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第二部
喧嘩を売る相手を間違えると自滅する-3-
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キューブ型の魔導具から光が放たれ、ホール内に四角い映像が映し出される。映画などで使われる映写機のようなものだろう。映っているのは何処かの豪華な客室で、貴族の令嬢や夫人達が集まって紅茶や焼き菓子を楽しみながら歓談している。その中にはルグラン伯爵夫人と侍女もいて、この映像だけ見ると単なるお茶会のように思える。
「やっぱりこの小説は素敵ねえ」
「不器用な旦那様が格好いいのよね。使用人と旦那様のお二人に迫られる場面は何度読んでも心踊りますわ」
「あぁ、私もこの小説のように二人の男性に迫られたいわ」
「でしたら、私の家に仕えている使用人を紹介しますわ! 平民の男で、夫の愛を確かめるのにとっても都合がいい存在ですの!」
「そうなんですか!?」
「えぇ。見た目もそんなに悪くはないし、彼に言い寄られたって怯えて泣いたらみんな心配してくれて、夫も私を大切にしてくれたんです!」
「まあ! 素敵!」
「相手は平民ですし、親から捨てられた孤児ですから、何かあっても誰も気にしないところも楽でいいのよねえ」
「羨ましいですわ。私もこんな燃えるような恋をしてみたい」
「いいわよ。そろそろ夫が暴走しそうだから手放そうと思っていたところなの。彼は貴女にお譲りするわ。旦那様に深く愛されることを願っているわね」
「まあ! 嬉しい! ありがとうございます!」
「……いいなあ」
「ニナ様?」
「私も、便利な使用人がほしい」
そこで映像は消えた。誰の記憶かは分からないが、この映像を見て当て馬にされているにも関わらず、毎回紹介状だけは用意してくれる理由がやっと分かった。当て馬にされていた原因はあの小説だったのか! だから殿下があの小説を取り出したんだな。俺が当て馬にされていたのは婚約者や夫の愛を確かめたかったのと、あの小説のシチュエーションを実際に体験したかったから。孤児で平民の俺が死んでも誰も困らないから、平気で踏み台にできた訳だな。彼女達は全部知った上で俺を利用した、ってことでいいんだよな?
「あと、このネックレスだが、最初から壊されていたことが判明した。態とジャノにぶつかってネックレスを落とし、ジャノが壊したと騒ぎ立てた。お前達はありもしない罪をでっち上げてジャノを、そしてベルトラン公爵家をも貶めようとした」
「そ、それこそ嘘だ!」
「そうよ! そのネックレスはジャノさんが壊したのよ!」
「ならば確かめてみるか? この魔導具を使えばどちらが正しいか直ぐに分かる」
キューブ型の魔導具を見せると、二人は急に黙り込んだ後「そんなもの、見る必要はない!」と大声で叫んだ。自分達の方が不利になると分かっているから見せたくないんだろう。
「この場で見せなくとも、お前達の悪事の証拠は全て殿下に渡してある」
「え!?」
「結構数があったんだけど、ちゃあんと父上に届けたから安心してね!」
安心できる要素がどこにも無い。二人が言っているのは死刑宣告と変わらない。ユベール様は周囲を見渡し、俺に敵意を向けていた人達にも追い討ちをかけた。
「調査したのはルグラン伯爵家だけではない。ジャノが雇われていた家は全て徹底的に調べさせてもらった。言い逃れはできない」
「ジャノくんを貶めた代償は大きいよ? 家によっては父上達が潰しちゃうかもね? 問題のある貴族はさっさと潰れてくれた方がこの国の為になるから、覚悟しておいてね」
「証拠はまだまだある。今此処で全ての映像を公開して罰を与えてもいいが、心から祝福してくれた方達に申し訳ないからな。今から読み上げる者達は全員、ベルトラン公爵家から出て行ってくれ」
「抵抗しても無駄だよ? もし、出て行かなかったらモラン侯爵家の騎士さん達が問答無用で追い出すから気を付けてね?」
ルグラン伯爵夫妻は勿論、静観していた貴族達も顔面蒼白になっている人達がいる。泣き崩れたり、ユベール様に縋ろうとしたりと、地獄絵図になってしまった。それでも抗議する人もいたけど、ユベール様がキューブ型の魔導具を手に取ると何も言わず、逃げるように去って行った。
そして、ユベール様が読み上げた貴族達はどんどん公爵邸から追い出され、残ったのは三分の一程度。俺に敵意を向けていた人達の方が多かったのは予測していたけど、実際にこの目で見ると少しだけ落ち込んでしまう。
「お騒がせして申し訳ありません。さあ、パーティーを楽しんでください」
ユベール様がそう告げると、リゼットちゃん達が「ジル! もう一度踊りましょう!」と言ってジルベール様の手を引いた。ニコラくんとジョエルちゃんも一緒に踊り始めて、彼らの動きに合わせて楽団の方達が演奏を始める。先ほどの騒動が嘘のように、戸惑っていた方達も安堵してパーティーを楽しみ始めた。
「疲れたでしょう? ジャノ」
「はい。疲れました」
「部屋で休みましょう」
「ユベール様、ありがとうございます」
緊張の糸が切れて、全身の力が抜けていく。ユベール様に支えられながら、俺はユベール様と一緒に自分の部屋へ向かった。
部屋に戻った瞬間、俺は安堵の息を零した。もう無理をしなくていいんだと思ったら足がふらついて転びそうになる。すぐにユベール様が抱きしめてくれて、彼の体温が心地よくて眠気が襲ってくる。
「ジャノ」
「ごめんなさい。安心したら、急に眠くなって」
「謝らないでください。もう大丈夫ですから、ゆっくり休んでください」
「はい」
思っていた以上に無理をしていたらしい。この日の為にダンスや礼儀作法の練習を続けて無意識に気を張っていたのかもしれない。パーティー当日はやっぱり緊張したし、大きな騒動も起きてしまって、肉体的にも精神的にも疲れ果ててしまったようだ。ドレスを脱がなきゃ、宝飾品を外さなきゃと思うのに腕が上がらない。俺が眠りやすいように、綺麗なドレスが一瞬で触り心地のいい寝間着に変わる。リリーちゃんが気を遣ってくれたんだ。とうとう立つのも難しくなるとユベール様に抱き上げられ、ベッドへ寝かされる。耳と手にユベール様の手が添えられた。宝飾品を外してくれたユベール様にもう一度お礼を言って、俺は意識を手放した。
次に目を覚ますと、ユベール様は部屋に居なかった。どれくらい眠っていたんだろう? と時計を確認しようとしたら、リリーちゃんが「三十分くらいですよ」と眠っていた時間を教えてくれた。まだ少し眠気はあるものの、パーティーはまだ終わってないから部屋で待機していようと思い上体を起こす。そっと床に足をつけて立ち上がり、何時も寛いでいるソファへ向かった。
「ジャノ様。起きて大丈夫なんですか?」
「まだ休まれた方が……」
「ステラさん。レイモンさん。ありがとうございます。少し眠ったら回復したので。あの、ユベール様は?」
部屋の隅で待機していた二人に聞くと、殿下に呼ばれて部屋を出たと教えてくれた。直ぐに戻ると言っていたけど、まだ戻って来ていないと。目覚めた時、部屋に誰も居なかったら俺が不安に思うからステラさんとレイモンさんに待機するようユベール様が命じたそうだ。
「ジャノ様。あまり自分を責めないでくださいね?」
「え?」
「こうなることは我々も予測していました。ユベール様も気にしていませんから『やっぱり相応しくないから此処から出て行く』なんて考えないでください」
「あ、うん。出て行くつもりはないけど」
「本当ですか!? ジャノ様!」
「本当です。婚約発表したのに『やっぱり無理です』とは言えないでしょう? それに、俺が出て行くことをユベール様が許すと思いますか?」
「…………」
「…………」
「許しませんよね? 分かってます。分かってますから。俺もあの場で『ベルトラン公爵家に仕える人達は全員大切な家族』って啖呵を切っちゃったし、無責任なことはしませんよ」
このタイミングで俺がこの屋敷から消えてみろ? 絶対にユベール様が暴走する。平民の俺が逃げたところで直ぐ捕まるに決まっているし。俺はユベール様と幸せになるって決めたから、逃げるつもりはないんだけど。それに、パーティーが終わった後、ユベール様に話さなければならないことがある。
「起きたのか? ジャノ」
「フェルナン」
色々と考え込んでいると文也が部屋に入って来た。「ちゃんとノックはしたぞ?」と言ってフッと笑う。
「お疲れさん。何か食べるか?」
「確かに小腹が空いたかも」
「分かった。直ぐに用意するから待っててくれ」
「簡単なものでいいからな? それと、ありがとう。助かったよ」
「おう! どういたしまして!」
爽やかに笑って文也は部屋から退室した。ユベール様も食べていなかったな。食事の準備が終わる頃には戻って来てくれるだろうか。一人で食べるより二人で食べた方が美味しいもん。ステラさんとレイモンさんも一緒に食べてほしいけど、後で食べますって言って断られそうだな。
「ユベール様」
あー、何時からこんなに女々しくなたんだろう? 俺。ユベール様と離れている時間なんてほんの少しなのに、会いたい、寂しいって思うなんて。そう思って自分の姿を見るとまだ寝間着姿だったのを思い出す。リリーちゃんに「ドレスに戻してくれる?」とお願いしたら「分かりました」と答えてくれて、一瞬でパーティーで着ていたドレスに変わった。ステラさんとレイモンさんが「何度見ても凄い力ですね」と呟いて、俺は「俺もそう思います」と告げてクスリと笑った。
「やっぱりこの小説は素敵ねえ」
「不器用な旦那様が格好いいのよね。使用人と旦那様のお二人に迫られる場面は何度読んでも心踊りますわ」
「あぁ、私もこの小説のように二人の男性に迫られたいわ」
「でしたら、私の家に仕えている使用人を紹介しますわ! 平民の男で、夫の愛を確かめるのにとっても都合がいい存在ですの!」
「そうなんですか!?」
「えぇ。見た目もそんなに悪くはないし、彼に言い寄られたって怯えて泣いたらみんな心配してくれて、夫も私を大切にしてくれたんです!」
「まあ! 素敵!」
「相手は平民ですし、親から捨てられた孤児ですから、何かあっても誰も気にしないところも楽でいいのよねえ」
「羨ましいですわ。私もこんな燃えるような恋をしてみたい」
「いいわよ。そろそろ夫が暴走しそうだから手放そうと思っていたところなの。彼は貴女にお譲りするわ。旦那様に深く愛されることを願っているわね」
「まあ! 嬉しい! ありがとうございます!」
「……いいなあ」
「ニナ様?」
「私も、便利な使用人がほしい」
そこで映像は消えた。誰の記憶かは分からないが、この映像を見て当て馬にされているにも関わらず、毎回紹介状だけは用意してくれる理由がやっと分かった。当て馬にされていた原因はあの小説だったのか! だから殿下があの小説を取り出したんだな。俺が当て馬にされていたのは婚約者や夫の愛を確かめたかったのと、あの小説のシチュエーションを実際に体験したかったから。孤児で平民の俺が死んでも誰も困らないから、平気で踏み台にできた訳だな。彼女達は全部知った上で俺を利用した、ってことでいいんだよな?
「あと、このネックレスだが、最初から壊されていたことが判明した。態とジャノにぶつかってネックレスを落とし、ジャノが壊したと騒ぎ立てた。お前達はありもしない罪をでっち上げてジャノを、そしてベルトラン公爵家をも貶めようとした」
「そ、それこそ嘘だ!」
「そうよ! そのネックレスはジャノさんが壊したのよ!」
「ならば確かめてみるか? この魔導具を使えばどちらが正しいか直ぐに分かる」
キューブ型の魔導具を見せると、二人は急に黙り込んだ後「そんなもの、見る必要はない!」と大声で叫んだ。自分達の方が不利になると分かっているから見せたくないんだろう。
「この場で見せなくとも、お前達の悪事の証拠は全て殿下に渡してある」
「え!?」
「結構数があったんだけど、ちゃあんと父上に届けたから安心してね!」
安心できる要素がどこにも無い。二人が言っているのは死刑宣告と変わらない。ユベール様は周囲を見渡し、俺に敵意を向けていた人達にも追い討ちをかけた。
「調査したのはルグラン伯爵家だけではない。ジャノが雇われていた家は全て徹底的に調べさせてもらった。言い逃れはできない」
「ジャノくんを貶めた代償は大きいよ? 家によっては父上達が潰しちゃうかもね? 問題のある貴族はさっさと潰れてくれた方がこの国の為になるから、覚悟しておいてね」
「証拠はまだまだある。今此処で全ての映像を公開して罰を与えてもいいが、心から祝福してくれた方達に申し訳ないからな。今から読み上げる者達は全員、ベルトラン公爵家から出て行ってくれ」
「抵抗しても無駄だよ? もし、出て行かなかったらモラン侯爵家の騎士さん達が問答無用で追い出すから気を付けてね?」
ルグラン伯爵夫妻は勿論、静観していた貴族達も顔面蒼白になっている人達がいる。泣き崩れたり、ユベール様に縋ろうとしたりと、地獄絵図になってしまった。それでも抗議する人もいたけど、ユベール様がキューブ型の魔導具を手に取ると何も言わず、逃げるように去って行った。
そして、ユベール様が読み上げた貴族達はどんどん公爵邸から追い出され、残ったのは三分の一程度。俺に敵意を向けていた人達の方が多かったのは予測していたけど、実際にこの目で見ると少しだけ落ち込んでしまう。
「お騒がせして申し訳ありません。さあ、パーティーを楽しんでください」
ユベール様がそう告げると、リゼットちゃん達が「ジル! もう一度踊りましょう!」と言ってジルベール様の手を引いた。ニコラくんとジョエルちゃんも一緒に踊り始めて、彼らの動きに合わせて楽団の方達が演奏を始める。先ほどの騒動が嘘のように、戸惑っていた方達も安堵してパーティーを楽しみ始めた。
「疲れたでしょう? ジャノ」
「はい。疲れました」
「部屋で休みましょう」
「ユベール様、ありがとうございます」
緊張の糸が切れて、全身の力が抜けていく。ユベール様に支えられながら、俺はユベール様と一緒に自分の部屋へ向かった。
部屋に戻った瞬間、俺は安堵の息を零した。もう無理をしなくていいんだと思ったら足がふらついて転びそうになる。すぐにユベール様が抱きしめてくれて、彼の体温が心地よくて眠気が襲ってくる。
「ジャノ」
「ごめんなさい。安心したら、急に眠くなって」
「謝らないでください。もう大丈夫ですから、ゆっくり休んでください」
「はい」
思っていた以上に無理をしていたらしい。この日の為にダンスや礼儀作法の練習を続けて無意識に気を張っていたのかもしれない。パーティー当日はやっぱり緊張したし、大きな騒動も起きてしまって、肉体的にも精神的にも疲れ果ててしまったようだ。ドレスを脱がなきゃ、宝飾品を外さなきゃと思うのに腕が上がらない。俺が眠りやすいように、綺麗なドレスが一瞬で触り心地のいい寝間着に変わる。リリーちゃんが気を遣ってくれたんだ。とうとう立つのも難しくなるとユベール様に抱き上げられ、ベッドへ寝かされる。耳と手にユベール様の手が添えられた。宝飾品を外してくれたユベール様にもう一度お礼を言って、俺は意識を手放した。
次に目を覚ますと、ユベール様は部屋に居なかった。どれくらい眠っていたんだろう? と時計を確認しようとしたら、リリーちゃんが「三十分くらいですよ」と眠っていた時間を教えてくれた。まだ少し眠気はあるものの、パーティーはまだ終わってないから部屋で待機していようと思い上体を起こす。そっと床に足をつけて立ち上がり、何時も寛いでいるソファへ向かった。
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「ステラさん。レイモンさん。ありがとうございます。少し眠ったら回復したので。あの、ユベール様は?」
部屋の隅で待機していた二人に聞くと、殿下に呼ばれて部屋を出たと教えてくれた。直ぐに戻ると言っていたけど、まだ戻って来ていないと。目覚めた時、部屋に誰も居なかったら俺が不安に思うからステラさんとレイモンさんに待機するようユベール様が命じたそうだ。
「ジャノ様。あまり自分を責めないでくださいね?」
「え?」
「こうなることは我々も予測していました。ユベール様も気にしていませんから『やっぱり相応しくないから此処から出て行く』なんて考えないでください」
「あ、うん。出て行くつもりはないけど」
「本当ですか!? ジャノ様!」
「本当です。婚約発表したのに『やっぱり無理です』とは言えないでしょう? それに、俺が出て行くことをユベール様が許すと思いますか?」
「…………」
「…………」
「許しませんよね? 分かってます。分かってますから。俺もあの場で『ベルトラン公爵家に仕える人達は全員大切な家族』って啖呵を切っちゃったし、無責任なことはしませんよ」
このタイミングで俺がこの屋敷から消えてみろ? 絶対にユベール様が暴走する。平民の俺が逃げたところで直ぐ捕まるに決まっているし。俺はユベール様と幸せになるって決めたから、逃げるつもりはないんだけど。それに、パーティーが終わった後、ユベール様に話さなければならないことがある。
「起きたのか? ジャノ」
「フェルナン」
色々と考え込んでいると文也が部屋に入って来た。「ちゃんとノックはしたぞ?」と言ってフッと笑う。
「お疲れさん。何か食べるか?」
「確かに小腹が空いたかも」
「分かった。直ぐに用意するから待っててくれ」
「簡単なものでいいからな? それと、ありがとう。助かったよ」
「おう! どういたしまして!」
爽やかに笑って文也は部屋から退室した。ユベール様も食べていなかったな。食事の準備が終わる頃には戻って来てくれるだろうか。一人で食べるより二人で食べた方が美味しいもん。ステラさんとレイモンさんも一緒に食べてほしいけど、後で食べますって言って断られそうだな。
「ユベール様」
あー、何時からこんなに女々しくなたんだろう? 俺。ユベール様と離れている時間なんてほんの少しなのに、会いたい、寂しいって思うなんて。そう思って自分の姿を見るとまだ寝間着姿だったのを思い出す。リリーちゃんに「ドレスに戻してくれる?」とお願いしたら「分かりました」と答えてくれて、一瞬でパーティーで着ていたドレスに変わった。ステラさんとレイモンさんが「何度見ても凄い力ですね」と呟いて、俺は「俺もそう思います」と告げてクスリと笑った。
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