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20 分かりきった事 ※
しおりを挟む「無礼者、寝るでない。」
頬を叩かれて、目を覚まさせては自分の思うまま俺を抱き続けている。
「………は💗 ラリー…も、止めてくれ…あうん💗」
「ははっ、喜んでいるくせに何を言う んっ、っ……いいぞ…もっとだ。くっ!」
「ひあっ💗 も、ほんと、むりぃ、んうう💗」
ラリーは取り憑かれたように腰を振り続け、俺の身体を離す気がない。
いつまで続くんだ。
永遠に続くように思われた時、扉の向こうから声がかすかに聞こえてきた。
「………ます。大魔道士フリーレル様、ここでしばらくお待ち下さい」
エイプが…来た………?
「殿下は中ですか?私も神子様を診察しなくてはいけないので通して下さい」
「申し訳ございません。ラリー殿下からお許しがあるまで誰もここを通すなと言われています」
「何を言っている。早く通しなさい」
「「!」」
エイプの怒鳴り声にラリーの動きが止まった。
「チッ、来たのか」
エイプが助けに来てくれた!
アイツは酷いことするから好きじゃないけど、この突っ込むだけの狂った男の方はもっと嫌だ。
エイプでいいから助けてくれ!
「殿下っ!!ラリー殿下っ!!そこで何をしているんですかっ!!」
ドアを叩く音が聞こえる。
「エイプ助け…」
「うるさい男だ。神子、最後の子種だ。受け取れっ!!」
「あああああっ💗」
性急に中出しをして、俺の身体を捨てるように粗雑にペニスを引き抜いた。
「あうっ」
やっと開放された喜びに安堵した。
ラリーは立派な箱から深緑の石がはめ込まれたティアラをとり出して無理やり俺の頭にかぶせる。
「俺の子を産んだらもっと良いものをくれてやる」
「…………」
こいつバカだろ。
男は子供が産めないの知らないのか?
無造作にガウンを羽織りラリーはゆっくりとドアに向かった。
「いけません、フリーレル様お下がり下さい」
「ええい、邪魔するな、放せっ!!」
エイプが再びドアを叩く。
「ラリー殿下っ!!何をしているんですっ!!ここを開けて下さい!!開けないのなら魔法で壊しますっ!!」
「うるさいぞ。フリーレル騒ぐな。今開けてやる」
ドアノブにガッチリと絡められていた蔦が切れて重い音をたてて床に落ちた。
ゆっくりとドアを開き、ラリーが気怠そうに言葉を吐く。
「はー、どうした急ぎの用か?何をそんなに騒いでいる」
「殿下、なぜそのような格好で…」
「フッ、それを聞くのか?分かりきった事だろう」
エイプがドタドタと部屋に入ってきてベッドの上の俺を見て固まった。
この時、初めてエイプの顔が見れて嬉しいと思った。
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