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第5章
話の真相2
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注意深く見ていれば、相手の言った事が本心なのか嘘なのかはっきり分かる。
幼い頃からずっとユリウスと比べられ続け、悪意ばかり向けられてきたリベルテはカイリの嘘を見破っていた。しかし、本当に心からシンジュを愛している可能性もあった為、リベルテは敢えて相手が喜ぶような事を言ったのだ。
相手は安心したように笑い、人間と人魚とでは決して結ばれないと、やはり人魚同士で結ばれるべきだと、それが当然のように語った。そこに、シンジュを思いやる気持ちは一切ない。むしろ、直接的ではないにしろ、カイリとシェルスの言葉はシンジュを見下しているようにも聞こえた。
「シンジュが貴方と海へ帰りたいと言うなら、俺は潔く諦めます」
「え?」
「俺はシンジュと一緒に居ましたが、貴方の事をシンジュからは一度も聞いていません。海に帰りたいと言われた事もありません。可笑しいですね。貴方が本当に心から愛しているなら、シンジュは最初に貴方の事を話すと思うのですが……」
「…………」
「カイリ様が、嘘を吐いていると、言いたいのですか?」
「夜空の神子様には関係のない話です。部外者は黙っていてください」
「な!」
先程まで笑っていたカイリの表情が険しくなっても、リベルテは怯まなかった。隣でギャイギャイ喚いているシェルスも五月蝿くて仕方ない。二人が何か言う前に、リベルテは話を続けた。
何故、今になって迎えに来たのか。シンジュの事を愛していると言うなら、何故人魚族から迫害を受けているシンジュを放っておいたのか。旅に出ていたと言うなら、シンジュも一緒に連れて行けば守れたのではないか。今まで何もして来なかったのに、このタイミングでシンジュを迎えに来たのは何故か。シンジュが海の神子だと知って慌てて連れ戻しに来たのではないか。
「カイリ様。貴方、本当にシンジュの事を愛しているんですか?」
「…………」
「俺は、胸を張って言えますよ。俺が誰よりも愛しているのはシンジュだと」
悔しそうに歪む顔を見て、リベルテは悟った。カイリはリベルテのようにシンジュを心から愛してはいないと。シンジュが海の神子だから連れ戻しに来ただけなのだと。そこに、シンジュの意思はない。シェルスが色々と言っているが、リベルテには雑音にしか聞こえなかった。
「シンジュの事を愛していないなら、一人で海に帰ってください。貴方にシンジュは任せられません」
人魚族の掟や海の神子の役目を語られても、リベルテには関係ない。リベルテはシンジュが海の神子だから好きになったのではない。シンジュがリベルテを選んでくれたから、今までずっと否定され続けてきた努力をシンジュが認めてくれたから、求めてくれたから好きになったのだ。
「話す事はもうありませんよね? 俺はこれで」
相手の返事も聞かず、リベルテはその場から去った。不機嫌な表情のカイリと、思い通りにならなくてリベルテを睨み付けるシェルス。分かりやすく敵意を向けられても、リベルテは敢えて気付かないフリをした。
これが、カイリとリベルテが話した全てである。
話を聞いたユリウスは頭に手を置き「誤解を招くような事をするな」と愚痴を零した。
「だからっていきなる殴る事ねえだろ?」
「その件については俺が悪かった。だが、シンジュは途中までしか話を聞いていないから誤解したままだぞ?」
「う」
「ユウとスズも心配していた。早めに本当の事を話した方がいい」
「分かってるよ!」
「今日はもう遅い。事情は俺から話しておくから、明日きちんと伝えるように」
「……悪い」
話が終わった二人は自室に戻る事にした。もう既に深夜の為、シンジュはユリウスの部屋に泊まって貰い、翌日リベルテが説明する予定だ。途中まで二人で移動し、それぞれ自室に戻った。
次の日、シンジュに説明しようとリベルテがユリウスの部屋に向かっていた途中、ガシッと襟を掴まれた。
「いっ! 誰だ!」
「俺だ」
「スズ? それにユウとクラウスまで……」
リベルテが振り返ると、其処には険しい表情をした三人が居た。ピリピリとした空気を纏う三人に、リベルテは言葉を失う。
「一応、ユリウス様から話は聞いていますが……リベル、付いて来なさい」
「え?」
「黙って付いて来なさい」
「あ、ハイ」
笑いながら殺気を放つクラウスに逆らえる筈もなく、リベルテは大人しく彼の後を付いて行った。夕と鈴も笑っているが目が笑っていない。シンジュを泣かせてしまった事に対して相当怒っているようだ。結果として誤解だったのだが、シンジュが勘違いしても可笑しくない言葉を使ってしまったリベルテにも非がある為、静かに怒っている三人に何も言う事ができなかった。
そうして大人しく付いて行き、鍛錬場に着いた途端、クラウスは剣を抜き容赦なくリベルテに振り下ろした。
「うわ!?」
「私を責める権利などありませんよ。例え相手を試す為とは言え、守り人の役目を放棄しようとした事は許せません」
「兄上から話を聞いてたんじゃねえのかよ」
「勿論、聞いた上での判断です。シンジュ様を人魚族に売らなかった事は評価します。あのままあの得体の知れない薄気味悪い人魚の話を鵜呑みにしてシンジュ様を海に帰していたら、どうなっていたか分かりますよね?」
「…………」
クラウスの目は本気だった。シンジュは海の神子であり、この世界に必要不可欠な存在の一人だ。例え相手が人魚族の長であっても勝手にシンジュを海に連れて帰る権利もなければ所有権もない。掟があるから、役目があるから、と最もらしい理由を述べているが、シンジュが海の神子である以上、これはカイリとリベルテだけの問題ではないのだ。勿論、シンジュがカイリと共に海に帰りたいと願うのであればクラウス達も考慮するが、誰がどう見てもシンジュは人魚族に対して恐怖心を抱いているし、カイリを見て怯えている。そんな姿を見てカイリがいくら「心から愛している」と言っても嘘にしか聞こえない。
クラウス達が怒っている理由はそれだけではない。人魚へ対する差別のようで本当はそう思いたくは無いのだが、クラウス達は人魚族に対してマイナスのイメージしか持っていない。それも仕方ない事だろう。人魚族の身勝手で残酷な命令のせいでシンジュは苦しみ、ユリウスは命を狙われ、リベルテはユリウスを憎んだまま殺されそうになったのだ。人魚族が神子の事をどれだけ知っているのか不明だが、ユリウスが月の神子だと知った上での犯行なら悪趣味にも程がある。殺人罪では到底裁けない程の重罪だ。しかも、それを自分の手ではなくシンジュにやらせようとしていた事も許せない。
「人魚族は全て敵だと思いなさい。そうしなければ、シンジュ様を護る事はできませんよ?」
「分かってる」
「そうですか。自覚しているようなのでお説教は以上です」
「紛らわしい事すんじゃねえよ」
「シンジュに全部話せよ。昨日ずっと泣いてたんだからな」
「あぁ」
誤解だったとは言え、シンジュを悲しませてしまったのは事実。クラウス達から説教されて、リベルテは言葉を慎重に選ぶべきだったと後悔した。けれど、昨日言った言葉に嘘偽りはない。カイリが本当にシンジュを大切にしてくれるなら、リベルテ以上に幸せにしてくれるなら、潔く諦めるつもりだった。しかし、カイリと話せば話す程、彼にシンジュは任せられないと思った。彼が見ているのはシンジュではなく、海の神子と言う肩書きだけ。海の神子なら誰でもいいような感じさえする。そんな奴にシンジュを渡したらどうなるかなど考えたくもない。だから、リベルテはカイリに宣戦布告したのだ。シンジュは誰にも渡さないと。俺が幸せにするから、部外者は諦めてさっさと海に帰れと。王子と言う立場もあって言葉は丁寧ではあったが、心の中は怒りでどうにかなりそうな程感情が暴走していた。それを何とか理性で抑えていただけで、カイリを罵っていいならこれでもかと言う程ボロクソに罵っていたに違いない。
幼い頃からずっとユリウスと比べられ続け、悪意ばかり向けられてきたリベルテはカイリの嘘を見破っていた。しかし、本当に心からシンジュを愛している可能性もあった為、リベルテは敢えて相手が喜ぶような事を言ったのだ。
相手は安心したように笑い、人間と人魚とでは決して結ばれないと、やはり人魚同士で結ばれるべきだと、それが当然のように語った。そこに、シンジュを思いやる気持ちは一切ない。むしろ、直接的ではないにしろ、カイリとシェルスの言葉はシンジュを見下しているようにも聞こえた。
「シンジュが貴方と海へ帰りたいと言うなら、俺は潔く諦めます」
「え?」
「俺はシンジュと一緒に居ましたが、貴方の事をシンジュからは一度も聞いていません。海に帰りたいと言われた事もありません。可笑しいですね。貴方が本当に心から愛しているなら、シンジュは最初に貴方の事を話すと思うのですが……」
「…………」
「カイリ様が、嘘を吐いていると、言いたいのですか?」
「夜空の神子様には関係のない話です。部外者は黙っていてください」
「な!」
先程まで笑っていたカイリの表情が険しくなっても、リベルテは怯まなかった。隣でギャイギャイ喚いているシェルスも五月蝿くて仕方ない。二人が何か言う前に、リベルテは話を続けた。
何故、今になって迎えに来たのか。シンジュの事を愛していると言うなら、何故人魚族から迫害を受けているシンジュを放っておいたのか。旅に出ていたと言うなら、シンジュも一緒に連れて行けば守れたのではないか。今まで何もして来なかったのに、このタイミングでシンジュを迎えに来たのは何故か。シンジュが海の神子だと知って慌てて連れ戻しに来たのではないか。
「カイリ様。貴方、本当にシンジュの事を愛しているんですか?」
「…………」
「俺は、胸を張って言えますよ。俺が誰よりも愛しているのはシンジュだと」
悔しそうに歪む顔を見て、リベルテは悟った。カイリはリベルテのようにシンジュを心から愛してはいないと。シンジュが海の神子だから連れ戻しに来ただけなのだと。そこに、シンジュの意思はない。シェルスが色々と言っているが、リベルテには雑音にしか聞こえなかった。
「シンジュの事を愛していないなら、一人で海に帰ってください。貴方にシンジュは任せられません」
人魚族の掟や海の神子の役目を語られても、リベルテには関係ない。リベルテはシンジュが海の神子だから好きになったのではない。シンジュがリベルテを選んでくれたから、今までずっと否定され続けてきた努力をシンジュが認めてくれたから、求めてくれたから好きになったのだ。
「話す事はもうありませんよね? 俺はこれで」
相手の返事も聞かず、リベルテはその場から去った。不機嫌な表情のカイリと、思い通りにならなくてリベルテを睨み付けるシェルス。分かりやすく敵意を向けられても、リベルテは敢えて気付かないフリをした。
これが、カイリとリベルテが話した全てである。
話を聞いたユリウスは頭に手を置き「誤解を招くような事をするな」と愚痴を零した。
「だからっていきなる殴る事ねえだろ?」
「その件については俺が悪かった。だが、シンジュは途中までしか話を聞いていないから誤解したままだぞ?」
「う」
「ユウとスズも心配していた。早めに本当の事を話した方がいい」
「分かってるよ!」
「今日はもう遅い。事情は俺から話しておくから、明日きちんと伝えるように」
「……悪い」
話が終わった二人は自室に戻る事にした。もう既に深夜の為、シンジュはユリウスの部屋に泊まって貰い、翌日リベルテが説明する予定だ。途中まで二人で移動し、それぞれ自室に戻った。
次の日、シンジュに説明しようとリベルテがユリウスの部屋に向かっていた途中、ガシッと襟を掴まれた。
「いっ! 誰だ!」
「俺だ」
「スズ? それにユウとクラウスまで……」
リベルテが振り返ると、其処には険しい表情をした三人が居た。ピリピリとした空気を纏う三人に、リベルテは言葉を失う。
「一応、ユリウス様から話は聞いていますが……リベル、付いて来なさい」
「え?」
「黙って付いて来なさい」
「あ、ハイ」
笑いながら殺気を放つクラウスに逆らえる筈もなく、リベルテは大人しく彼の後を付いて行った。夕と鈴も笑っているが目が笑っていない。シンジュを泣かせてしまった事に対して相当怒っているようだ。結果として誤解だったのだが、シンジュが勘違いしても可笑しくない言葉を使ってしまったリベルテにも非がある為、静かに怒っている三人に何も言う事ができなかった。
そうして大人しく付いて行き、鍛錬場に着いた途端、クラウスは剣を抜き容赦なくリベルテに振り下ろした。
「うわ!?」
「私を責める権利などありませんよ。例え相手を試す為とは言え、守り人の役目を放棄しようとした事は許せません」
「兄上から話を聞いてたんじゃねえのかよ」
「勿論、聞いた上での判断です。シンジュ様を人魚族に売らなかった事は評価します。あのままあの得体の知れない薄気味悪い人魚の話を鵜呑みにしてシンジュ様を海に帰していたら、どうなっていたか分かりますよね?」
「…………」
クラウスの目は本気だった。シンジュは海の神子であり、この世界に必要不可欠な存在の一人だ。例え相手が人魚族の長であっても勝手にシンジュを海に連れて帰る権利もなければ所有権もない。掟があるから、役目があるから、と最もらしい理由を述べているが、シンジュが海の神子である以上、これはカイリとリベルテだけの問題ではないのだ。勿論、シンジュがカイリと共に海に帰りたいと願うのであればクラウス達も考慮するが、誰がどう見てもシンジュは人魚族に対して恐怖心を抱いているし、カイリを見て怯えている。そんな姿を見てカイリがいくら「心から愛している」と言っても嘘にしか聞こえない。
クラウス達が怒っている理由はそれだけではない。人魚へ対する差別のようで本当はそう思いたくは無いのだが、クラウス達は人魚族に対してマイナスのイメージしか持っていない。それも仕方ない事だろう。人魚族の身勝手で残酷な命令のせいでシンジュは苦しみ、ユリウスは命を狙われ、リベルテはユリウスを憎んだまま殺されそうになったのだ。人魚族が神子の事をどれだけ知っているのか不明だが、ユリウスが月の神子だと知った上での犯行なら悪趣味にも程がある。殺人罪では到底裁けない程の重罪だ。しかも、それを自分の手ではなくシンジュにやらせようとしていた事も許せない。
「人魚族は全て敵だと思いなさい。そうしなければ、シンジュ様を護る事はできませんよ?」
「分かってる」
「そうですか。自覚しているようなのでお説教は以上です」
「紛らわしい事すんじゃねえよ」
「シンジュに全部話せよ。昨日ずっと泣いてたんだからな」
「あぁ」
誤解だったとは言え、シンジュを悲しませてしまったのは事実。クラウス達から説教されて、リベルテは言葉を慎重に選ぶべきだったと後悔した。けれど、昨日言った言葉に嘘偽りはない。カイリが本当にシンジュを大切にしてくれるなら、リベルテ以上に幸せにしてくれるなら、潔く諦めるつもりだった。しかし、カイリと話せば話す程、彼にシンジュは任せられないと思った。彼が見ているのはシンジュではなく、海の神子と言う肩書きだけ。海の神子なら誰でもいいような感じさえする。そんな奴にシンジュを渡したらどうなるかなど考えたくもない。だから、リベルテはカイリに宣戦布告したのだ。シンジュは誰にも渡さないと。俺が幸せにするから、部外者は諦めてさっさと海に帰れと。王子と言う立場もあって言葉は丁寧ではあったが、心の中は怒りでどうにかなりそうな程感情が暴走していた。それを何とか理性で抑えていただけで、カイリを罵っていいならこれでもかと言う程ボロクソに罵っていたに違いない。
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