スクールカースト上位の俺は異世界の中心で男にまわされる

yao

文字の大きさ
上 下
12 / 135

12 怖い

しおりを挟む
 
 



「神子様、中に入れていただいても宜しいでしょうか?」


訂正、この声は女の子じゃない、男だ。

 
どうして3階の窓の外にいるのか不思議だけど、この部屋は全てに鍵がかけてあってどこも開かない。

窓まで行って教えてやった。


「ここは鍵がかかって開かない。誰か呼ぶからまってて………」


小さく鍵の開く音がして「失礼します。」とガラス戸を開けて男が入ってきた。


ゆるくウェーブのかかった黄緑色の髪は逆光で透けてキラキラ光っている。

映画からそのまま出てきたような魔法使いのローブを着て、色白の肌に、袖から除く手は細くて綺麗だ。

くそ、男じゃなきゃ口説いてベッドに押し倒しているのに。


「お初にお目にかかります。私、選ばれし12人の勇者の一人、魔道士のエイプ・フリーレルと申します」

「ああ…はじめまして浜中幸男です」


俺の足元で跪き笑顔で挨拶をするから俺もつられて笑顔で答えた。


「神子様には今夜『聖なる乙女の儀式』を受けていただくため私が支度に参りました」

「儀式…?…何だそれ?それしないと帰れないのか?」


やっとドッキリらしい事になってきた。

俺はドッキリに引っかかって早く帰ろうと相手の話に乗ることにした。


「良いよ。儀式をすればいいんだな」

「それでは…魅了チャーム


エイプの手には小さな杖が握られていて、そこからなにかピンク色にキラキラ光る魔法みたいなものが俺を包んだ。

なんだ、頭がクラクラする。


「なっ、なに、なにしたお前」

「おや、お体のことを考えて弱い魔法にしたのですが、どうやら弱い魔法では効かないようです。さすが神子様、魔法耐性が備わってらっしゃる。それでは魅了最上位魔法『愛の奴隷』」

「うわあっ」


頭の中が揺れて、体が………足に力が入らない。倒れる………


俺の体をガシッと受け止めたのは、あの色白の細い腕だった。


「大丈夫ですか?さあ、立って下さい。今夜の大事な儀式のためにお体を清めに行きましょう。」


エイプの声を聞くと急に手足に力が入る。


「はい、エイプ💗大丈夫です。立てます。今夜の大事な儀式のためにお体を清めに行きましょう」
(何だこの気色悪い声は俺の声か?!?!)

「良い子ですね。では行きましょう」

「はい💗良い子です💗」
(うわあああ、まじで何だこれ?!催眠術かなにかかよ。こんなに頭がはっきりしているのに体が言うことをきかない)


エイプに促されるまま缶詰になっていた部屋から連れ出された。
 
意識があるのに体が勝手に動いているぞ。

部屋からでられたのは嬉しいけれど、こんなおかしな状態でどこに連れて行かれるんだ?!

怖い、怖い、儀式って何すんだ?

マジで怖い。


誰か助けてくれっ!!
 
 
 
しおりを挟む
「面白かった」「続きが気になる、また読みたい」「この後どうなるの?」と思ったら お気に入り登録とか、しおりを使っていただけると 更新通知が届きます💗そして嬉しくて私がめちゃくちゃ頑張っちゃいます。宜しくお願いします。
感想 0

あなたにおすすめの小説

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

BL団地妻-恥じらい新妻、絶頂淫具の罠-

おととななな
BL
タイトル通りです。 楽しんでいただけたら幸いです。

壁乳

リリーブルー
BL
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 (作者の挿絵付きです。)

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

隣の親父

むちむちボディ
BL
隣に住んでいる中年親父との出来事です。

催眠アプリ(???)

あずき
BL
俺の性癖を詰め込んだバカみたいな小説です() 暖かい目で見てね☆(((殴殴殴

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

処理中です...