32 / 69
第一部
反省しない人3
しおりを挟む
俺が「うん。大丈夫だから」と言ってリゼットちゃんを落ち着かせた。何故かジョエルちゃんも「わ、私も協力させてください! ジャノ様の為ならお父さんと一緒にその悪い貴族をやっつけます!」と言って俺は頭が痛くなった。目の前にその犯人が居なければ「うん。ありがとう。その時はよろしくね」と言って終わらせるのだが。勿論二人にそんなことはさせない。これは、狙ってるのか? 確信犯なのか? 文也は完全に確信犯だから分かるのだが、リゼットちゃんはどっちだ? 伯爵夫人を気にかけるようなことを言っているし、旦那様のことも褒めていたけど……それも全部嘘?
「えっと、婚約パーティー! ごめんね! 俺もフェルナンも参加しなくて!」
「いえ! ジャノさんの立場を考えれば仕方ないと思います。まだあの噂が消えていませんから」
「うん。俺が出席すると折角の婚約パーティーが台無しになる可能性が高いから。本当にごめんね」
「いいんですよ! その代わり、身内だけのパーティーには来てくれるんですよね!?」
「そっちには参加するよ! ユベール様と一緒に! あ、婚約のお祝いに何か贈り物をしたいんだけど、二人とも欲しいものってある?」
「え!? い、いいですよ! ジャノさんには今まで助けてもらっているのに、これ以上は貰えません!」
「わ、私もジャノ様に助けていただいたので、それだけで十分です! あ、あの、でも……もし、嫌じゃなければ、しょ、小説を、読んでみたいな、と」
「小説?」
「ラ、ラナ様から聞いたんです。ジャノ様が、リゼット様と私をモデルにした小説を書いている、と。とても優しくて、切なくて、感動するお話だったって、ラナ様が絶賛していたので、ずっと、気になっていて」
「あー、うん」
読者が、増えている。ラナ様、何時の間に読んだの!? というか誰から勧められたの!? ステラさん!? レイモンさん!? ユベール様!? それとも他の誰か!? 誰!? こんな形で本人達にバレるなんて思っていなかった! そもそも、こんなに俺の小説が話題になるなんて予想すらしていなかったんだけど!
「あの、ダメ、ですか?」
「それがお祝いの品になるなら。ユベール様に頼んでちょっとお洒落な表紙にしてもらう? その前に内容を確認してから本にしてもらった方がいい? 元々紙に書いていたものだから、原稿を複製して直してほしいところがあれば教えて。可能な限り修正するから」
「いいんですか!? じゃあ、私もその本が欲しいです!」
「分かった。ユベール様に相談してみるね。複製はどうしよう」
「ベルトラン公爵邸を訪れてもいいですか!? 勿論、ラナ様達に予定はきちんと確認して、お邪魔する日時も予めお伝えします! 実際に読んで直接ジャノさんに直してほしいところを伝えた方が効率がいいと思うんです!」
「そうだね。じゃあ、また今度」
「はい! ジョエルさんも一緒に行きましょう!」
「え? いいんですか!?」
「うん。ジョエルちゃんにも見てもらいたいから。直してほしいところがあったら遠慮なく言ってね」
「あ、ありがとうございます!」
俺の書いた小説で盛り上がっているとリゼットちゃんを誰かが呼んだ。とても落ち着いた声だった。そちらの方へ目を向けると、其処にはリゼットちゃんの婚約者、ジルベール・モラン様がゆっくり彼女に近付いていた。白に近い薄緑色の髪に、ライムグリーンの瞳をした彼も当然イケメンだった。薄緑色の貴族の衣装に身を包んだ彼はリゼットちゃんの手を取って手の甲にキスを落とす。自然な動作でリゼットちゃんを立たせて腰に手を回していて流石だなあと俺は感心した。
「ジ、ジル! 外ではこんなことしないでって言ったじゃない!」
「ごめん。リゼットが可愛すぎて、つい」
「か、可愛いって。折角ジャノさんとお話ししてたのに」
「俺のことが嫌いなの?」
「そ、そんなこと言ってないわよ! ちゃ、ちゃんと好きだから」
「俺も、同じ気持ちだよ」
ごちそうさまです。やっぱり相思相愛の純愛はいいなあ。リゼットちゃん、ジルベール様、末永くお幸せに。リゼットちゃんは顔を真っ赤にして照れていて、ジルベール様はそんなリゼットちゃんに優しい目を向けて全身で愛おしいと表現している。
「ジョエル」
「ニコラ? どうして此処に!? 今日は騎士団に用事があるって」
「早めに終わったんだ。そしたら偶然ジルと会って、迎えに来た」
「そ、そう」
「…………」
「えっと、ニコラ?」
「……あ、いや。そのドレスと宝飾品、お前に似合ってるなと思って。本当は、俺が全部買いたかったのに」
こっちもこっちで青春だあ。いいね、いいね。心が浄化されるー。ちょっと恋に慣れていないのも初々しくて可愛い。ニコラくんが恐る恐るジョエルちゃんに手を差し出して、その手にそっと自分の手を置いてぎゅっと握りしめる。ジョエルちゃんも立ち上がって、ニコラくんの隣に並ぶ。四人とも少しデートを楽しんでからモラン侯爵邸へ帰るそうだ。
「ジャノさん。ありがとうございます」
「ジルベール様。リゼットちゃんとお幸せに」
「はい。次はジャノさんですね」
「ん?」
「ジャノ」
迎えに来たよ。
耳元で囁かれて俺は咄嗟に耳を手で覆った。慌てて声のした方に顔を向けると、優しく微笑むユベール様の麗しいお顔。え? え? ど、どうしてユベール様が此処に!? お仕事だったんじゃ……
「俺も偶然ジルベールと会ったんです。リゼット嬢を迎えに行くと聞いて、俺も一緒に来たんです。ジャノが心配だったので」
「そ、そう、ですか」
「まだお昼過ぎですね。ジャノ、俺達も少しだけ外を見て回ってから帰りませんか? ジャノと二人だけの時間を楽しみたいんです」
「は、はい」
俺もリゼットちゃんみたいに手を取られ、優しく抱き寄せられて腰に手を回される。ぅう。思っていた以上に恥ずかしいぞ? これ。リゼットちゃん達は「それじゃあ私達はこれで」と言って、四人で仲良くお話ししながら去って行った。俺もユベール様と歩き出そうとしたのだが……
「転んでは大変です。ジャノは俺の大切な人ですから」
「え!? ちょ、ちょっと、ユベール様!? これは恥ずかしいです! 公共の場でこんな!」
「見せ付けてやりましょう! 俺がどれだけ、ジャノを愛しているのかを!」
「声! 声が大きいです! 聞こえる! 聞こえちゃう! あと目立つからお姫様抱っこはやめてー!」
なんでお姫様抱っこ!? リゼットちゃんやジョエルちゃんみたいに可愛くて綺麗な女の子なら絵になるけど、俺は平凡な男! イケメンさんにお姫様抱っこされる二十七の男……ダメだ、地獄絵図にしかならない。ユベール様! 普通に歩かせてくださいー!
「えっと、婚約パーティー! ごめんね! 俺もフェルナンも参加しなくて!」
「いえ! ジャノさんの立場を考えれば仕方ないと思います。まだあの噂が消えていませんから」
「うん。俺が出席すると折角の婚約パーティーが台無しになる可能性が高いから。本当にごめんね」
「いいんですよ! その代わり、身内だけのパーティーには来てくれるんですよね!?」
「そっちには参加するよ! ユベール様と一緒に! あ、婚約のお祝いに何か贈り物をしたいんだけど、二人とも欲しいものってある?」
「え!? い、いいですよ! ジャノさんには今まで助けてもらっているのに、これ以上は貰えません!」
「わ、私もジャノ様に助けていただいたので、それだけで十分です! あ、あの、でも……もし、嫌じゃなければ、しょ、小説を、読んでみたいな、と」
「小説?」
「ラ、ラナ様から聞いたんです。ジャノ様が、リゼット様と私をモデルにした小説を書いている、と。とても優しくて、切なくて、感動するお話だったって、ラナ様が絶賛していたので、ずっと、気になっていて」
「あー、うん」
読者が、増えている。ラナ様、何時の間に読んだの!? というか誰から勧められたの!? ステラさん!? レイモンさん!? ユベール様!? それとも他の誰か!? 誰!? こんな形で本人達にバレるなんて思っていなかった! そもそも、こんなに俺の小説が話題になるなんて予想すらしていなかったんだけど!
「あの、ダメ、ですか?」
「それがお祝いの品になるなら。ユベール様に頼んでちょっとお洒落な表紙にしてもらう? その前に内容を確認してから本にしてもらった方がいい? 元々紙に書いていたものだから、原稿を複製して直してほしいところがあれば教えて。可能な限り修正するから」
「いいんですか!? じゃあ、私もその本が欲しいです!」
「分かった。ユベール様に相談してみるね。複製はどうしよう」
「ベルトラン公爵邸を訪れてもいいですか!? 勿論、ラナ様達に予定はきちんと確認して、お邪魔する日時も予めお伝えします! 実際に読んで直接ジャノさんに直してほしいところを伝えた方が効率がいいと思うんです!」
「そうだね。じゃあ、また今度」
「はい! ジョエルさんも一緒に行きましょう!」
「え? いいんですか!?」
「うん。ジョエルちゃんにも見てもらいたいから。直してほしいところがあったら遠慮なく言ってね」
「あ、ありがとうございます!」
俺の書いた小説で盛り上がっているとリゼットちゃんを誰かが呼んだ。とても落ち着いた声だった。そちらの方へ目を向けると、其処にはリゼットちゃんの婚約者、ジルベール・モラン様がゆっくり彼女に近付いていた。白に近い薄緑色の髪に、ライムグリーンの瞳をした彼も当然イケメンだった。薄緑色の貴族の衣装に身を包んだ彼はリゼットちゃんの手を取って手の甲にキスを落とす。自然な動作でリゼットちゃんを立たせて腰に手を回していて流石だなあと俺は感心した。
「ジ、ジル! 外ではこんなことしないでって言ったじゃない!」
「ごめん。リゼットが可愛すぎて、つい」
「か、可愛いって。折角ジャノさんとお話ししてたのに」
「俺のことが嫌いなの?」
「そ、そんなこと言ってないわよ! ちゃ、ちゃんと好きだから」
「俺も、同じ気持ちだよ」
ごちそうさまです。やっぱり相思相愛の純愛はいいなあ。リゼットちゃん、ジルベール様、末永くお幸せに。リゼットちゃんは顔を真っ赤にして照れていて、ジルベール様はそんなリゼットちゃんに優しい目を向けて全身で愛おしいと表現している。
「ジョエル」
「ニコラ? どうして此処に!? 今日は騎士団に用事があるって」
「早めに終わったんだ。そしたら偶然ジルと会って、迎えに来た」
「そ、そう」
「…………」
「えっと、ニコラ?」
「……あ、いや。そのドレスと宝飾品、お前に似合ってるなと思って。本当は、俺が全部買いたかったのに」
こっちもこっちで青春だあ。いいね、いいね。心が浄化されるー。ちょっと恋に慣れていないのも初々しくて可愛い。ニコラくんが恐る恐るジョエルちゃんに手を差し出して、その手にそっと自分の手を置いてぎゅっと握りしめる。ジョエルちゃんも立ち上がって、ニコラくんの隣に並ぶ。四人とも少しデートを楽しんでからモラン侯爵邸へ帰るそうだ。
「ジャノさん。ありがとうございます」
「ジルベール様。リゼットちゃんとお幸せに」
「はい。次はジャノさんですね」
「ん?」
「ジャノ」
迎えに来たよ。
耳元で囁かれて俺は咄嗟に耳を手で覆った。慌てて声のした方に顔を向けると、優しく微笑むユベール様の麗しいお顔。え? え? ど、どうしてユベール様が此処に!? お仕事だったんじゃ……
「俺も偶然ジルベールと会ったんです。リゼット嬢を迎えに行くと聞いて、俺も一緒に来たんです。ジャノが心配だったので」
「そ、そう、ですか」
「まだお昼過ぎですね。ジャノ、俺達も少しだけ外を見て回ってから帰りませんか? ジャノと二人だけの時間を楽しみたいんです」
「は、はい」
俺もリゼットちゃんみたいに手を取られ、優しく抱き寄せられて腰に手を回される。ぅう。思っていた以上に恥ずかしいぞ? これ。リゼットちゃん達は「それじゃあ私達はこれで」と言って、四人で仲良くお話ししながら去って行った。俺もユベール様と歩き出そうとしたのだが……
「転んでは大変です。ジャノは俺の大切な人ですから」
「え!? ちょ、ちょっと、ユベール様!? これは恥ずかしいです! 公共の場でこんな!」
「見せ付けてやりましょう! 俺がどれだけ、ジャノを愛しているのかを!」
「声! 声が大きいです! 聞こえる! 聞こえちゃう! あと目立つからお姫様抱っこはやめてー!」
なんでお姫様抱っこ!? リゼットちゃんやジョエルちゃんみたいに可愛くて綺麗な女の子なら絵になるけど、俺は平凡な男! イケメンさんにお姫様抱っこされる二十七の男……ダメだ、地獄絵図にしかならない。ユベール様! 普通に歩かせてくださいー!
616
お気に入りに追加
1,463
あなたにおすすめの小説
魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました
タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。
クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。
死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。
「ここは天国ではなく魔界です」
天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。
「至上様、私に接吻を」
「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」
何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
転生したけど赤ちゃんの頃から運命に囲われてて鬱陶しい
翡翠飾
BL
普通に高校生として学校に通っていたはずだが、気が付いたら雨の中道端で動けなくなっていた。寒くて死にかけていたら、通りかかった馬車から降りてきた12歳くらいの美少年に拾われ、何やら大きい屋敷に連れていかれる。
それから温かいご飯食べさせてもらったり、お風呂に入れてもらったり、柔らかいベッドで寝かせてもらったり、撫でてもらったり、ボールとかもらったり、それを投げてもらったり───ん?
「え、俺何か、犬になってない?」
豹獣人の番大好き大公子(12)×ポメラニアン獣人転生者(1)の話。
※どんどん年齢は上がっていきます。
※設定が多く感じたのでオメガバースを無くしました。

王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?
名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。
そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________
※
・非王道気味
・固定カプ予定は無い
・悲しい過去🐜のたまにシリアス
・話の流れが遅い

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました
まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。
性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。
(ムーンライトノベルにも掲載しています)

【完結】最強公爵様に拾われた孤児、俺
福の島
BL
ゴリゴリに前世の記憶がある少年シオンは戸惑う。
目の前にいる男が、この世界最強の公爵様であり、ましてやシオンを養子にしたいとまで言ったのだから。
でも…まぁ…いっか…ご飯美味しいし、風呂は暖かい…
……あれ…?
…やばい…俺めちゃくちゃ公爵様が好きだ…
前置きが長いですがすぐくっつくのでシリアスのシの字もありません。
1万2000字前後です。
攻めのキャラがブレるし若干変態です。
無表情系クール最強公爵様×のんき転生主人公(無自覚美形)
おまけ完結済み

お荷物な俺、独り立ちしようとしたら押し倒されていた
やまくる実
BL
異世界ファンタジー、ゲーム内の様な世界観。
俺は幼なじみのロイの事が好きだった。だけど俺は能力が低く、アイツのお荷物にしかなっていない。
独り立ちしようとして執着激しい攻めにガッツリ押し倒されてしまう話。
好きな相手に冷たくしてしまう拗らせ執着攻め✖️自己肯定感の低い鈍感受け
ムーンライトノベルズにも掲載しています。
冷遇された第七皇子はいずれぎゃふんと言わせたい! 赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていました
taki210
ファンタジー
旧題:娼婦の子供と冷遇された第七皇子、赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていた件
『穢らわしい娼婦の子供』
『ロクに魔法も使えない出来損ない』
『皇帝になれない無能皇子』
皇帝ガレスと娼婦ソーニャの間に生まれた第七皇子ルクスは、魔力が少ないからという理由で無能皇子と呼ばれ冷遇されていた。
だが実はルクスの中身は転生者であり、自分と母親の身を守るために、ルクスは魔法を極めることに。
毎日人知れず死に物狂いの努力を続けた結果、ルクスの体内魔力量は拡張されていき、魔法の威力もどんどん向上していき……
『なんだあの威力の魔法は…?』
『モンスターの群れをたった一人で壊滅させただと…?』
『どうやってあの年齢であの強さを手に入れたんだ…?』
『あいつを無能皇子と呼んだ奴はとんだ大間抜けだ…』
そして気がつけば周囲を畏怖させてしまうほどの魔法使いの逸材へと成長していたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる