66 / 135
65 薬 ※
しおりを挟む「!!!ぐっ!!」
バンテールはワイングラスを乱暴にワゴンの上に返すと立っていられないのかヨロヨロと壁に凭れ掛かった。
「う、…はあっはあっ………ううっ…」
顔は上気していて玉のような汗がいくつも滴り、乱れた髪が頬に張り付きセプターが色っぽい目で睨みつける。
呼吸も荒く、すぐにでも俺に飛びかかってきそうな感じだ。
これならいける。
神子様を避けるセプターの行動は、おかしいとエイプが身辺調査をしたら好きな男がいることがわかった。
どうもセプターはリーフと使用人のことが好きで、その使用人に操を立てて儀式を拒んでいるとのこと。
男好きのセプターならさぞかし気持ち良く俺を抱いてくれるはずだ。
24時間以上、ペニスが入っていない尻はキュンキュンと期待に疼いてしまう。
薬で我を忘れてめちゃくちゃに抱いてくれるっていうのも……いいかも知れない💗
セプターの身体を想像して舌なめずりをする。
「…はあっはあっ……はあっはあっ…」
欲しくて仕方ないはずなのに苦しそうに肩で息をしていて耐えている事に驚く。
俺の方を見ないのは襲いかからないようにしているのか?
はは💗そんな我慢は必要ないぞ。
セプターを誘惑しろとエイプが目配せをしてくる。
うるさいなわかっている。
「どうしたセプター。一気に飲んだから急に酔ったんだろう。」
「…大丈夫です。これ…くらい…なんでも…ありません。………くっ!」
下唇を噛んで血を流しながら耐えている。
「酒に弱いって言ってたからな。身体が辛いんだろう?このベッドで少し休んで良いぞ。」
俺の言葉に弾かれたようにベッドとは反対の出口の壁の掴まり伝い歩きする。
「大、丈夫です。それ…では…私は自分の部屋で、休ませて…いただきます。」
フラフラしながらも逃げるようにドアの方に向う。
「セプター?!おい、待て。」
「失…礼…します。」
部屋を出るとバタバタと小走りになった足音とドアの閉まる大きな音でセプターが自室に逃げ込んだみたいだった。
「大した自制心だ。あの量を飲んで自分を律することが出来るなんて凄い精神力です。」
「感心している場合か!どうするんだエイプ。アイツ薬が全然効かないじゃないか。このまま儀式も装備もなしに討伐に行けるのか?」
「少しお時間を下さい。薬をもう一度作り直します。バンテール様も薬の影響で明日は動けないでしょうから討伐を数日遅らせましょう。」
****
セプターは自分の部屋に入ると着ていた服や装備を全て脱ぎ捨てた。
ベッドまで間に合わずその場に座り込んだ。
下着から出すのも難しいほどいきり立っている自身を大きな手で慰め始める。
身体の中から湧き上がる異常な欲情に手の動きが止まらない。
「フッ、うっ、くっ、んっ、フッ、フゥゥッ!………んっ、うっ、………………!」
周りに気付かれないように静かに気持ちが静まるまで幾度も続けた。
どのくらいしていたのだろう。
自分の撒き散らした白濁が大きな染みとなって絨毯の上を汚していて恐ろしくなった。
「はぁ、はあっ、あの二人に…一服もられた。」
薬の効果が切れ、襲ってくる酷い頭痛と全身の倦怠感に耐えながら、身体を起こしてベッドの上に倒れ込んだ。
ここでの食事もそうだが、討伐中の食料は自らの手で調達したもの以外口にしないよう 全て気を付けないと駄目だ………
薬で疲弊していた身体はベッドの柔らかさに包まれると、そのまま泥のように眠った。
0
お気に入りに追加
133
あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

嵌められたオッサン冒険者、Sランクモンスター(幼体)に懐かれたので、その力で復讐しようと思います
ゆさま
ファンタジー
美少女パーティーにオヤジ狩りの標的にされ、生死の境をさまよっていたら、Sランクモンスターに懐かれてしまった、ベテランオッサン冒険者のお話。
懐いたモンスターが成長し、美女に擬態できるようになって迫ってきます。どうするオッサン!?

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる