドアを閉めて馬車が動き出した。


「もういやだわ、ノーベンが迎えに来てくれると思ってたのに……まあいいわ。後でをすればいいし、とりあえずこんな服じゃ恥ずかしいわね。ねえ貴方 高級ブティックに行って、買い物をするわ」

「へい」

「まあ、へいですって品のない答え方、男爵家の品位を疑われるわよ。ノーベンに御者の教育するように言わないと駄目ね。」


馬車は進路を隣り町に変更すると翌日の昼頃に到着した。


ここには王室御用達の高級ブティックが数多く並んでおり、そのうちの一軒の前で停車する。

店の中に入っていくと店主が うやうや しく リィーサを招き入れた。


流石アルーバ男爵家ね、この店に話を通してあるんだわ。


「うふふ、なんて気分が良いのかしら。ドレスを10着ほど見繕っていただけるかしら? それに合う靴とバックも持ってきてちょうだい。ああ、貴方馬車はこのままで待っててよ。買ったものを運んでちょうだいね。買い物が終わったらこの町で一番良いホテルに送るように。私はそこで待っていると貴方の主人に伝えてね。」


そうしてドレスを10着、バックと靴をそれぞれ3セット買った。


「支払いはアルーバ男爵家のツケでね」

「ではこちらにお嬢様の御所名を…」

「ふふ、お嬢様ね。そうねまだ私はお嬢様なんだものね。リィーサ・ガーバマ これでいいかしら?」

「はい、有難うございます。」

「次に来るときは奥様になっているから忘れないでね」

「畏まりました」



ドレスと共に高級ホテルに到着すると、当然未来のアルーバ男爵夫人なんだからとスイートルームに宿泊した。


「まったくあの御者ったら靴の箱を乱暴に置いて……あっ、角が凹んでいるじゃない!!ノーベンに行ってクビにしてもらいましょう」


メイド達を呼びつけて顎で使い贅沢三昧をしてくつろいだ。
 



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