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25 本物の神子 ※
しおりを挟む「おはようございます。神子様お迎えに参りまし…」
翌朝、俺の部屋に来たエイプはベッドで俺に組み敷かれるエルを見つけて絶句していた。
「おはようっ…エイプ、ちょっと待っててくれ。もう少しで終わるから、ふんっ」
「フリ……いやああっ、いやあぁぁ…」
エルがどんな状態でいるのかよく見えるようにしてやろう。
エルの脚を大きく広げて繋がっている所を見せてやる…って隠すなエル。
「いやああっ…フ、フリーレル様…うっ…私は…私はぁ…あうっ…うううっ」
「これは、一体どういうことなんです…」
「んっ? どういうことって、お前がよく知ってるじゃないか。俺はお前達にしてもらったことをコイツにしてただけだよな?エルー?」
視線をエルに戻してわざと荒く突き上げてヤル
「いやああ、おやめ下さい……ああああぁぁ…ひいっ!!」
「あっ、何すんだよ、エイプ!」
楽しく運動している俺達に近づいたかと思うと、エイプは無言でエルを引き剥がしてベッドの下に突き落とした。
「エル…もう出て行きなさい。」
「うっ、うっ、…フリーレル様………ううっ」
エルはよろよろとしながら泣きながら自分の服を拾い集めてる。
「ここにいろエル。ここでは俺が一番偉いんだろう?」
「エル、早く着替えて自分の部屋へ戻りなさい!」
命令されて狼狽えながらもエルは服を着始めた。
「おい、服を着るな。」
「エル。今日は約束通り1日休みにします。」
泣きながら無言で頷いている姿を見ても可哀相なんて思わなかった。
俺の方がもっと可哀相だからな。
「…………腹の子の事は明日話し合いましょう。」
「「!」」
自分の腹に視線を落としたエルが小さく悲鳴を上げた。
今まで気が付かなかったけどエルの腹には髪の色と同じ茶色の入れ墨があった。
「フリーレル様っ、私っ、そのような大それた事は思っておりませんっ!! 私はただ神子様の命令に従っただけです!! 私は常に貴方様のことを一番に……」
「わかっていますよ。エル。このことは他言無用、誰にも話してはいけませんよ。いいですね。………それについての話は明日聞きます。今はここから出ていきなさい。」
「………はい………ううっ…。」
エイプの氷のような目にエルは震えながら着替えて出て行った。
「何だ。エルは妊婦だったのか。言えば抱かなかったのに。」
「!……………」
「何だよその目は、俺だって男なんだよ。女を抱きたいんだよ!………あ、そうだ。思い出したんだ!! 俺、神子じゃないからな。」
「!?………何をおっしゃっているのです?貴方は神子様ですよ。」
エイプが目を見開いて、すげー驚いている。
今まで俺が神子だって信じきってたもんな。
「俺は神子じゃない。違うんだって、俺は神子様の召喚に巻き添えをくらったんだ。一緒にこの世界に来ただけ普通の人間だよ。」
「………。」
「信じてないな。本当だって俺がここに来た時にもう一人いたはずだぞ。地味な陰キャが、そいつが本当の神子なんだよ。俺じゃない。」
「地味なインキャ?………そうですか…後で探しておきましょう。」
「絶対だぞ!本当に探して連れてこいよ。坂井公彦って言うんだ。そいつが本当の神子なんだ!!」
「………わかりました。」
エイプは疑っているようだけど、この派手な世界じゃ、地味過ぎるアイツは絶対目立つ。
探せばすぐに見つかるさ。
アイツが男に泣かされるところが早く見たいぜ。
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